犬のフィラリア予防のために動物病院で接種される注射。
人間のワクチン注射と同様に、効き目は強そうだけど何となく副作用が怖いイメージもあるかと思います。
また1回あたりの値段や、飲み薬との違いが気になる方もいるでしょう。
この記事では、
・注射の値段ってどれぐらい?
・受ける時期は?
・副作用の危険性はある?
・飲み薬とどっちがいいの?
といった疑問にすべてお答えします。
※猫にはフィラリア注射がありませんので、飲み薬やスポットタイプ(滴下タイプ)で予防してください。
目次
そもそもフィラリア注射とは
フィラリア注射は、1年に1回の接種で、体内に侵入したフィラリアの幼虫(第3期幼虫といいます)を駆除し続ける予防方法です。
一度の注射で1年分の薬剤を体内に貯蔵し、徐々に体内に浸透させていきます。
現在では有効成分モキシデクチンを配合したプロハート12やモキシデックSRが主流となっています。
飲み薬のように毎月投与しなくてもいいので楽ですが、1年分の薬剤を注入するので副作用が強いのが難点です(詳しくは後述します)。
フィラリア注射の注意点
フィラリア注射はすべてのワンちゃんが受けられるわけではありません。
・6ヶ月齢未満
・老齢または病気の治療中で体力や抵抗力が落ちている
以上に当てはまる場合は注射を接種することができません。
代わりに飲み薬で予防しましょう。
フィラリア注射の値段
接種1回分の値段はワンちゃんの体重によって異なります。
また動物病院ごとに設定されている金額も変わりますので、体重別の平均費用をまとめました。
体重 | 注射1回分の値段 | 体重 | 注射1回分の値段 |
---|---|---|---|
5kg未満 | ¥6,800 | 31~35kg | ¥18,300 |
5~10kg | ¥8,500 | 36~40kg | ¥18,400 |
11~15kg | ¥11,200~12,100 | 41~45kg | ¥18,900 |
16~20kg | ¥13,400 | 46~50kg | ¥19,800 |
21~25kg | ¥16,413~17,100 | 51kg以上 | ¥20,800 |
26~30kg | ¥17,200 |
※動物病院4軒の平均費用
(西湘動物病院、まさき動物病院、たがわ動物クリニック、セラピー動物病院)
このように体重が大きくなるにつれて値段も上がりますし、25kg以上の大型犬は15,000円を優に超えます。
1年に1回とはいえ、ちょっとお高めだな、というのが正直な感想です。
安価な飲み薬でしたら12ヶ月分が5,000円(小型犬)~7,000円(大型犬)ほどですので、値段を重視される方は飲み薬も検討してみてください。
フィラリア注射を受ける時期
受ける時期は特に決められていませんので、動物病院が混んでない冬がおすすめです。
通常、フィラリアの飲み薬を与えている飼い主さんは、春先にフィラリアの検査を受けに来ることが多く、4~5月は非常に混み合います。
しかし、注射であれば、年間通して効果が持続するため、動物病院が比較的に空いている冬でも受けることができます。
フィラリア注射の副作用
現在までに報告されている副作用は以下のとおりです。
・アレルギー反応またはアナフィラキシーショック
・食欲不振
・注射部位の膨張
・発熱
・顔のむくみ など
前述したように、フィラリア注射は1度に1年分の薬剤を注入するため、飲み薬に比べて副作用が強いです。
特にアレルギー反応・アナフィラキシーショックは発症例こそ少ないものの、発症すれば命にも関わります。
その危険性の高さから、動物病院の中には「注射はおすすめしません」と断言しているところもあります。
フィラリア注射と飲み薬の比較
ここでは注射と飲み薬それぞれのメリット・デメリットをお伝えします。
注射のメリット・デメリット
メリット | ・投薬忘れがないので確実に予防できる ・薬を貰うために通院する必要がない ・投薬時の苦労がない |
デメリット | ・副作用のリスクが高い ・体重の増減に弱い |
注射のいちばんのメリットは1年に1回の接種で済むことです。
愛犬を病院に連れて行く労力も省けますし、毎月薬を与える苦労もありません。
忙しい飼い主さんは嬉しいですね。
