ネクスガードとネクスガードスペクトラの違いは、駆除できる寄生虫の種類にあります。
ネクスガードが駆除できるのはノミとマダニです。
一方、ネクスガードスペクトラはノミ・マダニの駆除だけでなく、お腹の消化管寄生虫の駆除と、フィラリアの予防も行えます。
この記事では、ネクスガードとネクスガードスペクトラの違いについて、詳しく解説しています。
目次
ネクスガードとネクスガードスペクトラの違い
ネクスガードとネクスガードスペクトラで違いのある有効成分、駆除・予防効果、価格について、それぞれ解説していきます。
駆除・予防できる寄生虫について
ネクスガードが駆除できるのは、ノミ・マダニだけです。
一方、ネクスガードスペクトラは、ノミ・マダニの駆除に加え、お腹に寄生する犬回虫、犬小回虫、犬鉤虫、犬鞭虫の駆除と、フィラリア予防ができます。
ネクスガードと比較すると、ネクスガードスペクトラの方がより幅広い寄生虫に対して効果があります。
有効成分について
ネクスガードの有効成分は「アフォキソラネル」です。
ネクスガードスペクトラの有効成分は「アフォキソラネル」に加え、「ミルベマイシンオキシム」が配合されています。
どちらもの成分も、節足動物の神経系に作用することで駆虫するタイプの薬剤です。
価格について
駆除できる寄生虫の数が多い分、ネクスガードスペクトラの方が価格は高いです。
ネクスガード1箱 1錠あたりの値段 |
6チュアブル錠8,000円 1,333円 |
---|---|
ネクスガードスペクトラ1箱 1錠あたりの値段 |
3チュアブル錠7,600円 2,533円 |
1ヶ月に1チュアブル錠を投与するため、1ヶ月あたりの価格の差は1,200円になります。
ノミ・マダニの駆除だけ行いたい場合は、価格が安いネクスガードを購入することで費用が抑えられます。
愛犬の健康状態や、対策したい寄生虫に合ったフィラリア予防薬を選びましょう。
ネクスガードの特徴
ネクスガードは犬用のノミ・マダニ駆除薬です。
主に大豆を使用した牛肉風味のおやつのような形状をしており、犬の嗜好性が高いソフトチュアブルタイプのお薬です。
有効成分アフォキソラネルの駆虫効果は即効性が高く、ノミは投与から6時間以内、マダニは12時間以内に駆除し終わります。
参考
動物用医薬品等データベース ネクスガード28.3(外部リンク)
ネクスガードの効果
ネクスガードは、投与後30分でノミを駆除し始め、6時間以内に皮膚上にいるノミを駆除し終えます。
即効性が高いため、ノミが新しい卵を産む前に駆除し終わることができます。
また、マダニに対しては投与後12時間で100%の駆除と、高い駆除率を誇っています。
マダニは、人間も感染するライム病や日本紅斑熱、重症熱性血小板減少性症候群(SFTS)などの恐ろしい感染症を媒介します。
ネクスガードは即効性により、マダニによる病原菌の感染が広がることを抑止することができます。
ネクスガードのノミ・マダニ駆除効果は1ヶ月間続きます。
ネクスガードの有効成分
ネクスガードは、アフォキソラネルを有効成分とするノミとマダニの駆除薬です。
犬がネクスガードを服用すると、有効成分のアフォキソラネルが血中に取り込まれます。
取り込まれたアフォキソラネルが、血液を吸ったノミとマダニの神経伝達に関わるイオンチャネルに作用することで駆除できます。
なお、アフォキソラネルは哺乳類には存在しないチャネルに作用するため、犬や人には無害な成分となります。
ネクスガードの副作用
ネクスガードの主な副作用は国外の野外臨床試験において皮膚の乾燥、下痢、嗜眠、食欲不振、嘔吐が見られたとの報告があります。
また、原材料に大豆を使用しているため、大豆に過敏症のある犬はアレルギー反応が出る場合があります。
ネクスガードの副作用については、以下の記事で詳しく紹介しています。
ネクスガードの使い方
ネクスガードの使い方は、1ヶ月に1回、1粒を犬に食べさせるだけです。
投薬する日を忘れないよう、毎月決まった日に与えることが推奨されています。
ネクスガードは体重ごとにお薬が分かれているため、まずは事前に愛犬の体重を計って、どのサイズが合っているかを確認する必要があります。
愛犬の体重を確認したら、体重に合ったネクスガードを選んで与えましょう。
体重 | 投与量 |
