驚いた表情のチワワ

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犬のしゃっくりの原因と対処法

犬も人間ほど頻繁ではありませんが、同じ生理的現象としてしゃっくりをします。
しゃっくり自体はとくに問題ありませんが、あまりに長い時間続く場合は病気のサインの場合があります。

しゃっくりの原因や対処法を知ることは愛犬の健康を守ることにもつながるため、この記事では犬のしゃっくりに関して詳しく説明します。

犬のしゃっくりについて知ろう

オッドアイの犬

犬のしゃっくりは自然におきる無害な症状のひとつですが、その原因や対処法、予防法を知ることでより犬との快適な生活を送ることができます。
ここでは犬のしゃっくりの種類について説明します。

  • 一時的なしゃっくり
  • 犬が寝ているときのしゃっくり
  • 子犬のしゃっくり
  • 頻繁なしゃっくり

一時的なしゃっくり

通常しゃっくりは一時的なもので、30分程度、長くても3時間ほどで治まります。
他の症状もなく、元気で食欲もあるようならとくに心配する必要はありません。

犬が寝ているときのしゃっくり

犬は寝ているときにもしゃっくりをすることがありますが、人間がしゃっくりするメカニズムと同じように横隔膜の痙攣によっておこります。
とくに子犬や若い犬はまだ神経系が発達途中のため、寝ている時でもよくしゃっくりを起こします。

昼間は普通にすごしていたのに、寝ている時だけしゃっくりをしている場合はとくに問題ありません。

子犬のしゃっくり

子犬は体が成長途中でまだいろいろな機能が出来上がっていません。
食欲も旺盛なため、出されたご飯を一気に食べてしまい、急激な胃拡張で横隔膜が痙攣し、しゃっくりにつながります。

食事がきっかけでしゃっくりが出ることが多いため、1度にあたえるご飯の量を減らし複数回に分けてあたえるなど、あたえかたを見直しましょう。

その他不安やストレス、病気などが原因でしゃっくりをすることがあるため、以下の症状が現れた場合は要注意です。

  • 長時間続く
  • 頻繁に起きる
  • 嘔吐する
  • 咳をしている

しゃっくりだけではなく他の症状が伴っている場合はすぐに獣医師に診てもらいましょう。

頻繁なしゃっくり

一時的なしゃっくりなら問題ありませんが、頻繁に発生するしゃっくりの場合は健康上に問題がある可能性があります。

  • 1時間以上続いている
  • 毎日、あるいは毎食後出る
  • 最近頻度が増えた
  • 他の症状もある

上記にあてはまるしゃっくりであれば、念のため獣医師に診てもらいましょう。

原因

ぐったりしている犬の足

犬の腹部や胸部の構造は人間と似ているため、体内の腹部と胸部を仕切っている横隔膜がけいれんすることで人間と同じようにしゃっくりをします。
とくにまだ体が出来上がっていない子犬に多く見られ、早食いやご飯が体に合っていない、ストレスや不安を感じている、なんらかの病気をかかえているなどの理由があります。
子犬よりは頻度が落ちますが成犬でもしゃっくりするため、ここでは原因について説明します。

  • ストレスや興奮
  • 気温の変化
  • 飲食物の影響
  • 健康問題

ストレスや興奮

犬がストレスや興奮を感じると、横隔膜周辺の組織が刺激されしゃっくりがおきる場合があります。
成犬でもおきますが、とくに体や神経系が未発達な子犬におこりやすい傾向があります。

気温の変化

急激な気温の変化がしゃっくりにつながることがあります。
熱い飲み物もそうですが、とくに冷たい水を飲んだ後だと食道や胃が収縮します。
横隔膜は胃の近くにあるため、連動してしゃっくりが出てしまいます。

飲食物の影響

犬は食事が大好きな生き物なので、ご飯を食べすぎてしまったり、早食いしてしまったりすることでしゃっくりがおきる場合があります。
必要量以上を食べたり早食いしたりすることで、胃がご飯や同時に飲み込む空気で拡張し、横隔膜が刺激されしゃっくりが出ます。
またご飯が犬の体質に合っていない場合、体内で食べ物が消化された際に発生したガスで胃が拡張しやすくなり、しゃっくりにつながることもあります。

健康問題

たまにおきるしゃっくりならとくに問題ありませんが、頻繁に発生する場合は胃腸系に問題があるサインとして注意する必要があります。
胃拡張胃捻転の場合、発生してから数時間で死に至る場合もあるため、とくにお腹が膨れて苦しそうにしている時はすぐに獣医師に診てもらいましょう。

その他考えられる病気としては以下があげられます。

呼吸器系 気管支炎、肺炎、喘息、肺がんなど
消化器系 胃潰瘍、胃炎、食道炎、胃捻転、胃拡張など
循環器系 心臓肥大、胸膜炎、心膜炎など
脳関係 脳梗塞、脳腫瘍、てんかんなど
その他 低体温症、誤飲、寄生虫など

