フィラリア予防薬の副作用

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フィラリア予防薬の副作用|下痢・吐いた・ぐったりした時の対処法と受診の目安

犬の飼い主さんにとって、毎年欠かせないフィラリアの予防薬。

多くの犬は問題なく使えますが、フィラリア予防薬にも副作用があり、お薬のタイプによって出やすい症状が異なります。

この記事のポイント

ペットのくすりを扱うぽちたま薬局スタッフが、タイプ別の副作用、下痢・嘔吐・ぐったりしたときの対処法、動物病院を受診する目安を解説します。

犬用のフィラリア予防薬を一覧で見たい方は以下のリンクをご参照ください。
>>犬のフィラリア予防薬一覧はコチラ

フィラリア予防薬の主な副作用(タイプ別)

フィラリア予防薬は、お薬のタイプによって見られる副作用の症状が異なります。以下の3つのタイプに分けて解説します。

錠剤・おやつタイプの副作用

錠剤・おやつタイプのフィラリア予防薬の副作用

内服タイプのフィラリア予防薬では、以下のような副作用が見られることがあります。

  • 嘔吐
  • 下痢・軟便
  • 食欲がなくなる
  • よだれを垂らす
  • 元気がなくなる(ぐったりする)
  • ふらつき・けいれんなどの神経症状(まれ)

特にすでにフィラリアに感染している場合や、体重に合わない量を与えてしまった場合は、副作用が強く出ることがあるため注意が必要です。

また、食物アレルギーがある犬では、お薬のフレーバーや原材料(豚肉・牛肉・大豆など)が原因で、嘔吐や下痢などの症状が出ることがあります。

▼よく使われるお薬の副作用(詳しくは各ページで解説しています)

ネクスガードスペクトラ

ネクスガードスペクトラ
・嘔吐、皮膚のかゆみ、下痢、元気消失、食欲不振などが、ごくまれに見られることがある
・イソオキサゾリン系のため、まれに神経症状が報告されている

>>ネクスガードスペクトラの副作用を詳しく見る

ネクスガードスペクトラの
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クレデリオプラス錠

クレデリオプラス錠
・嘔吐、下痢、元気消失、食欲不振などが見られることがある
・イソオキサゾリン系のため、まれに神経症状が出る可能性がある

>>クレデリオプラス錠の副作用と使用上の注意を詳しく見る

クレデリオプラス錠の
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シンパリカトリオ

シンパリカトリオ
・副作用が認められた場合は、速やかに獣医師の診察を受けることとされている
・ノミ・マダニ駆除成分(サロラネル)はイソオキサゾリン系

>>シンパリカトリオの副作用を詳しく見る

シンパリカトリオの
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イベルメック

イベルメック
引用:物産アニマルヘルス
・食欲不振、嘔吐、下痢、元気消失、けいれん、流涎、歩様異常などが報告されている
・感染犬に投与すると、急性の犬糸状虫症(大静脈症候群)を起こす可能性がある

>>イベルメックの副作用を詳しく見る

同じ副作用が続く場合は、お薬の成分やタイプが体質に合っていない可能性があります。翌月から別のフィラリア予防薬に切り替えることも選択肢のひとつです。

>>ぽちたま薬局で取り扱いのある「おやつタイプ」のフィラリア予防薬はコチラ

滴下タイプの副作用

滴下タイプのフィラリア予防薬の副作用

首の後ろなどに垂らす滴下(スポット)タイプでは、以下のような副作用が見られることがあります。

  • 投与部位の赤み・炎症・かゆみ
  • 被毛のベタつきや脱毛
  • 嘔吐やよだれ、食欲不振(舐めてしまった場合)
▼よく使われるお薬の副作用

レボリューション

レボリューション
・一過性の元気消失や、軽度のかゆみが見られることがある

レボリューションの
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参考
レボリューション|動物用医薬品等データベース(外部リンク)

プリノケート(アドボケートジェネリック)

