いざ柴犬を迎え入れたけど、
「しつけが全然できない」
「もしかしてうちの子、特別難しいのかな?」
とお悩みの飼い主さんは少なくありません。
実は柴犬には、他の犬種とは少し違う“シバならではの特性”があるのです。
今回は、そんな柴犬に合わせたしつけのコツをお伝えします。
目次
柴犬のしつけが難しい理由

柴犬のしつけに手こずってしまうのは、とても自立心が強く、納得しないと動かないという特性を持っているからです。
もともと猟犬として活躍していた柴犬は、自分の頭で考えて行動する賢さを備えています。
そのため、誰にでも笑顔を見せる洋犬とは異なり、自分が心から信頼したリーダーの指示しか聞き入れない傾向があるのです。
しつけが難しいのは当たり前。まずは、柴犬特有の距離感を大切にして、信頼関係をしっかり築くことがしつけ成功への近道となります。
柴犬の特性や性格はこちらのコラムを参考にしてください。
年齢別|柴犬のしつけの難易度
柴犬のしつけは、年齢によって難易度が少しずつ上がっていきます。
ここからは、年齢ごとにどんな点が難しくなりやすいのかを見ていきましょう。
子犬期(生後3ヶ月~1歳)

この時期の柴犬は“しつけのゴールデンタイム”といえるほど、あらゆる刺激をスポンジのように吸収します。
恐怖心よりも好奇心の方が上回っているため、社会化トレーニングとして色々な音や他人に会わせる絶好のチャンスといえるでしょう。
覚えが良い一方で、噛み癖などの悪い習慣もつきやすいため、一貫した態度で接することが重要です。
若齢期(1歳~3歳)

若齢期は、体つきが大人に近づくのと同時に心も少しずつ自立し始め、自我が芽生えてくる時期です。
ちょうど犬の反抗期といわれるタイミングでもあるため、今までできていた「マテ」や「オスワリ」を急にしなくなることがあります。
こうした行動が見られるのは、心と体が順調に成長している証でもあります。
この時期のしつけは、すぐに結果を出すのは難しいですが、焦らず根気強く向き合うことできちんと身についていくはずです。
成犬期(3歳~6歳)

性格が決まるこのくらいの年齢では、しつけの難易度はやや上がります。
これまでの体験が蓄積されているため、すでに定着した習慣を上書きするには時間と根気が必要になるからです。
それでも飼い主さんとの信頼関係があれば、新しいルールを覚えることは決して不可能ではありません。
シニア期(7歳以降)

シニア期からのしつけも不可能ではありませんが、年齢とともに頑固さが増していくため難易度はかなり高めになります。
また、視力や聴力の衰えから、これまで平気だったことに不安や戸惑いを感じやすくなるのもこの時期の特徴です。
新しいことを厳しく教え込むよりも、今の愛犬の状態に合わせて過ごしやすい環境を整えてあげることに重点を置きましょう。
柴犬のしつけの基本
柴犬へのしつけをするときは、まず「社会化トレーニング」と「リーダーシップ」ができているとスムーズに進むことが多いです。それぞれ、詳しい方法をみていきましょう。
社会化トレーニングをする
社会化とは、人間社会のさまざまな刺激に触れ、犬が落ち着いて暮らす力を養うことです。
以下の内容を参考に、少しずつトレーニングを行いましょう。
■ 家の中にある物や音に慣れさせる
掃除機やドライヤー、インターホンなどの生活音を聞かせます。小さな音から徐々に慣れさせるといいでしょう。
■ 人に慣れさせる
性別や年齢を問わずいろいろな人に会わせて、人間は怖くないことを教えます。
■ ほかの犬と触れ合う時間をつくる
散歩中に他の犬と挨拶させてみましょう。ドッグランや犬同伴OKのカフェを活用して、適度な距離感で交流をする練習をするのも有効です。
■ 外の環境に慣れさせる
自動車やバイク、電車、人混みなど、日常で遭遇する風景に慣れさせます。
ただし、愛犬が怖がっているときは、無理をさせてはいけません。
段階的に慣れさせて、愛犬自身が「楽しい!」と思える経験を増やしましょう。
リーダーシップをとる
犬は群れのリーダーに従う習性があるため、まずは飼い主さんがリーダーとして柴犬から信頼してもらうことがしつけの基本。
アイコンタクトを習得させることが、その第一歩となります。
次のやり方を試してみてください。

