ウェルシュ・コーギー

公開日:

最終更新日: 2023.10.18

ウェルシュ・コーギーの最高寿命はどのくらい?最も多い死因と病気について

この記事では、ウェルシュ・コーギーの寿命と最も多い死因、かかりやすい病気について掲載しています。
コーギーがかかりやすい病気のことをよく知り、早期発見や予防することで、健康寿命を延ばすことができるでしょう。

ウェルシュ・コーギーについて

ウェルシュ・コーギーには、「ペンブローク」「カーディガン」の2種類存在します。
それぞれ外見や性格に特徴があります。

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの特徴
ウェルシュ・コーギー・カーディガンの特徴

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの特徴(体高・体重)

ウェルシュ・コーギー・ペンブローク

原産地 イギリス
体高 約25~30cm
体重 オス:10~12kg
メス:9~11kg
外見 ・胴長短足で、筋肉質。
・立ち耳で、断尾されることが多いため、尻尾がない、または短い。
・毛色はレッドか、セーブル、フォーン、ブラック&タン。
性格 ・活発で散歩や遊ぶことが好き。
・飼い主に忠実で、学習能力が高い。

【参考】一般社団法人ジャパンケネルクラブ

ウェルシュ・コーギー・カーディガンの特徴(体高・体重)

ウェルシュ・コーギー・カーディガン

原産地 イギリス
体高 約30cm
体重 オス:14~17kg
メス:11~15kg
外見 ・体高はペンブロークよりも高く、胴長短足。
・筋肉質でがっしりしている。
・立ち耳で、尻尾は長い。
・毛色はセーブル、レッド、ブルーマール、ブリンドルなど。
性格 ・活発で、遊ぶことが好き。
・飼い主に忠実で、利口。
・警戒心が強い。

【参考】一般社団法人ジャパンケネルクラブ

ウェルシュ・コーギーの平均寿命

ウェルシュ・コーギーの寿命は12歳~15歳で、中型犬としては平均的です。

東京都獣医師会霊園協会の調査によると、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの平均寿命は13.3歳。
ただし個体差があり、健康状態や飼育環境、運動量、食事などによって影響を受けます。

愛犬の健康に配慮した飼育を行い、定期的に動物病院で健康診断を受けると良いでしょう。

【参考】東京都獣医師会霊園協会

ギネス最高齢の犬

2023年最新のギネス世界記録によると、史上最高齢の犬は30歳243日
愛情はもちろんのこと、自然の中で自由に暮らし、健康的な食事を与えたこと長生きに繋がったのでしょう。

ギネス世界記録には、コーギー最高齢の情報はありませんでした。

【参考】ギネス世界記録

ウェルシュ・コーギーの寿命は短い?

一般社団法人ペットフード協会の調査によると、犬の平均寿命は年々伸びています。

■犬の平均寿命一覧

超小型 小型 中・大型
2010年 14.37 14.13 13.69
2018年 15.01 13.91 13.36
2019年 15.20 13.99 13.69
2020年 15.19 13.97 13.60
2021年 15.30 14.05 13.52
2022年 15.31 14.28 13.81

コーギーの平均寿命は平均12~15歳と言われており、上記データからも中型犬としては平均的ということが分かります。

日本ではもうすぐ19歳になるコーギーや、20歳2ヶ月生きたコーギーもいるようです。

紹介したデータはあくまで平均寿命なので、健康状態や生活習慣によって平均寿命よりも長くなることもあります。

【参考】一般社団法人ペットフード協会

ウェルシュ・コーギーの最も多い死因

動物病院から得られたデータによると、犬の死因で最も多いのは「腫瘍」です。
また、ペット保険のアニコム損害保険株式会社で調査されたデータには、腫瘍が最も多い死因となる犬種は、ミニチュア・ダックスフンド、ゴールデン・レトリーバー、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークと記されています。

