あなたが犬を飼うことになったら、すべき10のこと

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あなたが犬を飼うことになったら、すべき10のこと

ペットとして犬は歴史もある人気の動物で、「犬を飼うのが夢!」という方も多いです。

しかし、悲しいことに「犬を飼わなければよかった…」と後悔する方も少なくありません。
言葉が喋れない犬の命を預かるわけですから、飼い主さんがやらなければならないことがたくさんあり、負担が重荷になってしまうのです。

犬との生活は楽しいことももちろんありますが、なるべく具体的に生活を想像すると良いでしょう。
・飼う前の確認
・毎日のお世話
・医療費
…など、この記事で紹介します。

飼おうと考えている方、今犬を飼っている方の、犬との生活を考えるきっかけになればと思います。

犬を迎える前に確認すること

犬を迎える前に確認すること

犬との生活でやらなければならない10のことを紹介する前に、犬を迎える前に確認しておきたいことがあります。

犬を終生飼う覚悟があるか確認

「犬を飼うなら最後まで面倒をみましょう」
とはよく言われますが、「最後」とは「最期」であり、死ぬまで、ということです。

毎日の餌代やあげる手間、排便排尿の世話だけでなく、病気のとき、亡くなるときまでも面倒をみる覚悟があるのか、必ず考えてみてください。

犬の平均寿命は13~15歳なので、その間ずっと費用がかさみます。
それが家計を圧迫しないでしょうか。

具体的に以下の費用がかかると想像してみると良いでしょう。

・餌代
・毎月、毎年の医療費(ノミ、マダニ、フィラリア駆除薬、狂犬病予防、ワクチン…)
・大きな病気をしたときの医療費
・旅行の際のペットホテル代
・ペット可物件を探す手間と家賃、修繕費

生活費と医療費だけでも、年間10~20万円の費用がかかります。

【参考】
全国犬猫飼育実態調査|一般社団法人ペットフード協会

犬の飼育に生涯・年間にかかる費用については以下の記事で詳しく解説しています。

犬を看取るときの心の負担もあります。
寿命が長くなった分老犬介護に関わる時間が増えた、という声もあるので、辛いことですがそういった時間と心の負担もできるだけ想像しておいてください。

ぽちたまスタッフの体験談

老犬の介護は2回経験しています。
犬も年を取ると目が見えなくなったり、耳が聞こえなくなったりして、歩くのもままならなくなります。
体の大きな犬だったので、支えるのも大変でした。
介護は体力ももちろんですが、精神的な負担もあり…。
病気で苦しんでいた犬は結局安楽死を選んだので、飼い主さんはそういう覚悟も必要になると思います。

犬の嫌がることをしない、若い犬の運動に付き合う、介護、犬の最後を看取る、以上のことができるかどうかは飼い主さん自身の年齢も深く関わってきます。

お子さんがいる家庭、飼い主さんの年齢が60代以上の場合には注意点があるので、以下の記事を確認してください。

自分や家族に合った犬を選ぶ

犬にも個性があり、犬種によっても活動量が異なります。
そのため、飼い主さんがしたいことに合わせて、犬種や犬を選びましょう

例えば、大きな犬は小さな犬よりも必要な運動量が多くなるといわれています。
しかし、ミニチュア・ピンシャーやジャック・ラッセル・テリアなどの小さい犬種でも活動量は多いため、大型犬と同じくらい散歩や遊びをさせてあげなければなりません。

保護施設で譲渡される犬は、雑種であることも多いです。
その場合は保護施設のスタッフに犬がどんな性格か聞き取ると良いでしょう。

犬を拾った場合や、雑種で子犬だと、性格の想像がしにくいことも踏まえる必要があります。

犬を飼うのが初めての方は、だれでも飼い主レベル初心者。
どんな犬でも難しいです。
小型犬やしつけのしやすい犬など、初心者の方でも頑張れば扱えそうな犬のタイプについてもチェックしてみてください。

動物アレルギーの有無を確認する

犬を飼えなくなるケースとして多い理由の一つに
「家族にアレルギーが出てしまう」
というものがあります。

犬の毛やフケ、唾液は、特定の方にアレルギーを起こしてしまうアレルゲン(アレルギーの元)となります。

どれだけ飼う覚悟があったとしても、飼い主さんが体調を崩してしまうと手放さざるを得なくなってしまいます。
家族がいる場合は、全員に動物アレルギーがないか事前に確認しておきましょう。

