犬のバリカン負けは珍しいことじゃない!対処法とトリミングの注意点を解説

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犬のバリカン負けは珍しいことじゃない!対処法とトリミングの注意点を解説

犬のバリカン負けとは、人が剃刀負けをするように、バリカンを使用したトリミングで犬の皮膚が傷ついてしまうことです。

犬がバリカン負けをすることは珍しいことではありません。
ときにはプロのトリマーでさえ起こしてしまうことです。
ただ、バリカン負けを怖がっていては愛犬の毛を綺麗にはできませんよね。

そこで本記事では、バリカン負けの原因や症状、トリミングの注意点を解説します。
ぜひ愛犬のトリミングの参考にしてください。

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犬がバリカン負けする原因は?

犬がバリカン負けをしてしまうのには、以下のような原因があります。

・トリミング技術が不足していた
・はじめてバリカンカットをする
・皮膚が弱い、皮膚病にかかっている
・バリカンの刃の状態が悪い
・毛が絡まっている

一見簡単そうに見えるバリカンでのトリミングですが、トリマー歴が浅かったり、バリカンに慣れていない飼い主さんだと、不注意でバリカン負けを引き起こしてしまうことがあります。

シーズーやマルチーズ、ポメラニアンなどの犬種にトリミングをする際も注意しましょう。
長い毛は絡まりやすく毛玉もできやすいため、これを無理にバリカンで刈ろうとすると皮膚に負担がかかり、バリカン負けの原因となります。

また、何度もバリカンを使用している犬の皮膚は徐々に強化されますが、初めての場合はバリカンへの耐性がなく、皮膚がまだ弱い状態です。
そのため、初めてのバリカンカットでは皮膚が赤くなったり、かゆみや炎症、脱毛などの症状が現れることも……。

初めてバリカンでトリミングをするときや、もともと皮膚が弱かったり皮膚の疾患がある場合は慎重におこなわないといけません。

ほかにも、バリカンの刃の状態にも注意しましょう。
犬は人間よりも皮膚や被毛の脂が多いため、バリカンの刃がすぐに鈍ってしまいます。
切れ味が悪くなった刃を使うことで、毛に引っかかったり、無理やりカットしようとして傷をつけてしまうかもしれません。
バリカン負けを防ぐためには、バリカンの定期的なメンテナンスが欠かせないのです。

犬がバリカン負けをしたときの症状

犬がバリカン負けをすると、どのような症状が現れるのでしょうか。

とくに注意したいのは、症状が出やすい皮膚の薄い首からあご、お腹の部分。
犬がバリカン負けをすると、主に下記のような症状が出ます。

一つずつ詳しく解説していきます。

皮膚が剥けて赤い斑点ができる

犬がバリカン負けをすると、皮膚が剥けて斑点のような赤みのある傷ができてしまいます。
斑点は皮膚の炎症の兆候であり、適切なケアが必要です。

また、バリカン負けの症状は、トリミング直後に現れることもあれば、翌日になってから皮膚が剥けていたことに気づく場合もあります。
そのため、トリミング後数日間は愛犬がバリカン負けをしていないか注意しましょう。

かゆみが出る

かゆみが出る

犬がバリカン負けをすると、皮膚が剥けた部分にかゆみが生じることがあります。

トリミング後に愛犬が頻繁に体を掻いている様子が見られた場合、バリカン負けによるかゆみが出ているのかもしれません。
このかゆみが原因で、犬が患部を過度に掻いてしまうと、皮膚がさらに傷つき、かぶれや炎症を引き起こすことがあります。

愛犬がかゆがっていたら患部を確認し、必要に応じて適切なケアをおこないましょう。
患部を清潔に保ち、犬が掻かないように注意を払うことが重要です。

症状が改善しない場合や、悪化する場合は、早めに獣医師に相談してください。

出血する

バリカン負けによって犬の皮膚が剥け、出血することがあります。

この傷が悪化すると、感染症のリスクが高まるので注意しましょう。
毛を刈り取った犬の皮膚は、微生物や細菌にさらされやすくなります。

とくに傷が膿んで炎症を引き起こしたり、病気を発症するリスクがあるため、軽視することはできません。

万が一バリカン負けで出血が生じた場合は、まず傷口を清潔に保ち、適切な処置を施しましょう。

症状が改善しない場合や悪化する兆候が見られる場合は、すぐに獣医師に相談し、適切な治療を受けることをおすすめします。

犬がバリカン負けをしたときの対処法

犬がバリカン負けをしたときの対処法

犬はさまざまな理由でバリカン負けをしてしまいます。
そんなとき、どのように対処すべきでしょうか。

ここでは、犬がバリカン負けをしたときの応急処置としての対処法を解説します。

具体的には上記のような対策がありますが、これらはあくまで応急処置。
処置後、症状が改善しないようだったら動物病院を受診してください。
それでは一つずつ説明していきます。

