ペットについたマダニの取り方と注意点。予防法も解説

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ペットについたマダニの取り方と注意点。予防法も解説

公園の草むらなどに潜んでいるマダニ。
お散歩中の犬や猫に噛みつき寄生します。

感染症のリスクがあるため、もしも寄生されてしまったら一刻も早く除去したいところ。

しかし、どうやって取ればいい?駆除の方法は?と疑問は尽きないでしょう。
この記事では、ペットについたマダニの取り方を解説します。

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ペットについたマダニの見つけ方

ペットについたマダニの見つけ方

マダニを見つけるためにまず行いたいのが、お散歩帰りのチェック。

ただし、目視だけではマダニを見つけることは困難です。
ペットの身体に手を添わせ、しこりや突っかかりがないか直接触って確認しましょう。

マダニは吸血することで肥大化し、1cm~2cmほどの大きさになります。
そのため、触った時に違和感があればマダニの可能性大。

また、血を吸われることで炎症が起こることもあるので、赤くなっている個所がないかも合わせて探してみましょう。

マダニがつきやすい身体の場所

マダニがつきやすいのは毛が薄く、湿度が高いところと言われています。

具体的には鼻や口、目の周り、首輪の裏、胸部や内腿、お尻の周りや肉球の間など。
肉球に感染すると足を引きずってしまうことも…。

身体をチェックする際は、上記の場所を特に注意深く見てあげましょう。

犬や猫についたマダニの取り方

犬や猫の身体をチェックしてマダニを見つけたら、どのように対処したらいいのでしょうか。

推奨されているのは、自分で取らずに動物病院へ行くこと。
マダニの吸血力はかなり強く、引っ張っても口だけが皮膚に残り炎症を起こす可能性があるためです。

注意点として、マダニを潰すのは絶対にNG。
マダニの体液が体内に入り感染症を引き起こすリスク
があります。

マダニに触る場合はビニール手袋を着用し、取ったら粘着テープなどに挟んで死滅させましょう。

駆除は動物病院へかかるのが一番ですが、やむを得ない事情ですぐに病院へ行けないこともありますよね。
ここからは、すぐに動物病院で診てもらえない場合の対処方法を紹介します。

参考
マダニの生態とマダニ媒介性感染症(外部リンク)

ピンセットを使う方法

ピンセット

マダニを取る方法のひとつとしてピンセットがあります。
ピンセットは、清潔でなるべく先端が細いものを選びましょう。

頭の根元を挟んだら、力を均等に加えて引っ張り上げます。
この時マダニを潰したりねじったりしないように注意をしてください。

取り除けたあとは犬や猫の皮膚、そして自身の手の消毒を忘れないように。
処分する際も、マダニを素手で触るのは厳禁です。

ちなみにペット用ピンセットも売られているので、常備しておくと何かあったときにも安心です。

また、口の部分が残るなどマダニを取り切れなかった場合は、動物病院へ行くようにしましょう。

酢を使う方法

ピンセットのほかにも酢を使うことも効果的と言われています。
マダニは酢の匂いを嫌うため、噛んでいる最中であっても自然と離れていく場合も。

酢と水を1:1の割合で混ぜたものをコットンにたっぷりとしみ込ませて、付着しているマダニを包みます。

この時無理に剥がそうとせず、自然に離れていくのを待ちましょう。
マダニが離れたらピンセットで掴み、粘着テープなどで挟んで処分をします。

ただ、マダニが必ずしも取れるわけではないので、離れていかなければやはり動物病院を受診してください。

消毒用アルコールを使う方法

消毒用のアルコールを使うことで、マダニが取れる場合もあります。

酢での取り方と同様にアルコールをコットンにしみ込ませ、マダニを包みましょう。
しばらくするとマダニが離れていくことがあります。

ペットの体から離れたマダニは、ピンセットや粘着テープで取って処分してください。
注意点として、アルコールを使う時はペットの目に液が入らないよう気を付けましょう。

なお、アルコールを使う方法は、必ずマダニが取れるわけではありません。
試してみてマダニが取れなかった場合は、早めに動物病院で処置してもらいましょう。

塩を使う方法

塩

塩を使ってマダニを取る方法もあります。
付着しているマダニに塩をかけていき、その上を少量の水で濡らします。
5分以上おくとマダニが取れるというもの。

この方法は、もともと人間がマダニに噛まれた際に用いていたという説があります。
ペットも人間と同じように効果を発揮するとは限りませんし、もしも傷口に塩が残ったら、痛みを引き起こしてしまいます。

塩を使った方法は注意が必要です。
方法としては挙げられますが、動物病院で診てみらった方が確実・安全です。

マダニの取り方(人間の場合) 

