犬のクッシング症候群の治療費は高額で払えない?治療費用について

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犬のクッシング症候群の治療費は高額で払えない?治療費用について

犬のクッシング症候群の治療費は高額といわれています。

そのため、愛犬がクッシング症候群と診断されると、一体どれほどの治療費がかかるのか、治療費が払えないのではないかと不安に思われる飼い主さんがとても多いです。

この記事では、犬のクッシング症候群の治療費や犬のクッシング症候群の治療費が高額になる理由、そして治療費が払えない場合の対処法をご紹介いたします。

愛犬がクッシング症候群と診断され、治療費について悩まれている場合はぜひ参考にしてください。

犬のクッシング症候群は生涯治療が必要な病気

犬のクッシング症候群(甲状腺機能亢進症)は、コルチゾールという副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されることで引き起こされる内分泌疾患です。

この病気は発症すると完治が難しく、基本的に生涯治療が必要になります。

なお、犬のクッシング症候群は下記3つの治療方法があります。

  • 内科療法
  • 放射線療法
  • 外科手術

外科手術で完治を目指せる場合もありますが、対応している病院がとても少なくリスクも高いことから、内科療法を選択される飼い主さんが多いです。

内科療法では、コルチゾールの生産を抑える薬を生涯服用しなければいけません。

そのため犬のクッシング症候群は完治が難しく、生涯治療が必要な病気といわれています。

犬のクッシング症候群の治療費

治療を受ける大型犬

犬のクッシング症候群は内科療法・放射線療法・外科手術いずれかの方法で治療が行われますが、治療費は治療方法によって大きく異なります。

平均的な治療費は下記のとおりです。

治療方法 平均的な治療費
内科療法 1回の投薬で約300~600円(1日2回)
放射線療法 約40~60万円
外科手術 約15~25万円

なお、動物病院で支払う費用は治療費だけではありません。

治療費に加えて診断のための検査費用や定期的な検査費用、合併症を引き起こした場合はその治療費も必要になります。

診断のための検査費用

クッシング症候群が疑われる場合には、まず診断のための検査を行います。

受診する動物病院や検査項目の数によって異なりますが、検査費用は約4~5万円ほどかかります。

よく行われる診断のための検査内容は、下記のとおりです。

  • 一般的な血液検査
  • 副腎機能検査(ACTH刺激試験や低用量デキサメサゾン抑制試験)
  • 超音波検査(エコー検査)

一般的な血液検査に加え、副腎機能検査では血中コルチゾールの測定を、超音波検査では副腎の大きさを確認します。

参考
くるり動物病院にとな|犬のクッシング症候群とは?原因と症状、治療法を獣医師が解説(外部リンク)

内科療法にかかる費用

投薬による内科療法の費用(お薬代)は、症状の具合や犬の大きさにより異なります。

1回の費用は300~600円(1日2回)ほどです。

ただし、毎日欠かさず投薬する必要があるため、小型犬でも1ヵ月で約2万~3万円以上の費用がかかります。

動物病院によって費用の値段設定は異なりますが、犬の大きさ別の平均的な1ヵ月の費用は下記のとおりです。

犬の大きさ 平均的な1ヵ月の費用(薬代)
小型犬 約2万~3万円
中型犬 約4万円
大型犬 約6万円

放射線療法にかかる費用

放射線療法の費用は、内科療法や外科手術に比べてかなり高額です。

麻酔代や超音波検査代を含めると、1回あたり10万円ほどかかります。

また、複数回(4回ほど)照射をして経過を見ていく必要があるため、合計の費用は約40~60万円にもなります。

他にも、症状を状善するために放射線療法と並行して内科療法も行うことがあります。

その際には上記費用に加えてお薬代も発生するため、放射線療法を選択する場合は費用を多めに見積もっておいたほうが良いでしょう。

外科手術にかかる費用

外科手術にかかる費用は、約15万~25万円です。

ただし、入院が必要な場合は入院費用も別途発生するため注意しておきましょう。

動物病院によって異なりますが、平均的な1回あたりの入院費用は下記のとおりです。

犬の大きさ 平均的な1回あたりの入院費用
小型犬 約6万~8万円
中型犬 約7万~8万円
大型犬 約8万~11万円

なお、外科手術で下垂体や副腎を摘出すると、生涯ホルモン補充療法を行う必要があります。

その場合は、手術後からお薬代が発生します。

定期的な検査でかかる費用

検査項目によって変動はありますが、定期的な検査でかかる費用は約5千円~1万円です。

どの治療法を選択しても、クッシング症候群を治療している間は経過観察のために定期的な検査が必要になります。

検査では基本的に一般的な血液検査とホルモン検査(副腎機能検査)を行いますが、異常が見つかった場合は追加で検査費用が発生することもあるため、検査を受ける際には支払い時の費用を多めに見積もっておきましょう。