ワセリンや犬用シャンプーで保湿する

バリカン負けにより犬の皮膚が剥けると、その部分が乾燥しやすくなり、かゆみを引き起こすことがあります。
この乾燥を防ぐためには、ワセリンなどの保湿クリームで皮膚を保護することが効果的です。

ワセリンの成分は天然由来の石油で、肌に刺激がある不純物はほとんど取り除かれているため、犬に使っても安全性が高いです。

仮に愛犬がワセリンを舐めてしまっても、体内に吸収されにくいので問題はありません。
塗布するときは、患部を清潔に洗浄し、乾燥させてからワセリンを塗布しましょう。

また、保湿シャンプーでも乾燥を防ぐことができるので、犬用のものがあれば試してみてください。

ただし、症状がひどい場合や改善が見られない場合は、早めに獣医師に相談し、適切な治療を受けることが大切です。

オロナイン、リンデロン軟膏などの傷薬を塗る

オロナインは軽度の肌荒れや浅い傷に使用できるため、犬のバリカン負けによる軽い傷にも効果的です。

傷口を優しく洗浄し、しっかりと乾かしてからオロナインを塗布しましょう。
ただ、傷が深い場合や噛み傷などの重度の傷にはオロナインを使用しても効果は得られません。

傷が深い場合は、オロナインの使用を避け、早急に獣医師に相談して適切な治療を受けましょう。

また、傷薬であるリンデロン軟膏も、犬に使用できる薬のひとつです。

リンデロンは、アレルギーやアトピー性皮膚炎の際によく使用されるステロイドの塗り薬で、強力な抗炎症作用を持っています。
バリカン負けで皮膚が剥け、炎症が起こった場合、リンデロンを塗布することでかゆみの軽減と炎症の抑制が期待できます。

ただし、リンデロンはステロイド薬であるため、長期的な使用や広範囲にわたる使用には注意しましょう。
症状が改善しない場合や悪化する場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。

かゆみ止めの薬を使う

かゆみ止めの薬を使う

バリカン負けにより皮膚が剥けてしまうと、患部が炎症を起こし、強いかゆみを引き起こすことがあります。
犬がその部分を掻きむしることで、炎症が悪化し、さらなるトラブルを引き起こす可能性も……。

愛犬が患部を掻きむしるようだったら、かゆみ止めの薬を使って応急処置をおこないましょう。

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バリカン負けによるかゆみは、早期に対処することで大事に至らずに済むことが多いですが、症状が改善しないまた悪化する場合は、早めに獣医師に相談し、適切な治療を受けてください。

出血部分を消毒する

出血部分を消毒する

もしもバリカン負けで傷口から出血していたら、迅速に消毒する必要があります。

まずは、出血部分をコットンやガーゼで軽く押さえて止血しましょう。
この段階で過度に力を入れないよう注意してください。

止血が確認できたら、次に傷口の消毒です。
消毒は、人間用のものではなく犬用の消毒液を使うことが推奨されます。

消毒の際は、コットンやガーゼに消毒液を浸し、傷口を優しく拭くようにしてください。
このとき、患部を擦るような動作は避け、優しく押さえるようにして消毒しましょう。

また、愛犬が傷口を舐めたり引っかくことで、症状が悪化したり感染症のリスクが高まります。
愛犬が患部を気にしている様子が見られたら、舐めたり触ったりしないように注意してあげてください。

応急処置後は動物病院で治療を受ける

応急処置後は動物病院で治療を受ける

バリカン負けをした場合、まずは上記の方法で応急処置をおこなうことが大切です。

傷口を清潔に保ち、消毒し、必要に応じて保湿やかゆみ止めの薬を使用しましょう。
しかし、これだけで終わらせてはいけません。

処置後、症状が改善しなかったり悪化したりするようであれば、動物病院に行ってしっかり診察してもらいましょう。

バリカン負けを放置してしまうのはとても危険なこと。
自然治癒を期待して放置すると、傷口から菌が入り、感染症を引き起こしてしまうかもしれません。

早期に適切な治療を受けることで、感染症のリスクを減らし、迅速に回復することができます。

犬がバリカン負けしないように注意すべきこと

犬がバリカン負けしないように注意すべきこと

ここまで、犬のバリカン負けの原因や症状、対処法を説明してきました。
では、どんなことに注意をすれば犬のバリカン負けを防げるのでしょうか?

