家の近くでよく見かける地域猫。「人懐っこいし、なんとかしてあげたい」と、猫たちに心を寄せる方もいるでしょう。
地域猫を家族として迎え入れるのは、とても尊いこと。
しかし、その決断の前には、知っておくべき大切なことがいくつかあります。
この記事では、地域猫を飼いたいと考えているあなたに向けて、「勝手に連れて帰っていい?」「まずはなにをすべき?」という疑問にお答えします。
地域猫を飼う難しさもお伝えしますので、後悔のない選択をするためにぜひご覧ください。
目次
地域猫を飼うこと
そもそも地域猫とは、地域住民やボランティアがお世話している猫のこと。
フードや排泄場所も管理され、地域との共生を目指しています。
そんな地域猫ですが、個人で引き取ることは可能です。
とくに人懐っこい猫は心ない人間から虐待されるリスクが高く、早めの保護が必要といわれています。
ただし、迎え入れるには「最期まで責任を持つ」という強い覚悟が必要です。
命と向き合う準備ができたら、その子を迎えに行きましょう!
野良猫との違い
地域猫も「特定の飼い主がいない猫」ではありますが、野良猫との大きな違いは、地域コミュニティで管理されているという点。
野良猫が野外で自由に自活している一方、地域猫は人間の管理のもとで繫殖制限がされ、フードや健康管理などのお世話を受けています。
また、不妊去勢手術(TNR活動:Trap/捕獲、Neuter/不妊去勢手術、Return/元の場所に戻す)が済んだ地域猫には、目印として耳の先がV字や水平にカット(さくら耳、耳カット)されていることが多いです。
地域猫を勝手に連れて帰っていい?
地域猫を連れ帰ることは、法的には問題ありません。
地域猫は、環境省のガイドラインで「特定の飼い主がいない猫」と定義されています。
つまり誰の専有物でもないため、勝手に連れて帰っても罪に問われる可能性は極めて低いといえます。
ただし、地域猫はボランティアさんが管理している猫です。
無断で連れ去ると思わぬトラブルに発展する恐れがあるため、ボランティアさんを見かけたら「保護したい」ことを伝えるようにしましょう。
また、一見飼い主がいないように見えても、「実は迷子の飼い猫だった」というケースもゼロではありません。
飼い猫だった場合は窃盗罪や占有離脱物横領罪に問われることがあるため、まずはその猫が本当に飼い主がいないのか確認することが必要です。
飼い猫でないことを確認する方法
猫が飼い猫かどうかを確認するには、次のような方法があります。
猫のことをよく知る人をみかけたら、飼い猫かどうか聞いてみましょう。
環境省の「収容動物検索情報サイト」や警視庁の「落とし物検索」で届出がされていないか検索してみましょう。
お住まいの地域を管轄する機関に、迷子の連絡が来ていないか電話などで問い合わせてみましょう。猫がよくいる場所や毛色の特徴などを伝えるとスムーズです。
マイクロチップが装着されていれば、猫や飼い主さんの詳しい情報がわかります。
参考
住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン|環境省(外部PDFリンク)
地域猫を飼うときに絶対必要な3つのこと
はれて地域猫を迎え入れることになったら、真っ先に動物病院に連れて行くなど、おこなうべきことがあります。詳しくみていきましょう。
動物病院での健康チェック
保護したら、何よりもまず動物病院で健康チェックをしましょう。できれば自宅に入れる前に連れて行けると理想的です。
動物病院では次のようなチェックがおこなわれます。
- 全身の健康状態
- ウイルス検査
- 寄生虫検査・予防
月齢や性別の確認、体重、体温、栄養状態、目、耳、口内、皮膚などをひと通りチェックします。
とくに猫エイズ(FIV)と猫白血病(FeLV)の検査は必須です。感染していてもすぐに症状が出ない場合があるため、必ず検査してもらいましょう。
ノミやダニが付着していないか、あるいは便検査などでおなかに寄生虫がいないか確認します。
このほか、必要に応じて血液検査やレントゲン検査などをおこない、隠れた病気がないか調べます。
こうした健康チェックは、とくに先住猫がいるご家庭では必須です。
検査結果によっては、獣医師さんの許可が出るまで隔離が必要になる場合があります。
不妊去勢手術
もし保護した子が未手術の場合は、不妊去勢手術を検討しましょう。
不妊去勢手術には、望まない妊娠や発情期の問題行動を防ぐほか、生殖器系の病気のリスクを大幅に減らすというメリットがあります。
ただ地域猫の場合、すでに手術が済んでいるケースが多いです。
その場合は目印として、耳にV字などの切れ込みが入っており、オスは右耳、メスは左耳で見分けられます。
ノミ・ダニ駆除
屋外で生活していた猫には、ほぼ確実にノミやマダニが寄生しています。
