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最終更新日: 2021.11.24

猫もフィラリア症になるって知ってた?猫のフィラリアとは

犬がフィラリア症になる話はよく聞きますよね。
フィラリア症って猫もかかる病気だって、知ってましたか?

厄介なことに、犬と比べて症状が見つけづらく、室内飼いだからといって安心材料にはなりません。
無症状で元気そうにしていた猫が突然死することも…。
しかも治った後でも肺や呼吸器に損傷が残った場合、治療薬を飲ませ続ける必要があります。

たとえ室内飼いであったとしても、万全を期するなら予防薬の定期投与をしておくに越したことはありません。
愛しいわが猫を苦しい目に遭わせたくはないですよね。
ここでは猫のフィラリアについて掘り下げます。

猫の約1割はフィラリアにかかっている

なんと、猫の10頭中1頭はフィラリアにかかっているというデータを見つけました。

「えっ?それって外飼いの猫のことでしょ?」
と、思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、フィラリアにかかった猫のうち、約4割は室内飼いの猫だった、との報告もあるんです。

※出典:佐伯英治「Clinic Note No.55:34,2010」
※出典:ゾエティスジャパン(株)調べ

猫のフィラリアってどうやってうつるの?感染経路や感染率について

フィラリアは蚊が媒介する寄生虫

フィラリアが猫に感染するまでの経路を図にしてみました。
フィラリアが猫に感染する経路

上の図のように、猫にフィラリアがうつるときも、フィラリア感染した動物の血を吸った蚊が媒介します。

フィラリアは「犬糸状虫」という名前の通り、特に犬に寄生する寄生虫ですが、他の動物に寄生するということもわかっています。

犬糸状虫の宿主域は広く、科動物以外にもフェレットウサギクマアザラシオランウータンペンギンなど40種以上の哺乳類・鳥類の自然感染が報告されている。さらに、犬糸状虫の幼虫はヒトに感染することがあるため、人獣共通寄生虫症としても重要な疾病である。

大井誠明 著「犬・猫を終宿主とする人獣共通寄生虫症の疫学に関する研究」(PDF)より引用

思っていた以上に、多くの種類の動物にフィラリア感染の可能性があるということがわかります。

その中でも、人間のごく身近にいる動物として代表的な動物が、犬や猫です。
そのため、犬や猫のフィラリアは話題に上ることが多いですが、人間が飼育することが多いフェレットやウサギにもフィラリアは感染することがあります。

住んでいる地域によっては、外飼いの犬や猫、野良犬や野良猫、野ウサギが多くいることがあると思います(野良フェレットはあまりいないと思いますが)。
そのような地域では、フィラリア感染に充分警戒した方がよさそうです。

猫フィラリアの感染率

猫のフィラリア感染率はその地域に住む犬の感染率の10〜20%と言われます。
つまり、その地域の犬100頭に1頭がフィラリアに感染しているとすると、その地域の猫では500〜1000頭に1頭程度と推測されます。

いぶき動物病院 大宮「猫のフィラリア予防について」より引用

500~1000頭に1頭しか感染しないと聞くと、ウチの猫は大丈夫だと思ってしまいますが、野良を含めた全てのフィラリア感染犬が動物病院を受診しているかどうかは不明です。
また、フィラリア感染した犬が多い地域では、それだけ愛猫が感染する確率も上がるということになるので、地域の情報にも気を配る必要があります。

フィラリアって犬の寄生虫じゃないの?猫フィラリアについて

フィラリアは蚊が媒介する寄生虫

フィラリア症にかかった猫の症状は

顕著な症状として呼吸困難や咳のほか嘔吐、虚弱体質、食欲不振、体重減少、鬱などがあります。
本来犬に入るはずのフィラリア幼虫が猫の体内に入ると、通常は死滅します。
問題は、死滅したフィラリア幼虫が肺血管に達した際の免疫反応によって、過呼吸や咳などの呼吸困難を引き起こすこと。
獣医師も診断が難しく、これらの症状によって猫が「フィラリア症にかかった」とわかるケースは稀。
どれもありふれた症状ですし、そもそも猫のフィラリアの寄生数が少なく血液検査でも検出しづらいからです。
したがって猫に現れている症状ごとに投薬され、根本治療が行われにくいのが現状です。

症状が出ると数時間で死に至ることもある

しかも厄介なことに猫のフィラリアは、突然死を引き起こすことがあり、大変危険なものです。

フィラリアは、蚊からもらってしまう時にはすでに幼体の状態で猫の体内に取り込まれます。
駆虫されずに体内に住み続けると、フィラリアは猫の体の中でどんどん成長していき、成虫となっていずれ心臓や肺動脈に住み着きます。

フィラリアは、従来は右心室に住み着くものですが、まれに右心室を離れ、後大静脈などに移動してしまうことがあります。
そうなると、後大静脈症候群(VCS)などの、重大な病気を発症することがあります。
VCSなどに陥った猫は、症状を現わしてから数時間で死に至ることもあります。

