フィラリア予防をしていなかった場合、蚊のいる夏を1シーズン過ごすだけで、約4割(38%)の犬がフィラリアに感染するというデータがあります(東京地区の例)。
予防しない状態が続くと感染リスクは年々高まり、3シーズンでは92%に達するとされています。
油断して予防を怠ると、思わぬリスクに直面することも。
「うちは室内飼いだから大丈夫」と思っていても、蚊は窓のすき間からも侵入します。
完全に防ぐのは難しく、決して安心とは言えません。
この記事では、犬がフィラリアに感染する確率や、室内犬でもなぜ予防が必要なのか、感染するとどうなるのかなどを解説します。
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感染した犬の86.2%は予防をしていなかった
フィラリア予防をしていない犬は、非常に高い確率で感染してしまいます。
たとえば、岩手県北盛岡地区で行われた調査では、フィラリアに感染していた犬の86.2%が、予防をしていなかった犬でした。残りの13.8%も、予防が不完全だった犬です。
予防の有無が、感染リスクに直接的な影響を与えることが分かります。
予防しないまま3年で90%以上
フィラリア予防をしないままでいると、感染リスクは年を追うごとに高くなっていきます。
東京地区のデータでは、蚊のいる夏を1シーズン過ごすと38%、2シーズンで89%、3シーズンでは92%の犬が感染するとされています(※)。

この結果は、「今年は大丈夫だったから、来年も…」という油断が大きなリスクにつながることを示しています。
感染を防ぐためには、1年たりとも予防を欠かさないことが重要です。
一度感染すると治療は難しくなるため、愛犬をフィラリアから守るには、毎年の予防が欠かせません。
予防が必要な理由は、フィラリア予防薬は必要?予防しないとどうなる?でも詳しく解説しています。
室内飼育でも予防なしに感染は防げない?

前述したように、室内飼育の犬でも予防をしていなければ、フィラリアに感染するリスクがあります。
北盛岡地区におけるフィラリア症感染の実態調査では、感染していた犬の内訳として、以下のようなデータが報告されています。
- 室内飼育の犬:3.1%
- 室外飼育の犬:96.8%
- 予防をしていなかった犬:86.2%
- 予防が不完全だった犬:13.8%
- オカルト感染:57.4%
(※血液検査では子虫が検出されないタイプの感染)
感染していた犬の大半は外飼いでしたが、室内飼育の犬も感染していたことが分かります。
蚊の侵入経路を完全に防ぐことは難しく、予防を怠ると感染する可能性があります。
蚊は玄関の開け閉めや窓の隙間から家の中に入り込み、室内でも犬が刺されるケースがあります。
また、毎日の散歩やドッグランなど、外出時にも蚊に刺される可能性は十分あります。
たとえ短時間でも、予防をしていなければ感染リスクは常にあるということです。
室内飼育だからといって油断せず、きちんと予防を続けることが、愛犬を守るための第一歩です。
フィラリアに感染した犬はどうなる?

フィラリアは、犬の心臓や肺の血管に寄生する寄生虫です。
体内で成虫になると、命を脅かす深刻な症状を引き起こします。
主な症状は以下のとおりです。
- 散歩を嫌がるようになり、すぐに疲れてしまうなど、元気がなくなる
- 咳が長引き、特に運動後にゼーゼーと苦しそうな呼吸をする
- 食欲がなくなる
- お腹だけが異様にふくらんでくる(腹水の可能性)
- 赤褐色の尿が出る(赤血球が壊れて起こる血色素尿)
重症化すると、突然倒れる・急死することもあり、寿命を大きく縮めてしまうケースもあります。
フィラリア症に感染した犬の寿命については、犬のフィラリア症の症状と寿命で詳しく解説しています。
さらに、フィラリア症は「治療が難しい病気」としても知られています。
体に寄生していた期間が長いほど、心臓・血管・肝臓・腎臓などへのダメージが蓄積し、治療後も後遺症が残ることがあります。
治療には時間と費用がかかり、状態によっては外科手術が必要になる場合も。
「もっと早く予防しておけばよかった」と後悔しないためにも、感染前の対策が何より重要です。
初めてフィラリア予防薬を検討している方は、次の一覧から体重や与えやすさに合ったお薬を選べます。
- フィラリア予防が中心なら:犬用フィラリア予防薬の一覧
- ノミ・マダニもまとめて対策するなら:犬用オールインワン予防薬(フィラリア・ノミ・マダニ)の一覧
代表的なものに、ネクスガードスペクトラやクレデリオプラス錠(オールインワンタイプ)、キウォフハート(フィラリア予防+お腹の虫)などがあります。
発症後の予防薬投与はできません