検査は人間の病院、内科や耳鼻科、皮膚科で受けられます。

【参考】
お子さんの動物アレルギー | ミューザ川崎こどもクリニックブログ

ここまでが飼う前に確認すべきことです。
以下から飼った後にすべき10のことをみていきましょう。

①放し飼いしない

1放し飼いしない

最近では家の私有地から出すような、昔ながらの放し飼いをする方は少なくなっています。
放し飼いは法律で禁止されてもいます。

庭でリードなしで過ごさせることが、犬の幸せ、というわけではありません。
群れの仲間として人間と一緒に過ごすことが、犬にとっての幸せだといわれています。
そのため、目の届くところで過ごさせるのが大切で、それは犬の健康観察にも役立ちます

犬はテリトリーを作りたがる動物なので、自分の居場所が必要になります。
犬の体に合ったケージやハウスを、必ず用意してください。

【参考】
環境省_動物愛護管理法

室内でもテリトリーは必要

室内だけで過ごさせる場合も同様で、犬用のサークルを用意してください

家に来たばかりのころはまだトイレトレーニングが済んでおらず、入ってほしくない場所の境界線も分かっていません。
室内の環境に慣れるまで柵で犬の居場所を囲い、サークルの中で過ごさせてあげましょう。

サークルは大きくなくても大丈夫です。
イヌ科の動物は洞穴を好むため、サークル内にクレート(ケージ)を入れてあげるのも良いです。

ケージの位置には注意しましょう。
犬にとっての快適な環境は温度が20℃前後、湿度が40~60%なので、人間が快適に思う温度とは異なります。
子犬の場合は体温調整がうまくいかないので、直接エアコンの風があたる場所は避けてください

ケージで犬自身のテリトリーを作るのはしつけをしやすくするためでもあります。
もし家の中で縦横無尽に過ごさせてしまうと、犬が安心して過ごせませんし、しつけがしづらい犬になってしまうかもしれません。

犬は自分のものに触れられるのを嫌がる習性があります。
家の中が「全部自分のもの、自分の場所」と覚えてしまうと、飼い主に対して攻撃性を見せることもあるのです。

室内で過ごさせる場合は、境界を理解させ、しつけをしっかり行いましょう。

外で飼育する場合

大型犬や、家族にアレルギーがある場合は外で飼育する方もいるかもしれません。

庭でリードなしで過ごさせる場合は、脱走の可能性を防ぐためにも柵の設置を万全に整えましょう

室外飼育の場合は以下に気を付けて、環境を整えてあげてください。

・ハウスは直射日光や風があたらない場所に設置
・体温調整ができるように毛布を入れてあげる
・時折室内で過ごす時間を作る
・観察を怠らない

外で飼育していると、コミュニケーションが不足してしまい、ちょっとした体調の変化に気付かないことがあります。
犬の体調管理のためにも、排泄物や呼吸の状態などを観察してください。

特に、外で飼育する場合はノミ・ダニ・フィラリアその他寄生虫に感染する確率が高まります
⑥毎月・毎年すべき予防薬を投与する に詳しく記述していますが、外飼育の場合は特に気を付けましょう。

②トイレトレーニング

2トイレトレーニング

犬は毎日排泄します。
家に迎えた当日すぐにトイレトレーニングをしましょう。
事前に必要なものは揃えておくとすぐに始められます。

トイレトレーニングの手順

1.安心してトイレができる環境をケージの中に作る
犬の大きさより一回り大きいサイズのトイレが必要。
室内の場合最初はケージの中に設置。
慣れてきた場合、または室外飼育の場合は人目から隠れられる落ち着いたところに置く。


2.犬の排泄前の行動がみられたらトイレに誘導


3.ちゃんとできたらたくさん褒める

できなかったからといって怒ると、トイレは嫌な物だとして認識してしまいます。
失敗した場合はそこがトイレだと覚えないように、しっかり掃除してアンモニア臭を取り去ってください。

室外飼育でも、介護するときや悪天候のときには室内に移動します。
そのときになってトイレシーツになれていないと困るので、外にいるときもなるべくトイレシーツやトレーを使いましょう

室外飼育の場合は排泄をしてもなかなか気づきません
そうすると、うんちの状態をみたくても、食べてしまう犬もいます。
食糞は「飼い主にかまってほしい」「退屈」「消化不良」などが原因といわれています。
排泄物は健康のバロメーターなので、放置せずにチェックし、すぐに片づけてください

③各種登録

犬を飼い始めたらお住まいの地域で畜犬登録を済ませてください。料金は3,000円ほどかかります。
狂犬病予防法によって、登録が義務付けられています。

登録していると、狂犬病予防集合注射のお知らせが毎年送られてくるので、注射時期を忘れることがありません。

埼玉県では門柱などに標識の表示を求めていますが、地域によって決まりがあるので確認してください。

④ワクチン接種

4ワクチン接種

人間のように健康保険がないため、犬の医療費はすべて自己負担です。
ワクチン接種をしていれば防げる、もしくはかかったとしても症状が軽減できる病気があるので、必ず接種させましょう。

