フィラリアの薬を多く飲ませた

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フィラリアの薬を多く飲ませた場合の対処法と注意点

フィラリア予防薬は、基本的に多く飲んでも問題ありません。
しかし、愛犬に大量に飲ませてしまったケースや、副作用の症状が見られる場合には、危険が伴うので動物病院を受診してください。

この記事では、フィラリア予防薬を多く飲ませた場合のリスクや対処方法、注意点などについて解説していきます。

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フィラリア薬を多く飲ませた場合のリスク

まずは、フィラリア予防薬を多く飲ませた場合のリスクについての解説です。
フィラリア予防薬を過剰摂取すると、副作用を引き起こす恐れがあります。

また、フィラリアに効果がある成分はいくつか種類があるので、副作用の症状は過剰摂取したお薬の種類によって異なります。

ここから、副作用について詳しく説明していきます。

副作用

フィラリア予防薬の副作用

フィラリア予防薬の副作用には、以下の症状が報告されています。

フィラリア予防薬(内服薬)の主な副作用
・嘔吐
・吐き気
・下痢
・意識障害
・食欲不振
・流涎
・痙攣
・元気消失
・歩様異常
・皮膚アレルギー症状 など

フィラリア予防薬は多く飲んでも問題ありませんが、過剰摂取すると作用が強まります。
そのため、フィラリア予防薬による副作用のリスクは高まり、症状も強く現れる恐れがあるため注意してください。

過剰摂取による症状

過剰摂取による症状は、フィラリア予防薬(内服薬)に含まれる成分によって異なります。

ここからは、イベルメクチンやモキシデクチン、ミルベマイシンオキシムによる犬への影響について紹介します。

イベルメクチンの場合

イベルメクチンを過剰摂取した場合、健康な犬でも神経症状の副作用のリスクが高まるため注意が必要です。

単回投与の毒性試験では、10mg/kg、20mg/kg、40mg/kg、80mg/kgのすべての用量で副作用の症状が確認されています。

散瞳や瞳孔反射の消失、流涎、嘔吐、振戦、鎮静などの症状を引き起こし、40mg/kg以上では死亡が確認されています。

さらに、コリー系統の犬種は用量に関わらず注意が必要で、イベルメクチンは神経毒性を示す恐れがあるという報告から、使用が推奨されていません。

イベルメクチンを過剰摂取した場合は、犬種に関わらず副作用のリスクが高まるため注意しましょう。

参考
ストロメクトール錠3mgに関する資料(外部リンク)

ミルベマイシンオキシムの場合

ミルベマイシンオキシムには、過剰摂取による症状は報告されていません。

通常は、ミルベマイシンオキシムを0.25 mg/kg経口投与しますが、安全試験では倍量の2.5mg/kgを10日連続、100倍量の25mg/kgを1回投与しています。
その結果、異常症状はどちらにも見られませんでした。

しかし、コリー系統の犬種に対する安全域は狭いため、用法・用量を厳密に守るように指示されています。
安全試験においても、5mg/kg、10mg/kgの用量で、コリー系統の犬種では神経への異常症状が確認されているので過剰摂取は危険です。

また、体調や体質によっても異なるので、ミルベマイシンオキシムを過剰摂取した場合は念のため、副作用の発現に注意しましょう。

参考
ミルベマイシンオキシムのコリーに対する安全性(外部リンク)

モキシデクチンの場合

モキシデクチンを過剰摂取した場合は、副作用のリスクが高まります。

安全試験では、長期間過剰量を投与したことによって流涙や振戦、流涎、軽度の運動失調、無気力の症状が確認されています。

また、モキシデクチンは主な副作用に嘔吐や下痢、震え、痙攣などの症状がまれに起こると報告されている成分です。
そのため、これらの症状が過剰摂取によって強く出る恐れもあるため注意してください。

さらに、コリー系統の犬種については、モキシデクチンも他の犬種より安全域が狭いことが確認されています。
用法・用量を厳密に守るように指示されているため、コリー系統の犬種には絶対に過剰摂取させないように注意してください。

モキシデクチンを過剰摂取した場合は、副作用を引き起こす恐れがあるため注意しましょう。

参考
モキシデクチン-動物用医薬品評価書(外部リンク)
モキシガード錠60│動物用医薬品等データベース(外部リンク)

フィラリア薬を多く飲ませてしまった場合の対処法

フィラリア薬を多く飲ませてしまった場合の対処法

フィラリア予防薬を多く飲ませてしまった場合は、以下を参考にして対処してください。

■2回分の量を飲ませてしまった
異変が起きないか経過を観察して、副作用などの異常が見られた場合は、動物病院を受診してください。

■大量に飲ませてしまった
早めに獣医師に相談してください。

■コリー系統の犬に多く飲ませてしまった
早めに獣医師に相談してください。

投与後に異変がある、または大量に飲ませた場合は、速やかに獣医師の指示に従ってください。

また、コリー系統の犬種はイベルメクチンやミルベマイシンオキシ、モキシデクチンの安全域が狭く、用法・用量を厳密に守るように指示されているため、早めに獣医師に相談しましょう。

フィラリア薬の過剰投与が起こる原因と対処法

フィラリア予防薬の過剰投与が起こる原因には、飼い主さんの不注意が挙げられます。

ここからは、愛犬に過剰な量のお薬を飲ませないための対処法を紹介します。

薬の保管場所

フィラリア予防薬は、保管場所に注意してください。
特に、ビーフフレーバー付きなど犬が食べたくなるように工夫されているお薬は注意が必要です。

ゲージの上や棚など、犬が届く場所に置いておくと飼い主さんがいない間や、目を離したすきに飲んでしまう恐れがあります。
犬は好奇心旺盛なので、少しの油断が命取りになりかねません。

フィラリア予防薬は、愛犬が出入りしない部屋や引き出しなど、絶対に届かない場所に保管しましょう。

誤投与

フィラリア予防薬の誤投与には、いろいろなケースが考えられます。
以下に該当する場合は、対処法を参考にして誤投与が起こらないようにしましょう。

■複数人で暮らしていて、投与する人が決まっていない
対処法:投与する人を決めて、他の人は絶対に投与しない。投与日はみんなで確認し合う。

■投与した記録を残さない
対処法:カレンダーなどにメモを残す。お薬の個包装に投与日を記載しておく。

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まとめ

フィラリア予防薬は、基本的に多く飲んでも問題ありません。
しかし、副作用が見られるケースや、大量に飲ませてしまった場合は危険です。

さらに、コリー系統の犬種はフィラリア予防薬に含まれる成分の安全域が狭いので、多く飲みすぎた場合は大きなリスクが伴います。
万が一、愛犬に副作用が見られる場合や大量に飲んだ場合、コリー系統の犬種は速やかに動物病院を受診してください。

しかし、まず必要なことはフィラリア予防薬を愛犬に多く飲ませないための対策です。

お薬の保管場所に注意したり、誤投与しないための対処法を取り入れたりと、しっかり対策をして元気な愛犬と一緒に長く楽しい時間を過ごしましょう。

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