幅広い寄生虫に有効性を発揮するネクスガードキャットコンボですが、以下のような副作用が報告されています。
・一過性の流涎
・投与部位の脱毛および掻痒
・口から泡を吹く
・けいれん
・嘔吐
・下痢
・食欲不振
この記事では、ネクスガードキャットコンボの副作用の詳細と、使用上の注意点について掲載しています。
目次
ネクスガードキャットコンボの安全性
ネクスガードキャットコンボは10種類もの寄生虫の駆除ができる、オールインワンタイプのお薬です。
愛猫の背中に薬剤を垂らすスポットオンタイプのお薬で、月に1回使用します。
妊娠中・授乳期の猫への安全性が確認されている他、8週齢以上、0.8kg以上の猫にも使用が可能です。
ネクスガードキャットコンボは子猫から老猫まで、多くの猫が安全に使用できます。
【参考】
ネクスガード キャット コンボ® | ベーリンガー(外部リンク)
ネクスガードキャットコンボの副作用
ネクスガードキャットコンボを猫に投与した際に、どのような副作用が確認されているかを解説します。
もしも投与後にいずれかの副作用が現れた場合、すぐに動物病院を受診してください。
一過性の流涎(りゅうぜん)
ネクスガードキャットコンボの投与後に、猫が薬剤を舐めてしまうと一過性の流涎が見られることがあります。
流涎とはよだれを流す状態のことで、症状は軽く一時的なものです。
従ってネクスガードキャットコンボを投与した後は、薬剤が乾燥するまで投与部位を舐めさせないように注意してください。
薬剤を舐めることを防ぐためには、投与時に猫が舐めることができない、首の後ろに投与することがポイントです。
被毛をかき分けて、皮膚に投与することで薬剤が垂れなくなり、舐めるのを防ぐことにつながります。
また投与後に遊んだり、ご飯・おやつをあげることで気を逸らすのもおすすめです。
ならびに、多頭飼いのご家庭の場合では他のペットが舐めないようにすることも必要です。
投与部位が乾くまで他のペットと部屋を分けるなど、接触させないようにしてください。
【参考】
ネクスガード キャット コンボ-添付文書(外部リンク)
投与部位の脱毛および掻痒(そうよう)
ネクスガードキャットコンボの投与後、薬剤の刺激によりかゆみや発赤、脱毛などの症状が起こることがあります。
症状が見られるのは、投与した部位のみとされています。
ネクスガードキャットコンボの投与部位をかゆがっていたり、赤くなっていたりした場合は副作用の可能性があるため、早めに動物病院を受診するようにしてください。
その他の副作用
ネクスガードキャットコンボには、その他の副作用として次の症状が報告されています。
・口から泡を吹く
・けいれん
・嘔吐
・下痢
・食欲不振
これらの症状は、いずれもネクスガードキャットコンボとの因果関係は明らかではありません。
しかし薬剤を舐めた後に発生しているため、ネクスガードキャットコンボによる副作用だと考えられています。
【参考】
動物用医薬品等データベース(外部リンク)
ネクスガードキャットコンボの使用制限
ネクスガードキャットコンボは、年齢や健康状態により使用制限があります。
まず以下の内容に当てはまる猫には、ネクスガードキャットコンボを投与しないようにしてください。
使用が制限される猫 | ・8週齢未満の子猫
・体重0.8kg未満の猫 ・ネクスガードキャットコンボの成分「エサフォキソラネル」「エプリノメクチン」「プラジクアンテル」に過敏症を示したことがある猫 |
---|
また衰弱している猫やシニア猫では、ネクスガードキャットコンボを投与するべきかを慎重に判断する必要があります。
獣医師に相談した上で必要と判断された場合のみ、状態をよく観察しながら投与するようにしてください。
ネクスガードキャットコンボの注意点
ネクスガードキャットコンボは、投与の前後にいくつか注意点があります。
安全に使用するためにも、次に解説する注意点をチェックするようにしてください。
・投与前にフィラリア検査
・外用にのみ使用
・投与後の水浴・シャンプー
・同居動物との接触を避ける
投与前にフィラリア検査
ネクスガードキャットコンボを投与する前に、必ず動物病院でフィラリア検査を受けるようにしてください。