上記のデータより、ウェルシュ・コーギーの最も多い死因は「腫瘍」です。
中高齢期になると、悪性腫瘍にかかるリスクが高くなります。

その他にも近年、コーギーの変性性脊髄症(DM)発症例が増えてきました。
徐々に進行していく脊髄の病気で、最終的には呼吸不全を起こして死亡します。

コーギーがかかりやすい病気についてはこちら

【参考】動物病院カルテデータをもとにした日本の犬と猫の寿命と死亡原因分析
犬種別の平均寿命を調査│ペット保険アニコム損害保険株式会社

ウェルシュ・コーギーの突然死について

ウェルシュ・コーギーが突然死する恐れのある病気についてご紹介します。

■動脈管開存症(どうみゃくかんかいぞんしょう)

症状 軽度の場合は、無症状で病気に気づかず過ごすことがある。
重度の場合、食欲低下、元気がない、咳、呼吸困難などが見られる。
原因 犬の先天性心血管奇形で最も多い病気で、動脈の壁の組織に異常がみられる。
複数の要因が重なって発症するといわれている。
治療法 外科治療が第一選択で、診断された場合は早期の手術が推奨される。
うっ血性心不全が起こっている場合は、手術ができるようになるまで利尿剤や強心剤、血管拡張剤で治療する。

■クッシング症候群

症状 食欲亢進と体重増加、多飲多尿、皮膚が薄くなる、腹部の膨らみ、左右対称性の脱毛、筋肉量の低下などが見られる。
原因 副腎から分泌されるコルチコイドが過剰に分泌されて症状が出る疾患。
脳下垂体の腫瘍と副腎皮質の腫瘍によるもの。
治療法 原因に応じて治療法が異なる。
脳下垂体の腫瘍がある場合、腫瘍が小さい時は薬物療法、腫瘍が大きい時は薬物療法のほかに外科手術。
副腎に腫瘍がある場合は、外科手術(副腎摘出)。

ウェルシュ・コーギーの後ろ足が震える原因

ウェルシュ・コーギーの後ろ足が震える原因には、以下のようなことが考えられます。

  • 疲労やストレス
  • 寒さや恐怖心
  • 痛み(ヘルニアや関節などの痛み)
  • 病気(脊髄疾患、神経障害、脳疾患など)

痛みや脊髄疾患、神経障害、脳疾患が原因となる場合は、早期発見・治療が大切です。
震えが続く場合は、早めに獣医師に相談し、適切な治療を受けてください。

ウェルシュ・コーギーがかかりやすい病気

ウェルシュ・コーギーがかかりやすい病気には、以下のようなものがあります。

変性性脊髄症(DM)
椎間板ヘルニア
進行性網膜委縮
白内障
外耳炎
肥満症
皮膚疾患

変性性脊髄症(DM)

変性性脊髄症は、痛みを伴わず、ゆっくりと進行する脊髄の病気です。
症状は9~11歳頃から現れ、後ろ足から麻痺が始まります。

現在、変性性脊髄症を治す治療法はありません。
病気のことをよく知り、適切なケアをしてあげてください。

症状 ・後ろ足の運動障害や不安定な歩行
・足の引きずりや後ろ足の力が弱まる
・病気の進行により、排尿障害(尿や便のコントロールが難しくなる)
・首の脊髄にまで病変が及ぶと呼吸障害が現れる(息づかいが荒い、不規則な呼吸)
治療方法 理学療法

【参考】ウェルシュ・コーギーの変性性脊髄症│岐阜大学動物病院
埼玉動物医療センター

椎間板ヘルニア

ウェルシュ・コーギーは、胴が長く脚が短い体型のため、脊椎に負担がかかりやすく、椎間板ヘルニアにかかりやすい犬種です。

症状 ・背中の痛み
・ふらつき、足先を擦って歩く
・歩行困難
・排尿困難
・進行すると痛覚消失
治療方法 痛みだけの場合、非ステロイド性消炎鎮痛薬やステロイドを使用。
重度の麻痺や進行性の場合は、手術が検討される。

進行性網膜委縮

進行性網膜委縮は、光を感知する網膜が徐々に薄くなり、最終的に失明する遺伝子疾患です。
現在、進行性網膜委縮を治す薬や手術はありません。

症状 ・視力低下によって、物にぶつかる、地面のにおいを嗅ぎながら歩く
・進行すると、白内障が起こることがある
治療方法 治療薬や手術はない。
網膜の変性を抑えるためにビタミンEなどのサプリメントを使用。