ワクチン接種は動物病院でできます。
3種、5種、6種、7種、8種、9種、10種、11種のうちから選ぶ形式です。

犬を飼うことになったら、近所の散歩やドッグランなど、様々な場所に出かけることになります。
いろんな犬や動物がいるところでは伝染病が発生する危険性は高まります。
ジステンパーウイルスや、犬伝染性肝炎など、重大な病気にかからないようにワクチンで防ぎましょう。

子犬の場合、生後16週以降までに、3回接種を行い、十分な抗体をつけさせます。
最後にワクチン接種後抗体ができてから、2週間後以降に、散歩が可能になります。

⑤かかりつけの病院を見つける

人間でも同じように、そのワンちゃんの体の特徴と健康状態の推移を管理する、かかりつけ医を見つける必要があります。

最初にかかった獣医師さんにずっとかからなければならない訳ではなく、なんでも話せる相性の合う施設や獣医師さんがいる病院が見つかるまでいくつか探してみると良いです。

動物病院でも狂犬病予防注射は受けられて、自治体への報告も代行してくれます。
安心できる病院でなら、ワンちゃんも注射や健康診断をストレスなく受けてくれます。

おすすめの選び方
・家に近い場所からピックアップ
・周囲の飼い主さんから口コミを聞く
・加入している保険会社の窓口清算を行ってくれる病院
・犬の扱いが手慣れている獣医師がいる病院

⑥毎月・毎年すべき予防薬を投与する

6毎月・毎年すべき予防薬を投与する

ワクチンと狂犬病予防注射は毎年行う必要があります。
特に狂犬病予防注射は大事で、接種していないと20万円の罰金対象となります。

毎月投与すべきお薬には以下のものがあります。
・フィラリア予防薬
・ノミ、ダニ駆除薬
・マダニ駆除薬

散歩など、外で活動する犬には必要不可欠な予防薬です。
ノミやマダニは瓜実条虫を媒介し、皮膚炎を発症させる一般的な外部寄生虫で、一部の症状は人間にも感染します。
毎月駆除薬を投与すれば簡単に病気を防ぐことが可能です。

フィラリアは予防できる病気です

フィラリアは心臓や肺動脈に寄生し、体に様々な弊害を生みます。

心臓が傷つくと、息切れや咳、心臓病の発症につながり、肺水腫なども引き起こしてしまいます。
大静脈症候群を起こすと、突然死してしまう危険性もある病気です。

元気で活動的な犬に苦しい思いをさせてしまう病気ですが、毎月のフィラリア予防薬投与で確実に防ぐことができます

フィラリア予防薬の「ネクスガードスペクトラ」は、フィラリアだけでなくノミやマダニ、腸内寄生虫も駆除するオールインワンタイプ。お薬の投与が一度で済みます。

ぽちたま薬局では病院処方と同じフィラリア予防薬を通販で購入できます。

⑦散歩する

7散歩する

子犬は十分なワクチン抗体ができてから散歩を開始します。
できるだけ3ヵ月以内にお散歩デビューした方が、環境に慣れやすいといわれています。

保護犬は、散歩が苦手な子もいるため、まずはリードに慣れさせるなど段階を踏んで散歩しましょう。

「小型犬は大型犬よりも運動量が少ない」というのは事実ですが、「小型犬は散歩しなくて良い」と勘違いしてしまう方もいます。
小型犬にも散歩は必須です。

散歩をはじめとする運動をすることで、心身の健康が育まれます

天候のせいで散歩に出かけられないときは引っ張りっこゲームや宝探しゲームなどで、ストレスを発散しましょう。

⑧しつけをする

日本の住宅街は密集していて、家には様々な人が来訪します。
犬はいろんなところに出かけて、場合によっては病院に入院したり預けられたりすることもあります。
そんなときに困らないように、ともに暮らせるようにしつけをしましょう。