- ステップ1
おやつの匂いをかがせる - ステップ2
その手を飼い主さんのあごの下に移動させ、名前を呼んで目を合わせる - ステップ3
数秒間、目を合わせられたら褒めておやつを与える
まずは3秒から始め、徐々に時間を延ばしていきましょう。
どんな状況でも、きちんと飼い主さんの目を見て指示を待てる状態を目指します。
このほか、柴犬の飼うときのポイントはこちらのコラムを参考にしてください。
柴犬のしつけを成功させるポイント
しつけは集中力が大切。愛犬の集中力を保つ4つのポイントを意識してください。
- (1) 指示は短い言葉を使う
「ヨシ」「マテ」など、簡潔でわかりやすい言葉を選びます。 - (2) 短時間で行う
集中力が続く5~15分ほどでテキパキ行います。 - (3) リラックスした状態で行う
疲れてイライラしていると集中力が続きません。 - (4) 場所を変えて行う
同じ場所では飽きてしまうため、自宅や公園など場所を変えて練習します。
このポイントを意識しながら、さっそく本格的なしつけを始めましょう!
柴犬のしつけ方【基本コマンド編】
いよいよ、ここから本格的なしつけのスタートです。
まずは基本である「オスワリ」「オテ」などの基本のコマンドから始めましょう。
オスワリのしつけ方

- ステップ1
おやつを持った手を鼻先から頭上へゆっくり動かす - ステップ2
自然とおしりがつくのを待つ - ステップ3
おしりが床についたら「オスワリ」と声掛けする
おやつを上の方に上げていくと、犬は自然に上を向いてそのうち腰を下ろします。
フセのしつけ方

- ステップ1
いったんオスワリをさせる - ステップ2
おやつを持った手を床へ下ろす - ステップ3
床にお腹がついたら「フセ」と声を掛けておやつを与える
オスワリと同じ要領で、おやつを床につけて犬が自然と姿勢を低くするのを待ちます。オスワリができれば、比較的カンタンに覚えてくれますよ。
マテのしつけ方

- ステップ1
いったんオスワリをさせる - ステップ2
手のひらを見せて「マテ」と言う - ステップ3
数秒待てたら「ヨシ」と言って解除する
マテをしている間は、飼い主さんとアイコンタクトを続けられたらパーフェクトです!
オテのしつけ方

- ステップ1
おやつを握った手を差し出す(手の甲が下になるように) - ステップ2
愛犬が前足を手にかけた瞬間に「オテ」と言う - ステップ3
すぐに手を開いておやつを与える
オカワリも同じようにしつけられます。
コマンドの練習は、毎日少しずつ続けることが大切です。何度も繰り返し教えることで、記憶が定着しやすくなります。
柴犬のしつけ方【トイレ編】
トイレのしつけは、以下の流れで学習させましょう。
- ステップ1
寝起き、食後など、排泄しやすいタイミングでトイレへ誘導する - ステップ2
成功したらおやつを与えて褒める - ステップ3
「ここでおしっこするといいことがある」と覚えさせる
犬が排泄しやすいのは、起床後や食後のほか、遊んだあと、就寝前など。タイミングを見計らって成功体験を増やしましょう。
叱ると逆効果なので、失敗したら静かに片づけ、次のタイミングを待ちます。
詳しいトイレトレーニングの方法はこちらのコラムも参考にしてください。
柴犬のしつけ方【散歩編】
散歩のときは「リーダーウォーク」ができる状態が理想です。
飼い主さんが愛犬をコントロールすることで、思わぬ事故を避けることにもつながります。

