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最終更新日: 2023.02.3

犬が食べてはいけない食べ物と食べさせたい食べ物

「愛犬がうっかり食べ物を口にしてしまった…!」
そんな時、「あの食べ物を犬が食べてしまって大丈夫だったのか?」と考えることは、ワンちゃんと一緒に暮らすご家庭のあるあるだと思います。

そんなうっかり食いの際、どんなものがよくてどんなものがダメなのか、飼い主としては把握しておきたいですよね。
このページでは、ワンちゃんの食べ物について解説します。

犬に食べさせていい食べ物・ダメな食べ物

犬には、食べさせてもいい食べ物ダメな食べ物があります。

人間より体の小さい犬に人間と同じものを食べさせることで、塩分過多になったり脂肪を摂りすぎたりして健康に悪いということは容易に想像ができます。

ところがそのほかにも、犬が持つ体質などによって食べさせることができないものがあるのです。

例えばチョコレート
犬は人間とは違い、体内のテオブロミンなどのアルカロイドを分解する力が非常に低いため、チョコレートを摂取してしまうとテオブロミンが毒素として長時間体内にとどまり、中毒症状を引き起こします。
そのため、食べさせてはいけないと言われているのです。

逆に、人間と同じように食べることができて、人間と同じように健康によい恩恵を受けることができる食べ物もあります。

これらのことを犬の飼い主さんが覚えておくことは、とても大切です。

犬に食べさせてはいけない食べ物

犬に食べさせてはいけない食べ物

犬に食べさせてはいけない食べ物とは、どんなものなのでしょうか。
犬に食べさせてしまうと重篤な症状が出る恐れがあるものから並べて、表にしてみました。

お菓子

食べ物何がダメなの?食べてしまったときに出る症状
チョコレート
ココア
・カフェイン
・テオブロミン
カフェインによる中毒
テオブロミンによる中毒
 嘔吐、下痢、のどの渇きの増加、腹部不快感、元気消失、筋肉の振戦(ふるえ)、不整脈、高体温、痙攣発作、など
ガム
・キシリトールキシリトールによる中毒
 嘔吐、元気消失、脱力感、急性肝不全、食欲不振、ふらつき、痙攣、など

野菜・果物・種実類

食べ物何がダメなの?食べてしまったときに出る症状
ネギ類ネギ類
※注1)
・有機チオ硫酸化物(チオスルフィン酸化合物)有機チオ硫酸化物によるネギ中毒
 元気消失、嘔吐・吐血、下痢、血便・血尿、発熱、ふらつき、歩行困難、歯茎や結膜が白くなる(貧血)、黄疸、脈が弱くなる、呼吸や脈が速くなる、呼吸困難になる、意識不明
銀杏銀杏ギンコトキシン(メチルピリドキシン)ギンコトキシンによる中毒
 嘔吐、下痢、痙攣、めまい、呼吸困難
ぶどうぶどう
(レーズンも含む)
・原因物質は不明ぶどう中毒
 嘔吐、下痢、食欲低下、尿が少ない・出ない、震え、呼吸が荒くなる、腎機能障害、など
いちじくいちじく・フィカイン
 (フィシン)
・ソラレン
フィカイン(フィシン)による中毒、アレルギー
ソラレンによる中毒
 大量のよだれ、口内炎、下痢、嘔吐、皮膚のかぶれ、痙攣、など
アボカドアボカド・ペルシン
・ラテックス
ペルシンによる中毒
ラテックスによるアレルギー
 下痢、嘔吐、食欲不振、呼吸困難
マカダミアナッツマカダミアナッツ・原因物質は不明マカダミアナッツ中毒
 立ち上がれない、歩けない、横になって動かない、元気消失、嘔吐、震え、発熱
梅干し梅干し・食塩
・種を誤飲したことによる喉の詰まり
過剰な塩分による食塩中毒
 嘔吐、下痢、ふらつき、発作
種は消化することができないので消化管に詰まることがあるため、丸飲みに注意
プラムプルーン
プラム
・アミグダリン・種に含まれるアミグダリンによる中毒
 種ごと丸飲みにも注意
 成分が凝縮されていると思われるドライプルーンは与えてはいけない
とうもろこし

とうもろこしの芯喉に詰まることによる呼吸困難
・腸閉塞のおそれ
 とうもろこしの粒は与えてもいいが芯ごと丸飲みに注意
たけのこナス(生)
タケノコ(生)
ほうれん草(生)
・シュウ酸・シュウ酸による尿石症のおそれ
 与える時は必ず茹でること
グレープフルーツグレープフルーツの皮・ソラレン・皮に含まれるソラレンによる中毒
 嘔吐、下痢、湿疹、かゆみ、元気消失、目の充血、顔がむくむ(腫れる)、アナフィラキシー
 皮ごと丸飲みに注意
 服薬時は摂らないこと

