プレビコックスで犬が死亡?副作用や注意点について解説

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プレビコックスで犬が死亡?副作用や注意点について解説

プレビコックスは、犬の変形性関節症に用いられる消炎鎮痛剤です。

ヘルニアや変形性関節症を抱えている愛犬の生活の質を改善するため、投与している飼い主さんもいるでしょう。
長期的に投与する場合もあるため、安全なお薬とはいえ副作用が気になる方もいるのではないでしょうか。

また、インターネットでプレビコックスを検索し、「死亡」というワードが出てきて驚いてしまった方もいるかもしれません。

プレビコックスに死亡報告があるのは事実ですが、それは適切な投与量を超えて使用していたことが原因です。
プレビコックスは、使用上の注意を守って投与すれば安全に効果を発揮してくれるお薬。

本記事では、プレビコックスの使用方法や副作用について詳しく解説します。
不安をかかえている飼い主さんは、ぜひ参考にしてください。

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プレビコックスで犬が死亡した例

プレビコックスで犬が死亡した例では、10~13週齢の子犬に基準の3~5倍量を投与していたことが確認されています。

このような投与を行った犬には、死亡以外にも以下のような副作用や異常が認められる場合があります。

10~13週齢の子犬に
基準の3~5倍量のプレビコックスを
投与したときの副作用

  • 食欲不振
  • 十二指腸潰瘍
  • 肝臓の脂肪蓄積
  • 赤血球数の低下
  • 血清アルカリフォスファターゼの増加

参考
プレビコックス|添付文書(外部リンク)

これらを踏まえプレビコックスには、10週齢未満の幼犬に投与してはいけないという使用制限が設けられています。
また、7ヶ月未満の子犬に対する使用についても、慎重に判断しなければなりません。

なお、死亡した報告があるのは基準の3~5倍量を投与した場合のみで、正しく使用したときの死亡報告はありません。
つまりプレビコックスは、使用方法さえ守れば安全なお薬と言えるでしょう。

プレビコックスの副作用

プレビコックスは、炎症に関わるシクロオキシゲナーゼという酵素を阻害することで効果を示します。
その影響で、体を正常に保つために必要なプロスタグランジンの合成も妨害され、腎臓や胃腸にも悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。

主に発現しやすい副作用は、食欲不振や血便、元気消失、嘔吐や下痢、悪心、消化管潰瘍、びらん(皮膚が剥けて出血する状態)などの消化器障害です。
血液検査では肝機能や腎機能に関係する数値の上昇がみられる場合も。

このような症状が見られたら、すぐに投与を中止して適切な処置を行いましょう。

副作用は幼犬、もしくは腎機能や肝機能、心機能に障害がある犬にプレビコックスを投与した場合に発現が増大する場合があります。

また、消化性潰瘍や腎疾患、肝疾患、心機能不全、高血圧などの潜在的基礎疾患があれば、それが悪化する恐れもあります。

プレビコックスの使用上の注意

プレビコックスは幼犬や体が小さな犬、病気を抱えている犬に投与すると危険です。
安全な治療を行うためにも、次に紹介する使用上の注意を必ず守りましょう。

幼犬や身体の小さな犬には使用しない

プレビコックスは、10週齢未満の幼犬、体重が3kg未満の犬には投与できないお薬です。
7ヶ月未満の子犬であれば、使用する際は獣医師さんに相談したうえで慎重に判断をしてください。

病気をかかえている犬には使用しない

プレビコックスは、脱水状態あるいは利尿剤を投与している犬、腎障害、心疾患あるいは肝障害のある犬には使用できません。

また、妊娠中や授乳中、繁殖予定がある場合も、催奇形性や繁殖毒性が認められていることから使用しないでください。

プレビコックスとの飲み合わせに注意したい薬

プレビコックスとの併用に注意が必要なのは、以下のようなお薬です。

  • 非ステロイド性消炎鎮痛剤や、抗炎症作用があるコルチコステロイドなどのお薬
  • 循環器系作用薬であるワルファリンなどのクマリン系凝固薬や、アンジオテンシン変換酵素阻害薬など
  • 抗痙攣薬であるベンゾジアゼピン系薬など
  • 行動治療薬である選択的セロトニン再取込阻害薬

非ステロイド性消炎鎮痛剤の多くは、消化器系潰瘍を引き起こす恐れがあることから併用は避けなければなりません。

また、循環器系作用薬や抗痙攣薬、行動治療薬は、一般的にタンパク結合性が高いお薬です。
併用すると、プレビコックスのタンパク結合性と競合することで毒性作用を引き起こし、出血や低血糖などの副作用が発現する可能性があります。

参考
化合物を医薬品にするために必要な薬物動態試験(その 2)分布①タンパク結合評価(外部リンク)

プレビコックスの代用となる薬

プレビコックスは、正しく使用すれば安全なお薬。

しかし、やっぱり副作用が心配…という飼い主さんや、プレビコックスが効かないといった飼い主さんもいるかもしれません。
そんなときは、違うお薬に変更することも対策のひとつ。

プレビコックスの代用になるお薬としては、オンシオール錠やガバペンジェネリックなどがあります。
ここから、当サイト「ぽちたま薬局」でも人気のこれらのお薬2種類を紹介します。

オンシオール錠

オンシオール錠

オンシオール錠は、非ステロイド性消炎鎮痛剤です。
犬の変形性関節症や炎症性疾患に伴う、軽度から中等度の痛みを抑えるほか、抗炎症、解熱作用もあります。

投与後から血中濃度がピークに達するまでが非常に早く、即効性にも優れているという特徴があります。
炎症部位だけに効果を示すことから副作用も軽減でき、多く報告されている嘔吐や軟便、下痢などの症状は一過性です。

ただし10%未満の発現頻度ではありますが、長期の投与で肝臓に負担がかかる可能性があります。

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ガバペンジェネリック

ガバペンジェネリック(ガバペンチン)

ガバペンジェネリックは、椎間板ヘルニアなどに伴う痛みの治療に用いられるお薬です。
神経をリラックスさせるGABAの放出を促すことで、痛みの原因となる過剰に働く興奮性神経を抑制します。

プレビコックスやオンシオール錠に比べて安価で販売されているため、費用を抑えられる点もメリット。

副作用としてはまれに食欲低下や嘔吐、下痢、ふらつき、運動失調などが発現する場合があります。

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まとめ

プレビコックスは、投与量を守って正しく使用すれば安全で効果的な治療薬です。
報告されている死亡例では、どれも基準の3~5倍量を投与しており、正しく使用しているケースに死亡報告はありません。

それでも、副作用が心配という方やプレビコックスが効かないと感じている飼い主さんもいるかもしれません。
そんなときは、プレビコックスの代わりとなるほかのお薬への変更を検討してみましょう。

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