フィラリアは、蚊が媒介することで感染する寄生虫です。
犬の心臓や肺に深刻なダメージを与え、死亡するケースも少なくない恐ろしい感染症です。
この記事では、フィラリアの感染経路や、フィラリアがどのように健康被害をもたらすのかについて詳しく解説していきます。
フィラリアについてあまり詳しくない方は、コチラの記事も一緒に読んでみましょう。
フィラリアの主な感染経路について
フィラリアの主な感染経路は、ヒトスジシマカとアカイエカです。
フィラリアに感染している犬の血を吸った蚊が、ほかの犬の血を吸うことで体内にミクロフィラリア(フィラリアの幼虫)が入ってうつります。
ミクロフィラリアは皮下組織で1ヶ月ほどかけて成長した後に血管へ侵入し、血流にのって心臓や肺に到達し、やがて健康被害をもらたします。
そんなフィラリアを媒介する、ヒトスジシマカとアカイエカについて、以下でその生態を紹介します。
ヒトスジシマカ
ヒトスジシマカは、日本でも代表的なヤブ蚊の一種です。
幼虫が3~4月ごろに現れ始めて、10月ごろまでの期間活動します。
通常は卵の状態で冬を越しますが、南九州では幼虫で越すケースも確認されています。
フィラリアの予防期間は、蚊が出現した1ヶ月後からいなくなった1ヶ月後が一般的なので、地域によっては年間の投与がおすすめです。
お住いの地域ごとの、フィラリア予防薬投与期間について知りたい方はコチラを参考にどうぞ。
アカイエカ
アカイエカは、主に家などの建物の中で生活しています。
夜間に活動することが多い蚊で、眠るときに耳元でプーンという音が聞こえるのは、アカイエカです。
また、室内が好きなアカイエカは、環境が整えば冬でも繁殖して1年中活動します。
さらに、1962年にはアカイエカには、チカイエカという亜種がいることも確認されています。
チカイエカは低温に強く休眠もしないため、愛犬を守るためにも、年間を通したフィラリア予防がおすすめです。
フィラリアはうつる?
フィラリアは、どのようにうつる病気なのでしょうか。
ここからは、犬から犬へも感染するのか、人間には感染しないのかなど、ケースごとに紹介していきます。
犬から犬へうつる?
フィラリアは、犬から犬へ直接うつることはありません。
感染した犬の血を吸った蚊に刺されることで、フィラリアの寄生虫が体内に入って感染します。
犬のフィラリア症は、蚊が唯一の感染経路です。
犬から人間にうつる?
蚊が媒介して、犬のフィラリアが人間に感染することはごく稀にあります。
しかし、感染したとしても人間の体内はフィラリアの成長には適していない為、成虫になることはなく、何かしらの症状が現れることもほとんどありません。
より詳しく知りたい方は、コチラの記事も読んでみましょう。
フィラリアは通年の予防がオススメです
フィラリア症は、放置すると命にかかわりますが、投薬で予防できる病気です。
近年までは、春から冬にかけてのフィラリア予防が一般的でしたが、地球温暖化や住宅環境の変化によって、蚊の活動期間も伸びています。
そのため地域や病院によっては、通年のフィラリア予防が推奨されるケースも増えています。
愛犬が健やかな毎日を送るためにも、フィラリア予防は年間を通した毎月の投与がおすすめです。
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