柴犬(しばいぬ)は、日本で飼育頭数2位の犬種で、たくさんの人に愛されています。
長寿で丈夫な体をもつ柴犬ですが、その一方で我慢強い一面があり、怪我や病気が重症化してから発見されることもしばしば…。
この記事では、そんな柴犬の怪我や病気の予兆を見逃さない為に、症状や行動の変化から疑わしい病気を紹介していきます。
※気になる症状をクリックすると、疑わしい病名のリストが表示されます。
下痢
皮膚が赤い(黒い)
かゆがる
吐く
目やに・目が濁る
肥満
歩き方がおかしい
これから、柴犬がなりやすい病気と症状、治療法などについて解説していきます。
病気の前兆があったときにすぐ気付けるよう、ぜひ最後までご覧ください。
柴犬の性格や種類、歴史などについては他コラムで触れています。詳しくは、柴犬ってどんな犬種なの?をご覧ください。
目次
柴犬がなりやすい病気トップ5
ペット保険が調査した、実際に動物病院で受診した「柴犬の病気ランキング」トップ5がこちら。

なんと柴犬の33.6%が、皮膚病で動物病院を受診しており、3匹に1匹が皮膚病に悩んでいることがわかります。
この中でも、年齢別にとくにかかりやすい病気は、このようになっています。

上記の柴犬がなりやすい病気のほかにも、他の犬種よりも発症リスクが高い病気もあり、具体的には次の病気に注意が必要です。
- アトピー性皮膚炎
→ほとんどが1歳未満で発症。顔や足先を痒がって赤みが出る。 - アレルギー性皮膚炎
→特定の食べ物を食べたときにかゆがるときは可能性あり。 - 趾間皮膚炎(指間炎)
→指の間が痒がる仕草や腫れているときはこの皮膚炎かも? - 膿皮症
→皮膚や被毛が脂っぽくなったり、独特の酸っぱいような体臭を放つこともあります。 - 胃腸炎/嘔吐/下痢
→神経質でストレスを溜めやすい柴犬はお腹の調子が悪くなりがち。 - 寄生虫症状
→小腸などに寄生する回虫・線虫・原虫類。子犬に多く、下痢や血便が続くときは感染しているかも? - 外耳炎
→耳をしきりに掻いたり、頭を振るときは外耳炎かも? - 前庭疾患
→急に頭を斜めにして歩いたり、旋回や嘔吐が見られるときは要注意。 - アナフィラキシーショック
→主にワクチン接種や薬の投与時に起きる、アレルギーを原因としたショック症状。命を落とすことも。 - 膝蓋骨脱臼(パテラ)
→足をピンと伸ばしたり、痛がるときは膝の不調かも? - 股関節形成不全
→先天性の要因により発症する。歩き方がおかしいときは要注意。 - 関節炎
→先天性や外傷以外にも、肥満による関節への負担増も要因になり得ます。 - 認知症
→老犬がトイレの失敗や夜鳴きをしたら認知症の疑いあり。 - 白内障
→目に白い濁りが出たら、早急に治療が必要! - 緑内障
→痛みで目をこする。目やにが増える・眼球が大きく見えるなどの場合は要注意。
病気それぞれの特徴と原因、予防法に加えて、実際に柴犬を飼っているぽちたまスタッフの経験談も併せて紹介します。
柴犬がなりやすい病気1位:皮膚の病気
柴犬は、皮膚のバリア機能が弱く、アレルギー体質の子が多い傾向があります。
とくに春と秋の換毛期は、大量に抜ける毛で皮膚が蒸れてしまい、皮膚トラブルが起きがち。そのため、換毛期は丁寧なブラッシングを行うことが大切です。
また、柴犬の皮膚病は、生後6ヶ月~3歳の時期に発症しやすいので、注意しましょう。
皮膚病の中でも、柴犬アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、趾間皮膚炎になりやすいです。
アトピー性皮膚炎
皮膚の病気であるアトピー性皮膚炎は、アレルギー性皮膚炎の一種で、環境中のハウスダストや花粉、ダニなどを原因物質として発症します。