環境に慣れてきたら、留守番ができるように、練習をさせるのも良いです。
健康診断をしやすくするために、体を触られるのに慣れておくことも大切。

犬をしつけるときは、混乱しないように同じ言葉や声量で声をかけるようにします。
怒る方向性のしつけでは、飼い主さんも疲れてしまうからです。

しつけるのが難しい場合のために、トレーニングができる施設を見つけておくと安心です。

⑨避妊・去勢手術を検討する

9避妊・去勢手術を検討する

メスなら生後6~8ヵ月で避妊手術、オスなら早ければ生後2ヵ月頃から去勢手術が検討できる時期です。

ペットフード協会の大規模な調査で、飼育されている犬の半数以上が、避妊・去勢手術を受けているというデータもあり、多くの飼い主さんが悩まれることでしょう。

避妊・去勢には様々なメリットがあるため、獣医師さんと相談することはもちろん、どんな飼い方をしたいかも踏まえ、納得した上で決定します。

メリット
・望まない妊娠を防げる
・マウンティング行為が減らせる
・生理出血がなくなる
・精巣がんの発症リスクを減らせる
・乳がんのリスクが減る
・子宮卵巣の病気リスクがなくなる
…など

デメリット
・繁殖能力がなくなる
・太りやすくなる
・全身麻酔のリスクがある
・失禁しやすくなることがある

【参考】
犬飼育・給餌実態の支出|一般社団法人ペットフード協会

⑩もしものときに頼れるところを見つける

どんなに犬優先の生活をしていても、不測の事態は起こり得ます。
飼い主さんの事情でいえば、怪我や入院、高齢になった、転勤先で飼えない、などで飼い犬を手放すケースがあります。

もしものときにすぐに対応できるように、親族や友人、動物愛護団体などを通じて引き取り先を探せるようにしておいてください。

犬を飼うことが決まったら…

犬を飼ったらすべきことを10個挙げてきました。
飼うことが決まったら、優先順位をつけて準備していきましょう。

まだ犬を飼うのに慣れていないうちに、やるべきでないことも確認しておいてください。

しないといけないこと

記事は優先度が高い順に、番号をつけて並べているので、もし犬を飼うことが決まったら、①→⑩の順番で実行していきましょう。

①放し飼いしない(ケージやハウスを設置する)


⑩もしものときに頼れるところを見つける

人によっては優先順位が変わることもあります。

最初からすべてを一度に行うのは無理があります。
最初から完璧にすることはできませんし、する必要もありません。

犬を飼うのが大変!飼わなければよかった!と後悔するのは避けたいので、無理をしないようにしてください。

気を付けるべきことだけ把握していれば、大変なことでも一つずつ対処していけるでしょう。

準備するものを把握する

トイレトレーニングの優先順位は高いので、トイレトレーやシーツは犬が来る前に用意しておかなければなりません。

しかし、ベッドなどは初めから揃えておく必要はないです。

このように、最初に揃えておくべきもの、後から徐々に揃えるものなども把握しておくと良いでしょう。

  • 来る前に揃えるもの
  • ドッグフード
  • 食器・水入れ
  • 計量器
  • サークル・ケージ・クレート
  • トイレトレー・トイレシート
  • 床材
  • 首輪・リード・ワイヤー
  • 【屋外飼育の場合】ハウス
  • 掃除用具、犬用のタオル

早目に揃えておくべきものは、迎える犬の年齢によって異なりますが、共通して必要なのは以上です。

後から揃えれば良いものは、例えば以下です。

後から徐々に揃えるもの
・鑑札
・ベッド
・キャリーバッグ
など

子犬と成犬別で、迎える前に準備すべきもの、後から徐々に揃えるものは以下の記事に詳しく記載しています。

多頭飼い、子犬や大型犬は大変

いざ犬を飼い始めると、「犬を飼うのって大変…」となる場面がたくさんあります。
特に初心者の方なら、慣れないうちは
・子犬
・多頭飼い
・大型犬

を避けるようにしましょう。

一匹だけでも大変なのに、子犬や多頭飼いをしてしまうとさらに難易度が倍増してしまうのです。

犬を飼うのが大変!と感じるときの例は以下です。
・毎日の散歩、餌やり
・抜け毛
・しつけが難しい犬

子犬は体調が安定しておらず、餌の回数が多いため上記の大変さが倍増します。
大型犬だと力が強く、散歩の時間が長いことで毎日の負担が増します。
多頭飼いだと先住猫や犬との相性が悪いと環境が悪化し、しつけもしづらくなってしまいますし、抜け毛も犬が多い分増えます。

以上の大変さを理解したうえで、次のステップに進めるかどうか検討することをおすすめします。

まとめ

犬を飼う前に確認すべきこと、飼った後にすべきことを10まで挙げ、優先順位や、避けることを挙げてきました。
毎日のお世話にかかる手間と費用、医療費、ここから基本にやるべきことを導き出しましたが、暮らしていくうちに他にもやるべきことが見えてくるでしょう。

一番に考えることは犬の幸せです。
犬にとって良い環境を整えて、一緒に楽しく生活していければ良いですね。

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