また、フィラリアが成虫となって心臓に住み着いてしまうと、手術が必要になることがあります。
ですが、猫が麻酔に耐えられず死んでしまったり、心臓が小さいため、負担のかかる手術ができずに死んでしまうこともあるのです。

フィラリアの生態について、詳しくはこちらの記事でも取り上げていますので併せてごらんください。

もし猫がフィラリア症にかかったら

猫の場合は駆虫薬を用いた治療はNGとされています。
薬によってフィラリア成虫を死滅させても、それによって免疫反応を起こしてしまい、最悪の場合は死に至ることも…。
手術のような外科治療も、心臓の大きさの問題から慎重を要します。
したがってさらなる悪化を防ぐための予防薬の月1回の投与と、症状に応じた対症療法を一生続けていくことになります。

猫のフィラリア症は治る?

仮にフィラリア症にかかっても、無症状で一生を終える猫もいます。
が、上記症状を一度でも起こした場合、投薬を止めた途端に再発してしまうケースも多く、完治は困難です。
残念ですが生涯にわたり、お薬と病院通いを続けざるを得ないと覚悟しておいたほうが良いでしょう。

猫の体内にいるフィラリアの寿命ってどのくらい?

猫の体内に入ったフィラリアの寿命は1~3年と言われています。

フィラリアは、犬が「最も最適な宿主」で、犬の体内では5~6年の間、生き続けます。
それに対して、猫の方では1~3年とかなり短くなるので、猫の体内では住みにくいのだということがわかります。

しかも、猫には特に、この「フィラリアが死ぬタイミング」で、重篤な症状が出ます。
そのため、フィラリア症は猫が突然死する原因にも挙がっているのです。

猫もフィラリア予防は必要

猫にもフィラリア予防を

猫にもフィラリア予防は必要です。
確かに予防とはいえ「愛猫を薬まみれにしてしまうのはどうなの?」と抵抗がある飼い主さんの気持ちはよくわかります。
置かれた環境、猫ちゃんの体質も踏まえ熟考する必要はあるでしょう。
でも、予防は月に1回背中にたらす滴下薬がほとんどですから、そう難しいことではありません。

近年になって猫のフィラリア予防の大切さが伝わってくるようになりました。
それまであまり猫のフィラリア予防について語られることがなかったのは、次に挙げるようなことが原因となっていたようです。

・猫がフィラリアに感染すると急死してしまうことが多いため、生前の診断が難しい
・犬に感染した時より寿命が短いため、死亡したフィラリアが猫の体内で自然消滅することが多い。そのため、解剖されたときにはフィラリアが見当たらないことも多い。

猫がフィラリアに感染すると急死してしまうことが多く生前の診断が難しいのですね。

また、猫の体内にフィラリアがいたとしても、死滅すると自然消滅してしまうこともあるらしく、解剖されたときには見当たらない…なんてことも多いようです。
そのため、猫とフィラリアが結びつきづらかったのです。

猫のフィラリア予防はいつからいつまで?

近年、猫の飼育方法は完全室内飼いが基本となっており、蚊に接触する機会は無いように感じます。
ですが、近年の地球温暖化の影響で、日本においても、蚊は一年中どこかしらに潜んでいることが明らかになりました。

そのため、ぽちたま薬局では、フィラリア予防薬は通年投与をおすすめいたします。

一般的なフィラリア予防薬の投薬期間は、犬のフィラリア予防薬の投薬期間と同じです。
お住いの地域が関東・甲信地方ですと、5月~11月の間となります。

その他の地域のフィラリア予防期間については、こちらの記事をご覧ください。

また、猫ちゃんのフィラリア予防薬の選び方については、こちらの記事も参考にしてみてください。
投薬方法や飼育環境などを元に、おすすめするフィラリア予防薬について、解説しています。

猫のフィラリア予防薬ならぽちたま

このブログを運営する、私たち「ぽちたま薬局」では、レボリューションやブロードラインをはじめ、さまざまな犬猫用のフィラリア予防薬を取り扱っています。

フィラリア予防薬ならぽちたま薬局

猫のフィラリアまとめ

  • 猫の約1割はフィラリアにかかっている
  • 猫にフィラリアが寄生すると突然死することがあり、とても危険
  • 猫にもフィラリア予防は必要
  • 予防薬の投与は通年投与がおすすめだが、一般的には5~11月の間(関東・甲信地方の場合)

猫のフィラリアが、表に出ることが少ない理由が分かりました。
しかし、感染するととても危険な病気だということも分かりました。

苦しい目に遭わせることのないよう、愛猫のフィラリアの予防はきちんと行いましょう。
長生きしてもらうためにも、飼い主が正しい知識を身に着けておくことは必要ですね。

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