日本犬ならではの凛々しさと、かわいい笑顔が魅力の「柴犬」。
これから家族に迎えたいけれど、
「正しい飼い方は?」
「初心者には難しい?」
と、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、柴犬との暮らしを具体的にイメージできるよう、柴犬ならではの飼い方のポイントや注意点をわかりやすく解説します。
「そもそも柴犬ってどんな犬?」という方はこちらから!
目次
柴犬の飼い方①飼育環境の整え方
柴犬というと、ひと昔前は外飼いのイメージがありましたが、現在は室内飼育が基本です。
外飼いによるリスク
1. 夏は熱中症のリスクが非常に高い
2. 蚊・マダニによる感染症リスクが高い
3. 体調の異変に気づきにくい
4. 強いストレスや無駄吠えの原因になる
昔に比べて屋外の環境は大きく変化しており、外飼いをすることは命にかかわる病気のリスクを高めることになります。
病気の予防・早期発見、そしてストレス軽減のためにも、家族と同じ室内で一緒に過ごすことを検討しましょう。
室内飼育で注意したいポイント
柴犬を室内で飼う場合、次のような点に気をつけて環境を整えてあげると安心です。

① 快適な室温・湿度を保つ
柴犬は皮膚がデリケートな子が多く、高温多湿は皮膚トラブルの原因になります。
次の目安を参考に、快適な環境をつくりましょう。
柴犬に適した室温・湿度の目安
[夏]
室温:25〜28℃
湿度:50~70%
[冬]
室温:20~25℃
湿度:50~70%
冬場は乾燥しすぎるとフケやかゆみが出るため、加湿器でのケアもおすすめです。
1年を通して皮膚がいい状態を保てる環境を整えてあげてください。
② 落ちつける場所を作る
柴犬は「柴距離」といって、程よい距離感を好む傾向があります。
常に家族の視線にさらされる場所ではなく、部屋の隅やケージ内など、ひとりで過ごせる聖域を作ってあげましょう。
自分からそこに入ったら「そっとしておいて」の合図。無理に構わず見守ることが、信頼関係を築くコツです。
③ 床は滑らないように工夫を
柴犬は、膝蓋骨脱臼(パテラ)などの関節トラブルを抱えやすいです。
フローリングのような滑りやすい床は、関節の症状を悪化させるリスクがあります。カーペットやマットを敷くなどして、滑らないようにする工夫が必要です。
④ トイレは寝床から離す
柴犬はきれい好きです。
自分のテリトリー(寝床)を汚すことを極端に嫌うため、寝床のすぐ隣にトイレがあると、排泄を我慢したり、トイレを失敗したりすることがあります。
寝床スペースとトイレスペースは明確に分け、できるだけ距離をとって設置してあげましょう。
犬を迎えるときに必要になるアイテムは、こちらのコラムで詳しくご紹介しています。
ぜひ参考になさってくださいね。
柴犬の飼い方②食事方法・フードの選び方

柴犬のなかには、アレルギー体質や太りやすい子も多いです。
その子に合ったフードを選び、適量を与えることが重要です。
食事は1日2回
成犬の場合、食事は朝と晩の1日2回が基本です。
柴犬は食欲旺盛な子が多い一方、一度太ると足腰への負担が大きいため、しっかり適量を守りましょう。
生後6ヶ月頃までの子犬期は、消化器官が未熟なため、1日分の量を3〜4回に分けて与えます。
早食いをして吐き戻してしまうときは、早食い防止の食器も有効です。
基本は総合栄養食を選ぶ
主食には「総合栄養食」と書かれたドッグフードを選べば問題ありません。
一方で柴犬は、アトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどの皮膚トラブルを抱えやすい犬種です。
毛並みや皮膚の赤みが気になる場合は、オメガ3脂肪酸(魚油など)が含まれた「皮膚ケア用」や、穀物不使用(グレインフリー)のフードを検討するのも良いでしょう。
獣医師さんに相談すれば、おすすめの食事療養食なども教えてもらえます。
柴犬の飼い方③散歩のやり方

