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シンパリカとシンパリカトリオの違いは?それぞれの違いを詳しく解説

シンパリカとシンパリカトリオはノミ・マダニ駆除薬として、動物病院で処方されています。

愛犬の健康をサポートしていくためには、寄生虫の予防・駆除は必要不可欠です。

けれど、愛犬にどちらのお薬が合うのかわからない、という飼い主さんも少なくありません。

この記事ではシンパリカとシンパリカトリオの違いについて、詳しく解説します。

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シンパリカとシンパリカトリオの違い

シンパリカはノミ・マダニの駆除薬ですが、シンパリカトリオはノミ・マダニ駆除だけでなく、内部寄生虫の駆除やフィラリア予防効果がプラスされています。

シンパリカの有効成分「サロラネル」に加えて「モキシデクチン」「ピランテル」が配合されたシンパリカトリオは幅広い寄生虫に駆除効果を発揮します。

また、シンパリカは駆除できる寄生虫が少ないため、シンパリカトリオに比べて値段が安くなっています。

ここからは、シンパリカとシンパリカトリオにどのような違いがあるのか、5つの項目に分けて解説していきます。

商品名 シンパリカ シンパリカ・トリオ
パッケージ シンパリカ シンパリカ・トリオ
有効成分 サロラネル サロラネル、モキシデクチン、ピランテル
駆除・予防効果のある寄生虫 ノミ・マダニ・ミミヒゼンダニ・イヌセンコウヒゼンダニ・イヌニキビダニの駆除 ノミ・マダニ・犬糸状虫・回虫・鉤虫の駆除
年齢制限 8週齢以上 8週齢以上
価格 4,800円 6,300円
商品情報 シンパリカの詳細はこちら シンパリカ・トリオの詳細はこちら

違い①フィラリア駆除の効果

シンパリカとシンパリカトリオの違いは、フィラリア予防効果の有無です。

シンパリカはノミ・マダニに高い駆除効果を発揮しますが、シンパリカトリオはノミ・マダニ駆除効果だけでなくフィラリア予防効果を持ちます。

従来はシンパリカに加えて、フィラリア予防薬を別に投与する必要がありました。

しかし、シンパリカトリオであれば1回の投与でノミ・マダニ駆除とフィラリア予防が同時にできるため、愛犬の負担が軽減されます。

違い②回虫・鉤虫駆除の効果

シンパリカとシンパリカトリオは、駆除できる寄生虫の種類に違いがあります。

シンパリカは、ノミ・マダニの駆除が可能です。

一方、シンパリカトリオはノミ・マダニ駆除、フィラリア予防のほかにも、内臓に寄生する回虫や鉤虫の駆除効果があります。

違い③ダニ駆除の効果

シンパリカとシンパリカトリオは、駆除できるダニの種類にも違いがあります。

シンパリカにはマダニのほかにも、ミミヒゼンダニやイヌセンコウヒゼンダニ、イヌニキビダニの駆除効果があります。

一方、シンパリカトリオはマダニ以外のダニには効果がありません。

違い④有効成分の種類

シンパリカには、ノミ・マダニ駆除効果がある有効成分サロラネルが含まれています。

一方シンパリカトリオは、サロラネルに加えてモキシデクチン、ピランテルの3つの有効成分が配合されています。

  • サロラネル:ノミ・マダニの駆除
  • モキシデクチン:フィラリア予防
  • ピランテル:回虫・鉤虫駆除

シンパリカトリオは3つの有効成分が幅広い寄生虫に対して、素早い殺虫効果を発揮します。

違い⑤値段

シンパリカとシンパリカトリオは、値段がそれぞれ異なります。

シンパリカ1箱3錠入り(2.5kg~5kg)4,800円に対して、シンパリカトリオは1箱3錠入り(2.5kg~5kg)6,000円です。

寄生虫の駆除や予防ができる寄生虫の種類がシンパリカトリオの方が多いため、値段が高くなっています。

>>シンパリカについて詳しくはこちら

>>シンパリカトリオについて詳しくはこちら

シンパリカについて

シンパリカについて

シンパリカは、ゾエティス社が開発したイソオキサゾリン系の犬用外部寄生虫駆除薬です。

一度の投与で、ノミ・マダニに対して素早い駆除効果を発揮します。

また、従来のイソオキサゾリン系駆除薬に比べて安全性に優れているため、幅広い犬種へ投与が可能です。

ここからは、シンパリカの効果や有効成分などについてご紹介します。

参考
シンパリカ|犬のために開発されたノミ・マダニ駆除薬|ゾエティス | Zoetis JP(外部リンク)
シンパリカ | Zoetis JP(外部リンク)

