犬の手作りご飯を作るにあたり、絶対に与えてはいけないNG食材があります。
玉ねぎやチョコレートが犬に有害だというのはご存知の方も多いと思いますが、うっかり危険な食べ物でご飯を作ってしまわないためにも、一度おさらいしておきましょう。
絶対に与えてはいけないNG食材
チョコレート
甘くて美味しいチョコレートも、原料のカカオに含まれるテオブロミンという成分が犬にとって強い毒性を示します。
主に下痢や嘔吐といった症状の他、板チョコ1枚程度でも死の危険があるため、犬にチョコレートはダメゼッタイです。
ご自身やご家族がチョコレートを食べるときはキチンと管理し、誤食に注意しましょう。
ネギ類(玉ねぎ、ニラなど)
玉ねぎ、ネギ、ニラ、ニンニクなどのネギ類は犬にとって有害です。
ネットでは多くのサイトで「アリルプロピルジスルフィド」が原因であると書かれていますがこの情報は古く、現在では「有機チオ硫酸化合物」が原因で中毒症状を起こすことが判明しています。
この物質が体内に入ることで赤血球を酸化を引き起こし、溶血(血液が細胞としての形や大きさを失い崩壊)することで、貧血が引き起こされます。
少量でも中毒を起こす場合があるため、うっかりハンバーグをオスソワケなんてことのないよう、気をつけたいところです。
銀杏
秋の味覚のひとつ銀杏。独特な香りにつられて、犬もついクンクンしがちですが、銀杏は犬の危険食材です。
銀杏に含まれる成分のギンコトキシンが、けいれんや嘔吐、めまいや呼吸困難を引き起こすといわれ、人間の子供でも7粒ほどで中毒症状を起こすことがあります。
人間よりも小さい犬はもっと少量でも中毒のリスクがあります。
キシリトール
キシリトールが入った食べ物なんて日本ではガムくらいしか思いつきませんが、キシリトールは犬にとって猛毒です。
犬がキシリトールを摂取するとインシュリンが一気に放出し、深刻な低血糖の症状を引き起こします。具体的には10分ほどで嘔吐や下痢の他、歩行困難、昏睡などがみられます。
その他にも肝機能の低下が引き起こされたりと危険な成分ですので、間違っても人間用のデンタルケアや歯磨きを使ったりしてはいけません。
ナッツ類
マカダミアナッツを中心にナッツ類は犬に中毒症状を起こさせると言われています。
しかし、その原因はよく分かっておらず、ピーナッツは少量であれば食べさせるとができるようです。またクルミはオメガ3が豊富で体に良い面もあるようです。
とはいえ、ナッツは脂質が多く、ピーナッツはアレルギーの原因にもなりますのでナッツ類は避けるべき食材といえます。
繰り返しますが、マカダミアナッツは嘔吐などの中毒症状を起こしますので絶対に与えてはいけません。
ブドウ、レーズン
ブドウは犬の体に悪影響を与えると言われていますが、何が原因で中毒症状を起こすのか実はハッキリしていません。
しかし、因果関係は判明していませんが日本でもブドウを摂取後に急性腎不全を起こして死亡した犬がいるため、注意に越したことはありません。
ブドウが危険ということは、レーズンやワインを用いた料理にも注意するべきです。
イチジク
イチジクはソラレン、フィシンという犬に有害な成分を含みます。犬がイチジクを摂取するとアレルギー反応により嘔吐、口内炎、ヨダレなどの症状が現れることがあります。
貝類
アワビ、トリガイ、 サザエ、トコブシなど一部の貝類には、光線過敏症を発症する危険性があるとされており、避けるべき食材です。
また、生の貝の内臓にはビタミンB1を破壊する酵素があるので特に生の貝は注意が必要です。
アルコール
人間と違い、犬にはアルコールを分解する酵素を持っていないため、摂取したアルコールは長時間体内にとどまり、重度の中毒症状を引き起こしてしまう場合があります。面白半分に与えないようにしましょう。
アボカド
ペルシンという成分が含まれており、犬が体内に取り入れることで中毒症状を引き起こす場合があります。
海外のフードにはアボカドが含まれていることがありますが、それはぺルシンの含有量が少ない種類を使っているためで、日本で流通しているグアテマラ系のアボカドはペルシンが多く有害です。
まとめ
猫の場合、イカやタコが体に悪いとされていますが、犬の場合はそうでもありません。
また火を通すことでほとんど無毒化できるなのど、猫とは若干食べられない物が異なります。
いずれにせよ、ご自身やご家族がこれらの食材を食べているときは、『食べ終えるまで席を立たない』『愛犬から目を離さない』『少しでも席を立つ場合は愛犬の届かない場所へ食べ物を移動する』ということを心がけましょう。
特にお子さんがチョコレートを含んだお菓子を食べているときは要注意です。
また、犬が人間の食べ物を食べた後、以下のような症状が現れた場合は中毒症状の可能性があります。速やかに獣医の診察を受けてください。
・けいれん
・大量のよだれ
・食欲不振
・嘔吐
・腹痛(下痢、血便など)
・ふらつき
・咳
・皮膚の腫れやただれ
・発熱
何を食べたかを把握しておけば、病院でスムーズに処置を行えます。
多少面倒でも犬と同じ空間で食事をするときは原材料に把握しておいた方がよさそうです。
ぽちたま薬局のメルマガ担当。
手術しても再発する愛犬の腫瘍に悩まされていましたが、ご飯を手作りに変えてから病気の改善を目の当たりに。
それから5年、手作りご飯のチカラを信じて毎日レシピとメルマガ企画を考える日々を過ごしています。