マダニはペットだけでなく、人間も吸血します。
マダニに噛まれた場合は、できるだけ早く除去する必要があります。

マダニに噛まれた後、早い段階であればピンセットなどでマダニを引き抜くことにより、除去できます。
しかし、時間が経つとマダニの口器が皮膚に強く接着されるため、無理に引っ張ると皮膚内に口器が残る可能性があります。

そのため、マダニの除去は病院で処置してもらうことが推奨されています。
いずれにせよ早い除去が重要となってくるため、自分で取るのが難しい場合は、すぐに病院で処置してもらいましょう。

参考
マダニの除去 – 22. 外傷と中毒 – MSDマニュアル プロフェッショナル版(外部リンク)

マダニからペットを守る予防法

ここまでマダニの取り方を説明しましたが、なにより寄生されないように対策をしておきたいですよね。

マダニは寄生時間が長いほど、感染症のリスクを高めてしまいます。

そこでマダニからペットを守る予防法や、体に付着してしまった時にいち早く気付ける方法を紹介します。

マダニ駆除薬の投与

マダニ駆除薬の投与は、ペットをマダニから守るのに有効な方法です。

おやつタイプ、皮膚(肩甲骨の間)に薬液を垂らすスポットタイプなど種類があるので、ペットの好みに合わせて使用するのがいいでしょう。

多くの動物病院でも、マダニ駆除薬の投与と処方が行われています。
持続効果は1ヶ月ほどなので、月に1回定期的に投与しておけば、普段のお散歩も安心して出かけられます。

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犬と猫のマダニ対策については、こちらの記事で詳しく説明しています。


シャンプー

犬のシャンプー

日頃行う愛犬や愛猫へのシャンプーは、マダニを見つける手段の一つとしても有効です。

マダニやノミ取り用のシャンプーを使い、毛の根元まで濡らして丁寧に洗いましょう。
シャンプーだけでマダニを完全に駆除することは難しいですが、早期発見につながりやすくなります。

ただ、シャンプーのやりすぎは愛犬、愛猫の皮膚トラブルの原因になることも。
乾燥やかゆみが発生しないよう、頻度には注意してください。

ブラッシング

お散歩後のブラッシングやマッサージもマダニ対策に効果があります。
外から帰ってきたときはマダニが寄生している可能性大。
家に入る前に身体をチェックしましょう。

特にマダニは目や鼻先、口の周り、耳や胸部、お尻の周りなど、毛が薄い部分に付着しやすいです。
そういった個所にとくに注意を払うといいでしょう。

また、ペットだけでなく人にもマダニがついていることもあるので、飼い主さん自身も靴や服に付着していないか確認するとなお安心です。

よくある質問

マダニの取り方や予防策について説明しましたが、実際のところ危険性はどのくらいあるのでしょうか。

無理やりマダニを剥がしたら?放置するとどうなってしまう?そんなよくある質問に答えます。

Q.マダニは無理やり取ったらどうなる?

マダニは小さい虫なので、手でぽろりと取れそうと思う方もいるかもしれません。
しかしマダニを無理に引っ張ると頭部と胴体がちぎれ、噛みついたまま身体に残ってしまいます。

マダニの吸血する力はとても強いので、綺麗に剥がすことは困難。
マダニを無理やり取ることは絶対にやめましょう。

Q.マダニの口が残ったままだとどうなる?

マダニの胴体がちぎれること、それは身体に噛みついたまま口が残っている状態になります。
炎症や皮膚のトラブル、病原体を持っているマダニだと感染症を発症する恐れも…。

口だけが残ってしまった場合、早急に動物病院へ行きマダニを取り除いてもらいましょう。

Q.マダニを放置するとどうなる?

マダニを放置すると、貧血やアレルギー皮膚炎といった症状が現れます。
たとえば「犬バベシア症」という病気は貧血や発熱、食欲不振などの症状が現れ、命に関わるケースもあります。

また、マダニが媒介するライム病やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)、日本紅斑熱などはペットだけでなく人間も感染し、重症化することもある怖い病気です。

困ったことに血を吸い終わったマダニは最大4000個の卵を産むとも言われており、マダニの放置はさらなる増殖に繋がります。
マダニを見つけたら絶対に放置せず、対策を行いましょう。

参考
犬バベシア症|社団法人日本獣医師会(外部リンク)
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について|厚生労働省(外部リンク)


まとめ

マダニは炎症や感染症の発症につながる恐ろしい寄生虫です。
見つけたら決して放置はせず、まずは動物病院で診てもらってください。

病院に行けない事情がある場合は、ピンセットなどで可能な限り応急処置をしましょう。
決してマダニを手で触ったり、潰したりしないよう注意してください。

また、愛犬や愛猫がマダニに寄生されないよう、普段からのケアも大切です。
シャンプーやブラッシングを丁寧に行う、定期的にマダニ駆除薬を投与するなど、日頃からマダニ対策を行いましょう。

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