シンパリカの効果

シンパリカは投薬後、ノミに対して3時間、マダニに対しては8時間で駆除効果を発揮します。

また、皮膚病の原因となるミミヒゼンダニやイヌセンコウヒゼンダニ、イヌニキビダニの駆除効果も期待できます。

毎月1回の投与で1ヶ月間駆除効果が持続します。

定期的に投与することで、散歩など外出の際に寄生しやすいノミやマダニから愛犬を守ることができます。

シンパリカの有効成分

シンパリカに含まれるサロラネルは、ゾエティス社が犬のために開発した有効成分です。

3,000種類を超えるイソオキサゾリン系の成分の中から厳選し、独自開発されました。

従来のイソオキサゾリン系化合物と比べると、ノミに対して10倍、マダニに対して3倍の殺虫効果が認められています。

ノミは吸血後24時間以内に産卵するほど繁殖力が強く、マダニは大量に吸血するため体が小さい子犬や小型犬は貧血になる恐れがあります。

即効性と殺虫力が優れているサロラネルであれば、ノミやダニが繁殖するリスクを減らすことができるのです。

参考
サロラネルとは|ノミ・マダニ駆虫薬シンパリカ|Zoetis | Zoetis JP(外部リンク)
ゾエティス・ジャパン株式会社|サロラネルのチカラ(外部リンク)

シンパリカの副作用

シンパリカの副作用として、嘔吐や下痢の症状があらわれることがあります。

海外では食欲増進・減退、元気喪失なども報告されています。

また、子犬に誤って過剰に与えた場合、痙攣などを起こす可能性があるため、必ず用量用法を守ってください。

シンパリカの使い方

シンパリカの使い方は、毎月1回1錠をそのまま与えるか、食事に混ぜて与えてください。

投与するタイミングは決められていないため、空腹時に与えても問題ありません。

ミミヒゼンダニ・イヌセンコウヒゼンダニの駆除が目的の場合、投与1ヶ月後の検査で駆除できなかった場合は、シンパリカの再投与が望ましいです。

イヌニキビダニの駆除が目的の場合は、投与1ヶ月後から1ヶ月おきの皮膚掻爬(そうは)検査で、2ヶ月連続ダニが確認されなくなるまで投与を続けます。

こんな飼い主さんにおすすめ

シンパリカは以下のような飼い主さんにおすすめです。

  • ノミ・マダニ駆除だけおこないたい
  • ミミヒゼンダニやイヌセンコウヒゼンダニ、イヌニキビダニの駆除をしたい
  • イヌニキビダニの駆除による全身性毛包虫症を改善したい

シンパリカトリオについて

シンパリカトリオについて

シンパリカトリオはノミ・マダニ駆除、フィラリア予防、内部寄生虫駆除薬です。

1錠でノミ・ダニ駆除効果に加えて、回虫や鉤虫駆除、フィラリア予防まで可能になりました。

一度の投与で複数の寄生虫の駆除・予防が同時にできるので、愛犬だけでなく飼い主さんの負担も軽減されます。

ここからは、シンパリカトリオの成分や効果についてご紹介します。

参考
シンパリカトリオ|Zoetis(外部リンク)
シンパリカ トリオ | Zoetis JP(外部リンク)

シンパリカトリオの効果

シンパリカトリオはノミに対しては4時間以内、マダニに対しては8時間以内に駆除効果を発揮します。

そのほかにも、フィラリアを100%予防することが可能という臨床試験結果が出ています。

また、日本国内で実施された回虫・鉤虫を人口感染させた試験では、以下のような有効性が確認されており、一度の投与で高い駆除効果を発揮できます。

  • 回虫:虫体89.7%、虫卵97.6% 減少
  • 鉤虫:虫体100%、虫卵100%  減少

参考
シンパリカトリオ|薬物動態・作用機序(外部リンク)

