愛犬がてんかんに…寿命は?突然死することもある?

最終更新日:

愛犬がてんかんに…寿命は?突然死することもある?

「てんかんになったら、寿命が縮まってしまうの?」
「突然死することはある?」
「老犬になってからてんかんを発症した場合はどうなる?」

愛犬がてんかんと診断されたとき、こんな不安を抱える飼い主さんは多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、てんかんと診断されても、適切な治療によって発作をコントロールすることで、長く生活できる犬も少なくありません。
ただし、てんかんの原因や発作の頻度・重症度によっては、寿命に影響することもあります。

この記事では、以下について詳しく解説します。

  • てんかんの犬の寿命(特発性・構造性・老犬別)
  • 突然死(予期しないてんかん死)のリスク
  • 末期症状と看取りのために飼い主ができること
  • 長生きしてもらうための治療・食事管理

愛犬のてんかんと長く向き合うために、ぜひ参考にしてください。

てんかんの犬の寿命は?

てんかんの犬の寿命は?

てんかんと診断されても、適切な治療を続けることで健康な犬と変わらない寿命を全うできるケースは多いです。
ただし、てんかんの原因や発症時期によって寿命への影響は異なります。

特発性てんかんの場合

特発性てんかんは、脳に明らかな異常が見つからず、遺伝的な要因が関係していると考えられるてんかんです。
犬のてんかんの中で最も多いタイプです。

ある研究では、特発性てんかんの犬の寿命中央値は13.5歳と報告されています。
また、発作の頻度が高いことは生存期間に影響する要因のひとつとされており、発作を適切にコントロールすることが重要です。

特発性てんかんであっても、発作を良好にコントロールできれば、一般的な犬と近い寿命が期待できるとされています。

ただし、発作のコントロールが難しい場合や、重積発作・群発発作を繰り返す場合は、予後に影響することがあります。

参考
Retrospective epidemiological study of canine epilepsy in Japan using the International Veterinary Epilepsy Task Force classification 2015 (2003-2013): etiological distribution, risk factors, survival time, and lifespan(外部リンク)

構造性てんかんの場合

構造性てんかんは、脳腫瘍・脳炎・水頭症・外傷など、脳の病変が原因で起こるてんかんです。

この場合、てんかん発作そのものだけでなく、原因となっている病気の進行が寿命に大きく影響します。
そのため特発性てんかんと比べると、一般的に予後が厳しいケースが多いです。

抗てんかん薬で発作をコントロールしながら、原因疾患の治療も並行して行うことが重要です。
原因となる病気の種類・進行度によって予後は大きく異なるため、詳しくはかかりつけの獣医師に相談してください。

老犬のてんかんと寿命

高齢になってから初めて発作を起こした場合は、脳腫瘍や脳炎など、脳の病気が原因となっている可能性も考える必要があります。

特に6歳を超えて初めててんかん発作を起こした犬では、原因を調べるためにMRIなどの詳しい検査が検討されます。

高齢の犬では、脳腫瘍や脳血管障害などが発作の原因となっている場合もあります。

老犬のてんかんで注意が必要な点は以下の通りです。

  • 発作による体力の消耗が大きく、回復に時間がかかる
  • 心臓や腎臓など他の臓器への負担が重なりやすい
  • 抗てんかん薬の副作用が出やすいケースがある
  • 認知症と症状が重なり、診断が難しい場合がある

老犬がてんかんを発症した場合は、早めに動物病院で原因を調べることが大切です。
原因となる病気の治療を行いながら、発作をコントロールすることで、できるだけ穏やかな生活を続けることができます。

てんかんの犬が突然死するケースはある?

てんかんの発作1回で突然死することはほとんどありませんが、発作の種類や状況によっては死に至るリスクがあることも事実です。
飼い主さんとして知っておくべきリスクを解説します。

重積発作・群発発作による死亡リスク

重積発作とは、発作が5分以上続く状態のことです。
群発発作とは、発作の間には意識が回復するものの、24時間以内に3回以上の発作を繰り返す状態です。

どちらも脳への深刻なダメージを引き起こす可能性があり、適切な処置が遅れると死に至るケースがあります。

重積発作・群発発作が危険な理由は以下の通りです。

  • 発作が長時間続くことで、脳にダメージを与える可能性がある
  • 体温が急激に上昇し(高体温症)、臓器にダメージを与える
  • 呼吸が抑制され、酸素不足に陥る可能性がある
  • 発作が止まらない状態(てんかん重積状態)では、そのまま意識が戻らないケースもある

重積発作・群発発作が起きた場合は、すぐに動物病院へ連絡・受診してください。
発作中は時間を計りながら動画を撮影し、獣医師に状況を正確に伝えられるよう準備しておきましょう。

参考
ACVIM Consensus Statement on the management of status epilepticus and cluster seizures in dogs and cats(外部リンク)

