最終更新日:

公開日:2018.11.21

ぜひ食べさせたい!猫の手作りご飯におすすめの食材

家族として迎え入れた愛猫のご飯。
毎日の食事が体を作ると言われるように、わたしたち猫飼いにとって、猫たちのごはん事情は最大の関心事といっても過言ではありませんね。

キャットフードだけ食べていれば栄養は事足りますが、毎日それだけでは味気ないような気も。
毎日の食事にはもちろん、特に誕生日やお祝いの日には趣向を凝らしたご飯を手作りするのもいいものです。

今回は、手作りの猫ご飯を作るうえで不可欠な食材、ぜひ取り入れたい食材を探ってみたいと思います。

猫の生態から食べる物が見えてくる

まずは、猫が自然界でどんなものを摂取してきた生物なのか猫の生態について思い浮かべてみましょう。

元来、猫は小動物を狩って生きてきた動物です。
古くから人間と猫は共生の道をたどってきました。

「働かせるために人間が家畜とした」犬とは違い、「穀物を荒らすネズミを排除したい人間と猫が手を組んだ」のです。

それがイエネコの始まりであるといわれており、現代においても、ヤマネコのような野生のネコからイエネコに至るまで、遺伝的な構成に大きな違いはないとされています。

小動物を狩って生きてきた動物なので、栄養素としては主に動物性のたんぱく質中心で摂取するのが望ましいということになりますね。

猫に与えるべき食材

では、猫に実際に与えるべき食材をまとめてみましょう。

肉類

肉類

肉食動物であるネコには、肉は最も食べさせたい食材のうちのひとつです。

含まれる栄養素は、たんぱく質やミネラル、ビタミンなどで、猫の体内で合成することのできない必須脂肪酸を多く含んでいます。

肉食動物であるネコには、肉は最も食べさせたい食材のうちのひとつです。
含まれる栄養素は、たんぱく質やミネラル、ビタミンなどで、猫の体内で合成することのできない必須脂肪酸を多く含んでいます。

  • 牛肉
  • 筋肉や皮膚、臓器、爪、被毛など、体の器官を作るのに欠かせない栄養素であるたんぱく質が豊富で、脂肪を含む部位は特に生命維持に必要な必須脂肪酸の供給源となります。

  • 豚肉
  • たんぱく質だけでなく、ビタミンB群をはじめとするビタミンやミネラルが豊富に含まれています。
    ビタミンBは疲労回復、亜鉛、鉄分、カリウム、カルシウムなどのミネラルは歯や骨などの原料になるだけでなく神経の伝達に関わったり、細胞の働きを円滑にするなど、体の組織を働かせるために必要な栄養素です。

  • 鶏肉
  • たんぱく質だけではなく、ビタミンAやB群、Kなどが豊富に含まれています。
    ビタミンAは成長や生殖、視角、感染予防などの幅広い生理機能に関与する栄養素で、ビタミンKは血管や骨の形成を促す効果のある栄養素です。

  • 馬肉
  • たんぱく質、カルシウム、鉄分、グリコーゲンの含有に優れています。
    グリコーゲンは糖の一種ですが、エネルギーの貯蔵庫のような働きをします。
    糖質は体内に取り込まれるとすぐにエネルギーとして消費されますが、すぐに必要とならなかった分の糖はグリコーゲンに合成されます。
    そして運動等で血液中の糖質が減少してくるとこのグリコーゲンが分解され、エネルギーとなり、消費されます。
    たんぱく質やアミノ酸がエネルギーに変換されるまでには時間を要しますが、グリコーゲンはすぐにエネルギー変換される点で優れた栄養素です。

  • 羊肉
  • 脂質と亜鉛を多く含みます。
    亜鉛は新陳代謝やエネルギーの代謝、免疫などの働きをサポートする栄養素です。
    ラムの脂質は良質な不飽和脂肪酸を含み、血管の健康をサポートします。

    チーズ

    チーズ

    チーズのたんぱく質は良質なアミノ酸をバランスよく含み、このアミノ酸は肝臓の機能改善や肝臓疾患治療に効果があると言われています。
    また、体内の塩分を外に出す働きもあり、高血圧予防の効果も期待されています。

    卵

    完全食品と言われる卵は、もちろん猫にもあげたい食材のひとつです。

    卵を生食で摂取する場合はサルモネラ菌が心配ですが、日本で販売されている鶏卵は、殻も殺菌消毒されていて生食を前提として販売されているのでサルモネラ菌に対して過剰に神経質になる必要はありません。
    消費期限を過ぎていない卵黄であれば、猫にも生のままであげて差し支えありません。

    しかし、卵白をあげるときは注意が必要です。
    卵白の部分にはアビジンと呼ばれるたんぱく質がふくまれていて、これを多く摂取すると体内のビオチン(ビタミンBのひとつ)に作用してビオチン欠乏症に陥る可能性があることから、卵白の摂取量には注意しなくてはなりません。
    アビジンは加熱によってビオチン親和性が破壊されるので卵白をあげる際は調理してからあげましょう。

    卵はこれらのことに気を付けてあげるようにしたい食材です

    魚類

    魚類

    猫の好物といえば魚を連想するほど、魚類は猫にあげたい食材のうちのひとつですが、実は肉類ほど重要ではありません。

    日本は周りを海に囲まれた島国で、古くから畜産よりは漁業が盛んでした。
    そのため、肉よりも魚の流通量が多く、人間が猫のエサとして与えていたものとして魚が多かったために「猫は魚が好き」というイメージが定着しているのです。