フィラリア予防薬は、「フィラリア症に感染している犬」を治すお薬ではありません。
正しくは、“蚊に刺されて体内に入ってから、まだ成虫になる前のフィラリアの幼虫を駆除するお薬”です。
体内に入った幼虫は、およそ2〜3ヶ月かけて成長しながら心臓へ向かいます。毎月予防薬を与えることで、この間に幼虫を駆除しますが、成虫になってしまうと予防薬では駆除できません。
さらに、すでに成虫が寄生し、血液中に子虫(ミクロフィラリア)がいる状態で予防薬を投与すると、子虫が一度に死滅し、ショック症状を起こす危険性もあります。
そのため、シーズン初めの投与前には、必ず動物病院でフィラリア検査を受けてください(フィラリア検査は必要?時期と費用)。
フィラリア症は、一度発症すると治療が難しく、犬の命に関わる深刻な病気です。
予防薬は「元気なうち」に始めることが重要。
「症状が出てからでは遅い」ということを理解し、定期的な予防で大切な愛犬を守ってあげましょう。
毎月の予防は大切ですが、続けるには費用や手間が気になる方も多いはず。
実は、診察料がかからない通販を活用すれば、動物病院よりも費用を抑えて予防薬を入手できるケースもあります。
通販(個人輸入)のルールや注意点は、フィラリア予防薬の個人輸入は違法?で解説しています。
予防薬を使用した際の感染確率は?
フィラリア予防薬を正しく使っていれば、フィラリア症の発症はほぼ防ぐことができます。
実際に、ミルベマイシンオキシムという成分の予防薬を毎月1回、30日間隔で6〜7回投与した試験では、100%の予防効果が確認されたという研究結果もあります。
つまり、「きちんと決められた間隔・期間で予防薬を飲ませる」ことが何より大切です。
ただし、次のような場合には注意が必要です。
- 投薬の間隔が空きすぎた
- うっかり飲ませ忘れてしまった
- 予防期間が終わる前に、自己判断で投薬をやめてしまった
(例:11月まで必要なのに9月で終了)
このようなケースでは、体内でフィラリア幼虫が成長し、予防薬の効果が得られない可能性があります。
お住まいの地域で、いつからいつまで投与すればよいかはフィラリア予防はいつからいつまで?で確認できます。
大切なのは、毎月きちんと継続して投与することです。
フィラリア予防薬には、おやつタイプ・錠剤タイプ・滴下タイプなど様々な種類があります。
犬用フィラリア予防薬の一覧
>>フィラリア予防薬の一覧ページへ(ぽちたま薬局)
フィラリアに感染する確率が上がる要因

フィラリア感染のリスクは、住んでいる地域や犬の過ごし方によって大きく変わります。
特に以下のような環境や行動があると、感染確率が高まる傾向にあります。
- 気温の高い地域に住んでいる(例:西日本、温暖な沿岸部など)
- 公園・河川敷・草むらなど、自然の多い場所へ頻繁に出かける
- 散歩や庭・ベランダなど、屋外で過ごす時間が長い
暖かくて自然の多い場所には蚊が発生しやすく、フィラリア感染のリスクも比例して上がります。
また、都市部であっても油断は禁物です。
ビルやアスファルトが多い場所は昼間の熱が夜まで残りやすく、蚊の活動が活発になる原因に。
蚊がいる場所に長くいるほど、愛犬がフィラリアに感染する可能性も高まります。
「うちは室内犬だから大丈夫」と思わず、生活環境に合わせたしっかりした予防を心がけましょう。
フィラリアの感染を防ぐ方法

フィラリアを防ぐには、まずは日常生活の中でできる対策をしっかり行うことが大切です。
- 窓や玄関に網戸を設置し、蚊の侵入を防ぐ
- 散歩の際は、蚊が多い草むらや湿った場所を避ける
- 犬用の虫よけスプレーやウェアなど、蚊よけグッズを活用する
- 庭やベランダに水たまりをつくらず、蚊の発生源を減らす
こうした対策を行うことで、蚊に刺されるリスクはある程度抑えられます。
ただし、どれだけ気をつけていても「完全に防ぐ」ことは難しいのが現実です。
だからこそ必要なのが、フィラリア予防薬。
体内に侵入したフィラリアの幼虫を、成虫になる前に駆除できます。
愛犬が元気に過ごし続けるためには、日常の予防+予防薬での対策が欠かせません。
毎月の投与で費用が気になる…という方も、診察料がかからない通販サイトを使えば、予防薬をお得に手に入れることも可能です。
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参考サイト(外部リンク)

ぽちたま薬局のライターです。
実家では猫を飼っています。
これまでに犬やインコ、ウーパールーパーなど、動物に囲まれて暮らした経験があります。









