犬が認知症になった時の余命は?愛犬の寿命と介護での心構え

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犬が認知症になった時の余命は?愛犬の寿命と介護での心構え

近年、犬の高齢化に伴って認知症を発症するケースも増えています。
認知症になった場合、犬の余命はどれくらいなのか気になるところ。

この記事では認知症になった犬の余命をはじめ、認知症になっても寿命を延ばせるのか、認知症の犬を介護する際の心構えについて解説します。

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犬の認知症とは

犬の認知症とは

犬の認知症(認知機能不全症候群)は、年齢を重ねることで脳の認知機能が低下してしまう病気です。
発症した犬は、以下のような行動障害を引き起こします。

犬の行動障害

  • 飼い主さんのことがわからない
  • トイレの失敗が増える
  • 夜鳴き
  • 昼夜逆転など

近年ペットの平均寿命は、飼育スタイルの変化や獣医学の進歩によって延びています。
大好きな愛犬が長生きしてくれるのは、もちろん嬉しいこと。

その一方で高齢化に伴い、認知症を発症する犬も増えているのです。

参考
犬の「認知症」について |鳥取大学農学部付属動物医療センター(外部リンク)

犬が認知症になった場合の余命

犬が認知症になった場合の余命

犬の認知症は、発症すれば徐々に進行していく病気です。
認知症になった犬の余命は、それぞれの健康状態や個体差にも影響を受けます。

なお、発症後に治療しなかった犬の余命は、約1~2年が目安とされています。
さらに認知症以外の病気や基礎疾患がある場合、それらの影響により寿命が短くなる可能性も否定できません。

愛犬に認知症の症状が見られた際には放置せず、動物病院を受診して早期に治療を始めることが重要です。

老犬がぐるぐる回るようになったら寿命?

老犬がぐるぐる回るようになったら寿命?

老犬が同じところをぐるぐる回る(旋回)行動は、認知症が疑われる症状の一つ。
認知症の末期症状に見られる行動でもあるため、愛犬がぐるぐる回りだしたら寿命に影響が出る可能性もあります。

ただし、この症状は絶対に認知症だとは言い切れません。
他の病気が隠れている可能性もあります。
愛犬が同じところをぐるぐる回る姿を見た際には、すぐに獣医師さんに相談しましょう。

犬が認知症になっても寿命を延ばすことはできる

犬が認知症になっても寿命を延ばすことはできる

犬は認知症になったとしても、その後の寿命を延ばせる場合もあります。

認知症の犬を完治させることは難しいですが、軽度の状態であったり、適切な治療やケアをしている子は、発症したあとも数年以上にわたって元気に過ごすことは可能です。

なお、認知症にどの治療法が適しているかはそれぞれ違うので、愛犬に合った方法を見つけてあげることが大切です。

犬の認知症の治療薬

犬の認知症で行われる治療方法は、主にお薬やサプリメントの投与です。
完治させることが難しい認知症治療の目的は、今よりも状態を悪くさせないこと。

そのため、進行抑制や症状緩和の効果がある治療薬で症状の悪化を防ぐ、薬物療法を行っていきます。

認知症の犬に使用される治療薬やサプリメントについては以下で詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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トラゾドン

