思い当たりませんか?
・夕食中に一口人間の食べ物を与える
・おねだりされるたびにオヤツを与える
・猫にストレスを与える
これらは糖尿病の原因となる可能性があります。
猫の糖尿病は命にかかわる合併症のリスクを伴います。
これはしちゃダメ!炭水化物をあげること
猫の糖尿病のメカニズムは人間と同じです。
日常的に血糖値が上がりやすい食生活を続けることで、糖尿病を発症するといわれています。
炭水化物など糖質の高いものや、味付けされた人間用の食べ物などは厳禁。
炭水化物の割合が高いフードもなるべくなら与えない方が好ましいです。
しかも、人間と違って、肉食動物である猫の栄養源はタンパク質です。
血糖値をもとの状態に戻すのは得意ではありません。
また、肉でも脂質の多いものは肥満から糖尿病を発症する可能性もあるため、ササミなどの低カロリーで高たんぱくの食事を意識して与えるようにしましょう。
糖尿病の予防法
糖尿病を予防するために気を付けなければいけないことは、
・肥満にさせない
・ストレスを与えない
肥満にさせない
肥満は糖尿病を発症するリスクが跳ね上がるため、食事は低カロリーで高たんぱくを心掛け、毎日の適度な運動も必要です。
ストレスを与えない
猫はストレスで血糖値がすぐに上昇します。
そのため、なるべくならストレスを与えない工夫が必要ですが、爪切りや投薬などもストレスに該当してしまうため、なかなか難しいですよね。
猫にとってストレスとなる出来事が起こったあとは、
・一緒に遊ぶ
・落ち着く場所を作ってあげる
など対策しましょう。
猫のストレスになりそうなもの
・騒音(生活音も含む)
・来客
・爪切り、目薬、点耳薬、飲み薬
・水や食器の汚れ
・トイレの汚れ
・無理な抱っこや、しつこいナデナデ
などなど、どうしてもストレスを与えてしまうシチュエーションも含まれていますが、できる限りストレスになり得るものは排除してあげましょう。
猫の糖尿病の症状
糖尿病は膵臓がインスリンを作れなくなる、または作られるインスリンの量が少なくなることで発症します。
猫の糖尿病が発症した場合、どのような症状がみられるのかを挙げていきます。
・多飲多尿
・毛づやが悪くなる
・食事量が増えたが痩せる
水分は糖分に引っ張られる性質があるため、尿に糖分が混じることでいつもよりも尿の量が多くなります。
そのため、大量に水分が放出されるので、体内の水分量が激減します。
激減した水分を補うために水を飲む量が急激に増えます。
また、糖を栄養として取り込むことができないため、いくら食べても痩せていくという症状がみられるようです。
こんな症状が出たら要注意!
糖尿病で一番気を付けなければならないのは、ケトアシドーシスという合併症です。
命にかかわる危険な状態のため、ケトアシドーシスと診断された場合はほとんどが入院管理となります。
簡単にいうと、重度の糖尿病の状態で、極度の糖不足から猫が飢餓状態になってしまう症状です。
主な症状としては、吐き気や嘔吐、食欲不振、重度の脱水や意識障害などがみられ、最悪の場合はショック状態から死に至る、非常に怖い段階です。
猫の糖尿病の治療について
インスリンを注射することで、血糖値をコントロールするのが主体となります。
※ケトアシドーシスを発症している場合は緊急入院しての治療が必要で、インスリン注射をしながら、点滴、電解質の乱れを整えるなどの処置を行います。
最初の1週間はインスリンに慣れさせていくのと、飼い主さんも注射を打てるようになるためのトレーニング期間となります。
その後は、飼い主さん自身が1日2回注射を行わなければいけません。
また、正しい健康管理と食事療法も必要となります。
まとめ
猫の糖尿病は初期の段階では元気な場合が多く、比較的気づきにくい病気の一つではありますが、最も判断しやすい症状として挙げられるのは多飲多尿です。
一度かかってしまうとやっかいな猫の糖尿病、なるべくなら予防の段階でどうにかしたいものです。
日頃から健康管理や正しい食生活に気を付け、猫の糖尿病を予防しましょう。
ペットの医薬品の個人輸入サイト「ぽちたま薬局」の創設に携わる。
商品知識は業界一と自負しています。
1日のマクロ栄養素のバランスとミクロ栄養素の摂取量に異常なまでにこだわる、筋トレとプロテインを嗜む海外サプリマニアの40代管理職。
調理師免許を持つ。