ベトメディンの効果が出るまでの日数は?投与後の生存期間や副作用を解説

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ベトメディンの効果が出るまでの日数は?投与後の生存期間や副作用を解説

ベトメディンは、犬の慢性心不全に使われる治療薬です。

命に直結する病気だけに、どのくらいの期間で効果を示すのか気になる飼い主さんも多いのではないでしょうか。

この記事では、ベトメディンに関するさまざまな研究結果をもとに、効果が出るまでの日数・期間について解説します。

研究では、投与した後の生存期間が伸びたとする報告もなされています。

心臓病を抱える愛犬の寿命が気になる方は、ぜひ参考にしてください。

ベトメディンがもつ2つの効果

ベトメディンがもつ2つの効果

ベトメディンは、心臓の機能改善が期待できるお薬です。

僧帽弁閉鎖不全症(弁膜症)や、拡張型心筋症による慢性心不全などに広く用いられています。

このベトメディンは、おもにふたつの面から心不全の進行を止めるとされています。

ベトメディンの2つの効果・作用
強心作用 心臓の筋肉の収縮力を強めて心拍出量を増大させる
血管拡張作用 過度に収縮しすぎた血管を拡張して血流を増やす

こうした作用で心臓の負担を減らし、愛犬のQOL改善につなげるお薬です。

ベトメディンの効果が出るまでの日数

ある研究では、ベトメディン投与後7日目には、半数以上(55%)の犬において臨床症状がみられなくなったとの報告があります。

さらに56日目には、改善率は74%まで上昇しています。

この結果をみると、ベトメディンの効果が出るまでの期間は早くて7日、約2ヶ月経過すると7割以上の犬でQOLが改善することがわかります。

ベトメディンで改善した臨床症状
運動耐性(よく動くようになる) 24%改善
一般状態(全身の状態) 6%改善
食欲 25%改善
努力性呼吸(筋肉を多く使う呼吸) 25%改善
15%改善
夜間の呼吸困難 30%改善

約2ヶ月で利尿剤の使用量も減少

臨床症状の消失と同じく2ヶ月ほど経過する頃には、利尿剤の使用量も減少したとの報告があります。

心臓病治療においては、余分な水分やナトリウムを尿として排出してうっ血を改善させるために、利尿剤が使われることがあります。

ベトメディンには心臓のうっ血を改善する効果があるため、ベトメディンの投与によって、利尿剤の必要量も減らせたと考えられます。

実際の減少量とみると、ベトメディン投与後56日目には利尿剤の投与量が0.32mg/kg減少しています。

一方、ベトメディンではなく、心臓の負担を減らすACE阻害剤というお薬を投与した群では、0.5mg/kg増加したとの結果が確認されています。

参考
Boehringer Ingelheim「ベトメディン」(外部リンク)

ベトメディンで生存期間が約3倍に

ベトメディンで生存期間が約3倍に

ベトメディンを投与した犬では、投与していない犬と比べて生存期間が約3倍に伸びたとする報告があります。

具体的には、投与してない犬の寿命が128日であったのに対して、投与した犬では415日と、3.2倍に伸びています

また別の研究では、まったく治療をしないと766日である生存期間が、1228日に伸びたという報告もあります。

つまり、約2年だった寿命が約3年4か月となり、約1年半伸びていることがわかります。

余命を伸ばすには、ベトメディン投与は有効な治療法といえます。

参考
「ベトメディンチュアブル」添付文書(外部リンク)

なお、ベトメディンの使用において報告されている副作用は、以下の通りです。

  • 軽度の頻脈
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 食欲不振
  • 嗜眠(眠り続ける状態)

このようにベトメディンは、消化器症状の副作用がメインとなります。

アレルギー反応も含めて、気になる症状があったら獣医師さんに相談しましょう。

参考
「ベトメディンチュアブル」添付文書(外部リンク)

ベトメディンを飲み忘れたときの対処法

ベトメディンを飲み忘れたときの対処法

通常ベトメディンは、朝晩に1日2回投与します。

もし飲み忘れてしまったら、次回の時間に普段通りの量を投与しましょう。

1回飲み忘れたからといって、飼い主さんの判断で投与量を2倍にするのは危険です。

不安があるときは獣医師さんの指示を仰いでみてください。

飲み忘れを防ぐには、リマインダーや投薬カレンダーが役に立ちます

肺水腫を起こすと余命が短くなる

ベトメディンを飲み忘れたり、自己判断で投薬をやめたりすると、一時的に心臓に負担がかかって数日以内に肺水腫を起こすケースがあります。

肺水腫になってしまうと、生存期間が短くなることがわかっています。

獣医師さんの指示に従って、決められた期間は投薬を継続することが大切です。

参考
肺水腫を呈した僧帽弁閉鎖不全症犬における
ピモベンダン投与開始後の生存期間に関連する予後因子の検討
(外部リンク)

ベトメディンを通販で購入する方法

ベトメディンは、指示に従ってしっかりと投薬を続ける必要があります。

そのため、常にお薬を切らさないことが重要です。

もし、しばらく動物病院にかかれないときなどは、インターネットで入手するのもひとつ手。

当サイト「ぽちたま薬局」にも取り扱いがあります。

ベトメディンチュアブル

ベトメディンチュアブル

ベトメディンチュアブルは、犬の僧帽弁閉鎖不全症(弁膜症)や、拡張型心筋症による慢性心不全の治療に用いられる強心剤です。

フレーバーの付いたチュアブル錠で、飲ませやすいのが特徴。

従来の「ベトメディン」は大きな錠剤でしたが、「ベトメディンチュアブル」は小さく改良されており、愛犬への負担に配慮されています。

>>ベトメディンチュアブルの通販ページはコチラ

ベトメディンのジェネリック薬も購入可能

ベトメディンにはジェネリックがあり、こちらも「ぽちたま薬局」に取り扱いがあります。

商品名 ベトメディンチュアブル ピモベハート・ジェネリック セーフハートチュアブル
パッケージ ベトメディンチュアブル パッケージ ピモベハート・ジェネリック パッケージ セーフハートチュアブル パッケージ
効果 犬の僧帽弁閉鎖不全症(弁膜症)と拡張型心筋症の症状を改善
成分 ピモベンダン
特徴 フレーバー付きの苦くないチュアブルタイプで、投薬の手間がかからない ベトメディンと同じ成分を使用していて、価格が安い ベトメディンと同じ成分を使用していて、価格が安い
価格 1.25mg
50錠入り1箱
5,300円
1錠あたり106円
1.25mg
100錠入り1箱
6,500円
1錠あたり65円
5mg
30錠入り1本
4,900円
1錠1.25mgあたり40円
商品詳細を見る 商品詳細を見る 商品詳細を見る

ベトメディンと同じ成分「ピモベンダン」を用いたお薬で、効果はベトメディンと同等ですが20~30%ほど安く購入できます

ベトメディンは早ければ7日目で効果が出る

心臓病治療に用いられる「ベトメディン」。

心臓病は命に直結する疾患だけに、1日でも早く効果を得たいと考える飼い主さんも多いと思います。

今回紹介した研究では、ベトメディンは早ければ7日で効果が出ることがわかっています。

咳や夜間の呼吸困難といった症状の改善が期待され、つらそうな愛犬から少しでも早く苦痛を取り除いてあげたい飼い主さんの心強いアイテムとなり得るでしょう。

また、投与することで余命が伸びることもわかっています。

獣医師さんと相談しながら、愛犬にとってベストな治療法を検討してください。

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