癒しを与えてくれるペットは大事な家族の一員で、ずっと元気でいてほしい存在です。
しかし、ペットの医療費は基本的に高額。
突然体調を崩して治療が必要になったのに、費用が高額で支払えない…という状況に陥ることもあるでしょう。
この記事では動物病院でかかる治療費の相場と、治療費が払えないときの対処法について解説しています。
大切なペットの治療を諦めずに済む方法を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
動物病院での治療費の相場
ペットの治療費は動物の種類や治療内容、動物病院などによって異なります。
代表的な治療内容ごとの平均的な医療費はこちらです。
診療項目 | 費用の相場 |
---|---|
初診料 | 1,500円 |
再診料 | 750円 |
入院料 | 4,000円 |
創傷処置 | 2,500円 |
歯石除去 | 11,250円 |
局所麻酔 | 2,500円 |
全身麻酔 | 11,250円 |
緑内障 | 12,500円 |
白内障 | 7,500円 |
気管虚脱 | 45,000円 |
子宮蓄膿症 | 45,000円 |
猫の去勢 | 12,500円 |
犬の去勢 | 17,500円 |
参考
日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)診療料金の実態調査」(外部リンク)
ペットの治療費が高い理由
ペットの治療費が高い一番の理由は、飼い主さんが全額負担する必要があるからです。
人間とは違って、犬や猫には医療費を負担してくれるような制度がありません。
自由診療であるペットの医療は、請求額も動物病院が自由に設定できます。
そのため同じ治療を受けたとしても、支払う治療費は動物病院によってさまざまです。
また去勢手術や歯石除去などの治療であれば、一度の処置と抜糸や経過観察のための通院で終わる場合もあります。
しかし心臓病や慢性腎不全、糖尿病などの完治が難しい病気は、定期的な検査やお薬の処方が生涯にわたって必要です。
病気の進行を遅らせたり症状を緩和したりするため、高額な治療費が必要になります。
犬・猫の治療費が高額で払えないときの対処法
上述した通り、ペットの治療費は基本的に高額です。
治療内容によっては、「犬や猫に治療を受けさせたいけど高額で払えない…。」そんな状況になってしまう可能性も。
ここからは、高額な治療費を払うことが難しいけど、治療を受けさせたいときの対処法を紹介していきます。
支払方法の相談
治療費が高額な場合は、支払い方法を動物病院に相談してみましょう。
動物病院によっては分割払いやペットローン、クレジットカード決済が利用できる場合もあります。
高額なときは支払いを分割して、1回の金額を抑えて負担を減らすこともひとつの手段です。
ただし、現金以外の方法で支払いできるかは動物病院によって異なるため、事前に対応できるか確認する必要があります。
さらにローンは審査に時間がかかるため、すぐに対応することは難しいというデメリットもあります。
利息もかかるため、分割払いするときは無理のない返済計画を立てることも大切です。
クラウドファンディングを行う
高額な治療費が必要な場合は、クラウドファンディングを行う方法もあります。
クラウドファンディングは、インターネットを通じて不特定多数の人に資金を支援してもらう仕組みです。
猫FIP(猫伝染性腹膜炎)の治療は約100~200万円もの費用が必要ということもあり、実際に治療費を支援してもらうために利用される方もいます。
費用を抑えた治療法を相談
これまで紹介した対処法も難しいときは、費用を抑えた治療法はないか動物病院に相談してみてください。
そうすれば、ペットの状態や飼い主さんのライフスタイルなどを考慮してもらえるかもしれません。
場合によっては、お薬を最小限に抑えたり検査の間隔を空けたり、対処療法のみを行ってくれる可能性もあります。
なるべく医療費を安く抑えられるように、他の治療法を提案してもらいましょう。
通販を利用して薬代を節約
通販では、ペットに使用できるさまざまなお薬を販売しています。
動物病院で処方されているようものと同じお薬を購入することで、お薬代の負担が軽くなるかもしれません。
ただし、通販で買ったお薬を使うときは獣医師さんの指示に従い、用法用量を守って安全に治療することが大切です。
当サイト「ぽちたま薬局」では、犬や猫のお薬を多数取り扱っています。
お薬代を少しでも安くしてペットに治療を受けさせたい方は、ぜひお役立てください!