また、室内で喫煙する家庭では、アトピー性皮膚炎の発症率が高いことも報告されています。
- 顔・耳・わき・内股・足先など柔らかい部分のかゆみ
- 皮膚が乾燥しやすくフケがよくでる
- 舐めすぎ・掻きすぎで皮膚が黒ずむ
- 季節を問わず慢性的なかゆみ
柴犬は皮膚のバリア機能が弱く、アトピーの原因物質を取り込みやすい体質をしています。
代表的な症状は、人間もそうであるように「かゆみ」と「赤み」です。
アレルギー性皮膚炎との違いは、皮膚がただれて感染症や脱毛の状態が慢性化すると、皮膚が黒く分厚くなっていくことです。

また、アトピー性皮膚炎にかかっている犬は、かゆみや脱毛を引き起こす膿皮症にもなりやすいので注意しましょう。
近所の柴犬仲間さんの中にもアトピー持ちの子が何頭かいます。
毎月の通院・毎日の投薬が欠かせないケースもありますが、しっかりケアを行っていれば症状を軽減させることができます。
原因・予防法
先述した通り、アトピー性皮膚炎の原因になるのは、環境に潜んでいる物質です。
予防法としては環境中に含まれるアレルゲンの除去が効果的ですが、完全に除去することは難しいので、シャンプーや保湿などで肌のコンディションを強化することも有効な対策です。
また、バリア機能が弱い柴犬は多岐にわたるアレルゲンに反応してしまうので、抗炎症薬やかゆみ止めのお薬が用いられるケースもあります。
犬のアトピーの治療法やよく用いられる治療薬を知りたい方は、以下の「犬のアトピー性皮膚炎について」からどうぞ。
アレルギー性皮膚炎
柴犬がなりやすいアレルギー性皮膚炎は、主に食べ物に対するアレルギー反応が原因です。
- 顔や口、肛門周辺のかゆみ・赤み
- 患部の脱毛・湿疹
- 嘔吐・下痢などの消化器症状
- 食後にかゆみが悪化する
皮膚のかゆみや赤みなどの症状がお腹周辺に出やすく、他にも顔や耳、腰など、体のさまざまな場所に見られます。

かゆみが強くなると、掻く・噛む・舐める・体を床にこすりつける動きなどを繰り返します。
また、同じ皮膚の病気であるアトピー性皮膚炎とは違い、消化器症状が見られるのも、アレルギー性皮膚炎の特徴です。
柴犬がアレルギー性皮膚炎になりやすいのは1歳未満ですが、季節性はありません。
原因・予防法
アレルギー性皮膚炎は、原因物質(アレルゲン)に反応して発症します。
原因物質はドッグフードやおやつに含まれる鶏肉などの動物性たんぱく質であるケースが多いですが、犬によって異なるので、まずは動物病院の検査で原因を特定しましょう。
原因が特定できたら、原因物質が含まれる食べ物を与えないことで、症状の発生を防ぐことができます。
犬用のアレルギー性皮膚炎治療薬をお求めの方は、以下からどうぞ。
皮膚トラブルを防ぐ換毛期の過ごし方はこちらをご覧ください。
趾間皮膚炎(指間炎)
柴犬がなりやすい趾間皮膚炎は、指と指の間に炎症が起こる病気で指間炎とも呼ばれます。

- 足をしきりに舐める・噛む
- 指間の腫れ、赤み、膿、かさぶた、脱毛など
アレルギー・細菌・マラセチアなど原因は様々ですが、その名の通りしきりに指を気にするのが特徴です。
激しいかゆみや赤み、腫れなどを伴いますが、患部は被毛で覆われていて見えにくいため、飼い主さんもなかなか発症に気づけない場合があります。
さらに、犬もかゆみがあるのでしきりに気にしますが、患部には届かないため、症状が長く続くと精神的なストレスも大きくなります。
治療法
趾間皮膚炎は、患部を舐め続けることで、さらに悪化しまうため、まずはエリザベスカラーで患部を舐めることを防ぎます。
そのうえで、大きく分けて3種類ある発症原因に応じた、治療薬を使用します。