---|---|
体重2~4kg未満 | 超小型犬用×1錠 |
体重4~10kg未満 | 小型犬用×1錠 |
体重10~25kg未満 | 中型犬用×1錠 |
体重25~50kg未満 | 大型犬用×1錠 |
ネクスガードは犬が嫌がって食べないということはまれですが、もし食べない場合はおやつと一緒にあげたり、ちぎってフードに混ぜてください。
注意点として、ネクスガードには大豆が含まれているため、大豆アレルギーがある犬には使用できません。
ネクスガードスペクトラの特徴
ネクスガードスペクトラは、犬用のノミ・マダニ駆除に加え、消化管寄生虫の駆除、フィラリア予防ができるオールインワンタイプの駆虫薬です。
犬の嗜好性が高く、ソフトチュアブルタイプのおやつのようなお薬で、有効成分にアフォキソラネルとミルベマイシンオキシムが配合されています。
アフォキソラネルのノミ・マダニに対する高い駆虫効果はネクスガードと同様ですが、さらに犬回虫、犬小回虫、犬鉤虫、犬鞭虫も駆除でき、フィラリア症も100%予防します。
月に1粒投与するだけでく幅広い寄生虫駆除の効果が得られ、しっかりと愛犬の健康を守ってくれます。
参考
動物用医薬品等データベース ネクスガードスペクトラ22.5(外部リンク)
ネクスガードスペクトラの効果
ネクスガードスペクトラの有効成分アフォキソラネルは、ノミを投与後30分で駆除し始め、6時間以内に皮膚上にいるノミを駆除し終えます。
また、マダニに対しては、投与後12時間で100%駆除します。
この即効性により、ノミが新しい卵を産む前に駆除し終えることができ、マダニによる病原菌の感染が広がる前に駆除し終えることができます。
さらにもう一つの有効成分ミルベマイシンオキシムが犬回虫、犬小回虫、犬鉤虫、犬鞭虫も駆除し、フィラリア症を予防します。
なお、ネクスガードスペクトラの効果は1ヶ月間続きます。
ネクスガードスペクトラの有効成分
ネクスガードスペクトラの有効成分は、アフォキソラネルとミルベマイシンオキシムです。
ネクスガードスペクトラを服用すると、アフォキソラネルとミルベマイシンオキシムが血中に取り込まれます。
ノミやマダニが有効成分の取り込まれた血液を吸うと神経系に作用し、麻痺を起こさせることで駆除します。
他にも消化管に寄生する犬回虫、犬小回虫、犬鉤虫、犬鞭虫の神経系に作用するため、これらの消化管寄生虫も死滅させます。
フィラリア予防薬としては、フィラリア幼虫(ミクロフィラリア)の駆除を行います。
ネクスガードスペクトラに含まれる有効成分は、哺乳類には存在しない神経系チャネルに作用するため犬や人には無害な成分です。
ただし、コリー犬種は薬剤に対する安全域が狭いことから、使用の際はきちんと用量を守るなどの注意が必要です。
ネクスガードスペクトラの副作用
ネクスガードスペクトラの主な副作用として嘔吐、食欲不振、元気消失、呼吸促迫、大静脈症候群等の症状が現れることがあります。
また、まれに下痢、嘔吐、食欲不振、元気消失、皮膚のかゆみが起こることがあります。
他にも大豆、牛乳、コンスターチが含まれているため、これらに過敏症のある犬はアレルギー反応が出る場合があります。
ネクスガードスペクトラの副作用については、以下の記事で詳しく紹介しています。
ネクスガードスペクトラの使い方
ネクスガードスペクトラの使い方は、1ヶ月に1回、1粒を犬に食べさせるだけです。
投薬する日を忘れないように、毎月決まった日に与えるようにしましょう。
ネクスガードと同じく、ネクスガードスペクトラも体重ごとにお薬が分かれています。
体重に合ったお薬を与える必要があるため、まずは事前に愛犬の体重を計って、どのサイズが合っているかを確認しましょう。
体重 | 投与量 |
---|---|
体重2~3.5kg未満 | 超小型犬用×1錠 |
体重3.5~7.5kg未満 | 小型犬用×1錠 |
体重7.5~15kg未満 | 中型犬用×1錠 |
体重15~30kg未満 | 大型犬用×1錠 |
体重30~60kg未満 | 超大型犬用×1錠 |
なお、ネクスガードスペクトラにはフィラリア予防薬としての効果もあるため、投与開始前にフィラリアの検査を受け、感染していないことを確認してから使用しましょう。
ネクスガードとネクスガードスペクトラはどっちがおすすめ?
