犬は心臓病になっても長生きできる?心臓病の犬の寿命と長生きするためのポイント

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犬は心臓病になっても長生きできる?心臓病の犬の寿命と長生きするためのポイント

近年、ペットの高齢化に伴い心臓病を抱える犬も増加しています。
愛犬が心臓病になってしまったら、
「完治する?」「寿命は短くなるの?」
と心配が絶えませんよね。

心臓病は、完治させることが難しい病気ですが、早期発見や適切な治療と管理により、進行を遅らせて長生きすることも可能です。
この記事では心臓病の犬の寿命や、長生きするためのポイントを解説します。

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犬は心臓病になると長生きできない?

犬は心臓病になると長生きできない?

犬の心臓病は発見が遅れてしまった場合、重症化しているケースがほとんど。
心臓病は初期に目立った症状が現れないため、気づかないうちに進行していることが多いのです。

そのため、飼い主さんが気づいて動物病院に連れて行った時には、手遅れになっている場合も。
なお、心臓病はすでに症状が出ている場合、治療しても寿命が短くなる場合があります。

参考
イヌとネコに好発する心疾患の病理(外部リンク)(外部リンク)

心臓病の犬の寿命

犬の平均寿命は、14.65歳です。
一方、心臓病の犬の場合、症状が出ていない時に治療を開始できれば、平均で約6年以上生きられます。

しかし、症状が出てから治療を開始した場合では、6ヶ月後の生存率が50%。
さらに、全身に十分な血液を送り出せなくなっている心不全では、1年以内に半数以上の亡くなるという報告もあります。

犬の心臓病は早期に治療を開始できるかによって、寿命に大きく差が出てしまうのです。

参考
犬・猫と人間の年齢換算表(外部リンク)(外部リンク)

犬が心臓病になっても長生きできるケースはある

犬が心臓病になったからといって、長生きできないという訳ではありません。
上述した通り、症状が出ていないタイミングで治療すれば、長生きすることは可能です。

実際、心臓病になった犬がお薬や食事療法を継続して、寿命を全うできたケースも確認されています。

心臓病の犬を長生きさせるためのポイント①定期健診による早期発見・早期治療

定期健診による早期発見・早期治療

愛犬の心臓病にいち早く気づくためにも、定期健診を受けることが推奨されています。
早期発見できれば治療も早期に開始でき、病気の進行を緩やかにできるからです。

心臓病になると咳が出る、運動を嫌がるなどの様子が見られる場合もありますが、これらは心臓病特有の症状とは言えません。
特に、老犬の場合は加齢によるものだと油断してしまいがちです。

しかし心臓病については、定期健診で心臓の音を聞いてもらうことで、雑音などの異常に気づける可能性があります。
そのため、特に7歳以降のシニア犬は必ず定期健診を受けるようにしてください。

年に数回は検診を受けて健康チェックをしてもらい、心臓病の早期発見・早期治療を心がけましょう。

心臓病の犬を長生きさせるためのポイント②適切な治療

犬の心臓病の治療には投薬治療と外科手術があり、主に投薬治療が行われます。
投薬治療は進行を遅らせることが目的ですが、心臓病の症状も改善できます。

投薬治療は症状に応じて適切なお薬を組み合わせて使用していきますが、完治させることは困難です。

そのため、心臓病の根治を目指す場合は外科手術が行われるケースもあります。
成功すれば生存率が上がり、お薬の減量や休薬も可能になるため、愛犬の生活の質も改善されます。

ただし、外科手術は行える動物病院が限られていて、費用も高額な点がデメリットです。

なお、犬の心臓病治療に使用されるお薬については以下で詳しく紹介します。

強心剤:ベトメディン

強心剤:ベトメディン

ベトメディンは強心作用や血管拡張作用がある強心剤です。
他の強心剤と比べて、心臓にかかる負担が少ない点が特徴です。

ベトメディンは心臓が収縮する際に必要なカルシウムの感受性を高めることで、心機能を補助してくれます。

また、血管が広がることで心臓の負担を減らしながら、全身に血液を送り出せるようになります。

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血管拡張薬(ACE阻害薬)フォルテコール

血管拡張薬(ACE阻害薬)フォルテコール

フォルテコールは血管拡張薬(ACE阻害薬)です。
血管を拡張させることで血圧を下げる作用があります。

血管収縮に関わる物質の生成を低減させ、血管を緩めることで心臓の負担を軽減します。

他にも心室の拡大や肥大、心機能低下などの心臓の構造変化を抑えて保護する作用もあります。

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降圧剤:アムロジピン

降圧剤:アムロジピン

アムロジピンは、血管の収縮や血圧の上昇を防いでくれる降圧剤です。

細胞内に流入するカルシウムを減少させ、血管が広がって血液が通りやすくすることで、心臓の負担が軽減されます。

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利尿剤:トラセミド

利尿剤:トラセミド

トラセミドは、心臓病で併発することが多い肺水腫の治療に使用される利尿剤です。
肺水腫は肺に水がたまり、酸素と二酸化炭素を交換できなくなってしまう状態です。

トラセミドは余分な水分やナトリウムをおしっことして排出させ、心不全の症状を改善します。

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心臓病の犬を長生きさせるためのポイント③家庭での管理

家庭での管理

心臓病の犬は投薬治療だけでなく、運動や食事など家庭での健康管理も重要です。
無理に散歩はさせず、獣医師さんと相談しながら愛犬にとって最適な運動計画を立ててあげましょう。

フードも心臓の負担にならない塩分が少ないものを選ぶなど、普段から管理してあげることが大切です。

他にも心臓病の犬は肥満になると心臓に負担がかかるので、体重管理は欠かせません。
ただし、肥満だけでなく痩せすぎも体力を奪う恐れがあるため、適切な体重を維持できるようサポートしてください。

心臓病の犬を長生きさせるためのポイント④ストレスのケア

ストレスのケア

ストレスは心拍数や血圧を上昇させて心臓の負担を増やし、心臓病を悪化させる要因になります。

大きな音や知らない人の訪問など、犬が興奮したり不安を感じる原因は取り除き、リラックスできる環境を整えてあげてください。

また、心臓病を抱える犬にはシャンプーが負担になる場合もあるので、事前に体調を確認しておく、シャンプーの時間は短時間にするなど、犬に配慮することが大切です。

愛犬とのコミュニケーションを深めながら、ストレスを取り除いてあげましょう。

まとめ

犬の心臓病は完治が難しい病気ですが、治療を続けて長生きさせることは可能です。

心臓病は気づくのが遅れがちな病気ですが、早期発見・早期治療が長生きに繋がる重要なポイントです。

普段から定期健診を受けるように心がけ、シニア犬は必ず定期健診を受けてください。
心臓病になっても、適切な治療と家庭での管理で、愛犬が幸せに暮らせるようサポートしてあげましょう。

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