完治が難しい主な病気
犬や猫がかかる病気は、簡単な治療で治るものばかりではありません。
次のような病気は完治させることが難しく、治療が生涯必要なので治療費は高額になってしまうことが多いです。
てんかん
てんかんは脳の神経細胞が過剰に興奮して、発作を繰り返してしまう慢性的な病気です。
発作の様子は足などの体の一部分がぴくぴく動くものから、意識がなくなって全身が痙攣するものまでさまざま。
頻度も少ないものから頻繁に起きるものまで幅広いですが、最悪の場合は命を落とす可能性も否定できません。
また、てんかんの治療では抗てんかん薬を用いて発作の頻度を減らしますが、完全になくすことは困難です。
1種類のお薬で治療する場合もあれば、経過次第で抗てんかん薬の増量やお薬を2種類以上併用するケースもあります。
>>【犬用】てんかんの薬はこちら
>>【猫用】てんかんの薬はこちら
クッシング症候群
クッシング症候群は、副腎がコルチゾールというホルモンを過剰に産生してしまう病気です。
飼い主さんが気づきやすい症状は食欲の増加や水を飲む回数が増える、皮膚が薄くなったり皮膚炎を繰り返したりするなどが挙げられます。
発症原因は、稀に他の病気の治療に使っているステロイドが影響している場合もありますが、ほとんどは腫瘍です。
一般的に用いられるのは内科治療で、コルチゾールの生産を抑えるお薬を毎日使用することと、定期的な検査が欠かせません。
他にも腫瘍が良性で処置が可能なケースでは、手術が選択される場合もあります。
>>【犬用】クッシング症候群の治療薬はこちら
>>【猫用】クッシング症候群の治療薬はこちら
腎臓病
腎臓病は、猫がとくに発症しやすい腎機能が低下する病気です。
初期はお水を飲む量やおしっこの増加が見られ、進行すると老廃物を腎臓から出せなくなって食欲低下や吐き気なども起こります。
また急激に体調が悪化する急性腎不全の場合は、尿路閉塞やお薬などの原因を取り除くことで完治も可能です。
しかし、食事や加齢などが影響して腎機能が徐々に低下する慢性腎不全は、基本的に元の状態に戻りません。
治療では腎機能の低下を緩やかにするため、リン吸着剤や血管拡張薬などのお薬や食事療法などが用いられます。
>>【犬用】腎臓病の薬はこちら
>>【猫用】腎臓病の薬はこちら
心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)
僧帽弁閉鎖不全症は、高齢の小型犬に多く見られる心臓病で、特に犬に多く発症する病気です。
通常、心臓が血液を送り出す際には、僧帽弁がしっかり閉じて血液の逆流を防ぎます。
しかし、この病気では僧帽弁が正常に閉まらず、血液が心臓内で逆流してしまいます。
初期は聴診器で心雑音が聞こえる程度ですが、進行すると肺水腫を引き起こし、命に関わることも。
治療には、心臓の負担を軽減するための強心剤や血管拡張剤、利尿剤などの継続投与が必要です。
>>【犬用】心臓病の薬はこちら
>>【猫用】心臓病の薬はこちら
高額な治療費に備えるための方法
ペットを飼っている方は、「高くて治療費が払えない…。」という状況を避けるためにも事前に準備しておくことが大切です。
ここからは高額な治療費に備えるための方法を紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
毎月の積立貯金で備える
ペットを飼い始めたら、毎月無理のない範囲でコツコツ貯金しておくことも大切です。
犬や猫が若くて元気な時期は、大きな出費はないかもしれません。
しかし犬種や猫種によってかかりやすい病気があったり、シニア期になれば病気のリスクも高まったりします。
これから先必要かもしれない治療費を準備することは、決して無駄ではありません。
愛猫や愛犬に何かあったときのために、少しずつでも貯金しておくと安心です。
ペット保険に加入
愛猫や愛犬の医療費に備える方法として、ペット保険への加入があります。
ペット保険は治療費の一部を補償してくれるサービスですが、保険会社やプランによって補償内容が異なります。
一般的に、補償額を高く設定すると、月々の保険料も高くなる傾向にあります。
ただし、予防接種やワクチン、避妊・去勢手術などは補償外であることがほとんどです。
また、特定の猫種や犬種で発症しやすい病気が補償対象外になる場合もあります。
加入前に、補償内容を十分に確認して検討することが大切です。
定期的な健康診断で早期発見を心がける
ペットに定期的な健康診断を受けさせることは、病気の早期発見につながり、結果的に治療費の負担を抑えることができます。
健康診断には費用がかかりますが、早期発見によって早期治療が可能になり、重症化して高額な治療費が必要になるリスクを減らせます。
また、飼い主が気づかないうちに病気が見つかれば、ペットが苦しい思いをすることも防げるかもしれません。
定期的な健康診断は、ペットと飼い主の双方に大きなメリットがあるのです。
まとめ
医療費は、ペットと暮らしていくうえで大きな出費のひとつです。
軽い病気やケガであれば、1回に数千円の治療費と数回の通院で済むかもしれません。
しかし完治が難しい病気や手術が必要なときは、治療費がかなり高額になる場合もあります。
動物病院の治療費が払えない…。というような状況に陥る可能性もあるでしょう。
そんなときは動物病院に支払い方法の相談をしたり、クラウドファンディングを利用したりしてみてください。
他にも、費用を抑える治療ができないか相談してみてもよいでしょう。
また動物病院以外では、通販を利用することでお薬代を節約することも可能です。
治療費は、事前に積立貯金やペット保険などで準備することがベストですが、支払えないときは飼い主さんに合う対処法を選択しましょう。
ペットのお薬通販『ぽちたま薬局』スタッフのブログです。
このブログではペットのご飯を中心にペットの健康について考えたいと思います。