シンパリカトリオの有効成分

シンパリカトリオの有効成分である「サロラネル」「モキシデクチン」「ピランテル」は、幅広い寄生虫に素早く、長く効果を発揮します。

それぞれの有効成分には、以下の作用があります。

  • サロラネル: ノミやダニの神経を刺激し、過剰な興奮状態にして死滅させる
  • モキシデクチン:寄生虫の神経や筋肉を麻痺させ死滅させる
  • ピランテル:回虫や鉤虫の動きを麻痺させ、便として排出させる

3つの有効成分により、外部と内部の寄生虫駆除・予防を同時に行うことができます。

シンパリカトリオの副作用

シンパリカトリオの主な副作用には、嘔吐・下痢などがあげられます。

それ以外にも持がある犬やフィラリアに感染している犬へ投与した場合、以下のような症状が報告されています。

  • 食欲減退
  • 元気喪失
  • よだれが増える
  • ショック症状

これらの副作用のほかにも異常や気になる症状が現れた場合は、動物病院で診察を受けてください。

シンパリカトリオの使い方

シンパリカトリオの使い方は、毎月1回1錠をそのまま与えるか、食事に混ぜて与えてください。

投与するタイミングは決められていないため、空腹時に与えても大丈夫です。

なお、フィラリアに感染している状態でシンパリカトリオを投与してしまうと、ショック症状を起こす可能性があります。

ショック症状は重大な副作用や命の危険に関わることがあるため、シンパリカトリオを使用する前に、必ずフィラリアに感染していないか検査してください。

こんな飼い主さんにおすすめ

シンパリカトリオは、以下のような飼い主さんにおすすめです。

  • ノミ・マダニだけでなく、内部寄生虫駆除もおこないたい
  • 寄生虫の駆除にプラスしてフィラリア予防もしたい
  • オールインタイプの駆除薬で費用を抑えたい
  • 愛犬が外出する機会が多いため、しっかり寄生虫対策がしたい

シンパリカとシンパリカトリオの安全性

シンパリカとシンパリカトリオの安全性

日本と海外の動物病院で実施された臨床試験においては、約600頭の犬でシンパリカとシンパリカトリオの安全性が認められています。

なお、海外では食欲増進・減退、嘔吐、下痢などの副作用が認められましたが、いずれも無処置で回復したと報告されています。

参考
シンパリカの安全性について|ノミ・マダニ駆虫薬|Zoetis | Zoetis JP(外部リンク)
シンパリカトリオ|安全性について(外部リンク)

シンパリカとシンパリカトリオのコリー犬への使用について

シンパリカとシンパリカトリオのコリー犬への使用について

コリー犬は、脳に薬物や異物の侵入を防ぐ働きをする「MDR1遺伝子」が欠損していることが多いです。

MDR1遺伝子が欠損している犬にフィラリア予防薬を使用すると、脳に薬剤が侵入してしまい中毒を起こす可能性があります。

臨床試験においては、シンパリカやシンパリカトリオに含まれるサロラネル・モキシデクチン・ピランテルをコリー犬に投与しても、異常は見られなかったと報告されています。

しかし、安全性の高い成分とはいえ、コリー系の犬種への投与は十分に注意する必要があります。

必ず獣医師の指導を受け、用量用法を守って使用してください。

参考
添付文章|シンパリカトリオ(外部リンク)

まとめ

シンパリカとシンパリカトリオは、駆除できる寄生虫の種類に違いがあります。

愛犬にどちらの駆除薬を使用するか迷っている場合は、駆除したい寄生虫によって選ぶと良いでしょう。

ノミ・マダニ駆除を目的とする場合はシンパリカ、フィラリア予防や回虫・鉤虫駆除も同時に行いたい場合は、シンパリカトリオがおすすめです。

寄生虫による健康被害は愛犬だけでなく、飼い主さんにも影響するため早めの対策が必要です。

愛犬に適した駆除薬を使用して、愛犬の健康を守っていきましょう。

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