- アレルギーが原因の場合
アレルギー・アトピーの治療薬を使い、アレルゲンを除去する - 細菌・真菌感染が原因の場合
抗菌薬を使用 - ストレスが原因の場合
ストレスになっている環境を改善する
趾間皮膚炎の原因ごとの治療法を知りたい方は「犬の趾間皮膚炎の治し方」をどうぞ。
柴犬がなりやすい病気2位:消化器の病気
柴犬は皮膚病に次いで消化器の病気になりやすく、中でも多いのが胃腸炎による嘔吐や下痢、寄生虫感染によるものです。
胃腸炎 / 吐く / 下痢
柴犬は、胃や腸などの粘膜に炎症が起こる、胃腸炎にも注意が必要です。
胃腸炎は気温や環境の変化などさまざまな要因によって起こるため、明確な原因はわからないことがほとんどです。
柴犬はちょっとした環境の変化でストレスを感じ、吐いたり下痢したりなどの異変が起こることがあります。
長引いたりすると、食欲低下や元気消失、脱水などを引き起こす恐れもあるため注意しましょう。
犬ならどの犬種でもなりやすい胃腸炎や原因不明の嘔吐や下痢。
私の柴犬も何度か経験がありますが、動物病院で点滴による薬の投与を行い、1日で症状が改善したときもあれば4~5日症状が続いたことも。
柴犬は飼い主に従順で神経質な面もあるので、環境の変化はもちろん飼い主の感情までも察して体調面に影響が現れることがあります。
犬用の胃薬をお求めの方は、以下からどうぞ。
寄生虫症状
柴犬がなりやすい消化器の病気には、寄生虫症状も含まれます。
代表的なのは回虫症や条虫症、糞線虫症やジアルジア症、コクシジウム症などです。
- 下痢や軟便、血便
- 吐く
- 食欲不振
- 脱水
感染した寄生虫によって多少異なりますが、ほぼ全ての寄生虫に共通するのが下痢や嘔吐、食欲不振です。
また、寄生虫は母犬から子犬に感染するケースもあるため、迎え入れたばかりの柴犬の子犬が発症することも珍しくありません。
進行した場合は、脱水や栄養失調など命に関わる場合もあるので、とくに重症化しやすい子犬は注意しておきましょう。
原因・予防法
寄生虫症状の原因は、感染犬の糞に含まれる寄生虫の卵や幼虫の経口感染です。
愛犬と散歩に出かけるときは、他の犬が排泄した糞や衛生環境が整っていない場所などに、近づかせないようにしてください。
また、子犬を迎え入れる際は、動物病院で検査を受けておくと安心です。
犬の寄生虫の種類や更に詳しい症状、対処法などを知りたい方は、以下の「犬の寄生虫予防について」からどうぞ。
柴犬がなりやすい病気3位:耳の病気
柴犬がなりやすい病気ランキング3位は、外耳炎や前庭疾患といった耳の病気です。
外耳炎

外耳炎は外耳の部分に炎症が起こる病気で、その原因によって様々な症状が見られます。
- 細菌感染
耳が赤く腫れる
黄色っぽい膿や耳垂れが出る - マラセチア
酸っぱい独特に臭い
茶色っぽいベタベタした耳垢が出る - 寄生虫(耳ダニ)
黒い耳垢が大量に出る
同居犬・猫も同じ症状が現れる - アレルギー
耳の内側が赤く、分泌物は少ない
季節性または慢性的にかゆみが続く
外耳炎には様々な原因が考えられますが、共通して耳をかゆがる、気にするなど行動の変化が見られます。
耳の外側に近い部分に起こる外耳炎の症状は、放置すると内側まで広がっていくため、鼓膜が破れて中耳炎になる恐れもあります。
外耳炎で耳が痛くなると、耳を触ろうとしたときに嫌がって攻撃的になることがあるので注意が必要です。
私の柴犬も、しきりに耳を掻いて気にする仕草が見られたので動物病院にかかったところ、外耳炎と診断されました。
シャンプー後の乾燥が不十分だったことが原因だったようです。点耳薬を滴下して、数日で完治しました!