トラゾドン

トラゾドンは、犬の認知症治療薬として使用される抗うつ薬。

トラゾドン塩酸塩を有効成分に含む、レスリンやデジレルのジェネリック医薬品であり、動物病院でも認知症によく使用されているお薬です。

セロトニンという物質を増やすことで不安やストレスを軽減し、認知症による夜泣きなどなどの問題行動を改善します。

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ベルソムラ

ベルソムラ

ベルソムラは、犬の認知症による睡眠障害に使われるお薬。
起きている状態を維持するオレキシンの働きを阻害することで、犬に自然な睡眠を促してくれます。

夜鳴きや昼夜逆転などの症状に効果的で、睡眠障害の犬に行った動物病院での調査では、96%に症状の改善が認められています。

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アクティベート

アクティベート

アクティベートは、脳の健康をサポートしてくれる犬用のサプリメント。
脳への情報伝達に重要なDHAや、脳の老化を防ぐビタミンEなどが含まれています。

これらの成分は犬の認知機能を改善する効果が期待されており、認知症対策には欠かせない栄養素です。

そのままでも与えられるカプセルタイプですが、固形物を飲み込むことが難しい子の場合、中身だけウェットフードに混ぜて与えることも可能です。

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アンキソケア

アンキソケア

アンキソケアは、犬の不安やストレスの緩和のほか、脳機能の強化も期待できるサプリメント。

犬の認知症を悪化させてしまう要因の一つ、ストレスを軽減することで問題行動を改善します。

さらに脳機能も強化することによって、認知機能が低下した犬の学習能力を高める効果も期待できます。

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犬の認知症における問題行動

犬の認知症における問題行動

犬が高齢になることで、認知症になるのは仕方ないこと。
しかし、可愛い愛犬であっても様々な問題行動が起こると、飼い主さんも悩んでしまう場合があります。

中でも夜鳴きは飼い主さんも睡眠不足になり、日常生活に影響が出てしまうため、頭を抱えてしまう飼い主さんも多いです。

また、夜鳴きは近隣住民に迷惑をかけてしまう恐れもあります。
夜鳴きによるトラブルを避けるためには、以下のような対処法が行われています。

夜泣きによるトラブルの対処法

  • 家の防音対策を行う
  • 近所の人に、シニア犬がいることを伝えてお詫びしておく

犬の認知症による問題行動は仕方ないと諦めてしまいがちですが、治療することで改善される場合もあります。

一人で悩まず、獣医師さんに相談しながら薬物療法や生活環境の見直しを行ってみてください。

認知症の犬の介護での心構え

認知症の犬の介護での心構え

愛犬が認知症になってしまうと、介護する飼い主さんにも大きな負担がかかります。
認知症は完治することがないため、覚悟はしていたものの「いつまで介護が続くのだろう…」そんな風に思ってしまうことも。

犬の介護は決して楽なことではないので、飼い主さんが完璧にサポートしようと頑張りすぎてしまうと、体調を崩してしまうこともあります。

ここからは認知症の犬を介護するうえで、気をつけておきたい心構えを紹介します。

温かく見守る

犬は認知症が進行すると、イライラしたり混乱したりする場合も。
穏やかな性格の子であっても、認知症になるとこれまでと同じ状態でいられなくなる可能性もあります。

急に怒ることもあるので大変ではありますが、愛犬の新しい個性として受け止め、温かく見守ってあげましょう。

頑張りすぎない

犬の介護が続く生活は、想像以上に大変…。
心身ともに疲弊してしまう場面も多くあります。

飼い主さんが無理をしすぎると、心身共に不調をきたしてしまうことも。
もちろん、愛犬のためにできることは全部してあげたいという気持ちもわかります。

しかし長い期間、介護を続けていくうえでは頑張りすぎない、無理をしすぎないという意識を持つことも大切です。

獣医師やシッターさんを頼る

愛犬が認知症になって介護をする時には、一人で抱え込まないことも大切。
飼い主さんが愛情をもって介護を続けるためにも、負担を軽減する対策が必要です。

介護は家族にも協力してもらう、獣医師やペットシッターなどのプロに頼るといった方法もあります。

また、愛犬のサポートが楽になるようなペット用介護用品の活用や、老犬ホームの利用なども検討してみましょう。

まとめ

犬が認知症になった場合、治療をしなければ寿命は約1~2年が目安となります。
なお、適切な治療やケアをすれば、元気な状態で数年以上生活することも可能です。

愛犬が認知症になれば介護も必要ですが、無理をしすぎてはいけません。
認知症の問題行動は、お薬やサプリメントで改善できる場合もあるので、飼い主さん一人で頑張る必要はないのです。

愛犬が認知症になって介護する際は、家族に協力してもらったり、薬物療法を取り入れたりと最適な方法を探してみてください。

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