シンパリカトリオとネクスガードスペクトラの違い

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シンパリカトリオとネクスガードスペクトラはどっちがいい?違いやメリットを解説

寄生虫の駆除・予防薬として人気のシンパリカトリオとネクスガードスペクトラですが、どちらを購入すればいいのか迷っている人も多いのではないでしょうか。

2つのお薬の大きな違いは、駆除できる寄生虫が異なることです。
他にも価格や年齢制限、体重などいくつかの違いがあります。

この記事ではシンパリカトリオとネクスガードスペクトラを比較し、違いやそれぞれのメリットを解説します。

>>犬のフィラリア予防薬について詳しくはこちら

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラの違い

シンパリカとネクスガードスペクトラで違いのある鞭虫駆除の効果、有効成分、体重制限、値段について、それぞれ解説していきます。

シンパリカトリオシンパリカトリオ ネクスガードスペクトラネクスガードスペクトラ
有効成分
サロラネル
モキシデクチン
ピランテル
アフォキソラネル
ミルベマイシンオキシム
ノミ駆除
マダニの駆除
犬回虫の駆除
犬小回虫の駆除
鉤虫駆除
鞭虫駆除
×
フィラリラ予防
年齢制限
生後8週齢~
生後8週齢~
体重制限
1.5kg以上
1.8kg以上
価格
※ぽちたま薬局の価格
3チュアブル錠6,000円
1.25~2.5kg未満
3チュアブル錠7,200円
2~3.5kg未満

違い①鞭虫駆除の効果

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラの効果の違いは、犬鞭虫の駆除効果です。
シンパリカトリオとネクスガードスペクトラはオールインワンタイプのお薬であり、複数の寄生虫対策ができます。

どちらもフィラリア予防、ノミ・マダニ駆除、犬回虫・犬鉤虫駆除効果がありますが、ネクスガードスペクトラには犬鞭虫の駆除効果があります。

違い②有効成分

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラは、異なる有効成分が含まれています。
それぞれの有効成分は、以下の働きを有しています。

・シンパリカトリオ
サロラネル:ノミ、マダニの駆除
モキシデクチン:フィラリア予防
ピランテル:回虫、小回虫、鉤虫の駆除

・ネクスガードスペクトラ
アフォキソラネ:ノミ、マダニの駆除
ミルベマイシンオキシム:フィラリア予防、回虫、小回虫、鉤虫、鞭虫の駆除

違い③体重制限

ネクスガードスペクトラとシンパリカには使用にあたって体重制限があり、それぞれで以下の体重から使用可能です。

・シンパリカトリオ:体重1.5kg~
・ネクスガードスペクトラ:体重1.8kg~

シンパリカトリオは1.5kgから使用できるため、子犬や超小型犬への投与にも適しています。

違い④値段

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラはどちらも投与は月1回のみです。
年間を通して使用する場合、1年間での使用は12回になります。

それぞれの値段を比較してみたところ、ネクスガードスペクトラの方が高いため、値段を節約したい場合はシンパリカトリオの方がおすすめです。

・シンパリカトリオ:1.25~2.5kg未満 3錠 6,000円
・ネクスガードスペクトラ:2~3.5kg未満 3錠 7,200円

シンパリカトリオの特徴・メリット

シンパリカトリオの特徴・メリット

  • 食べやすい小粒のミートフレーバー
  • 投与後、抱っこやシャンプーができる
  • 副作用が少ない
  • 子犬や超小型犬に適している

シンパリカトリオはミートフレーバーのため、お薬が苦手なわんちゃんにも投与しやすい、子犬や超小型犬にも使用できるといった特徴があります。

また、有効成分の1つであるサロラネルは犬専用に開発された有効成分です。
哺乳動物に対する毒性は低いため、安全性が高いとされています。

シンパリカトリオの効果

オールインワンタイプのシンパリカトリオはフィラリア予防だけでなく、ノミやマダニ、回虫、鉤虫、条虫といった腸内寄生虫の駆除も可能です。

フィラリアを100%予防できるとされ、ノミやマダニに関しても即効性と持続力が高いです。

・ノミ
即効性:投与後4時間以内に発揮
持続力:投与後34日

・マダニ
即効性:8時間以内に発揮
持続力:投与後33日

参考
シンパリカ|犬のために開発されたノミ・マダニ駆除薬|ゾエティス | Zoetis JP(外部リンク)

シンパリカトリオの有効成分

シンパリカトリオの有効成分はサロラネル、モキシデクチン、ピランテルの3つです。

犬のノミ・マダニを駆除する成分サロラネル、フィラリアを予防するモキシデクチン、回虫・小回虫・鉤虫を駆除するピランテルがそれぞれ効果を発揮します。

そのため、シンパリカトリオ1つでノミ・マダニの駆除、フィラリア症予防、回虫・小回虫・鉤虫の駆除まで可能になっています。

シンパリカトリオの副作用

シンパリカトリオは臨床試験において高い安全性が示されており、副作用が現れる可能性は低いです。

しかし、まれに下記の副作用が出現することが報告されています。

・食欲不振
・下痢
・吐き気
・嘔吐

副作用は主に消化器系で現れる症状です。
どれも一時的なものであり、重篤な副作用もないとされています。
またアレルギーに関しては、豚肝、コーンスターチ、小麦胚芽が含まれています。