※注1)ネギ類:玉ねぎ、ニラ、にんにく、長ネギ、らっきょう、エシャロット

スパイス

食べ物何がダメなの?食べてしまったときに出る症状
スパイス香辛料
※注2)
・ピペリン
・カプサイシン
・クマリン
・有機チオ硫酸化物
ピペリン、カプサイシン、クマリン、有機チオ硫酸化物による中毒
嘔吐、下痢、食欲低下、尿が少ない・出ない、震え、呼吸が荒くなる…など。急性腎不全を引き起こす
わさびわさび・原因物質は不明わさび中毒
 嘔吐、下痢、胃腸炎、食欲不振、震え、脱水症状

※注2):コショウ、唐辛子、カレー、タバスコ、シナモン

肉、肉加工品類

食べ物何がダメなの?食べてしまったときに出る症状
ハムなど食肉加工品肉加工品
※注3)
・塩分や添加物・心臓病、肥満、膵炎、アレルギー、腎臓病のリスクが高まる
生肉生肉・細菌
・寄生虫
・細菌による食中毒
・鶏肉は腎臓病の犬には与えない(リンによる腎臓病増悪のおそれ)
・ラム肉は肝臓病の犬には与えない(L-カルニチンによる肝臓病増悪の恐れ)
・レバーは病原性大腸菌やカンピロバクターによる食中毒と寄生虫感染のおそれ
 どうしても生肉を与えたい場合は衛生面や鮮度に細心の注意を払うこと

※注3):ハム、ソーセージ、人間用ジャーキー、ベーコン

魚、魚加工品類

食べ物何がダメなの?食べてしまったときに出る症状
カニ生のエビ
生のカニ
・チアミナーゼチアミナーゼによるビタミンB1欠乏症
・食欲の低下、よだれ、ふらつき、痙攣(けいれん)、眼振、むくみ
貝類貝類・寄生虫
・チアミナーゼ
・ピロフェオホルバイド
寄生虫による腹痛、嘔吐、下痢、腹膜炎
チアミナーゼによるビタミンB1欠乏症
・巻貝類に含まれるピロフェオホルバイドによる光線過敏症(日光アレルギー)
 ※加熱したアサリ、シジミ、ホタテはOK
生の魚生の魚・寄生虫
・チアミナーゼ
・ヒスタミン
寄生虫による腹痛、嘔吐、下痢、腹膜炎
・食中毒、ヒスタミンによるアレルギー
・骨の誤飲によって喉や内臓が傷つく
生のイカ生のイカ
生のタコ
・寄生虫
・チアミナーゼ
寄生虫による腹痛、嘔吐、下痢、腹膜炎
チアミナーゼによるビタミンB1欠乏症
 ※内臓を取り除き加熱したものはOK
人間用ツナ缶魚加工品
※注4)
・塩分や添加物・塩分や添加物による腎臓病、結石のリスク

※注4):人間用ツナ缶、はんぺん、しらす干し、塩鮭、かまぼこ、いくら

乳製品、飲料

食べ物何がダメなの?食べてしまったときに出る症状
酒酒(アルコール)・アルコールアルコール中毒
・脳幹の働きが抑制され、呼吸器や心臓、肝臓、腎臓に障害が起こる
コーヒーコーヒー・カフェインカフェインによる中毒
 落ち着きがなくなる、水をたくさん飲む、尿失禁、嘔吐、下痢、頻脈
緑茶や抹茶緑茶
紅茶
抹茶
カフェインカフェインによる中毒
 落ち着きがなくなる、水をたくさん飲む、尿失禁、嘔吐、下痢、頻脈
バターやマーガリンバター
マーガリン
・乳糖
・脂質
・トランス脂肪酸
・与えてはいけないというわけではないが、ラクトースによる乳糖不耐症とアレルギーに注意
・トランス脂肪酸による心疾患、動脈硬化
牛乳牛乳
練乳
・ラクトース(乳糖)
・糖分
・与えてはいけないというわけではないが、乳糖による乳糖不耐症とアレルギーに注意
・練乳は糖分による虫歯や肥満に注意
 下痢、腹痛、皮膚炎、虫歯、肥満、糖尿病
硬水硬水・ミネラル・マグネシウムやカルシウムによる尿路結石のおそれ