プリノケート
・投与部位を舐めた場合:運動失調、震え、異常呼吸などの神経症状(特にコリー系犬種)
・皮膚の反応:赤み、かゆみ、被毛の脂っぽさ
・消化器症状:嘔吐、よだれ、食欲不振

プリノケートの
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参考
アドボケート|動物用医薬品等データベース(外部リンク)

多頭飼いのご家庭では、他の子が薬を舐めてしまわないよう注意が必要です。投与後は薬が完全に乾くまで別の場所で過ごさせる、エリザベスカラーを使うなどの対策をしましょう。

>>ぽちたま薬局で取り扱いのある「滴下タイプ」のフィラリア予防薬はコチラ

注射タイプの副作用

注射タイプのフィラリア予防薬の副作用

動物病院で打つ注射タイプのフィラリア予防薬には、以下のような副作用が報告されています。

  • アナフィラキシー(アレルギー性ショック)
  • 発熱や顔のむくみ
  • 注射部位のしこりや腫れ
  • すでに感染している場合の、ミクロフィラリアの急激な死滅による反応

とくにフィラリアにすでに感染している状態で注射をすると、アナフィラキシーや意識障害、血圧の急低下などを引き起こすリスクがあります。

注射タイプを避けたほうがよいケース
  • 過去にアレルギー反応を起こしたことがある
  • 成長期
  • 妊娠中
  • 高齢犬
  • 持病がある(心臓病、肝疾患など)

注射と飲み薬・スポット剤の違いや選び方は、こちらの記事も参考にしてください。

副作用が出たときの対処法(下痢・嘔吐・ぐったり)

フィラリア予防薬の副作用が出たときの対処法

愛犬に副作用らしき症状が出たときは、まず症状の重さを確認しましょう。自宅で様子を見てよいケースと、すぐに受診が必要なケースがあります。

まずは症状の重さをチェック(受診の目安)

自宅で様子を見てよい目安 すぐに動物病院を受診すべき症状
・1~2回の軽い下痢や嘔吐
・少し食欲が落ちている
・なんとなく元気がないが、歩いたり反応したりはできる
・症状が徐々に落ち着いてきている
・けいれんやふらつきがある
・何度も激しく嘔吐する
・ぐったりして動かない、呼びかけへの反応が鈍い
・呼吸が早い、苦しそう
・顔が腫れる、じんましんが出る
・血の混じった下痢や嘔吐

軽い症状でも、悪化する・なかなか治まらない場合は自己判断せず受診してください。受診の際は、投与したお薬の名前・投与した時間・症状が出た時間をメモしておくと、診察がスムーズです。

副作用はいつ出る?いつまで続く?

副作用が出るタイミングや続く期間は、お薬の種類や体質によって異なり、一律の目安はありません。多くは一過性で自然に治まるとされていますが、投与した当日から翌日にかけては、いつもより注意して様子を見守りましょう。

  • 投与は、異変があったときにすぐ相談できるよう、動物病院の診療時間内(午前中など)に済ませると安心です
  • 投与後は、食欲・便の状態・元気の有無をチェックしましょう
  • 症状が2日以上続く、または悪化するときは、動物病院に相談してください

下痢・軟便になったとき

投与後の軽い下痢や軟便は、比較的よく見られる副作用です。元気や食欲があり、1~2回で治まるようであれば、水分をしっかりとらせて様子を見ましょう。

ただし、投与直後に下痢をした場合は、お薬が十分に吸収されず予防効果が得られないおそれがあります。便に薬が残っていないかを確認し、心配な場合は再投与について動物病院に相談してください。

下痢が何度も続く、血が混じる、ぐったりしている場合はすぐに受診しましょう。

吐いたとき(再投与の目安)

飲ませた後に吐いてしまった場合、再投与が必要かどうかは「吐いたタイミング」と「お薬の種類」で変わります。主なお薬の目安は以下のとおりです。

お薬 再投与の目安
クレデリオプラス錠 投与後1時間以内に吐いた場合、またはそれ以降でも薬の排出を確認した場合は、犬の健康状態に留意して再投与(添付文書より)
ネクスガードスペクトラ 投与後2時間以内に吐いた場合は再投与
そのほかのお薬 添付文書の記載を確認し、判断に迷う場合は動物病院に相談