柴犬の飼い主さんの中には、頻繁に外耳炎になる子もいて、点耳薬を常備しているという人も。
原因・予防法
外耳炎の多くはアレルギー体質に関係するとされていて、外耳炎を発症した犬のうち83%がアトピー性皮膚炎を発症しています。
皮膚のバリア機能が弱く、アトピー性皮膚炎をはじめとした皮膚病を発症しやすい柴犬にとって、とくに発症しやすい病気のひとつがこの外耳炎です。
柴犬は毛量が多く、換毛期には大量の毛が抜けるため、定期的に耳掃除やブラッシングをして、外耳炎を予防しましょう。
犬の外耳炎の治療法や治療薬を知りたい方は、以下の「犬の外耳炎について」からどうぞ。
前庭疾患
柴犬がなりやすい前庭疾患は、耳の内側にある前庭の機能に異常が起こる病気です。
- まっすぐ歩けない
- 眼球が小刻みに震える
- 吐き気・嘔吐
- 突然立てなくなる、ふらつく
- 頭を傾ける
前庭は犬の平衡感覚に大きく関わっている器官で、体のバランスを維持するためには欠かせません。
その前庭に異常が生じることで頭を傾けた状態になったり、まっすぐ歩けずふらついたり、同じところを旋回したりなど、行動の変化が現れます。
一時的なこともあれば日に日に症状が悪化するケースもあり、後遺症が残ることもあるため、早めの受診が必要になります。
治療法
前庭疾患は、早期治療を行うことが重要ですが、前庭疾患には脳腫瘍・脳梗塞などが絡むことも多く、その場合は治療が困難なことも多いです。
一方、内耳炎や三半規管のポリープが原因となっている場合は、手術による除去や投薬により快復します。
原因・予防法
前庭疾患の原因には外耳炎や中耳炎などが挙げられますが、老犬は突発的に発症しやすいとも言われています。
明確な予防法はないため、前庭疾患の対策には外耳炎の早期発見や早期治療が欠かせません。
前庭疾患になりやすい柴犬を守るためにも、定期的な耳のケアをしっかりおこないましょう。
柴犬がなりやすい病気4位:全身性の病気
ここからは、柴犬がなりやすい病気ランキング4位に該当する、全身性の病気について紹介していきます。
アナフィラキシーショック
皮膚病以外にも、柴犬のアレルギーは全身性の病気としての注意も必要です。
アレルギーは、食べ物や環境中にある物質だけでなく、病気の治療や予防に必要なお薬が原因で発症する恐れもあります。
また、アレルギーの中でもとくに重篤なのは、アナフィラキシー反応です。
致死的であるアナフィラキシー反応が最も起こりやすいタイミングはワクチン接種をしたあとで、数分~数時間で下痢や嘔吐などの消化器症状が見られます。
また、アレルゲンによって現れる症状は、アナフィラキシー反応の程度によって違いますが、重度の場合は全身性の症状として呼吸困難を引き起こします。
治療法
アナフィラキシーショックは一刻を争う事態となるため、基本的にすぐ動物病院を受診し、症状に応じた治療を受けることになります。
軽度なショック症状であれば、ステロイド注射により快復することも多いです。
原因・予防法
柴犬がアレルギーでアナフィラキシー反応を起こすのは、アレルゲンとの接触が原因です。
予防法としては、アレルゲンを避けることが効果的です。
初めての薬やワクチンはもちろん、過去にアレルギー反応がなかったものでも、柴犬に投与・接種させたあとはとくに安静にさせて、経過もよく観察してあげましょう。
柴犬がなりやすい病気5位:筋骨格の病気
柴犬がなりやすい病気ランキング5位は、膝蓋骨脱臼(パテラ)や股関節形成不全といった筋骨格の病気です。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
柴犬の約11%が発症している膝蓋骨脱臼(パテラ)は、膝のお皿とも呼ばれる膝蓋骨が内側や外側に外れて脱臼する病気で、両足に発症してしまう場合もあります。

膝蓋骨脱臼は、足の曲げ伸ばしにより自力で治すことができますが、脱臼を繰り返すうちに膝関節がずれて炎症や変形を引き起こし、症状が進行します。
病気の進行度に応じて、とくに治療の必要がないグレード1から、手術が必要となるグレード4に分類されます。
- グレード1
運動中など、ふとした瞬間に脱臼する
痛みはほとんどない
飼い主も気付かないことが多い - グレード2
膝蓋骨が時々外れたままになる
足の曲げ伸ばしによって脱臼が起こる
片足を浮かせたまま歩く - グレード3
度々脱臼が起こるが、押せば元に戻る
歩行時に足をひきずる、もつれる
関節に炎症や痛みが発生する - グレード4
完全に脱臼し、押しても戻らない
骨や関節が変形し、強い痛みを伴う
手術以外での改善は難しい
私の柴犬は遺伝・先天性のパテラを患っていて、お迎えしたときからグレード1~2の診断がついていました。
ただ、痛がる様子や脱臼を直すときに見られるスキップのような仕草をすることもほとんどなく、健常な柴犬と変わらない毎日を過ごしています!
