犬の膿皮症は、皮膚がかゆくなったり赤くなったりする病気で、適切な治療で多くは1ヶ月ほどで改善します。
ただし、治療が長引くことや再発するケースも多いため、日常的なケアがとても重要です。
「どうすれば自宅で膿皮症をケアできるのか?」と悩む飼い主さんも多いのではないでしょうか?
この記事では、膿皮症の原因や症状、自宅でできるケア方法、再発防止策を紹介します。
愛犬の健康を守るための参考にしてください。
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目次
犬の膿皮症とは?症状と原因
膿皮症は、皮膚がかゆくなったり赤くなったりするほか、脱毛やフケが目立つ症状が現れる病気です。
原因は、皮膚に常在するブドウ球菌などの細菌が感染を起こすことにあります。
通常、常在菌は皮膚に問題を引き起こしませんが、アレルギーや傷、栄養不足などで皮膚のバリア機能が低下すると、細菌が異常増殖し膿皮症を発症します。
また、不適切なシャンプー方法や乾燥不足、被毛のこすれが刺激となる場合もあります。
治療には抗生物質(抗菌薬)の使用が一般的ですが、軽度の場合は自然治癒力で回復するケースもあります。
膿皮症の原因を知り、適切なケアを行うことが再発防止に重要です。
詳しくは、関連ページをご覧ください。
自宅でできる犬の膿皮症ケア方法
犬の膿皮症は適切な治療を行うだけでなく、日常にケアを取り入れることも重要です。
ここからは、シャンプーや食事の見直しなど、自宅でできる効果的なケア方法を紹介します。
薬用シャンプーで皮膚を清潔に保つ
膿皮症の犬は、皮膚を清潔に保つための適切なシャンプーケアが欠かせません。
クロルヘキシジンや抗菌・抗真菌成分が配合された薬用シャンプーを使うことで、皮膚の菌を抑制し、症状の悪化を防ぐ効果が期待できます。
ただし、シャンプー頻度や使用方法を誤ると逆効果となる場合があるため、獣医師の指導を受けることが大切です。
シャンプーの基本手順
①犬の体を35℃程度のぬるま湯で全体を濡らす。
②汚れがひどい場合は、普段使いのシャンプーで予洗いをする。
③本洗いでは、薬用シャンプーの原液のまま使い、泡立てて皮膚全体に馴染ませる。この際、患部から塗布を開始し、10分以上放置する。
④十分にすすぎ、皮膚や被毛にシャンプーが残らないよう徹底する。
⑤シャンプー後は保湿剤を使用し、皮膚の乾燥を防ぐ。
⑥タオルドライやドライヤーで完全に乾かす。ドライヤーは皮膚に直接当て続けず、30cm以上離して低温で使用すると良い。
薬用シャンプーを使用する際は、消毒成分をしっかり浸透させるために時間をかけて行いましょう。
また、獣医師に相談のうえ、愛犬に合った製品を使用してください。
栄養バランスの良い食事とサプリメント
膿皮症の犬は、栄養バランスの良い食事を与えることが大切です。
皮膚のバリア機能を高め、健康をサポートするために、以下の栄養素を含む食材やフードを積極的に取り入れましょう。
膿皮症に有効な栄養素と食材を以下の表にまとめました。
栄養素 | 食材 |
---|---|
オメガ3脂肪酸 | サバ、サンマ、イワシ、亜麻仁油、えごま油 |
亜鉛 | 牛肉、馬肉、豚肉、イワシ、サバ、鮭 |
タウリン | アジ、マグロ、ブリ、イワシ |
グルタチオン | 肉類、かぼちゃ、ブロッコリー、ほうれん草 |
βグルカン | 舞茸、オートミール |
これらの栄養素をバランスよく取り入れ、皮膚の健康を促進しましょう。
また、食材は加熱調理するか適切な形で与えることが重要です。
例えば、魚は骨を取り除き、加熱して与え、オイル類はフードに小さじ1杯程度を混ぜて使用するのがおすすめです。
ただし、過剰摂取には注意が必要です。
亜鉛やオメガ3脂肪酸を多量に摂取すると、下痢や嘔吐、体重増加を引き起こす可能性があります。
適切な量については獣医師さんに相談してください。
食物アレルギーへの注意
膿皮症の犬にとって肉類は有効な栄養源ですが、アレルギー反応を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
アレルギーが疑われる場合は、事前にアレルギー検査を行うと安心です。