これらは猫自身がかゆみや皮膚炎、媒介する病気に苦しむだけでなく、人間やほかのペットにも被害を及ぼす可能性があるため、速やかな駆除薬の投与が不可欠です。
ノミ・ダニ駆除薬は、動物病院でまず1回投与しますが、それで終わりではありません。
月に1回のペースで一生投与する必要があり、さらにノミやダニは室内にも潜んでいるため、完全室内飼いにしても投薬はマストです。
駆除薬にはさまざまなタイプがありますが、獣医師さんと相談して愛猫に合ったものを選びましょう。
ここでは、当サイト「ぽちたま薬局」がおすすめするお薬をご紹介します。
コスパ派には「レボスポット」
首筋に滴下するスポットオンタイプの駆除薬です。
動物病院でよく処方される「レボリューション」のジェネリック医薬品で、コストを抑えられるのが魅力。
ノミ・ダニだけでなく、フィラリア予防、ミミヒゼンダニ、回虫駆除も同時にできるため、投与の手間を減らしたい方におすすめです。
投与後しばらくはシャンプーができないので、投与のタイミングには注意しましょう。
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滴下を嫌がる子もいるので、その場合は次の紹介する食べるタイプがおすすめです。
暴れる子には「クレデリオ錠」
おやつ感覚で食べられるチュアブルタイプの経口薬です。
スポットオンタイプを嫌がって暴れてしまう猫や、投与後に体を舐めてしまう猫にも投与しやすいのが特長です。
即効性が高く、ノミ・マダニに効果を発揮します。
ただし、フィラリアや回虫などおなかの寄生虫への効果はないため、別に対策が必要です。
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ちなみに、食べるタイプのノミ・ダニ駆除薬は、動物病院では入手できないことが多いです。
詳しくはこちらのコラムをご覧ください。
そのほか、飼育に必要なアイテムなどは別のコラムでも紹介しています。
地域猫を迎え入れる難しさ
ペットショップで仔猫を買う場合と異なり、地域猫を迎えるとなると、さまざまな難しさや注意点があります。
最期までその子に寄り添うためにも、あらかじめ理解しておきましょう。
病気のリスクが高い
屋外での過酷な生活は、猫の健康にさまざまな影響を与えます。
- 感染症
- 外傷
- 歯科疾患
猫エイズ(FIV)、猫白血病(FeLV)、猫風邪(ヘルペスウイルス、カリシウイルスなど)といったウイルス感染症や、トキソプラズマなどの寄生虫症に感染しているリスクがあります。
交通事故やケンカによるケガが原因で、慢性的な痛みや障害を抱えている可能性があります。
歯周病などが進行しているケースがあり、ひどい場合は抜歯手術が必要になります。
保護直後だけでなく、持病の継続的な治療や、あとから病気が見つかった場合の治療が必要となる可能性があります。
医療費が高額になることも想定しておきましょう。
先住ペットとの相性
すでに犬や猫を飼っている場合、相性の問題が大きなハードルとなります。
とくに猫は縄張り意識が強いため、猫同士の威嚇やケンカ、あるいは強いストレスで食欲不振や下痢などを起こすかもしれません。
いきなり対面させるのではなく、先住ペットの気持ちに配慮しながら少しずつ慣れさせてあげることが大切です。
地域猫の匂いがついた布を嗅がせてみたり、広めのスペースでリラックスさせながら縄張り意識を和らげたりと、工夫してあげましょう。
室内環境がストレスになることも
屋外で自由に過ごしてきた猫にとって、完全に閉鎖された室内環境は大きなストレスとなる場合があります。
- 激しく鳴き続けてしまう
- 人間に激しく威嚇する
- 脱走しようとする
- 隠れて出てこない
- トイレを覚えない
こうした問題行動には、叱らずに根気強く対処する必要があります。
おもちゃやおやつを上手に利用しながら猫と向き合い続けましょう。
最期までお世話する覚悟をもって迎え入れよう
地域猫を家族に迎え入れることは、とても素敵な選択です。
ただしそれは、猫の残りの生涯すべてに責任を持つということ。
「かわいい」「かわいそう」という一時的な感情だけでは、乗り越えられない難題が待っているかもしれません。
時間的な余裕、経済的な負担、そして何より懐かなくても、病気が見つかっても、最期まで愛情を注ぎ続けるという強い覚悟が求められます。
こうした覚悟ができたら、ぜひ猫たちを迎え入れてあげてください。
医療費の負担を少しでも減らすには、お薬の通販を利用するという選択肢もあります。
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このブログではペットのご飯を中心にペットの健康について考えたいと思います。