豆知識

公開日:

最終更新日: 2022.04.25

猫の腎臓病と予防について

腎臓病(腎不全)は、猫の死因2位にランクインするほど発症の多い病気です。

※出典:ペット保険お役立ち情報比較サイト調べ

しかし、普段から気をつけることで、その発症率を下げることが可能です。
ここでは猫の腎臓病と予防について説明します。

腎臓に負担がかかるNG事項

猫はもともと腎臓を構成する「ネフロン」という物質の数が他の動物に比べて少ないため、腎臓病にかかりやすい体のつくりになっています。

そのため以下のような腎臓に負担がかかることはNGです。

・飲み水が足りない
・太らせる
・ネギ類(タマネギ、ネギ)を食べさせる

体内の毒素を尿として体の外に出す腎臓の機能を生かすために、まめに水分を補給する必要があります。
自由に水分補給のできない環境は猫の腎臓にとって良い環境ではありません。

また太ってしまうと、膀胱炎や尿路結石にかかりやすくなり、結果、腎臓にダメージが行きます。
間接的ではありますが、肥満を防ぐことも大切です。

その他、タマネギのようなネギ類を、猫が食べてしまわないように気を付ける必要があります。
猫がネギ類を食べてしまうと、貧血を起こして腎臓にもダメージを与えます。
欲しがるからつい人間用のごはんを一口あげてしまったということのないようにしましょう。

猫の腎臓病を予防するには

猫の腎臓病を予防するには、日ごろから以下のことに気を付けることが大切です。

・いつでも水を摂取できる環境づくり
・食事や運動の管理をして太らせない
・歯磨きを習慣化して歯周病にさせない
・若いころから病院で健診をうける
・ネギ類やユリ、アロマ精油など猫の体に害があるものを遠ざける
・腎臓健康維持効果のあるフードを与える

いつでも水を摂取できる環境づくり

最近はドライフードを食べている猫も多いので、なおさらマメな水分補給が大切です。
いつも猫が通る場所に、いくつか飲み水をおいてあげると良いですね。
猫用の自動給水器などを利用するのも一つの方法です。

食事や運動の管理をして太らせない

エサを出しっぱなしにしない、おやつをあげすぎない、猫じゃらしなどおもちゃで遊んであげるなど、食事の摂取量や運動量の管理が大切です。

歯磨きを習慣化して歯周病にさせない

猫に歯磨きって必要なの?と思う方もいるかもしれませんが、必要なんです。とくにウエットフードを食べている場合、歯石がたまりやすくなります。
大人になってからではなかなか歯磨きをさせてもらえないので、できれば生後3~6ヵ月の、歯が生え変わる時期までに歯磨きに慣れさせておきたいものです。

若いころから病院で健診を受ける

自分で病院に行くことができないペットに関しては、飼い主さまが異変を感じたら病院に連れていくというパターンが多いと思いますが、特にどこも悪くなくても0歳から病院につれていって健診を受けたほうが良いですね。

一見元気そうに見えても実は感染症にかかっていた、検査結果から腎臓に負担がかかっているのが判明したなど、見た目だけでは分からない部分まで発見できます。
0歳~6歳までは年に1回、7歳からは年に2回が理想的な健診回数です。

ネギ類やユリ、アロマ精油など猫の体に害があるものを遠ざける

猫にとってネギやユリが害になることはわりと知っている方も多いと思いますが、実はアロマ精油も害になります。
猫は完全肉食動物なので、植物を由来とした精油の成分を肝臓で解毒できず、体の中に蓄積してしまいます。
精油を舐められないようにするのはもちろんですが、家でアロマを焚くのも避けたほうが良いです。

腎臓健康維持効果のあるフードを与える

猫の腎臓病研究の第一人者である、宮﨑徹さん(元東大教授・現一般社団法人AIM医学研究所代表理事)によって開発に至った、猫の腎臓健康維持効果のある「AIM30」が話題です。

日頃からこのフードを与えることで、猫の腎臓の機能を助け、健康を維持することができるそうです。

宮崎徹さん設立:一般社団法人AIM医学研究所

こんな症状に注意!