ネクスガードとネクスガードスペクトラは異なる駆除効果があるため、駆除したい寄生虫に合わせて選んだ方が良いでしょう。
お腹の寄生虫を駆除する必要がない、すぐにノミやマダニを駆除したいという場合は、ネクスガードがおすすめです。
フィラリア予防を同時に行いたい、たくさんの寄生虫を駆除したい場合は、ネクスガードスペクトラをおすすめします。
ネクスガードがおすすめなワンちゃん・飼い主さん
ネクスガードは、以下に該当するワンちゃんや飼い主さんにおすすめです。
- 外に出る機会が少ないワンちゃん
- 錠剤やスポットタイプのお薬が苦手なワンちゃん
- ノミ・マダニの対策はしておきたい
- 美味しいおやつタイプのお薬で投薬の負担を軽減したい
ネクスガードは服用するタイプのノミ・マダニ駆除薬なので、鼻先や指の間など、スポットオンタイプでは薬が行き届きにくい箇所のノミやマダニにも、しっかりと作用してくれます。
また、外用薬と違ってシャンプーや水浴びで効果が薄れる心配もありません。
ネクスガードスペクトラがおすすめなワンちゃん・飼い主さん
ネクスガードは、以下に該当するワンちゃんや飼い主さんにおすすめです。
- 外に出る機会が多いワンちゃん
- ドッグランなど他の犬と触れ合う機会が多いワンちゃん
- ノミ・マダニだけではなく消化管寄生虫やフィラリアの対策をしておきたい
- オールインワンタイプのお薬で投薬の手間や負担を軽減したい
外出する機会が多いワンちゃんや、他の犬に会う機会が多いワンちゃんの場合は、ネクスガードスペクトラをおすすめします。
愛犬の寄生虫感染だけではなく、他の飼い犬へ感染するリスクを減らしたい場合にもおすすめです。
ネクスガードとネクスガードスペクトラの安全性
ネクスガードとネクスガードスペクトラに含まれる有効成分アフォキソラネルと、ネクスガードスペクトラに含まれるミルベマイシンオキシムは、どちらも節足動物の神経伝達にのみ作用する成分です。
血中に駆虫薬の成分が取り込まれるため、愛犬の健康に不安を覚える飼い主さんはいらっしゃいますが、どちらも犬や人には無害な成分です。
特にアフォキソラネルは犬のために開発された薬剤であり、安全性が高く即効性にも優れているため、現在は多くの動物病院で処方されています。
ネクスガードとネクスガードスペクトラは、どちらもきちんと体重を計ったうえで適切な量を使用することで、安全にご使用いただけます。
ただし、コリー犬種はフィラリア予防に関わる薬剤への安全域が狭いため、ネクスガードスペクトラの使用には十分注意し、指示された投与量を守りましょう。
まとめ
ネクスガードとネクスガードスペクトラは、どちらも優れた効果を発揮する寄生虫駆除薬です。
それぞれメリットがあるため、その時の状況に応じて使用することをおすすめします。
愛犬に合った寄生虫駆除薬を使用することは、愛犬の生活の質を向上させることにもつながるため、飼い主さんが愛犬のために選んであげましょう。
ペットのお薬通販『ぽちたま薬局』スタッフのブログです。
このブログではペットのご飯を中心にペットの健康について考えたいと思います。