犬の耳血腫は、耳介(耳たぶ)に血液がたまってぷっくりと膨らんでしまう耳の病気。
外科処置が基本となるため、自宅治療だけで完結させるのは難しいのが現状です。
ただし、耳血腫は外耳炎があると再発を繰り返しやすいため、自宅での外耳炎治療や予防のためのケアが欠かせません。
この記事では、耳血腫の詳しい治療法や費用に加えて、自宅でできる再発予防策について紹介します。
目次
犬の耳血腫は自宅治療できる?
犬の耳血腫は、自宅治療だけで完治は見込めません。
注射器による吸引や、切開・縫合といった外科処置が必要となるため、動物病院への通院が欠かせないのです。
しかしながら、動物病院で治療しても再発の可能性が高いのが耳血腫の特徴。
耳血腫を繰り返さないためにも、自宅でのケアが欠かせません。
とくに外耳炎がある犬は再発しやすいので、外耳炎の治療や予防は必須です。
自宅で血を抜いてもいい?
遠方で頻繁に通院できない場合などは、獣医師さんの指導を受けて自宅で処置をおこなうケースはあるようです。
ただし、血液を抜くだけではまたすぐに溜まりますし、最終的に耳が変形するリスクも高まります。
処置が適切でないと感染症になる危険も否定できません。
どうしても自宅での処置が必要なときは、まずは獣医師さんに相談しましょう。
耳血腫は放置すれば自然治癒する?
極めて軽度の耳血腫では、血液が自然に吸収される場合があります。
ただし、これはかなり稀であり、基本的に犬の耳血腫が自然治癒することはありません。
放置して悪化すると、耳がくしゅくしゅに縮んで変形することも。
カリフラワーのような形になることから「カリフラワー耳」ともいわれます。
命に関わる病気ではありませんが、愛犬のQOL低下や外見に関わるため、適切に治療することをおすすめします。
耳血腫の再発予防に外耳炎治療は欠かせない
犬の耳血腫は、外耳炎から誘発されやすいことが知られています。
つまり、外耳炎を抱えている犬は耳血腫を再発しやすいということ。
耳血腫を繰り返さないためにも、外耳炎の治療が必須です。
犬の外耳炎治療に使える点耳薬には以下のようなものがあり、動物病院に行かなくてもスマホやパソコンで手軽に購入できます。
▼犬の外耳炎に使われるおもな点耳薬
製品名 | トロイイヤードロップス | スロランイヤードロップス |
---|---|---|
パッケージ | ||
適応 | 犬・猫 | 犬・猫 |
特徴 | 耳ダニ駆除や、マラセチア性の外耳炎治療に高い効果をもつ | ステロイド配合でかゆみに有効 |
使い方 | 1日2回を4~7日間、4~8滴耳に垂らす | ボトルをよく振り、1日2回2~3滴耳に垂らす |
通販ページ |
愛犬の耳の不調に備えて、こうしたお薬を常備しておくと安心です。
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自宅でできる耳血腫を予防する耳ケア
自宅でケアをする1番の目的は、耳血腫のもととなる外耳炎を予防すること。
外耳炎から愛犬を守るためには、耳を清潔に保つための日々のケアが欠かせません。
まずは「初心者向けのケア方法」から始めて、慣れてきたら「上級者向けのケア方法」にチャレンジしてみましょう。
- コットンに洗浄液を浸す
- 耳周りを優しく拭く
- 愛犬を背後からしっかり保定する
- 耳の穴から見えるくらい洗浄液をたっぷり入れる
- 耳の根本を優しくマッサージする
- 耳に息を吹きかけてブルブルと頭を振らせる
- 耳周りの汚れや水滴を拭き取る
こうした耳のケアに使う耳専用の洗浄液は、インターネットで購入可能です。
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耳血腫を重症化させないための治療法
先述したとおり、犬の耳血腫は外科処置が基本。以下のような治療がおこなわれます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
注射器で血を抜く
動物病院に行くと、まずは注射器で血を抜かれることが多いです。
注射器を刺して耳に溜まった血を吸引し、炎症を抑えるためのステロイド(デキサメサゾンやプレドニゾロンなど)を注入します。
ただ、数週間するとまた血液が溜まってしまうため、同様の処置を週に1回程度の頻度で2~4週間ほど続けることになります。
経過が良ければ2週間ほどで血液の量が減り始め、1ヶ月ほどで治療が終了します。
なお、この治療法は耳が変形することがあるので、心配な方は獣医師さんとよく相談するとよいでしょう。
参考
犬の耳血腫59例の治療と予後(外部リンク)
手術
何度も再発を繰り返したり、重症化したりした耳血腫では、全身麻酔のもとで手術がおこなわれます。
まずは、パンチで穴を開ける、あるいはメスで切開して耳に溜まった血を排出。
そして耳介(耳たぶ)を何ヶ所も縫合して軟骨と皮膚の隙間をなくし、将来的に血がたまらないようにします。
術後は包帯の交換などのために通院しながら、1~2週間で抜糸されるケースが多いようです。
参考
パンチ皮膚生検器を用いた耳血腫の治療法(外部リンク)
耳血腫の手術費用
こうした耳血腫の手術でかかる費用は以下の通りです。
耳血腫手術 | 17,500円 |
---|---|
全身麻酔 | 11,250円 |
入院料(大型犬) | 4,000円 |
抗生物質 | 2,300円 |
包帯ガーゼ交換(4回で計算) | 6,000円 |
抜糸 | 750円 |
合計 | 41,800円 |
あくまで一例ですが、手術となると4万円ほどかかる計算になります。
このほか、病院によっては診察代などがかかります。
参考
家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査|調査結果(外部リンク)
インターフェロン療法
近年の耳血腫治療では、排液はせずにインターフェロンを注入する方法が採用されることがあります。
インターフェロンとは免疫に作用するタンパク質のひとつで、犬の体内でも産生される物質。
この治療法は、免疫のバランスを整えて耳血腫の改善を目指すもので、体質改善に近い方法とされます。
効果があらわれるのは緩やかで、ステロイドなどの内服や数日おきの通院をあわせて行う必要があります。
猫も耳血腫になる
犬に多くみられる耳血腫ですが、猫も発症することがあります。
治療方法は犬と同じく外科処置が基本となるため、まずは動物病院へ行くことが大切です。
なお、猫も犬と同様、自宅でのケアが欠かせません。
耳を清潔にして外耳炎を防ぎ、耳血腫を予防してあげましょう。
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犬の耳血腫は病院での外科処置が基本
犬の耳血腫は、外科処置が基本となるため自宅治療では完結できない病気です。
とはいえ、改善した状態をしっかりと維持し、耳血腫を繰り返さないためには、自宅での外耳炎治療や耳のケアが欠かせません。
ぽちたま薬局では、ペット用の外耳炎治療薬のほか、耳のケアに使える専用洗浄液を取り扱っています。
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