・たくさん水を飲んで、おしっこの量が増える
・食欲が低下し、嘔吐する

腎臓病の初期段階では、まったく症状がみられず、血液検査でも異常値が出ないそうです。
しかし尿検査で異常がみられる場合があるようなので、定期的に検査しておくと良いですね。

症状として一番に現れるのは、水を飲む量が増えて、おしっこの量も増えることです。
ただ、この段階だと見た目は元気で食欲もありますが、腎臓の機能が1/4にまで低下しているそうなので、多飲多尿の症状をみかけたらすぐに病院に連れていくことをおすすめします。

ちなみに猫が1日に飲む水の適正量は「体重1kgあたり50ml以下」が目安です。
猫が顔を入れて水を飲めるサイズの計量カップに水を入れて、1日でどのくらい減るかを確認すると良いそうです。

体重別早見表

猫の体重水量
1kg50ml以下
2kg100ml以下
3kg150ml以下
4kg200ml以下
5kg250ml以下
6kg300ml以下

食欲が低下し、嘔吐の症状がある場合は、腎臓の機能低下がかなり進み、体内の毒素を尿の中に排泄できなくなっている可能性があります。
腎臓が原因でなくても、なんらかの疾患の可能性が高いので、すぐに病院に連れて行きましょう。

腎臓病になってしまったら

どんなに飼い主さまが気を付けても、加齢と共に、腎臓病を発症してしまう猫はいます。
腎臓病になってしまった場合は、以下のような治療方法があります。

軽度:積極的な水分摂取、食事療法
中度:病院で点滴、お薬の処方
重度:幹細胞治療(再生医療)

軽度:積極的な水分摂取、食事療法

猫が自分で水をたくさん飲むことができるように工夫してあげます。
くみ置きの水、蛇口から出る水、冷たい水、温かい水など、色々なタイプの水を用意し、静かな場所、窓の近くなど、いろんな場所に置いてみます。
どんな状態の水をどこで飲むのが好きなのか把握し、複数の場所に飲み水を置きましょう。

食事療法は、なるべく水分摂取量が増える食事に変更することです。ドライフードからウエットフードに変えるか、嫌がらないようなら水でふやかしたドライフードを与えてみる、などですね。

腎臓病用の流動食を利用する方法もあります。ゲルタイプ、液体タイプ、粉末タイプ、ペーストタイプ、ミンチタイプと色々種類があるので、猫の状態や嗜好に合わせたものを選べます。

中度:病院で点滴、お薬の処方

吐き気の症状があり自力で水を摂取できないようなら、脱水症状を防ぐために病院で点滴をしてもらいます。
点滴も猫の状態によって自宅でできるものや、入院が必要なものなどいろいろあるようです。
食事も自主的に食べないようなら、食欲増進剤を処方してもらえます。

腎臓は一度壊れると元に戻らないので再生させる薬はありません。
しかし血圧を下げタンパク尿の漏出を防ぐ薬や、体内の毒素を吸着して便と共に排出させる吸着剤、腎臓病の進行を防ぐ作用のある薬などを処方してもらうことができます。

重度:幹細胞治療(再生医療)

脂肪細胞や骨髄液を元に幹細胞を増殖させ、静脈点滴で治療対象の猫に幹細胞を投与する方法です。
治療対象の猫本人から脂肪細胞や骨髄液を摂取する方法と、別の健康な猫の脂肪細胞や骨髄液を摂取して培養する方法があるようです。
投与方法は点滴が主で、拒絶反応が少ない安全性の高い治療です。

幹細胞を投与することで腎臓の炎症が抑えられ、腎臓の機能が改善されます。それによって付随して現れていたつらい症状も改善する効果があると報告されています。

私たちぽちたま薬局では犬猫のお薬を取り扱っており、腎臓病の猫へ処方される代表的な薬「セミントラ」も取り揃えております。
セミントラは血圧を下げることで腎臓を保護し、蛋白尿の漏出を抑える薬です。

継続して使用しているけど、病院へもらいに行く時間がない、コロナの感染拡大防止のために外出は控えたいという方は、当サイトでも腎臓病のお薬を扱っていますのでご検討ください。

腎臓病・腎不全の薬通販ページ

まとめ

猫と腎臓病は切っても切れない関係にありますが、日ごろのケアで発症する確率を下げることが可能です。
また一度発症してしまっても、適切な治療と体調管理を行うことで、長生きしてもらうことは可能です。

猫用の腎臓病の薬は現在宮﨑徹さんによって開発中なので、もし完成されれば今の平均寿命15年の倍、30年生きることができるようになるそうです。

飼い主さまと愛する猫が、共に長くすごせる未来が訪れますように。

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