「柴犬を飼う=毎日しっかり歩く」という覚悟が必要です。
ときには散歩を渋ることもある柴犬ですが、何日も散歩をサボると問題行動につながることがあります。
散歩は1日2回、30分以上
もともと猟犬として活躍していた柴犬は、かなり体力がある犬種です。
1日2回、各30分以上の散歩が理想的で、距離にすると1回2〜3km程度。
のんびり歩くだけでなく、時々早歩きや坂道を混ぜたり、コースを変えて脳に刺激を与えたりすると、満足度が高まります。
お散歩デビューは3~4ヶ月から
柴犬の散歩は、3回目のワクチン接種が完了してから。最初は抱っこで外の音や匂いに慣れさせて、少しずつ地面を歩かせてみましょう!
ちなみに、夏の散歩は「早朝」と「夜」がおすすめ。夏のアスファルトはとても高温で、肉球が火傷してしまいます。
愛犬を歩かせる前に、飼い主さんが手で触ってアスファルトが熱くないことを確かめましょう。
散歩に行かないと問題行動につながることも
散歩に行かずエネルギーを発散できないと、家具の破壊、執拗な甘噛み、無駄吠えといった問題行動につながりかねません。
特に子犬期の散歩が不足すると、社会性が育たずに、小さな音や刺激でも大騒ぎするようになってしまいます。
また、きれい好きな柴犬は「トイレは外派」になることが多く、散歩に行かないことで排泄の頻度が減り、膀胱炎になるリスクも。
外でしかトイレをしない場合は、雨の日でもカッパを着せて連れ出してあげなければならなくなります。
柴犬の飼い方④正しいケアのやり方
次に、柴犬に必要なお手入れについてです。
柴犬は抜け毛が多く、皮膚病リスクが高い犬種。そんな柴犬に必要なケアをまとめました。
ブラッシング

柴犬は抜け毛が多い犬種。週1~2回の定期的なブラッシングが必要です。
特に、春と秋の換毛期は驚くほど毛が抜けます。次々と毛束がごっそり抜けるため、換毛期は毎日のブラッシングが欠かせません。
皮膚トラブル予防に
柴犬は皮膚トラブルが多いです。
ブラッシングは、抜け毛やフケ・汚れを取り除き、通気性をよくして皮膚の新陳代謝を高めるため、皮膚病予防に効果的。
腫れや腫瘍の早期発見にもつながります。
正しいケアの方法など、換毛期を乗り切るコツはこちらでご紹介しています。
シャンプー
柴犬のシャンプーは、月に1回くらいが目安。
「臭いかも?」と感じたタイミングでお風呂に入れる飼い主さんが多いですが、洗いすぎはバリア機能の低下を招くので注意してください。
ただし、皮膚病を患った場合は、獣医師さんの指導のもと、週1~2回のシャンプーが必要になることもあります。
シャンプーをするときは、低刺激性シャンプーを使って洗いあげ、生乾きにならないよう全身をしっかり乾かしましょう。
爪切り・肛門腺(こうもんせん)

爪切り・肛門腺は、月1回が目安です。
爪は、散歩をしていると多少削れてきますが、狼爪(親指)は伸び続けます。
伸びすぎて折れたり、肉球に食い込んでしまったりする前に切りましょう。
また、肛門の両わきに溜まる肛門腺も、月1回を目安に絞り出します。
もし愛犬がお尻を床にこすりつけていたら、肛門腺が溜まっているサインです。
肛門腺の分泌物はとても臭いので、シャンプーのときにお風呂場で絞るのがおすすめです。
歯磨き

歯周病予防のため、毎日の歯磨きが理想です。
口元を触られるのを嫌がる柴犬は多いので、子犬の頃から口に触れるトレーニングをしておくと安心です。
できるだけ、犬用の歯ブラシを使って汚れをしっかりかき出すのがベスト。
嫌がる場合は、まずは歯磨きジェルやシートで歯磨きに慣らしていきましょう。
犬は歯石化しやすい
柴犬に限らず犬は歯石がつきやすいです。
歯垢が歯石になるまでの時間は、たった『2~3日』。人間の7倍の早さです。
歯周病になると口内の菌が全身にまわり、心臓病や腎臓病につながるため要注意です。
柴犬の飼い方⑤しつけの方法・ポイント