てんかんに関連した突然死の可能性

てんかんの犬では、原因を特定できない突然死が起こる可能性も報告されています。

人では「SUDEP(てんかんにおける予期せぬ突然死)」として知られており、犬でもこれに似た突然死が起こる可能性について研究されています。

ただし、犬における突然死についてはまだ研究が限られており、詳しい原因やリスク因子について十分に分かっているわけではありません。

日頃から発作の回数や持続時間を記録し、発作が増えたり重くなったりした場合は、早めに獣医師へ相談しましょう。

てんかんの末期症状・看取りについて

てんかんの末期症状・看取りについて

てんかんの治療を長く続けていると、発作のコントロールが難しくなることや、愛犬の体力が低下していくことがあります。

「もう限界が近いのかもしれない」と感じ始めたとき、飼い主さんとしてどう向き合えばよいか、事前に知っておくことが大切です。

発作や全身状態が悪化したときのサイン

てんかんには、がんなどのような明確な「末期」の定義はありません。

ただし、発作のコントロールが難しくなったり、原因となる病気が進行したりすることで、愛犬のQOL(生活の質)が低下することがあります。

発作の回数が増えた、発作後になかなか回復しない、食欲や活動量が大きく低下したなどの変化がみられた場合は、今後の治療方針について獣医師と相談しましょう。

看取りのために飼い主ができること

愛犬の病状が進行している場合、治療の継続だけでなくQOLを保つことを優先する選択肢もあります。

獣医師とよく話し合う
治療の方針・緩和ケアの選択肢・苦痛を和らげる方法について、かかりつけの獣医師と率直に話し合いましょう。
「どこまで治療を続けるか」という判断は飼い主さんにとって非常に辛いものですが、獣医師と相談しながら、愛犬の状態やQOLに合わせて治療方針を考えていきましょう。

愛犬が安心できる環境を整える
発作が起きても怪我をしないよう、寝床の周りを安全に整えましょう。
段差をなくす・クッションを置くなど、愛犬が穏やかに過ごせる環境づくりを心がけてください。

記録を続ける
発作の頻度・持続時間・発作後の様子を記録しておきましょう。
状態の変化を獣医師と共有することで、適切な対応につながります。

飼い主さん自身のケアも大切に
長期にわたる介護は、飼い主さん自身の心身にも大きな負担をかけます。
一人で抱え込まず、家族や獣医師、ペットロスのサポート窓口などに相談することも大切です。

てんかんの犬に長生きしてもらうには?

てんかんの犬ができるだけ健やかに生活するためには、発作を適切にコントロールし、定期的に健康状態を確認することが大切です。

薬による治療・食事管理・定期的な検査を組み合わせて、継続的にケアを続けることが大切です。

抗てんかん薬の継続投与と定期検査

抗てんかん薬を投与する

てんかんの治療の中心は抗てんかん薬による発作のコントロールです。
てんかん薬は、獣医師から指示された量・間隔を守って継続することが大切です。

継続投与で大切なこと
  • 決まった時間に飲ませ、飲み忘れを防ぐ
  • 発作がなくなっても自己判断でやめない
  • 副作用(食欲低下・眠気・ふらつきなど)が気になる場合は獣医師に相談する

定期検査の重要性
服用している薬によっては、血中濃度や肝機能などを確認するため、定期的な血液検査が行われます。

治療費が長期にわたって負担になる場合は、お薬の通販を活用する方法もあります。
ぽちたま薬局では、犬のてんかん治療薬を取り扱っています。
>>犬用てんかん治療薬の詳細・購入はこちら

食事の管理

食事の管理

てんかん治療は薬物療法が中心ですが、食事管理が発作のコントロールを補助する可能性も研究されています。

特にMCT(中鎖脂肪酸)を取り入れた食事については、特発性てんかんの犬を対象とした研究で、発作頻度の減少が報告されています。

ただし、食事だけでてんかんを治療できるわけではありません。
愛犬の状態や治療内容に合わせて、獣医師と相談しながら食事を選びましょう。

てんかんの犬に取り入れたい栄養素や食材、与えてはいけない食べ物については、以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ

犬はてんかんと診断されても、適切な治療によって発作をコントロールすることで、長く生活できる場合があります。
ただし、てんかんの原因や発作の頻度・重症度によって予後は異なるため、愛犬の状態に合わせて治療やケアを続けることが大切です。

  • 特発性てんかんの犬では、寿命中央値13.5歳と報告した研究がある
  • 構造性てんかんでは、原因となる病気の種類や進行度が予後に影響する
  • 高齢になってから初めて発作を起こした場合は、脳の病気が隠れている可能性もある
  • 重積発作や群発発作は緊急性が高いため、速やかな受診が必要
  • 発作の回数が増えたり全身状態が悪化したりした場合は、今後の治療やQOLについて獣医師と相談する
  • 抗てんかん薬による治療や定期検査、食事管理などを続けながら発作をコントロールする

てんかんは長期的な治療が必要になることもありますが、発作の状態を記録し、獣医師と相談しながら治療を続けていきましょう。

てんかんの治療薬は、長期的な投薬が必要になるケースもあります。
ぽちたま薬局への会員登録をしておくと、いざというときにスムーズにお薬をご購入いただけます。

会員登録はこちら
>>ぽちたま薬局

参考サイト(外部リンク)

  • 犬猫のてんかん│日本医科大学医学会雑誌
  • 犬猫などペットの薬通販「ぽちたま薬局」

    アーカイブ

    1. 犬

      市販のペットフードから手作りご飯に切り替える4ステップ
    2. フィラリア予防薬 いつから いつまで

      犬のフィラリア

      2026フィラリア予防薬の期間はいつからいつまで?何月から何月まで、子犬への投与…
    3. 猫のフィラリア予防の費用は年4万円!費用の内訳と安く抑える方法

      猫

      猫のフィラリア予防費用はいくら?動物病院での予防費例と安く抑える方法を紹介!
    4. 猫

      猫の皮膚病とはどんなもの?皮膚や被毛をいたわる手づくりレシピ
    5. 譲渡会とはどんなところ?譲渡会の流れやルール、里親になるための条件をご紹介

      犬

      譲渡会とは?初めてでも安心の流れ・ルール・里親になるための条件を解説
    PAGE TOP