獣医師さんからは、体重が増えると膝に負担がかかるので適正体重をキープ!と釘を刺されています…
治療法
膝蓋骨脱臼(パテラ)を完治させるには手術を行うしかありません。
手術は費用面・体力面でも大きなリスクがあるため、症状が進行していない場合は痛み止め・鎮痛剤を使用しながら保存療法を行います。
原因・予防法
膝蓋骨脱臼(パテラ)の原因は、遺伝や先天性であることがほとんどです。
予防法としては、膝に負担をかけないことが重要なので、滑らないように床の素材を見直す、太りすぎないように体重を管理するなどが効果的です。
さらに、高い場所から飛び降りる行為は膝に大きな負担がかかるので、ソファーやイス、ベッドなどの家具には登れないような対策もしてあげましょう。
膝蓋骨脱臼(パテラ)に使用する痛み止めをお求めの方は、以下の「犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)に使用する痛み止め」からどうぞ。
股関節形成不全
股関節形成不全は、股関節の骨の変形が原因で関節に炎症を起こします。
- 腰を振るような歩き方(モンローウォーク)
- うさぎ跳びのような歩き方
- 後ろ足を横に投げ出して座る
- 痛みで散歩を嫌がる
中型~大型犬に多い病気で、発症の要因は遺伝的な要素が大きいと考えられています。
慢性的な痛みを伴うため、歩くことを嫌がる、歩き方がおかしくなるなどの変化が現れます。
治療法
若い犬の場合は手術により機能回復や進行予防を行います。
老犬の場合は、保存療法を行うことが多く、痛み止め・鎮痛剤を使用します。
犬の関節炎の種類や使用する痛み止めを知りたい方は、以下の「犬の関節炎について」からどうぞ。
発病数は少ないけど、柴犬がかかりやすい病気
柴犬全体で見ると発病数が少なくても、他の犬種と比較すると発症率が高い病気もあります。
長生きしやすい犬種の柴犬はシニア期も長いため、柴犬がかかりやすい病気を予防しながら早期発見、早期治療につなげて発症リスクに最大限備えておきましょう。
認知症
現在、認知症は柴犬だけでなく、どの犬種もリスクがある病気です。
- 同じ場所をぐるぐる旋回する
- 生活リズムが昼夜逆転する
- トイレの失敗が増える
- 名前を呼んでも反応しない
- 鳴くことが増える、夜鳴きする
認知症は老化とともに発症しやすくなる病気です。
柴犬は老衰が死因の上位を占めるほど寿命が長かったため、認知症の発症数が他の犬種と比べて多いことが以前から確認されていました。
さらに、怒りっぽくてイライラしやすい子や、ストレスを溜めやすい犬が発症しやすいため、神経質な性格の柴犬は、認知症を発症するリスクが高いと言われています。
認知症が直接の原因で死亡したりといったケースは少ないですが、認知症を発症するとさまざまな問題が起こるため、飼い主さんだけでサポートすることは困難です。
獣医師さんなど、専門的な知識があるプロにサポートしてもらうことも選択肢として入れておきましょう。
原因・予防法
認知症は老化が原因で、とくに12~13歳くらいになると発症しやすいと言われています。
また、認知症の原因になる老化による脳機能の低下を防ぐためには、散歩や遊びなどが効果的です。
皮膚や手足などのマッサージも脳の活性化につながるため、スキンシップもしっかりとってあげてください。
脳を刺激するためにも、散歩コースを変更したり、芝生がある公園に連れて行ってあげたり、たくさん話しかけたりして、認知症を予防してあげましょう。
