手作りドッグフードにチャレンジするにあたり、これから先、毎日毎日カロリーや栄養素の計算をしなければいけないのかと思うと、気が重くなりますよね。
でも、反論を恐れずに言えば、ペットの手作りご飯は大雑把なぐらいで丁度いいと思います。
手作りペットフードの目的は不健康な添加物や食材を排除した食生活を続けることです。
もちろん、ある程度の栄養バランスを考える必要はありますが、それは人間の食事とて同じこと。ですので、私たちの食事と同じように食材だけ吟味して、ざっくりと作ればいいのです。
ずぼらな筆者が作る手作りご飯は、面倒な計算などなく、本当にざっくりです。
かといって、いい加減という意味ではありませんので、そのあたりはご安心を。
シニア犬のいる我が家ではドッグフードを手作りご飯に変えて数年が経ちますが、特にカロリーや栄養素の計算を行うこともなく、不健康な体重の増減や体調の不調もみられず、むしろ毛ヅヤや体臭が改善され健康そのもので過ごせています。
最初の頃は何が好みで何が嫌いか、何が消化に良くて何が悪いのか、色々試行錯誤しましたが、慣れてくると最適な食材が分かってくるので、いい加減な性格の私でも苦労なく手作りご飯を楽しめています。
また、いきなり初めから毎食分を手作りで賄おうとせずに、忙しい朝や平日は市販のドッグフードで、時間のある時に手作りにチャレンジするくらいのスタンスで良いと思います。
大切なのは、ペットの健康を意識することと、まずは始めてみることですから。
それと一番大切なのは愛情です!
鶏の胸肉と野菜のスープ
ということで、筆者が実践している「ずぼらレシピ」を紹介いたします!
今回のテーマはザ・生食。
家畜化されたとはいえ、犬はオオカミの眷属です。オオカミや犬の消化器官には生の食材が持つ消化酵素が必要で、これは加熱した食材や調理済みのフードからは摂取することはできません。
ですので、筆者の場合は週に数回、生食を取り入れるようにしています。
材料
分量:体重6kgのミニチュアダックスフンド 1食分
・鶏の胸肉:40g
・ブロッコリー:100g
・サツマイモ:120g
・大根:約5g
・ニンジン:約5g
・納豆:1パックの1/4
・オリーブオイル:小さじ半分
・水:100CC
(参考:ペットタイムズ)
つくり方
1. 鶏の胸肉40gを半分に切り、切ったうちの半分を水100CCを張った鍋に入れ、もう半分は常温になるように置いておきます。
2. ブロッコリーとサツマイモを、3~4㎝四方の大きさに切り、1の鍋に入れます。
3. 鶏の胸肉の半分、カットしたブロッコリーとサツマイモが入った鍋にオリーブオイルを入れ、弱火で茹で上げます。
4. サツマイモを箸で刺してみて、柔らかくなったら火を止め、鍋のまま茹で汁が人肌になるまで冷まします。
5. 鍋に指を入れて温度を確認します。熱くなければOK。
6. 具財を茹で汁ごと器に盛り付け、常温に戻しておいたもう半分の鶏胸肉を添えます。
7. ニンジンと大根をすりおろし、納豆と一緒に器に盛りつけます。
筆者の犬はこのレシピに、はちみつ(小豆大)を混ぜた大さじ半分のカスピ海ヨーグルトと犬用ビスケットを3枚を与えてやると、大変喜びます。
このレシピの食材について
いつも食材の分量はざっくりなのですが、レシピのために計量してみました。
皆さまの愛犬の体重や年齢によって増減させる必要がありますが、ほんとにざっくりでいいと思います。
ちなみに、それぞれの食材を用いる意図ですが、これまたざっくりです。特に何も計算していません。
鶏肉
まず鶏肉ですが、これは脂肪分が少なく高タンパクである胸肉を与えるようにしています。
これを茹でたものと生肉の両方を使うのですが、生肉を与えることについては賛否両論あると思います。また、生肉に慣れていないワンちゃんはお腹が下る場合がありますので、ご不安であれば両方加熱してください。
筆者は『生肉酵素教』の信者(そんな教団ありませんが)ですので、筆者なりの考えでは、犬に必要な消化酵素を取り入れるために生肉を与えるようにしています。
ブロッコリー
ブロッコリーはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な食材ですが、私の場合は愛犬が高齢のため、抗がん作用を期待して与えています。
ニンジンと大根
ニンジンと大根は少量を生で与えていますが、これらも栄養素よりも消化酵素を蓄えるのが目的です。
サツマイモ
サツマイモは、肉食動物である犬には必要ないとの考えもありますが、筆者の場合はお通じをよくするためと、糖質エネルギー(グリコーゲン)の確保のために与えています。
納豆
納豆については腸内環境と免疫機能の維持のため与えています。また、植物性ですがタンパク質も摂取することができます。
オリーブオイル
オリーブオイルは便秘の予防のほか、皮膚の健康維持が目的です。
ずぼらスープまとめ
今回はこのレシピになりますが、栄養が偏らないように、またアレルギーの発生を抑えるため、材料の野菜や肉は2日に1回は他のものに変えるようにしています。
私の場合、1週間に鶏の胸肉、ササミ、内臓(加熱)、手羽先をローテーションし、2週間に1回牛肉、1ヶ月に1回豚肉(加熱)を取り入れるようにしています。
選ぶ食材や調理法は飼い主さんのペットの栄養学に対するお考えや、愛犬の体質によってそれぞれ異なります。
手作りご飯のレシピは愛犬の体質や嗜好を見極めながら工夫して作るのが醍醐味ですので、愛犬が喜ぶご自身のとっておきレシピの参考になりましたら幸いです。
長くなりましたが、もっとも大切なのは愛情です!
初めのうちは危険な食材だけを避ければいいので、難しく考えず、手作りご飯を楽しみましょう!
ぽちたま薬局のメルマガ担当。
手術しても再発する愛犬の腫瘍に悩まされていましたが、ご飯を手作りに変えてから病気の改善を目の当たりに。
それから5年、手作りご飯のチカラを信じて毎日レシピとメルマガ企画を考える日々を過ごしています。