ただ前述したように副作用の危険性が高いのも事実。
また体重によって投与量が変わるので、体重変動が激しい成長期のワンちゃんには適さないというデメリットもあります。
よく検討し、メリットがデメリットを上回る場合のみ、接種するようにしましょう。
飲み薬のメリット・デメリット
メリット | ・価格が安い ・ノミ・マダニなど他の寄生虫も一緒に対策できる ・副作用が少ない |
デメリット | 投薬日を覚えている必要がある |
飲み薬のメリットは、価格の安さと他の寄生虫も同時に駆除できる点です。
前述したようにフィラリア注射は、犬の体重によっては1回の接種に20,000円以上かかることもあります。
対して飲み薬は高くても12ヶ月分で約13,000円~15,000円、最安値になると5,000円~7,000円で1年分をまかなえます。
また、オールインワンタイプと呼ばれる飲み薬は、ノミ・マダニといった厄介な寄生虫も同時に駆除可能。
対して注射はフィラリアの予防しかできません。
毎月の投与は面倒かもしれませんが、その分、全方位から愛犬の健康を守れるのでおすすめですよ。
詳しくは以下のページをご覧ください。
オールインワンタイプのネクスガードスペクトラ
フィラリア予防とノミ・マダニ、お腹の寄生虫も駆除できるお薬のことを、オールインワンタイプといいます。
そんなオールインワンタイプの中で一番人気なのが「ネクスガードスペクトラ」です。
CM放映されている有名な商品です。
注射だとフィラリア予防だけで6,800円以上はかかるところ、この薬ならノミ・マダニ・お腹の寄生虫まで駆除できるため、大変お得といえます。
他の効果があるお薬の価格と合わせてみれば、お得なのは一目瞭然です。
例えば、ノミ・マダニ駆除の「ネクスガード」は1年間分15,600円。
犬の消化管寄生駆除薬の「ドロンタールプラス」だと1年間分6,300円です。
これをフィラリア注射と合わせた価格と、ネクスガードスペクトラと比較してみます。
薬の組み合わせ | 1年間の費用 |
---|---|
フィラリア注射+ネクスガード+ドロンタールプラス | 28,700円 |
ネクスガードスペクトラ | 22,000円 |
あくまで、薬の値段はぽちたま薬局での通販、5kg未満の犬の場合を考えた結果ですから、病院処方だとそれ以上高くなるかもしれません。
しかもネクスガードスペクトラのような飲み薬だと、お薬の投与が一度で済みますし、フィラリア注射よりも価格や副作用を低く抑えられます。
もちろん、どんな薬にも副作用を起こす可能性はあります。
例えば老犬は薬の副作用が強くでることがあるので、投与後は犬の状態をよく観察しましょう。
注射と飲み薬の比較表
メリット | デメリット | |
---|---|---|
注射 | ・投薬忘れがないので確実に予防できる ・薬を貰うために通院する必要がない ・投薬時の苦労がない | ・副作用のリスクが高い ・体重の増減に弱い |
飲み薬 | ・価格が安い ・ノミ・マダニなど他の寄生虫も一緒に対策できる ・副作用が少ない | 投薬日を覚えている必要がある |
まとめ
フィラリア注射は1回接種するだけで愛犬をフィラリアの脅威から守れます。
毎月投与しなければならない飲み薬より楽なのは事実です。
ただ効果が強い分、副作用のリスクは避けられません。
愛犬の安全性を考えれば、飲み薬を選ぶのが得策だと私は思います。
お薬嫌いのワンちゃんにはスポットタイプ(皮膚に滴下するタイプ)もありますし、飲み薬もおやつタイプなので喜んで食いついてくれますよ。
「でも病院に行くのが面倒……」という方にはお薬通販サイトで購入する方法もあります。
私たちが運営するぽちたま薬局でも安価なものから機能豊富なものまで、数多くの飲み薬やスポットタイプを取り揃えています。
ぜひ見てみてくださいね。
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ぽちたま薬局のメルマガ担当。
手術しても再発する愛犬の腫瘍に悩まされていましたが、ご飯を手作りに変えてから病気の改善を目の当たりに。
それから5年、手作りご飯のチカラを信じて毎日レシピとメルマガ企画を考える日々を過ごしています。