ここからは、バリカンでトリミングをする際に気を付けたいことを説明します。
ご自身でトリミングをする飼い主さんはぜひ参考にしてみてください。

人間用ではなくペット用のバリカンを使う

人間用ではなくペット用のバリカンを使う

犬は人間よりも皮膚が弱い動物です。
そのため、人間用のバリカンを使うと、愛犬の皮膚を傷つけることにつながり、バリカン負けを引き起こすリスクが高くなります。

トリミングをする際は、必ずペット用のバリカンを使いましょう。
また、バリカンの音や振動が少なければ、犬が驚いたりストレスを感じたりしにくいという利点があるので、選ぶ際はそういった点にも意識してみてください。

毛をカットしすぎない

毛を短くカットしすぎると、バリカンの刃が皮膚に当たる確率が高くなります。

犬の皮膚は人間よりも敏感で薄いため、過度に短くカットすると皮膚に直接的なダメージを与えることになるかもしれません。

一気にカットしたい気持ちもあるかもしれませんが、とくにバリカンのトリミングに慣れていない場合は、こまめな頻度で、少しずつカットしていく方法をおすすめします。

刃が古いものは使わない

バリカンの刃が古くなると、切れ味が悪くなり、トリミング中に何度もカットし直す必要が出てきます。

切れ味が悪いことでバリカンを長時間使用し、刃が熱くなってしまうことがあります。
熱くなったバリカンは、犬の皮膚に直接当たると熱傷を引き起こす可能性があるため、非常に危険です。

バリカン負けを防ぐためには、必ず新しい刃を用意し、古くなった刃は使用しないようにしましょう。

バリカン前に丁寧にブラッシングをする

バリカン前に丁寧にブラッシングをする

毛が絡まったり毛玉になっていたりすると、刃が引っかかってバリカン負けの原因となります。
バリカンを使用する前に、まずはブラッシングで毛の絡まりや毛玉を解消しましょう。

ただし、このブラッシング自体が皮膚を傷つけたり、逆に毛を束にしてしまうこともあるため、ブラッシングは慎重に、丁寧におこないましょう。
ブラッシングは無理に引っ張らずに毛を整えることがポイントです。

使用するブラシも、犬の毛質や皮膚の状態に適したものを選びましょう。
まず、ブラシを使って全体の毛をゆっくりとかし、絡まりや毛玉を見つけたら、手で優しくほぐしていきます。

このとき、犬の皮膚に直接ブラシが当たらないように注意しながら、毛の流れに沿ってブラッシングをしてください。
とくに敏感な部分や皮膚が薄い部分は、慎重に取り扱いましょう。

犬の様子を見ながらゆっくりカットする

犬の様子を見ながらゆっくりカットする

トリミング中に犬が突然動いたりすると、皮膚にバリカンの刃が当たってバリカン負けの原因になります。
これを防ぐためには、愛犬がリラックスできる環境を整え、犬の様子を見ながらゆっくりとカットすることが大切です。

静かな場所を選び、犬がリラックスできるように優しく声をかけたり、おやつをあげたりして安心させてあげましょう。

犬が緊張している場合や動きそうな気配があるときは、一旦作業を中断し、再度リラックスさせる時間を取ってください。
焦らずにゆっくりと進めることで、犬が突然動くリスクを減らすことができます。

刃のサイズはカット部分に合わせて選ぶ

ペット用バリカンには、全身用と部分用の2種類があります。

全身のカットをおこないたい場合は「全身用」のバリカンを選びましょう。

全身用バリカンは、刃の幅が4.5cm程度、刃の長さが3~5mm程度のものが一般的です。
これにより、広い範囲を効率よくカットできます。

一方で、足裏やおしり周りなどの部分的に狭い範囲をカットする場合は、「部分用」のバリカンを使用します。
部分用バリカンの刃は小さく、短く刈れるよう設計されており、刃の長さが1mm程度と非常に短いです。

また、長さを調整できるアタッチメントが付属しているものもあり、デリケートな部分を安全にカットできます。
たとえば顔や足裏、おしり周りなどのデリケートな部分には、刃が短い部分用バリカンがおすすめ。
刃が短いと皮膚に対する負担が少なく、ケガをさせるリスクが減るためです。

バリカンの刃のサイズを適切に選んで、愛犬のトリミングを安全かつ効率的におこないましょう。

陰部周辺の毛をカットするときはとくに慎重におこなう

犬の陰部周辺は湿度が高く、細菌などが繁殖しやすい部位です。
そのため、この部分の毛のお手入れはとても重要。

しかし、陰部周辺の皮膚は非常に柔らかく敏感であるため、バリカン負けの影響を受けやすく、腫れや赤みが生じることがあります。
陰部周辺の毛をカットする際には、とくに慎重に作業をしましょう。

陰部周辺のカットが心配な場合や、自信がない場合は、信頼できるプロのトリマーにお願いすることも検討しましょう。

まとめ

まとめ

犬がバリカン負けする原因には、トリミング技術の不足やバリカンの刃の状態が悪いこと、犬の皮膚が弱いことなどが挙げられます。
バリカン負けが起こると、皮膚が剥けて赤い斑点ができたり、かゆみや出血が生じたりすることがあります。

バリカン負けの症状が出たら、保湿や傷薬を塗る、かゆみ止めを使用する、出血部分を消毒するなどの応急処置で対処しましょう。

また、バリカン負けを防ぐためには、人間用ではなくペット用のバリカンを使い、毛をカットしすぎないようにすること、刃が古くないか確認すること、トリミング前に丁寧にブラッシングをすることなどが重要です。

これらの注意点を守りながら、愛犬のトリミングを安全におこなってあげてください。

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