吐いたものの中に錠剤やチュアブルが残っているかどうかも、判断の手がかりになります。何度も吐く、吐いた後にぐったりしている場合は、再投与せずに受診してください。

次回からは、空腹時を避けて食後に与える、少量のおやつと一緒に与えるなどの工夫で吐きにくくなることがあります(与え方の工夫)。

ぐったり・元気がないとき

投与後に元気がない場合、副作用の可能性もあれば、ほかの体調不良が隠れている場合もあります。

ぐったりして動かない、呼びかけへの反応が鈍い、呼吸が早いといった様子があれば、重い副作用やフィラリアにすでに感染していた可能性も考えられるため、すぐに動物病院を受診してください。

少し元気がない程度で、食欲があり普段どおり動けているなら、当日から翌日まで様子を見て、回復しない場合は相談しましょう。

愛犬が「元気がない」と感じたときのチェックポイントは、以下の記事でも詳しく解説しています。

成分やタイプの異なる予防薬に切り替える

成分の異なるフィラリア予防薬に切り替える

副作用が出てしまった場合、次回から別の種類の予防薬に切り替えることで、症状を防げる可能性があります。切り替えは、獣医師と相談のうえで行いましょう。

●有効成分を切り替える

(例)モキシデクチン(製品例:シンパリカトリオ)で副作用が出た場合
→ ミルベマイシンオキシム(製品例:ネクスガードスペクトラ、クレデリオプラス錠)に変更するなど

●お薬のタイプを変える

飲み薬(錠剤・おやつタイプ)でお腹の調子が悪くなる子には
→ 皮膚に垂らす滴下タイプに変更

●複合薬から単独薬に変える

フィラリア予防とノミ・マダニ駆除を1つで行う複合薬は、複数の成分を含みます。体への負担が心配な場合は、必要な成分だけを含む単独薬に切り替えるのもひとつの方法です。

どの予防薬に切り替えるか迷う場合は、おすすめのフィラリア予防薬をまとめたこちらのコラムも参考にしてください。

副作用を防ぐための注意点

フィラリア予防薬の副作用を防ぐには、事前の準備や与え方がとても大切です。以下の3つのポイントを押さえて、安全に予防しましょう。

投与前には必ずフィラリア検査を

フィラリア予防薬を使う前には、毎シーズン必ず動物病院で血液検査を受けましょう。

すでに体内にフィラリアがいる状態で予防薬を投与すると、虫が一気に死滅してショック反応を起こすことがあります。重い場合は命にかかわる可能性もあるため、検査なしの自己判断での使用は絶対に避けてください。

フィラリア検査の方法や費用は、以下の記事でまとめています。

コリー系統の犬種は有効成分に要注意

コリー系統の犬種はフィラリア予防薬の有効成分に要注意

ボーダー・コリーやシェルティーなど、コリー系統の犬種の中には、フィラリア予防薬に含まれるイベルメクチンやミルベマイシンなどに対して、副作用が出やすい子がいます。

これは、脳を薬の影響から守る「MDR1遺伝子」の変異が関係しています。この遺伝子に変異があると有効成分が脳に届きやすくなり、ふらつき・けいれん・昏睡などの神経症状を引き起こすことがあります。

予防に使われる低用量であれば安全に使えるとされるお薬もありますが、リスクを避けたい場合は、成分に配慮して獣医師と相談しながら選ぶことが大切です。

コリー系統の犬種に使えるフィラリア予防薬の選び方は、以下の記事でまとめています。

飲み薬の場合、与え方に一工夫を

飲ませた後に「吐いてしまう」「お腹がゆるくなる」といった場合は、与え方を変えるだけで症状を軽減できることがあります。

たとえば、空腹時を避けて食後に与える方法です。ごはんと一緒に与えることで、胃への刺激をやわらげられる可能性があります。クレデリオプラス錠のように、食餌と同時または食後の投与が定められているお薬もあります。