犬の認知症について、改善方法や治療法を知りたい方は、「犬の認知症について」
からどうぞ。
白内障
犬の白内障は、水晶体が白く濁って視力が低下していく進行性の病気です。
- 初発白内障
視力はほぼ正常
水晶体の一部がうっすらと濁る - 未熟白内障
瞳が白っぽく見える
物にぶつかるようになる - 成熟白内障
水晶体全体が白く濁る
視力をほとんど失う - 過熱白内障
水晶体が液状化してくる
強い炎症、目を痛がる
眼の水晶体が白く濁る白内障も、柴犬がかかりやすい病気です。
初期段階は無症状な場合もあり、発見が遅れてしまうケースも多いことから、気付いた時には症状が進行していることも。
治療は進行を遅らせるための点眼や内服が中心で、視力を回復させるには手術が必要になります。
早期発見・早期治療で視力の低下を抑えることができることから、異変を見逃さないことが重要になります。
原因・予防法
白内障の原因は遺伝や老化と言われており、糖尿病の犬はほぼ100%のケースで発症します。
予防は困難ですが、定期的に検査を受けて早期に気づいてあげることや、紫外線を避けることは有効だと言われています。
他にも、サプリメントによって抗酸化物質を補う方法を取り入れている動物病院もあるようです。
柴犬は白内障を発症しやすいので、散歩は陽が昇っている時間帯を避けるなど、紫外線対策をしてあげましょう。
犬の白内障について、診断方法や治療法を知りたい方は、以下の「犬の白内障について」からどうぞ。
柴犬の死因
柴犬の死因トップ5は、腫瘍、神経疾患、泌尿器疾患、老衰、胆囊・肝臓・膵臓系の疾患です。
とくに、死因の14%も占めている老衰は特徴的で、主要8犬種の中では唯一トップ5に入っています。
1位 腫瘍 24%
2位 神経疾患 15%
3位 老衰 14%
3位 泌尿器疾患 14%
5位 胆囊・肝臓・膵臓系の疾患 8%
丈夫で長生きしやすい犬種として知られている柴犬は、健康なまま寿命を全うするケースが多いことがわかります。
そのため、柴犬がかかりやすい病気に気を付けてあげれば、愛犬の寿命を伸ばせる可能性も十分にあります。
愛犬が長く健康でいるためには、予防できる病気をしっかり対策してあげることも大切です。
定期的に健康診断を受ける、適度に運動させる、ストレスが溜まらないようにコミュニケーションをたくさんとることなども効果的です。
飼い主さんとして、愛犬が長く健康でいられるように気を配ってあげましょう。
参考
動物病院カルテデータをもとにした日本の犬と猫の寿命と死亡原因分析(外部リンク)
柴犬はシニア期が長いからこそ、若い時期から病気の備えを
柴犬は、長生きしやすい犬種です。
平均寿命は14.6歳で死因の上位には老衰も入っており、20年以上の寿命を全うする子もいます。
柴犬は、他の犬種に比べてシニア期が長いからこそ、白内障や認知症などのかかりやすい病気も増えます。
愛犬の健康を維持するためには、若くて元気な時期から柴犬がかかりやすいさまざまな病気に備えておくことが大切です。
飼い主さんは、毎日の食事や運動管理、ストレス解消などをおこない、愛犬が健康で長生きできるようにしてあげましょう。
柴犬の飼育に関するヒントは、こちらのコラムで詳しくご紹介しています。
▼犬種別かかりやすい病気を見る▼

ペットのお薬通販『ぽちたま薬局』スタッフのブログです。
このブログではペットのご飯を中心にペットの健康について考えたいと思います。
































