犬の外耳炎で用いられる飲み薬|抗生物質の効果も解説

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犬の外耳炎で用いられる飲み薬|抗生物質の効果も解説

犬の外耳炎治療には、耳に直接垂らす点耳薬が使われるのが一般的です。

しかし全身症状が出ているなど、外耳炎が慢性化・重症化しているケースでは、外耳炎を引き起こしている原因そのものを改善させるために飲み薬が使われることがあります。

この記事では、外耳炎治療に用いられる飲み薬や、抗生物質の効果について解説します。

犬の外耳炎はなぜ起こる?

犬の外耳炎はなぜ起こる?

外耳炎になる原因はさまざまありますが、よくみられる原因としては、おもに次のようなものが考えられます。

  • ・アレルギー・アトピー性皮膚炎
  • ・マラセチアなどの細菌・真菌
  • ・ミミヒゼンダニなどの寄生虫
  • ・植物や自分の被毛などの異物

このように外耳炎は、細菌や寄生虫のほか、アトピーなどの皮膚トラブルから引き起こされることがあります。

外耳炎になると、耳の赤みやかゆみ、耳垢の増加といった症状がみられます。

まずは点耳薬や耳洗浄で治療しますが、耳道が腫れて洗浄できないときや、重症化して痛みが強い場合には、飲み薬が選択されることがあります。

原因別にみる外耳炎に使われる飲み薬

原因別にみる外耳炎に使われる飲み薬

ここからは、外耳炎に使われる飲み薬を紹介します。

先述したように、外耳炎にはさまざまな原因があります。

飲み薬を選ぶときは、それぞれの原因に合わせて選ぶと効果を得やすくなります

それでは、原因別に飲み薬をみていきましょう。
>>犬の外耳炎薬はコチラにも詳しく紹介しています

アレルギー・アトピーによる外耳炎

全身にかゆみを伴うアレルギーやアトピー性皮膚炎が原因の場合には、かゆみを抑える飲み薬が広く用いられます。

とくにアトピーをもつ犬は、約半数が外耳炎を併発しているという報告もあります。

こうした場合には、アトピー治療の一環としてアポキルが処方されることが多いようです。

当サイト「ぽちたま薬局」にも取り扱いがあります。

アポキル

アポキル

アポキルは、犬のアトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎の治療薬です。

有効成分がかゆみを抑えて、かきむしりを防ぎます。

従来のステロイドよりも副作用が少なく、多くの動物病院で選ばれているお薬です。

>>アポキルの通販ページはコチラ

マラセチアによる外耳炎

マラセチアという菌が原因である場合は、耳だけでなく、全身に赤みやかゆみがあらわれます。

また、耳の中が腫れたり、独特の臭いがしたりするという特徴もあります。

こうしたマラセチアに対する治療には、イトラコナゾールやケトコナゾールという飲み薬が有効です。

投与後7~14日で皮膚炎の症状が改善したことが確認されています。

参考
Malassezia PachydermatisのUpdate(外部リンク)

イトリゾール(イトラコナゾール)

イトリゾール(イトラコナゾール)

マラセチア治療に効果をもつイトリゾールを有効成分とするお薬です。

クリーム薬などの外用薬ではカバーしきれない深在性真菌症などの治療にも有効とされます。

マラセチア以外の皮膚炎には使用できないため、必ず獣医師の診断を受けてから使用してください。

>>イトリゾールの通販ページはコチラ

ケトコナゾール

ケトコナゾール

ケトコナゾールは、カビの増殖を抑制する抗真菌薬です。

マラセチアをはじめとする真菌の細胞膜の合成を阻害して、優れた殺菌効果を示します。

抗菌剤でありながら、ホルモンが異常分泌するクッシング症候群にも使われるお薬です。

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ミミヒゼンダニによる外耳炎

寄生虫のひとつであるミミヒゼンダニを原因とする外耳炎は、激しいかゆみや黒い耳垢が特徴です。

こうしたミミヒゼンダニには、ノミ・マダニ駆除薬が効くケースがあります

なかでも、多くの動物病院で扱われている「シンパリカ」は、ノミ・マダニのほか、ミミヒゼンダニにも効果が認められています。

参考
zoetis「シンパリカ」(外部リンク)

シンパリカ

シンパリカ

シンパリカは、動物用医薬品として日本国内で認可されたサロラネルを配合したチュアブル錠です。

安全性や即効性に優れており、愛犬がおやつ感覚で食べやすいミートフレーバーであることも特徴です。

>>シンパリカの通販ページはコチラ

外耳炎は抗生物質で治る?

外耳炎は抗生物質で治る?

抗生物質は外耳炎に効果があるケースもありますが、どんな外耳炎でも一発で治るというわけではありません

外耳炎の原因によっては、抗生物質でも効果が得られないこともあるのです。

また、抗生物質は細菌性の外耳炎に処方されることが多いようですが、抗生物質にはさまざまな種類があります。

そのため、耳垢を取って感受性検査をおこない、どの抗生物質が効くのか判断する必要があります。

仮に細菌性の外耳炎であっても、感受性がない抗生物質では、服用しても効果は期待できません

抗生物質を試したいときは、動物病院を受診し、獣医師の指示のもとで使用しましょう。

「自宅で治療できないのかな?」と気になっている飼い主さんは、こちらのコラムも参考にしてください。

重度の外耳炎では飲み薬が選択されることがある

基本的に、外耳炎の第一選択薬には点耳薬が用いられることが多いですが、症状が全身におよぶような重度のケースには、飲み薬が選択されることもあります

外耳炎にはさまざまな原因が考えられるので、それらの原因に合ったお薬を選ぶことが大切です。

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