骨は、おもちゃとしても作られるくらい犬が好きな物というイメージがあります。
しかし、いざ本物の骨を目の前にすると、犬に与えて大丈夫なのか心配になる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
犬はもともと肉食動物なので、骨を与えても大丈夫です。
骨には肉の味もついているため、多くの犬は骨が大好き。
しかし、中には犬にとってよくない骨もあるため、与える際には注意が必要です。
ここでは、犬に骨を与えるメリットと与える際の注意点を説明します。
目次
犬に骨を与えるメリット
犬に骨を与えると、次のようなメリットがあります。
- 栄養価が高い
- 骨を噛むことで、ストレス発散につながる
- 顎が鍛えられる
- 歯磨きの代わりになる
栄養が豊富
骨にはカルシウムが豊富に含まれているため、骨を食べることでカルシウムを摂取することができ、歯や骨が丈夫になります。
また、骨の中心部にある骨髄(こつずい)には、たんぱく質や脂質が豊富に含まれており、骨や筋肉を作るための材料となり、犬の健康維持にもつながります。
ストレス発散につながる
犬も人間と同じように、ストレスを感じる生き物です。
運動不足やスキンシップ不足などが原因でストレスとなり、そのストレスを発散させるために、家具やクッションなどを噛んでしまうことも。
骨はしっかり噛まないと食べられないため、おやつとして骨を与えることで、犬のストレス発散につながります。
顎が鍛えられる
人間と同じように、犬もよく噛むことで顎の筋肉が鍛えられ、歯や顎が丈夫になります。
丈夫な歯や顎の犬は、歳をとってもしっかり物を噛んで食べることができるため、長生きにつながるでしょう。
普段から骨を与えて、顎を鍛えさせるとよさそうです。
その他にも、噛むことで脳内の血流がよくなり、脳の働きも向上することがわかっています。
歯磨きの代わりになる
犬も定期的に歯磨きをしてあげないと歯垢(プラーク)や歯石が溜まり、虫歯や歯周病、口内炎などの口腔内疾患になります。
これらの治療は、全身麻酔をかけて歯垢や歯石の除去のほか、抜歯することもあるのです。
骨をしっかり噛むことで、歯垢や歯石を除去することができます。
定期的に骨を与えることで、虫歯や歯周病、口内炎のリスクを下げる可能性が高いため、とくに歯磨きが苦手な犬にはおすすめです。
歯磨きと同じ効果を得ることができるため、歯の健康維持につながるでしょう。
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犬に骨を与えるときの注意点
犬の健康維持にも役立つ骨ですが、与える際にいくつかの注意点があります。
フライドチキンの骨
犬に骨を与えることに問題はありませんが、すべての骨が安全というわけではありません。
味付けの濃いフライドチキンは香りも強いので、「少し目を離した隙にワンちゃんが食べてしまった」ということも少なくありません。
フライドチキンのような加熱した鶏の骨は、噛むと縦に割れて鋭く尖ります。
その尖った骨の先で口の中や喉を傷つけることがあるため、犬に与える際は圧力鍋などで骨がやわらかい状態になったものを与えるといいでしょう。
硬すぎる骨は与えない
歯磨きの代わりにもなる骨ですが、硬すぎると歯がかけたり、割れたりしてしまう恐れがあります。
骨の種類や犬の体格によって、適している骨の硬さや大きさが違います。
犬に骨をあたえるときは、体格にあった大きさや硬さのものを選んであげましょう。
選び方のポイント
・子犬やシニア犬には、軟骨のような柔らかい骨
・骨を前足で持てる程度の長さ(鼻先から口角までの長さの2~3倍程度)
小さな骨
犬に与える骨のサイズが小さすぎるのもよくありません。
犬は特殊な消化器をもっており、骨を食べても数時間で消化できるそうです。
しかし小さな骨だと丸飲みしてしまい、喉に詰まらせて窒息したり、消化管が詰まって緊急処置が必要となったりする恐れがあるため、骨を与えた場合は犬が食べ終わるまで目を離さず様子を見ましょう。
生の鶏の骨は与えない
犬は生の骨も大好きですが、生の鳥の骨は与えないようにしてください。
生の鳥の骨はサルモネラ菌に感染している可能性が高く、摂取することで食中毒を引き起こし、下痢や腹痛、嘔吐などの症状があらわれます。
ほとんどのサルモネラ菌は60℃の熱を15分間くわえると死滅するため、犬に鳥の骨を与えるときは必ず加熱してからあげましょう。
【参考】
鶏肉におけるサルモネラ属菌のリスクプロファイル(外部リンク)
与えすぎに注意
骨には犬の健康に役立つ栄養がたくさん含まれているため、与えるのはよいことですが、与えすぎはよくありません。
一度にたくさん与えてしまうと消化不良をおこし、下痢になる場合があります。
犬がどんなにもっと欲しいと要求しても、飼い主の方で与える量を調整しましょう。
まとめ
- 骨はカルシウムなどの栄養が豊富で、犬に与えても大丈夫
- 犬は骨を噛むことでストレスを発散できる
- 骨は歯磨きの代わりになる
- 犬に生の骨を与えてはいけない
- 加熱した鳥の骨は縦に割れて鋭く尖るため、骨までやわらかくしたものを与える
- 犬に骨を与えすぎると消化不良をおこすため、与えすぎないこと
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