柴犬に多い問題行動として、「嚙み癖がひどい」「外でしかトイレをしない」というものがあります。
柴犬を迎えるときは、特にこの2つのしつけに取り組む必要に迫られる可能性が高いです。
噛み癖は早めに直す
子犬の頃の甘噛みを許していると、成犬になった時に本気噛みに発展しやすく、流血沙汰になることも少なくありません。
嚙み癖を直すには、愛犬が噛んでくるシチュエーションをできるだけ避けることが大切です。
詳しい嚙み癖の直し方は、こちらのコラムで詳しく解説していますのでご覧ください。
室内でもトイレができるようにする
柴犬は、外でしかトイレをしない子が多いです。
しかし、長時間の留守番や悪天候、老犬になった時のために、室内でも排泄できるようにしておくことは非常に重要です。
室内でのトイレトレーニングをする、排泄を済ませてから散歩に行くなど、家の中でのトイレを習慣にしましょう。
詳しいトイレのしつけ方はこちらのコラムでご紹介しています。
柴犬をしつけるときのポイント
柴犬は賢いがゆえに、指示があいまいだったり、一貫性がなかったりすると、混乱してしつけが上手くいきません。
また、「自分が納得しないことはやらない」という頑固さもあるため、粘り強く何度も教え続ける根気も必要です。
柴犬のしつけ3カ条
- 指示は「しっかりと明確に」
- 指示は途中で変えず「一貫させる」
- 「何度も粘り強く」教える
柴犬の1日の過ごし方|柴犬たちのルーティン
柴犬の1日は、基本的に寝て過ごします。
おおむね、柴犬たちは次のようなスケジュールで動くことが多いです。

もちろん飼い主さんの都合にあわせて時間は調整可能ですが、朝晩の散歩・ごはんタイムは絶対に必要になる時間です。
飼い主さんとしても、ある程度は柴犬に合わせて動くことが求められるという前提で、柴犬を迎えましょう。
柴犬の留守番ができる限界の時間は、こちらでご紹介しています。
初心者でも飼いやすい?柴犬が向いている人の特徴
正直にお伝えすると、柴犬の飼いやすさレベルは「中級者~上級者」向き。
トイプードルなどの小さな愛玩犬に比べると、初心者には少し難易度が高い犬種といえます。
しかし、あきらめる必要はありません!
次のチェックリストに当てはまる方なら、初めてでも柴犬の最高のパートナーになれるかもしれません。
▼柴犬が向いている人のチェックリスト
□媚びない性格を愛せる人
常に抱っこしたい人より、ドライな距離感を楽しめる人は柴犬向きです
□アクティブな人
毎日の散歩を苦痛ではなく、楽しみと感じられる人は柴犬向きです
□根気強い人
頑固な一面を受け入れ、時間をかけて信頼関係を築ける人は柴犬向きです
□掃除が苦にならない人
部屋中に舞う抜け毛を受け入れて、こまめに掃除できる人は柴犬向きです
もしも、どれにも当てはまらないときは、チワワやトイプードルといった小さめの愛玩犬も検討してみるのもいいかもしれません。
初めて犬を飼う方は、こちらの「犬の飼い方・完全ガイド」もご参考にしてださい。
飼う前に絶対知っておきたい柴犬の特徴
残念ながら、「柴犬を飼って後悔した」という声があることは事実です。
だからこそ、以下のようなマイナス面もしっかり受け止めて、飼うかどうか判断することが重要になってきます。
■換毛期の抜け毛は想像以上
部屋の隅に毛の塊(毛玉)が転がるのは日常茶飯事です。毎日のブラッシング、部屋の掃除は欠かせません。
■「柴距離」が存在する
呼ばれても「あ、聞こえてますけど行きません」という態度をとることがあります。これは信頼していないのではなく、柴犬なりの自立心です。
■体が大きく力も強い
体格がよくて力が強く、声も大きいため、きちんとしつけできないとケガや近所迷惑につながることがあります。
■皮膚トラブルが多い
アレルギー性皮膚炎や膿皮症になりやすく、通院やケアの手間、費用がかかるかもしれません。頻繁にシャンプーが必要になることもあります。
柴犬の平均寿命は15歳ほど。
これから15年間、良い面も悪い面もひっくるめて、めいっぱい愛してあげられるか、ぜひ考えてみてください。
これから新しい家族を迎えるあなたへ
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柴犬は最高の相棒になります!

柴犬は、洋犬のようなフレンドリーさとは一味違う、「静かなる愛情」と「深い忠誠心」を持っています。
信頼関係を築くのには時間がかかるかもしれませんが、一度心を許した飼い主には、生涯変わらぬ愛を注いでくれるかけがえのない存在になることでしょう。
その頑固さも、ツンデレな態度も、すべてが愛おしくなる。それが柴犬との暮らしの醍醐味です。

ペットのお薬通販『ぽちたま薬局』スタッフです。
10年以上の犬の飼育経験と動物介護士の知識をもとに、ペットの病気やお薬の情報を発信します。


