アレルギー検査では、血液検査や除去食試験を通じて犬が反応を示す食材を特定します。
検査結果をもとに、アレルギー対応のフードや安全な食材を選びましょう。
市販のアレルギー対応ドッグフードも役立つ場合があります。
環境を整える
愛犬の膿皮症ケアにおいては、環境を清潔に保ちながら、温度や湿度を管理することも重要です。
ベッドやブランケットは定期的に洗濯し、しっかりと乾燥させて細菌の繁殖を防ぎましょう。
また、高温多湿の梅雨や夏は膿皮症が悪化しやすい時期です。
温度は23~26℃、湿度は50%前後が犬にとって適切な環境とされています。
除湿器で湿度を50%前後に保ち、こまめに換気を行うことで、細菌の増殖を抑えられます。
参考
感染症とフード│帝京大学医真菌研究センター(外部リンク)
スキンケア
膿皮症は皮膚のバリア機能が低下している状態であり、日々のスキンケアが炎症の悪化を防ぎ、健康な皮膚の回復をサポートします。
特にこまめなブラッシングは、以下のような効果が期待できます。
・被毛の通気性向上:蒸れを防ぎ、細菌の繁殖を抑える
・血行促進:皮膚の健康を保つ
・汚れ除去:皮膚の清潔を保つ
ブラッシングは柔らかいブラシを使用し、毛並みに沿って優しく行うのがおすすめです。
炎症や膿が出ている患部へのブラッシングは避け、状態が落ち着いてから再開してください。
また、患部のケアとしては、処方された外用薬(軟膏やスプレーなど)を使用し、炎症を抑えてあげましょう。
使用前には患部を清潔にし、必ず獣医師さんの指示に従い適切な量を塗布してください。
よくある質問
犬の膿皮症について、よくある質問をまとめました。
完治までの期間や感染リスクに関する疑問などに答えているので、ぜひ参考にしてみてください。
膿皮症はどのくらいの期間で完治しますか?
軽度の膿皮症は、処方されたお薬をしっかり飲めば、約3週間で回復することがほとんどです。
ただし、完治するまでの期間は犬の状態や獣医師さんの判断、治療方針によって異なります。
とくに、基礎疾患などほかの病気が原因になっているケースでは、治療が長期化しやすいでしょう。
症状が治まった場合でも、決められた期間は投薬を続けなければ、再発や治療期間が長引く可能性も否定できません。
治療期間を最短にするためにも、獣医師さんの指示を守ることが大切です。
犬の膿皮症はうつる可能性はありますか?
犬の膿皮症は、ほかの犬や猫などの動物、人間などにうつることはありません。
確かに、犬の皮膚病の中にはカビが原因の皮膚糸状菌症や、ヒゼンダニが原因の疥癬など、うつるものもあります。
しかし、膿皮症は環境による感染症ではなく、もともと健康な犬にもいる常在菌のバランス異常が原因です。
犬の免疫状態や体質が影響して発症するため、同居しているペットや飼い主さんに膿皮症がうつることはありません。
犬の膿皮症は毎日シャンプーしても大丈夫?
膿皮症に限らず、犬は基本的に毎日シャンプーしてはいけません。
犬の膿皮症治療において、薬用シャンプーを使用する頻度は一般的に週2回。
健康な犬に行うシャンプーであっても、月に1~2回が目安です。
皮膚を清潔に保つことは大切ですが、シャンプーのやりすぎは逆効果になります。
膿皮症が治ったら頻度を減らすか、保湿力の高いシャンプーに変更することも大切です。
シャンプーや保湿剤を使用する際は、獣医師さんの指示を守って効果的に治療しましょう。
まとめ
犬の膿皮症は、かゆみや赤み、脱毛、フケなどを引き起こす皮膚の病気で、その原因は皮膚の常在菌バランスの乱れによるものです。
膿皮症の治療には、動物病院での抗生物質や外用薬による適切な治療が基本となりますが、自宅でのケアも重要です。
栄養バランスの良い食事、スキンケア、快適な環境づくりを取り入れて、皮膚のバリア機能を高めましょう。
膿皮症は通常1ヶ月程度で完治しますが、再発する可能性もあります。
万が一の再発に備えて、抗生物質を常備しておくと安心です。
最近では、動物病院に相談するだけでなく、個人輸入で必要な治療薬を準備している飼い主さんも増えています。
愛犬の皮膚の健康を守るために、膿皮症の治療や予防に役立つ情報をぜひチェックしてください。
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