与え方の指定はお薬によって異なるため、使用前にパッケージや説明書を確認することが大切です。

老犬にフィラリア予防薬を投与する場合の副作用と注意点

老犬にフィラリア予防薬を投与する場合の副作用

シニア犬は、若い頃に比べて肝臓や腎臓の働きが弱っていたり、持病を抱えていたりすることが多く、副作用が出やすくなることがあります。

それでも、フィラリア症の感染リスクを考えると、予防薬を投与しないという選択はおすすめできません。次のような対策を取り入れて、慎重に投与しましょう。

  • 愛犬の健康状態を記録し、異変に気づきやすくする
  • 投与は動物病院の診療時間内に行い、当日はそばで様子を見守る
  • 持病や服用中の薬がある場合は、事前に獣医師に相談する
  • 投与後に少しでも異変が見られたら、すぐに動物病院を受診する

フィラリア予防薬と抗生物質など他の薬は併用できる?

フィラリア予防薬と抗生物質や他の薬との併用

併用できるかどうかは、お薬の組み合わせによって異なります。一緒に使う薬によっては副作用のリスクが高まる場合があるため、他の薬を服用中の場合は、必ず事前に獣医師へ確認してください。

特に以下の薬剤は、フィラリア予防薬の成分による神経系への影響を強める可能性があるため注意が必要です。

フィラリア予防薬との併用に注意が必要な薬
  • ケトコナゾール
     マラセチア皮膚炎などに使われる抗真菌薬
  • シクロスポリン
     アトピー性皮膚炎など、免疫系疾患の治療薬
  • キニジン
     不整脈など心臓病の治療に用いられる薬

なお、すでにフィラリアに感染している場合は、予防薬と抗生物質(ドキシサイクリンなど)を組み合わせる治療が選択されることがあります。

  • 予防薬:体内のミクロフィラリア(幼虫)などを駆除
  • 抗生物質:成虫と共生するボルバキア菌を除去し、時間をかけて成虫を弱らせる

治療の流れや注意点は、以下のコラムで解説しています。

フィラリア予防薬の副作用Q&A

フィラリア予防薬を飲ませたら必ず副作用は出る?

副作用が必ず出るわけではありません。出ないことも多く、出たとしても一時的な軽い症状で済むケースがほとんどです。ただし、すでにフィラリアに感染している犬に投与すると強い副作用が出るリスクが高まるため、投与前には必ずフィラリア検査を受けましょう。

去年買ったフィラリア予防薬の残りを飲ませても大丈夫?

自己判断で与えるのは危険です。薬が残っているということは、昨年の投与を忘れた、途中で止めてしまった可能性があり、すでにフィラリアに感染しているおそれがあります。その状態で予防薬を与えると、ショック反応などの副作用を起こすことがあります。

まずは動物病院で血液検査を受けてから、使用できるか判断しましょう。使用期限が切れている場合は使わず、新しい薬を用意してください。

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狂犬病ワクチンとフィラリア予防薬は同じ日に投与しても大丈夫?

同じ日は避けるのが無難です。副作用が出たときに、どちらが原因か分からなくなるためです。狂犬病ワクチンの接種後、数日あけて体調に問題がないことを確認してから投与しましょう。

まとめ:異変があれば獣医師に相談を

フィラリア予防薬は多くの犬にとって安全に使えるお薬ですが、体質や体調によっては副作用が出ることもあります。

投与後に「けいれん」「激しい嘔吐」「ぐったりして動かない」「呼吸が早い」などの症状が現れた場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。

症状が軽い場合でも、無理に同じ薬を続けず、獣医師と相談しながら成分やタイプ、与え方を見直すことが大切です。

犬用のフィラリア予防薬を一覧で見たい方は以下のリンクをご参照ください。
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参考サイト(外部リンク)

犬猫などペットの薬通販「ぽちたま薬局」

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