犬が肺水腫に…愛犬と長く一緒に過ごすための自宅治療の方法

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犬が肺水腫に…愛犬と長く一緒に過ごすための自宅治療の方法

犬の肺水腫は、心臓病の合併症として発症しやすい病気です。
心臓病の中でもとくに多いのは「僧帽弁閉鎖不全症」。
僧帽弁閉鎖不全症になると、血液をスムーズに循環できなくなるため、肺水腫になる場合があります。

肺水腫は、肺に水が溜まって呼吸困難になり、陸にいながら溺れているような苦しい状態を引き起こします。
一度低下した心臓機能を元に戻すのは簡単なことではありません。

そのため、治療は生涯にわたってする必要があります。
そこで、本記事では肺水腫になった愛犬と少しでも長い時間を過ごせるように、飼い主さんが自宅でできるケアを紹介します。

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肺水腫の犬の自宅治療の方法

飼い主さんが自宅でできる具体的な治療方法は、投薬や食事管理などです。
とくに利尿剤や強心剤でうっ血の症状を改善させることは大切なケア。

ただ、愛犬の症状が重度になり、動物病院に頻繁に通うことが難しくお薬を買えないという飼い主さんもいるかもしれません。
そんなときは通販を利用してお薬を補充するという方法もあるのでぜひ検討してみてください。

利尿剤の投薬

トラセミド

心臓は、全身から戻ってきた血液を肺に送ることで、血液中の二酸化炭素を酸素に変換しています。

しかし、心臓病は血液循環が悪化してしまう病気
不足した機能を補うため、体内ではナトリウムや水分を保つことで血圧を上昇させ、悪化した血液循環を改善しようと試みます。

ところが、血圧を上昇させても心臓の機能は低下しているため、血液を全身に届けられません。
結局は心臓に滞る血液が増え、肺にまで水分が溜まるようになり、肺水腫を進行させてしまうのです。

そこで、肺水腫の治療では利尿剤を投与しナトリウムや水分を尿として排出させます。
こうして肺に水分が溜まった状態である、うっ血を取り除くことができます。

当サイト「ぽちたま薬局」で人気の利尿剤には「トラセミド」があります。

トラセミドには、循環する血液量を減少させることで血圧を下げる効果があります。
本来は人間用ですが、犬や猫の病気の治療にも使用されています。

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強心剤の投薬

ベトメディンチュアブル

強心剤は、犬の僧帽弁閉鎖不全症や拡張型心筋症による慢性心不全の治療に使われるお薬です。
利尿剤を投与しても尿がうまく作れないときは、強心剤を使用することがあります。

ぽちたま薬局で人気の強心剤は「ベトメディンチュアブル」。

ベトメディンチュアブルは、帽弁閉鎖不全症と拡張型心筋症によって起こる、うっ血を改善します。
フレーバー付きなので、飲み薬が苦手な子にも投与しやすいのも魅力でしょう。

さらに有効成分ピモベンダンは犬の心不全の症状改善だけでなく、生存率が上昇したとの報告もあります。

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参考
犬と猫の治療薬ガイド. 2023(外部リンク)

低塩分の食事

低塩分の食事

心臓病の犬に推奨されているのは「低塩分」の食事です。

犬は、塩分を摂取すると喉が渇いて水をたくさん飲んでしまい、それに伴って血液の量も増えてしまいます。
増加した血液は全身により多く送らなければならなくなり、血圧が高くなって心臓にはさらに負担がかかってしまうのです。

心臓病になった犬の食事管理については、こちらも参考にしてください。

チーズ、ハム、ジャーキー、煮干しなどには塩分が含まれています。
人間の食べ物はもちろん、犬用のおやつでも与えすぎには注意してください。

室内の温度と湿度の管理

温度と湿度の管理は、心臓病の犬にとって非常に重要です。
とくに、夏の蒸し暑さは心臓にもかなりの負担がかかります。

個体差はありますが、温度15~23℃、湿度50~60%が一般的に適切とされる環境です。
ただし、心臓病で肺水腫のリスクがある子は、湿度の設定を少し低めにすると良いとも考えられています。

獣医師さんに確認しながら、最適な温度と湿度を管理してあげましょう。

運動制限

肺水腫を発症したということは、心臓病の症状がかなり進行しているということ。
心臓の機能は、かなり低下してしまっている状態です。

激しい運動や必要以上に運動させることは、心臓に大きな負担がかかるため、なるべく避けた方がよいでしょう。
ほかにも、が興奮したときは心拍数や呼吸数が増えて心臓に負担がかかるため、普段から穏やかに過ごさせてあげることが大切です。

ただ、運動不足は肥満やストレスの原因にもなりかねません。
獣医師さんと相談しながら、負担にならない程度のお散歩はさせてあげましょう。

犬の肺水腫の生存率は?

心臓病の中でも、犬に多い「僧帽弁閉鎖不全症」が原因で肺水腫になった場合、残念ながら寿命は約1年といわれています。

しかし近年、体内で血液が滞ることで障害を伴っている僧帽弁閉鎖不全症に、ベトメディンチュアブルの有効成分である「ピモベンダン」の有効性が示唆されています。

併せて、犬の生存期間が延びたという報告もありました。
実際に肺水腫と診断された犬は、ピモベンダンを投与してから1036日生きたことも確認されています。

上記で確認された効果はあくまでも一例なので、投薬すれば必ずしも生き延びるとは言い切れません。
しかし、投薬治療で生存期間が延びた事例があるというのは、治療を受けさせる飼い主さんにとって心強いことですよね。

参考
肺水腫を呈した僧帽弁閉鎖不全症犬におけるピモベンダン投与開始後の生存期間に関連する予後因子の検討(外部リンク)

肺水腫の犬の看取り方

肺水腫の治療を続けていても、愛犬が呼吸できずに苦しむ姿を見るのはとてもつらいことだと思います。
愛犬に治療を続けることが正解なのか、悩んでしまう場合もあるでしょう。

飼い主さんは、心臓病が進行して末期になったときの看取り方についても考えておくべきかもしれません。
獣医師さんに、愛犬の治療をいつまで続けるか、どのように看取るかを相談してもよいでしょう。

どのような形で迎えても最期を見届けることはつらいと思いますが、何よりも飼い主さんが愛犬を想って選択することが大切です。

まとめ

肺水腫は、心臓病の犬が発症しやすい病気。

心臓病で血液循環が悪くなることで肺に水分が溜まり、呼吸することが難しくなります。
そんな犬の肺水腫に対し、飼い主さんが自宅でできるケアは利尿剤や強心剤などのお薬の投与です。

投薬以外にも塩分を控えた食事管理や、犬の心臓に負担がかかる激しい運動を避けるといったことを意識しましょう。

愛犬と少しでも長い時間一緒にいられるように、獣医師さんと相談しながら自宅でできるケアをぜひ行ってあげてください。

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