シンパリカトリオの使い方

体重1kgあたりサロラネル1.2mg、モキシデクチン0.024mg、ピランテル5mgを基準に、経口投与します。

シンパリカトリオは体重別に6種に分かれているため、体重にあった用量のもの選びます。

薬は割ったり砕いたりすることで飲み残しが出てしまうと、本来の効果が発揮できなくなる可能性があるため、そのままの形状で与えてください。

体重 投与量
1.5kg~2.6kg未満 1.25~2.5kg未満×1錠
2.6kg~5.1kg未満 2.5~5kg未満×1錠
5.1kg~10.1kg未満 5~10kg未満×1錠
10.1kg~20.1kg未満 10~20kg未満×1錠
20.1kg~40.1kg未満 20~40kg未満×1錠
40.1kg~60.1kg未満 40~60kg未満×1錠

ネクスガードスペクトラの特徴・メリット

ネクスガードスペクトラの特徴・メリット

  • 食べやすい小粒のミートフレーバー(※牛肉不使用)
  • 投与後、抱っこやシャンプーができる
  • 鞭虫も駆除できる

ネクスガードスペクトラの大きなメリットは、鞭虫駆除の効果があることです。

1つのお薬でより多くの寄生虫駆除・予防ができるため、寄生虫ごとに分けてお薬を服用する必要がなく、飲み合わせによる副作用を防ぐこともできます。

また、有効成分のアフォキソラネは即効性があり、ノミが卵を産む前に駆除できます。

ネクスガードスペクトラの効果

オールインワンタイプのネクスガードスペクトラはフィラリア予防だけでなく、ノミやマダニ、回虫、鉤虫、条虫といった腸内寄生虫の駆除、さらには犬鞭虫の駆除も可能です。

効果は臨床試験でも示されており、フィラリアに対する予防効果は100%、犬回虫や犬小回虫への有効性も100%、犬鉤虫と犬鞭虫に対する有効性は99.9%以上とされています。

また、ノミは6時間位に駆除・マダニは12時間以内に駆除し、効果は1カ月間持続します。

ネクスガードスペクトラの有効成分

アフォキソラネ:ノミ、マダニの駆除
ミルベマイシンオキシム:フィラリア予防、回虫、小回虫、鉤虫、鞭虫の駆除

ネクスガードスペクトラの有効成分は、アフォキソラネとミルベマイシンオキシムです。
ミルベマイシンオキシムはフィラリア予防をはじめ、回虫、小回虫、鉤虫、鞭虫と幅広い駆除が可能です。

もう1つの有効成分アフォキソラネは、ノミ、マダニを駆除する働きがあり、ノミが卵を産む前に駆除できます。

ネクスガードスペクトラの副作用

ネクスガードスペクトラの有効成分は哺乳類には安全であることが確認されています。
しかし、下記の副作用が現れることがあります。

・食欲不振
・下痢
・吐き気
・嘔吐
・頻呼吸(呼吸を浅く速くする)
・血尿
・元気がなくなる

ネクスガードスペクトラの副作用については、こちらの記事で詳しく解説しています。

ネクスガードスペクトラの使い方

ネクスガードスペクトラは体重別に5種に分かれているため、体重にあった用量のものを選びましょう。
投与の際は、そのまま与えるか食事に混ぜて与えます。

体重 投与量
2~3.5kg未満 超小型犬用×1錠
3.5~7.5kg未満 小型犬用×1錠
7.5~15kg未満 中型犬用×1錠
15~30kg未満 大型犬用×1錠
30~60kg未満 超大型犬用×1錠

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラはどっちがいい?

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラはどっちがいい?

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラはそれぞれにメリットがあります。
そのため、どちらが良いかは何を重視するかで変わってきます。

もし迷った場合は、飼い主さんごとのおすすめを記載していますので、参考になさってください。

■シンパリカトリオはこんな飼い主さんにおすすめ

・値段重視でできるだけ安く購入したい
・超小型犬で体重が軽い(※1.8kg未満)
・1つのお薬で寄生虫対策を済ませたい

■ネクスガードスペクトラはこんな飼い主さんにおすすめ

・なるべく多くの寄生虫対策をしたい
・錠剤タイプのお薬をワンちゃんが嫌がる
・愛犬が普段から自然の多い場所や他の犬と触れ合う機会が多い

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラの安全性は?

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラの安全性

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラは臨床試験において、どちらも優れた安全性が確認されています。

副作用が現れた場合も一時的なもので自然に治まることが多く、重篤な副作用に繋がる可能性は低いです。

しかし、すでにフィラリアに感染してしまっている状態の犬に投与してしまうと、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性があり、大変危険です。

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラ、どちらも投与を希望する場合は、必ず投与前にフィラリアに感染していないか検査を行ってください。

参考
オールインワン通信(外部リンク)

コリー犬への使用は注意が必要

コリー犬への使用には注意が必要

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラはどちらも注意事項に、コリー犬への投与は慎重に行うよう記載されています。

ネクスガードスペクトラに含まれる有効成分ミルベマイシンは、コリー犬やコリー系統の犬への安全性が低いとされています。

また、シンパリカトリオに含まれるモキシデクチンは安全性試験において、コリー犬への安全性が確認されていますが、いずれも用法・用量を守り、慎重に投与することが注意事項としてあります。

コリー犬やコリー系統への犬種に使用する場合は、使用前に獣医師に相談して検討されることをおすすめします。

まとめ

シンパリカトリオとネクスガードスペクトラは、どちらも複数の寄生虫に効果を発揮できるオールインワンタイプのお薬です。

使用できる年齢や安全性に大きな差はありませんが、駆除できる寄生虫や体重、値段などに違いがあります。

それぞれのお薬の特徴やメリットを比較し、愛犬に合ったお薬を選んであげてください。

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