合併症を起こした場合はその治療も必要になる

クッシング症候群を発症した犬は免疫機能が低下しているため、細菌感染(膀胱炎や皮膚炎)や膵炎、糖尿病などの合併症を引き起こしやすい状態です。

合併症を引き起こした場合は、クッシング症候群の治療と同時に合併症の治療も必要になります。

もし合併症で糖尿病を引き起こした場合、1回あたりの治療費は1万円ほどかかります。

その後も定期的な通院が必要になるため、クッシング症候群でかかる費用に上乗せされます。

参考
アシュア動物病院|内分泌科の症例(外部リンク)

犬のクッシング症候群の治療費が高額になる理由

お金が掛かる

犬のクッシング症候群の治療費がなぜ高額になるのかには、下記の理由があります。

1.どの治療方法を選択しても費用がかかる

  • 内科療法…投薬が基本的に生涯必要。毎月薬代が発生するため、積み重ねると高額になる。
  • 外科手術…手術だけでなく入院も必要になることがあるため、その分費用が増える。
  • 放射線療法…投薬治療も並行して行うことがあるため、薬代が追加されて費用が増える。

2.定期的な検査費用がかかる

治療中は経過観察が必須のため、定期的な検査(毎月の場合もあり)が必要となる。

※毎月検査が必要な場合もある

3. 治療費用は全額自己負担

治療にかかる費用は基本的に全額飼い主さんの自己負担になるため、どうしても高額になる。

犬のクッシング症候群は治療しないとどうなる?

犬のクッシング症候群は、治療しないと症状悪化に繋がります。

症状が悪化すると多飲多尿・皮膚症状が治まらない、免疫力の低下、糖尿病、血栓などが起こる可能性が高くなり、突然死のリスクもあります。

犬のクッシング症候群は生涯治療が必要になる場合が多いため、飼い主さんの負担は大きいです。

ただ、継続して治療を行うことで、愛犬が健康に過ごせる時間や大切な寿命を延ばすことができます。

参考
平井動物病院|犬の副腎皮質機能亢進症(外部リンク)

治療費が払えない場合の対処法

お金の計算をする犬

犬のクッシング症候群は、生涯治療が必要です。

そのため、外科手術や放射線療法ではなく内科療法だけで投薬治療を行う場合でも、毎月の薬代や定期的な検査費用が発生します。

ペット保険に入っていない場合、治療費・検査費用は全額飼い主さんの自己負担です。

中にはペット保険に入っておらず、治療費が負担となり途中で治療をやめてしまうケースや、治療をしない選択するケースもあります。

ここでは犬のクッシング症候群の治療費が払えない場合の対処法を4つご紹介いたします。

動物病院に相談する

治療費が高額で一括での支払いが難しい場合は、分割払いやペットローンを利用できないか受診する動物病院に相談してみましょう。

中には分割払いに対応しているだけでなく、ペットローンを提携している動物病院もあります。

なお、ペットローンはカードローンよりも金利が低い場合が多いのも魅力の1つです。

ただし利用するには審査が必要で、審査期間は平均1~2週間ほどかかります。

そのため、ペットローンを検討する場合は時間に余裕を持って申し込みをしましょう。

治療薬を通販で購入する

内科療法で生涯投薬を続ける場合、症状や犬の体重によっては毎月数万円の薬代が発生します。毎月数万円の出費が何年も続くのは、飼い主さんにとってかなり負担が大きいです。

そのため、最近では動物病院で処方されるアドレスタン(トリロスタン)という治療薬のジェネリック医薬品や、同じ有効成分が含まれる治療薬を海外通販で購入し、薬代の負担を減らしている飼い主さんが増えてきています。

通販サイトによっては割引やポイント制度があったり、クレジットカード・銀行振込・コンビニ決済と支払い方法が選べたりするのも魅力です。

アドレスタン(トリロスタン)は、ぽちたま薬局でも取り扱いがございます。

SNSでの寄付やクラウドファンディングを行う

治療費を払うのが難しい場合は、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSで寄付をつのったり、クラウドファンティングを行ったりして治療費を集めるという手もあります。

クラウドファンティングを行えるサイトでは、実際に集まった支援で病気の治療を行ったケースが多くあります。

どうしても治療費が払えない場合には、寄付や支援を検討してみましょう。

ペット保険を利用する

ペット保険に加入しているのであれば、治療費を補償してもらえる可能性があります。

ただし、ペット保険に加入していても契約内容によっては治療費が補償されない場合もあるため、加入時によく確認しておくことが大切です。

なお、クッシング症候群が発症してからではペット保険に加入できなかったり、補償の対象外になったりするケースもあります。

まとめ

飼い主と手を合わせる犬

犬のクッシング症候群は基本的に生涯治療が必要な病気です。

長く付き合わなければいけないため治療費は高額になり、飼い主さんの経済的負担はどうしても大きくなってしまいます。

そのため、治療費を払い続けられるか不安になった場合には、負担を減らしながら愛犬の治療ができるよう動物病院に費用や治療方針の相談を行ったり、治療薬の購入を通販に切り替えるなど対処法を検討してみましょう。

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