しゃっくりの対処法

くつろぐ犬

ほとんどの場合、犬のしゃっくりはとくに問題ありませんが、なるべく早く愛犬のしゃっくりを和らげてあげるために、自宅でできる対処法を紹介します。

自宅でできる対処法

犬のしゃっくりを和らげるための自宅でできる方法は以下になります。

  • 安静にさせる
  • マッサージ
  • 水を飲ませる

安静にさせる

犬自身が自分のしゃっくりに驚いている場合もあるため、声をかけながらゆっくりなでたり、やさしく抱きしめてあげたりしましょう。

また愛犬がゆっくり休めるスペースを用意し、リラックスしてもらいましょう。
落ち着いた環境で静かにすごさせると、しゃっくりが止まることがあります。

マッサージ

犬のしゃっくりを止めるにはマッサージも効果的です。
犬の首回りや背中、みぞおちを手のひら全体でゆっくり優しくマッサージしましょう。

とくにみぞおちあたりはしゃっくりの原因となっている横隔膜があるため、マッサージすることで痙攣が抑えられ、しゃっくりが止まることがあります。

水を飲ませる

犬に水を飲ませるのもしゃっくりを止めるのに良い方法です。
呼吸が乱れているためにしゃっくりが出ている場合、適量のお水を飲ませることで呼吸が整い止まることがあります。

ただし、水をがぶ飲みさせてしまうと鼻に入り苦しくなることや、大量の水で胃が拡張してしまうことがあるので、少量ずつあたえるようにしましょう。

獣医さんに相談する場合

獣医師

しゃっくりが1時間以上続く、または毎日頻繁に繰り返される場合、背後に別の病気が隠れている場合があります。
愛犬の様子を観察し、その状況によって獣医師に相談する必要があります。

観察する

日ごろから愛犬の様子を観察し、しゃっくりが起きた場合、いつ、どのような状況で起きたのかメモしておくことをおすすめします。

メモすることでしゃっくりの発生パターンがわかるだけでなく、獣医師に相談する際に正確な状況を伝えることができ、より精度の高い判断をしてもらえます。

獣医に相談

しゃっくり以外に別の症状も見られる場合は重大な問題が発生している可能性があるため、早めに獣医師に相談しましょう。

とくに胃拡張や胃捻転、脳梗塞を引き起こしている場合は対応が遅れると命に関わる危険性があるため、嘔吐している、お腹が張っていて苦しそうなどの様子がみられたらすぐに獣医師に診てもらいましょう。

しゃっくりを予防する方法

早食いする犬たち

犬にしゃっくりをまったくさせないような予防方法はありませんが、発生のリスクを避けることは可能です。
次の項目で以下の具体的な方法について詳しく紹介します。

  • 適切な食事
  • ストレスを減らす

適切な食事

しゃっくりの発生には食事も関係しているため、適切な量や食事内容に変えることで予防につながります。

食事の量や回数

一度にたくさんの食事を胃の中に入れると横隔膜が刺激されしゃっくりの原因となるため、以下の工夫をしましょう。

  • 一度にたくさんの量のご飯やおやつをあげない
  • 1日分のご飯を複数回に分けてあげる
  • 早食い防止用の食器を使用する

適切な食事内容

犬の体質に合っていないご飯の場合、食べ物が体の中で消化された際に発生したガスで胃が拡張し、横隔膜を刺激してしゃっくりにつながることがあるため、食事内容を見直す必要があります。
品質の良いドッグフードを選ぶことで、消化器系のトラブルを回避できます。

また以下の工夫や変更をすることでしゃっくりを予防できる場合があります。

  • ドライフードはふやかしてからあたえる
  • 粒の小さいドライフードに変える
  • ドライフードからウエットフードに変更する
  • ウエットフードからドライフードに変更する

ウエットフードから急にドライフードに変えると硬さに慣れずしゃっくりが起きやすいため、変更する場合は少しずつ慣らしていきましょう。

ストレスを減らす

犬のストレスを減らすことで、しゃっくりを予防することができます。

定期的な散歩や運動

ストレスを感じている犬は定期的に散歩に連れて行ったり、運動をさせたりして気分転換をさせてあげましょう。
激しすぎる運動は呼吸が乱れてかえってしゃっくりをひきおこしてしまう可能性があるため、適度な運動の範囲でとどめておきましょう。

落ち着ける環境を作る

普段から犬が落ち着ける場所や安心して眠れる場所を作ってあげるのも効果的です。
犬が好きそうな場所、またはペット用ベッドなどでプライベートエリアを確保し、気に入っている毛布やおもちゃを置いてあげると良いでしょう。

まとめ

犬のしゃっくりはそのほとんどが無害で、しばらくすると自然とおさまるためそれほど心配する必要はありません。
しかし頻繁にしゃっくりをしている、しゃっくり以外の症状が現れている場合は、健康上の重大な問題が発生している可能性があるため、専門家の意見を求めることが大切です。

愛犬の健康のためにも、普段から愛犬の行動やしぐさ、体調などを注意深く観察し、異変があればすぐに獣医師に診てもらいましょう。

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