- ステップ1
リードを短めに持つ - ステップ2
犬が前に出すぎたらすぐに立ち止まる - ステップ3
リードが緩んだら、また歩きはじめる
もしも、なかなかうまくいかないときは、まずは「ツケ」から始めてみましょう。
「ツケ」と言いながら飼い主さんの左側に誘導して、きちんとできたらおやつを与えます。
これができるようになれば、リーダーウォークも教えやすくなるでしょう。
柴犬の適切な散歩時間や距離については、こちらのコラムにまとめています。
柴犬のしつけ方【留守番編】
留守番のときは、ケージを使うと誤飲や事故などを避けられるので安心です。
以下の手順を練習して、ケージで落ち着いて過ごせるようにしましょう。

- ステップ1
ケージに入れ、落ち着いたら別室に隠れる - ステップ2
5分くらい経ったら、戻って愛犬を静かに褒める - ステップ3
徐々に時間を延ばし、慣れたら実際に飼い主さんが玄関の外に出て練習する
出かけるときは、「行ってくるね!」と過剰に構わず、当たり前のことのようにサラッと出かけるようにしてくださいね。
もっと詳しい練習方法が知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
柴犬のしつけ方【噛み癖・無駄吠え編】
柴犬の噛み癖や無駄吠えのしつけは、原因をできる限り取り除くことが先決です。
まずは何がきっかけで噛むのか、何に反応して吠えるのかを観察してみましょう。
外の人や物音に吠えているなら、カーテンで目隠しをするなどの工夫が効果的です。
それでも無理なときは、「オスワリ」などのコマンドでさせて飼い主さんに意識を向けさせます。
柴犬のしつけに関する疑問
柴犬のしつけについて、飼い主さんが迷いやすい疑問を解消しておきましょう。
柴犬のしつけでやってはいけないNG行動は?
絶対に避けるべきは「体罰」です。
恐怖で従わせようとすると、柴犬は不信感を抱いて心を開かなくなる恐れがあります。
また、大声で叱るのも「構ってもらえた」と誤解させる原因になるため控えましょう。
褒めようとして撫でると噛まれる…どうすれば?
柴犬の中には触られることを嫌う子もいて、「撫でる=ご褒美」とは限りません。
噛まれるなら無理をせず、おやつを与えたり、言葉でめいっぱい褒めたりするなど、ほかの手段で褒めることも検討してみてください。
柴犬の困りごとをまとめたコラムはこちらにございます。
しつけ教室に行けば完璧にしつけられる?
しつけ教室に通わせるだけでは、完璧にすることは難しいでしょう。
しつけ教室は、あくまでやり方を教わる場所。愛犬が学習するのと同じくらい、飼い主さん自身もしつけ方を覚えることが大切です。
教室で学んだことを自宅でも継続して実践することで、初めて完璧に身につきます。
しつけ教室に行っても噛み癖が治らないときは病気の可能性も。柴犬に多い病気はこちらをご参照ください。
多頭飼いするときのしつけの注意点は?
先住犬の優先順位を理解させることが大切です。
食事やリードの装着、声かけなど、何かをするときは必ず先住犬を優先するようにしましょう。
犬は、下位の相手に攻撃的になることがあります。
多頭飼いのご家庭では、「基本のしつけ」に加えて「先住犬の優先順位を理解させるしつけ」が必要になります。
柴犬のしつけは飼い主との信頼関係から
柴犬は自立心が強いぶん、信頼できる相手の声にはしっかり応えようとします。
しつけをするうえで大切なのは、「この人の指示に従おう」と認めてもらうことです。
そのためにも、日々の小さなやり取りを積み重ねながら、お互いに安心できる関係をゆっくり築いていきましょう。
犬種ごとの注意したい病気に関するコラムも発信しているので、参考にしてくださいね。
▼犬種別かかりやすい病気を見る▼

ペットのお薬通販『ぽちたま薬局』スタッフです。
10年以上の犬の飼育経験と動物介護士の知識をもとに、ペットの病気やお薬の情報を発信します。
