    ですが、元来猫は肉食の陸上生物です。
    魚は主食にはならないので、たまのご褒美やおやつ程度に考えた方がいいでしょう

    特に青魚には注意が必要で、サバ、アジ、イワシ、サンマ、ブリなどの青魚には不飽和脂肪酸の含有量が多く、摂取量が多くなると「黄色脂肪症(体内の脂肪が酸化する症状)」を引き起こします。

    生魚をあたえる場合は、醤油などの味付けをしていないもので青魚ではないお刺身を与えましょう。
    また、寄生虫がいないことを確認してからあげてください。

    猫草

    猫草

    猫飼いなら「猫草」を実際に猫にあげている方、あげてなくてもその名前を耳にしたことのある方は、多くいらっしゃるかと思います。

    猫はなぜ猫草を食べるのでしょう?

    猫草を見てすぐに食いつく猫もいれば、全く興味を示さない猫もいますね。
    食べても食べなくてもいいものであれば、必ず必要な食べ物というわけでもなさそうですが、いったい猫草ってなんなのでしょう?

    調べてみました。

    「猫草」という名称は俗称で、猫草という名称の植物があるわけではなく「猫が好んで食べる草」のことを猫草と呼ぶのだそうです。

    ホームセンターやペットショップで売られている猫草は燕麦のことが多く、猫が好むのはイネ科の植物であることが多いのだそうです。
    他に、燕麦でなくても、エノコログサ、オオムギ、スーダングラス、イタリアンライグラス、レモングラスなどのハーブが猫が好む草として売られていました。

  • 燕麦
  • イネ科の植物で、猫草として売られているのはこれが多いです。
    オーツ麦、オート麦とも呼ばれる穀物で、猫の食べごろは高さ7~8センチに成長したころです。

  • エノコログサ
  • イネ科の植物で、ふさふさの花穂を猫の目の前で振ると猫がじゃれつくので「ネコジャラシ」とも呼ばれる草です。
    現代では食用としての認識は無い植物ですが、飢饉の際にこれを食用としていた時代もありました。

  • オオムギ
  • イネ科の植物で、ビールや麦茶の原料になったり、雑穀として食べられている植物です。

  • スーダングラス、イタリアンライグラス
  • イネ科の植物で、どちらも牧草として使われる草です。
    スーダングラスはイネ科ですが、雑種に分類される草で、イタリアンライグラスは正式名称を「ネズミムギ」と言い、雑草として目にすることも多い植物です。

  • レモングラス
  • イネ科の植物で、特にアジア料理に使われることが多いハーブです。
    トムヤムクンやお茶など、広い範囲で食用として用いられます。

    肉食動物である猫がなぜ猫草を食べるのかということについては、まだ謎が多く、明確な理由は解明されていません。

    一般的には、

    1. 毛玉を出すため
    2. 排泄のため
    3. ビタミンを摂るため
    4. 単に食感を楽しんでいる

    ためではないかと言われています。

    野菜類

    野菜類

    猫は完全肉食動物なので、そもそも野菜を食べるという習慣がありません。
    腸は短く(猫の体調の4倍ほど・犬は5~6倍)、野菜の消化吸収が苦手な構造をしています。

    しかし、野菜を与えるメリットがないわけではありません。

    現代、猫の主食として扱われるドライフード(カリカリ)は水分量が少ないので、小動物を獲物として捕らえて食していた時代と比べ、食事以外で水分を補う機会が必要となってきます。

    また、主食としてお肉を与えている場合、現代のスーパーや肉屋で売られている生肉は骨や内臓などが取り除かれて売られていることが多いので、この部分を摂取していないことで必要な栄養素が足りていない可能性があります。

    そのため、お肉に不足しがちな栄養素を補うことができるという点でも、野菜を摂取するメリットは大きいと考えられます。

    あげても大丈夫な野菜にはどのようなものがあるのか?
    猫が欲しがることがあるものを中心に、あげてよいものかどうか調べてみました。

  • きゅうり
  • きゅうりの成分は全体の90%以上が水分なので、水分補給のために与えても問題がありません。
    ビタミンC、カロチン、カリウムなど、微量のミネラルが含まれています。

  • 白菜
  • 白菜も成分のほとんどが水分のため、水分補給のために与えても問題がありません。
    含有する栄養分は、カリウム、ビタミンK、葉酸などです。

  • レタス
  • レタスの成分もほとんどが水分のため、水分補給のために与えて問題ありません。
    含有する栄養素は、ビタミンK、ビタミンCなどで、マンガンなどのミネラルも少量含まれています。

  • キャベツ
  • キャベツは食べる胃腸薬とも呼ばれ、生の時はキャベジン(ビタミンU)と呼ばれる胃の粘膜を強化してくれる成分を多く含んでいます。
    また、アブラナ科の植物に多く含まれる免疫力や解毒力がアップする成分も多く含んでいます。
    免疫力アップには「インターロイキン1」、解毒力アップには「イソチオシアネート」という成分が有効です。

    猫におすすめ食材まとめ

    「猫にあげたい食材」いかがでしたか?
    次回は「猫に食べさせてはいけない食材」をご紹介します。

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