これらの食べ物をうっかり口にしてしまってもすぐに症状として現れることは少ないですが、それが犬の健康状態や体質によって変わってくることがあります。

誤食してしまった後は愛犬の様子を見て、普段と違う様子が見られたら迷わず獣医師に相談されることをおすすめします。

犬に積極的に食べさせたい食べ物一覧

犬に食べさせたい食べ物

食べ物よい影響のある栄養素効果
ヤギミルク・βカゼイン
・カリウム
・カルシウム
・トリプトファン
・シスチン
・タウリン
・βカゼイン:アレルゲンになりにくいたんぱく質。牛乳のアレルギーを引き起こすのはαカゼイン。
・カリウム:血流安定効果、ナトリウム排出効果
・カルシウム:骨や歯の材料になり。神経情報の伝達にも重要な役割
・トリプトファン:セロトニンやメラトニンの材料となる
・シスチン:被毛や爪を構成する「ケラチン」の材料となる
・タウリン:視力、聴力の維持、抗酸化作用
ヨーグルト・乳酸菌
・たんぱく質
・カルシウム
・ビタミンA、B、D
・乳酸菌:整腸作用、免疫力増進作用
・カルシウム:骨や歯の材料になり。神経情報の伝達にも重要な役割
・ビタミンA:視覚の維持
・ビタミンB:代謝の調整や細胞の成育に必要
・ビタミンD:カルシウムやリンの吸収、利用に必要
バナナ・糖質
・食物繊維
・カリウム
・マグネシウム
・ビタミンB群
・ポリフェノール
・トリプトファン
・食物繊維:便通を促す、整腸作用
・カリウム:血流安定効果、ナトリウム排出効果
・マグネシウム:カリウムと共に心臓の健康維持に役立つ
・ビタミンB:代謝の調整や細胞の成育に必要
・ポリフェノール:抗酸化作用
・トリプトファン:セロトニンやメラトニンの材料となる
海苔(味の付いていないもの)・食物繊維
・ビタミンC
・タウリン
・ミネラル
・食物繊維:便通を促す、整腸作用
・ビタミンC:免疫機能の強化、鉄、カルシウムの吸収促進、血管の強化
・タウリン:視力、聴力の維持、抗酸化作用
・ミネラル:血流安定効果、ナトリウム排出効果
クルミ(少量)・食物繊維
・たんぱく質
・ポリフェノール
・必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸)
・ポリフェノールによるアンチエイジング効果
 ※細かく砕く、ペースト状にすりつぶして与える
チーズ(フレッシュタイプ)・たんぱく質
・ビタミンA、B
・カルシウム
・ナトリウム
・犬の嗜好に合うため、食欲がない時などに与えやすい
・ビタミンA:視覚の維持
・ビタミンB:代謝の調整や細胞の成育に必要
・カルシウム:骨や歯の材料になり。神経情報の伝達にも重要な役割
・ナトリウム:体内の血液量や細胞間液、浸透圧の調整

摂取することで人間と同じように、栄養素の恩恵を受けることのできる食べ物はあります。
ですが、基本的に犬はドッグフードを食べていれば栄養的には充分です。

犬は、もともと肉食動物でした。

ですが、ヒトと暮らす中で肉食寄りの雑食動物へ進化しました。

肉以外の食べ物を食べるようになったことで栄養バランスが良くなり、さまざまな食材から栄養素の恩恵を受けることができるようになりました。

しかし、犬の栄養はまだ研究が始まったばかりの分野です。

ドッグフードには、犬に必要とされている栄養素が加えられているだけでなく、犬にとって良くないとされている物質は取り除かれています

そのため、主食となるドッグフード以外は、おやつやドッグフードへのトッピング程度にとどめるのがよいでしょう。

まとめ

  • 人間には無害でも犬には有害な食べ物がある
  • うっかり口にしてしまったときは、迷わず獣医師に相談
  • 人間と同じように、食べることで栄養素の恩恵を受けることのできる食べ物もある

どんな食べ物を食べさせてはいけなくて、どんな食べ物なら摂らせてもいいのか、犬の飼い主が把握しておきたいことをまとめました。

犬は飼い主さんが大好きなので、飼い主さんが食べているものにも興味津々です。
「ご主人が食べているものを自分も食べたい!」と思い、傍にあった食べ物をパクリ…なんてことは少なくありません。

そのため、うっかり口にしてしまったときはどんなことが起こりうるのか、知っておくことは大切です。

知っておくことで、愛犬との食生活をさらに充実したものにしたいですね。

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