万が一、すでにフィラリアに感染している猫にネクスガードキャットコンボを投与すると、体内に存在するフィラリアの幼虫が一度に死滅します。
しかし死滅したフィラリアが血管の詰まりや全身のショック症状を引き起こし、最悪の場合は死に至る可能性もあります。
フィラリアの規制が疑われる場合、ネクスガードキャットコンボは獣医師の判断を受けた上で使用を検討してください。
外用にのみ使用
ネクスガードキャットコンボは、猫の皮膚に投与するように作られた外用薬です。
猫の口に投与をしたり、フードに混ぜて与えたりしないようにしてください。
またネクスガードキャットコンボは目に刺激を与える可能性があるため、投与の際は目に入らないよう注意してください。
投与後の舐めとりを防ぐためにも、肩甲骨の間(首筋のあたり)に投与することが推奨されています。
投与後の水浴・シャンプー
ネクスガードキャットコンボの投与後、2日間は水浴またはシャンプーは控えることが望ましいとされています。
投与してすぐにシャワーやシャンプーをした場合の影響に関しては、検証がおこなわれていません。
従ってシャワーやシャンプーをすると、ネクスガードキャットコンボの有効性が低下するなどの可能性が考えられます。
また2日以上経過した後は、シャワーやシャンプーをしても問題ありません。
同居動物との接触を避ける
多頭飼いのご家庭では、ネクスガードキャットコンボの投与後は同居している動物との接触を避けるようにしてください。
グルーミングなどで投与した部位を舐めてしまうと、副作用が起こる恐れがあります。
ネクスガードキャットコンボを投与した猫はケージに入れる、部屋を分けるなど、薬剤が乾くまで他の同居動物と接触をさせないようにしましょう。
また生活空間を分けるのが難しい場合は、投与した猫に服を着せるなどの工夫も有効です。
飼い主に対する注意点
ネクスガードキャットコンボを使用する際は、飼い主さんに対する注意点もあります。
下記の内容をよく読んだ上で、十分に注意しながら投与をおこなってください。
ネクスガードキャットコンボの投与後は、手を洗う
・薬剤が皮膚に付着してしまった場合、石けんを使って洗う
・ネクスガードキャットコンボは目に刺激を引き起こすことがあるので、目に入らないよう注意する
・万が一目に入った場合はすぐに水で洗い流し、刺激が続く場合は眼科を受診する
・妊娠中の方が使用する場合、手袋を着用する
・ネクスガードキャットコンボを誤飲した場合、すぐに病院を受診する
ネクスガードキャットコンボとブロードラインの違い
猫用の寄生虫駆除薬には、ネクスガードキャットコンボの他にブロードラインというお薬もあります。
どちらも同じ製薬会社から販売されているお薬ですが、ネクスガードキャットコンボはブロードラインの上位版として登場しました。
そのため効果や安全性の面で違いがあります。
ブロードラインは8種類の寄生虫を駆除するのに対し、ネクスガードキャットコンボは10種類の寄生虫に効果を発揮します。
またネクスガードキャットコンボは妊娠中の猫にも使用が可能となっています。
しかしネクスガードキャットコンボが使用可能になるのは8週齢~ですが、ブロードラインは7週齢~と、より若齢の猫にも使用できることが特徴です。
まとめ
ネクスガードキャットコンボの副作用や使用上の注意点について、ここまで解説してきました。
最後に使用時に起こりうる副作用や注意点について、重要なポイントをまとめます。
・妊娠中の猫や子猫にも使用ができ、安全性が高い寄生虫駆除薬
・主な副作用は一時的な流涎や投与部位の皮膚症状
・必ずフィラリア検査をおこなった上で使用
・投与後は同居動物と接触させないように注意
ネクスガードキャットコンボは10種類もの寄生虫に駆除・予防効果を発揮する、オールインワンタイプのお薬です。
対応する寄生虫の種類が多いことに加えて、副作用も少なく安全性にも優れます。
猫の寄生虫駆除薬をお探しの方は、ネクスガードキャットコンボを選ぶのがおすすめです。
ペットのお薬通販『ぽちたま薬局』スタッフのブログです。
このブログではペットのご飯を中心にペットの健康について考えたいと思います。