白内障

犬の白内障は、目の中の水晶体が白く濁った状態で、遺伝によるものが多いです。
遺伝以外にも、外傷や糖尿病などの病気に併発して起こることもあります。

症状 ・目が白く見える
・常に瞳孔が開いている
・物にぶつかる
治療方法 薬物療法(点眼や内服薬で白内障の進行を遅らせる)
外科手術(水晶体を取り除き、人工レンズを挿入)

外耳炎

子犬期のウェルシュ・コーギーは垂れ耳で、耳が蒸れやすく外耳炎にかかりやすいと言われています。

症状 ・耳垢が増える
・耳をかゆがる
・頭を振る
治療方法 ・点耳薬
・耳の洗浄

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肥満症

ウェルシュ・コーギーコーギーは、食欲旺盛で太りやすい犬種のため、肥満症にかかることがあります。
肥満になると、さまざまな病気を引き起こします。

日ごろからフードやおやつを与えすぎないよう管理し、十分な運動量を心がけると良いでしょう。

コーギーの体重
メス 平均9~11kg
オス 平均10~12kg

皮膚疾患

コーギーは皮膚病にかかりやすく、アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎、毛包虫症を起こすことがあります。
こまめにブラッシングをするなどして、皮膚の赤みや腫れ、脱毛、乾燥など異常がないか確認すると良いでしょう。

皮膚に異常がみられた場合は、早めにかかりつけの動物病院を受診してください。

ウェルシュ・コーギーの健康寿命を延ばすために出来ること

ウェルシュ・コーギーの健康寿命を延ばすためには、以下のことを実践すると良いでしょう。

健康診断を受ける
バランスの取れた食事
適度な運動量
ストレスを軽減
生活環境を整える

健康診断を受ける

ノミやダニ、フィラリア予防に加え、年に1回の健康診断を受けましょう。
ウェルシュ・コーギーは、遺伝的な健康問題を抱えることがあるため、定期的に健康診断を受けることが大切です。

早期発見・早期治療することで、健康寿命を延ばすことができます。

バランスの取れた食事

ウェルシュ・コーギーは、食欲旺盛で太りやすい犬種です。
愛犬が欲しがるままに食事やおやつを与え続けると、肥満になります。

成犬の場合、1日2回(朝晩)、ドックフードのパッケージに記載されている餌の量を目安に与えてください。
また、次のような成分も意識しましょう。

タンパク質、低炭水化物、コンドロイチンやグルコサミンなどの関節サポート成分

適度な運動量

ウェルシュ・コーギーは、古くから牧畜犬として走り回っていた歴史からもわかるように運動が好きで、散歩や走ることが大好きです。
成犬の場合は、1日2回、それぞれ30分~1時間程度散歩すると良いでしょう。

適度な運動をさせることで、肥満や関節疾患などを予防することができます。

ストレスを軽減

ウェルシュ・コーギーは、飼い主との絆が深く、孤独を感じやすい犬種です。
毎日のスキンシップで愛情を与え、ストレスを軽減することができます。

生活環境を整える

愛犬が活動する部屋がフローリングの場合、床が滑りやすく、関節を痛める原因になります。
そのため、滑りにくいカーペットを敷くと良いでしょう。

その他にも高い段差の上り下りは、足腰の関節を痛めてしまいます。
無理なく高い場所に上り下りできるように、ペットステップ・スロープをソファやベッドなどの場所に設置すると良いでしょう。

まとめ

  • ウェルシュ・コーギーの寿命は12歳~15歳で、中型犬としては平均的
  • 日本では20歳2ヶ月生きたコーギーもいる
  • 最も多い死因は「腫瘍」
  • 突然死する恐れのある病気は、「動脈管開存症」「クッシング症候群」
  • コーギーの後ろ足が震える原因は、ヘルニアや関節などの痛みや病気が考えられる

ウェルシュ・コーギーがかかりやすい病気には、変性性脊髄症や椎間板ヘルニア、皮膚疾患などがあります。
定期的に健康診断を受けるようにし、気になる症状があればすぐに動物病院を受診してください。

治療には費用がかかりますが、継続して薬を使う必要がある場合、最初は獣医師に処方してもらい、そのあとは通販で買うと予防・治療薬の負担が軽くなります。

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