犬の白内障は、眼球にある水晶体のタンパク質が白く濁ることで、視力も低下する病気。
白くなった眼は元の状態に戻ることはなく、症状はどんどん進行していきます。
白内障の原因はさまざまですが、発症する原因のひとつが「老化」です。
シニア犬を飼っている方は、白内障が発症しないか気になりますよね。また、もし愛犬が白内障になったら、寿命にも影響してしまわないか心配な飼い主さんもいるでしょう。
そこで、この記事では犬の寿命と白内障の関係や、発症すると寿命も短くなるのかという点について解説します。
目次
犬の寿命が長くなり、白内障が増加中
近年、犬の長寿が長くなったことに伴い、白内障が増加しています。
老化は、白内障になる原因のひとつです。
白内障の発症率を見ると、年齢が上がるにつれて発症リスクが高まっていることがわかります。
白内障の発症率
- 1~3歳 → 0.3%
- 8歳 → 1.6%
- 9歳 → 2.5%
- 11歳 → 3.8%
白内障の発症率が上昇する犬の年齢は、人間で換算すると中年期の年齢に当てはまります。
▼犬の年齢を人間の年齢に換算したときの目安▼
(※犬種などによっても差はあります。)
参考
環境省|飼い主のためのペットフード・ガイドライン~犬・猫の健康を守るために~(外部リンク)
このように、犬も寿命が長くなり、年齢を重ねるケースが増えた結果、白内障の発症率が上がっていると言えます。
白内障の原因のひとつは老化
犬の白内障は、遺伝や外傷などさまざまな原因で発症し、原因によって発症しやすい年齢や進行速度が異なります。
そのうち、6歳以上で発症する白内障は老化現象のひとつで、加齢性白内障に分類されます。
- 老化現象により、6歳以上で発症
- 進行速度は、他の発症原因と比べるとゆっくり
- 両眼に発症するケースが多い
両方の目が見えなくなってしまうと、家具にぶつかったり、落下したりと、普段の生活の中でも危険が伴うようになるため、注意が必要です。
ただし、老化により白内障が発症したとしても、それによって寿命が短くなるなどの影響はありません。
糖尿病になるとほぼ100%白内障になるが、寿命には影響がない
高齢犬が発症しやすい病気のひとつに、糖尿病があります。
犬が糖尿病になると、ほぼ100%白内障を発症し、このような糖尿病を原因として発症する白内障を代謝性白内障といいます。
- 糖尿病が原因で、ほぼ100%発症する
- 症状の進行が早い
糖尿病になると、眼の水晶体に糖が過剰吸収されて蓄積していき、その糖が水分を引き込む結果、水晶体に濁りが生じて白内障を発症します。
糖尿病の発症を予防するためにも、愛犬には糖質の高い食事や人の食べ物を与えないようにし、適切な体重維持を心がけることが大切です。
糖尿病により白内障を発症した場合も、白内障が犬の寿命に影響することはありません。
老化により発症する眼の濁りは、核硬化症の場合も
白内障と同様に、老化によって目に濁りが生じる核硬化症というものがあります。
核硬化症は、老化によって水晶体の中心部にある水晶体核が硬くなり、青っぽい白い色に見える状態。
白内障とは違い、視力を失うこともないため、治療する必要はありません。
白内障と核硬化症
- どちらも眼が濁ったように見える
- 白内障は、進行することで視力を失う
- 核硬化症は、視力に影響はなく、治療の必要もない
しかし、見た目で白内障との違いはほとんどないため、飼い主さん自身で見分けることは困難です。
白内障であれば、進行を止めるためにすぐに治療を開始する必要があるので、愛犬の眼に濁りが見られた場合、まずは獣医師さんに診察してもらいましょう。
白内障になっても、犬の寿命には影響しない
白内障は、犬の命に関わる病気ではないため、発症しても寿命が短くなるわけではありません。
白内障の症状
白内障は進行性の病気で、視力低下や眼の濁り方などの症状は、進行度によって異なります。
白内障にみられる症状は、進行に応じて以下の4つのステージに分けられます。
- 初発期
水晶体の濁りは、15%以下。
この段階では、視力にほとんど影響がないため、気づきにくいのが特徴。 - 未熟期
濁りは15~99%で、多くは飼い主さんも確認できる状態。
犬の視力は、見えづらい状態。 - 成熟期
水晶体は全体が濁り、飼い主さんも確認できる状態。
光に対する反応はあるが、犬の視力は失明もしくは失明に近い。 - 過熟期
水晶体の萎縮が起こり始め、表面にしわができたように見える状態。
犬は視力をほぼ失っているうえ、眼の中に炎症が生じる可能性もある。
白内障は、一度発症すると元の状態に戻すことは難しいため、初期のうちに気づき進行を抑えることが大切です。
白内障の症状、とくに進行を防ぐために大切な白内障の初期症状については、こちらのコラムで解説しているので、併せてご覧ください。
白内障の合併症も、命に関わるものはではない
白内障は、ぶどう膜炎や緑内障、網膜剥離、水晶体脱臼などの合併症を引き起こすリスクもあります。
これらは、白内障が進行することで、炎症が眼の周囲まで広がってしまうことが原因です。
失明や眼球摘出などにつながる恐れもありますが、どれも寿命に関わるものではありません。
老犬は白内障の進行を止める治療が大切
手術は、白内障を完治できる唯一の治療方法。
しかし、手術に用いる全身麻酔は、老犬にとって大きなリスクが伴います。
手術が必要な状態を避けるためにも、目薬を使って早期から進行を抑える治療方法がおすすめです。
白内障には、以下のお薬が使用されます。
「カタリンK点眼薬」は、老犬で見られる加齢性の白内障のうち、初期の初発期に効果があるとされる目薬です。
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参考
犬の老年性初発白内障に対するピレノキシン点眼剤の効果(外部リンク)
「クララスティル」に含まれる有効成分、N-アセチルカルノシンは、犬30匹の58眼に対する試験が行われており、80%の改善が認められた研究結果があります。
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まとめ
犬の白内障になっても、寿命に影響することはありません。
しかし、老化が原因で白内障の発症率は高まり、眼が見えなくなったり、合併症を引き起こしたりする可能性もあります。
老犬は、白内障を完治することは難しいですが、早期に治療すれば進行を抑えることが可能です。
愛犬が7歳を過ぎてからは、年2回を目安に動物病院で健康診断を受け、白内障の早期発見につなげましょう。
ペットのお薬通販『ぽちたま薬局』スタッフのブログです。
このブログではペットのご飯を中心にペットの健康について考えたいと思います。