慢性腎不全の猫が治ったケースはある?根治的な治療方法について

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慢性腎不全の猫が治ったケースはある?根治的な治療方法について

多くの猫がかかってしまう慢性腎不全。
とくに、シニア期になると発症率が高いと言われています。

残念ながら現在、低下した腎臓の機能を回復させる方法はほとんどありません。
そのため愛猫が腎臓病になったら、少しでも穏やかに長く生きられるような治療が大切です。

しかし飼い主さんとしては、延命よりも確実な「回復」を望みたいですよね。
では、「愛猫の慢性腎不全が治った」というケースはあるのでしょうか?

この記事では、猫の慢性腎不全の根治的治療があるのかを解説していきます。

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猫の腎臓病への効果が
期待される治療法は?

猫の腎臓病に効果が期待される手段として、どのような治療法があるのでしょうか?
以下より詳しく紹介していきます。

猫の腎臓病の新薬「AIM薬」の開発

猫の腎臓病の新薬「AIM薬」の開発

猫の腎臓病に対しては、「AIM薬」という新薬の開発も行われています。

AIMとは、猫の血液中に存在している遺伝子。
これは多くの動物に存在しており、死細胞とも呼ばれる体内のゴミを食べさせる役割をしています。

しかし、猫や猫の仲間はなぜかAIMが活性化していないこともわかっています。
そのため、ゴミが腎臓に溜まり腎臓病を発症してしまう…ということが研究結果として発表されました。

つまり、AIMが活性化していない=AIMを補えば腎臓病を防ぐことができ、長期的に腎機能回復の可能性もあるということです。

新薬は腎不全の猫に「AIM」を投与することで、ゴミを食べさせる目的を補い、腎機能の改善効果を期待するもの。

猫の腎臓病の新薬「AIM薬」の開発

現在、このAIMを活性化させる成分を入れたキャットフードやおやつがすでに販売されています。
フードやおやつを与えた飼い主さんからは、腎臓の数値が下がったという報告も届いているそうです。

そしてお薬はほぼ完成しているとのことですが、臨床試験や手続きなどはこれから始まります。
承認時期は定まっていませんが、2026年の認可を目標にしているとのこと。
認可が下りれば猫と飼い主さんの大きな希望になりますね!

猫の腎臓病の再生医療(幹細胞療法)

腎臓病の猫に効果が期待できる治療として、再生医療(幹細胞療法)も注目を集めています。
再生医療は、お薬を使用するだけの治療法ではありません。

健康な猫から採取した細胞を、腎不全の猫の体内に点滴や注射をするという方法です。
生きた細胞の治癒力をそのまま使い、腎臓に起きている炎症などを抑えて、腎機能を改善していきます。

論文によるとかなりの改善がみられ、食事量などの改善が見られたそうです。

点滴や皮下注射で治療をするので麻酔は必要なく、論文によると投与中と投与直後に副作用は見られなかったとのことなので、猫への負担も少なそうですね。

猫の腎臓病の再生医療(幹細胞療法)

再生医療の費用は猫の症状や動物病院によって異なりますが、10万円ほどかかることもあるので、高いと感じる飼い主さんもいるでしょう。

とはいえ猫への負担が少なく、腎臓機能の改善の回復が見込めるので、気になる方は再生医療を行っている動物病院で一度相談してみるのもよいですね。

ただし、症状によっては再生医療が受けられない場合もあります。
病状が進行して、生命維持に必要な腎機能が足りなければ、治療できない可能性があることを覚えておきましょう。

参考
~猫の慢性腎臓病に対する間葉系幹細胞の効果の検討~(外部リンク)

猫の慢性腎不全の根治的治療となる腎臓移植

猫の慢性腎不全の根治的治療となる腎臓移植

腎臓病の猫に対する根治的治療方法として、米国では腎臓移植が確立されています。
悪くなって回復しない腎機能を補うために、健康な腎臓を移植するという方法です。

猫の慢性腎不全の根治的治療となる腎臓移植

実際に末期腎臓病の猫への成功例も多数確認されており、腎臓移植はアメリカでもメジャーな治療方法。

移植する際は、腎機能に異常がないドナーの猫から、体内にふたつある腎臓のうちひとつを提供してもらいます。
ドナーとなる猫は感染症や全身疾患にかかっていない健康体であることが条件。

国内ではまだ実例が少ない手術ですが、保護された猫から腎臓を移植をし、2頭の猫を救ったという例もあるようです。

参考
低蛋白食による猫の慢性腎不全の進行抑制(外部リンク)
猫の慢性腎不全に対する腎移植の臨床的考察(外部リンク)
猫の生体腎移植〜移植で救われるふたつの命〜
(外部リンク)

慢性腎不全の猫の
治療ができないときは?

上述した通り、猫の慢性腎不全には腎移植やAIM薬による治療法が期待できます。
しかしどちらも国内で今すぐ治療することは難しく、現実的な方法ではありません。

また、腎機能の低下が著しい場合は、治療をせずに見守るという判断をする動物病院もあります。

ただし、治療ができなくても愛猫とのお別れが今すぐやってくるわけではありません。
愛猫を長生きさせるために、飼い主さんができることもたくさんあります。

慢性腎不全において何より大切なのは飼い主さんのサポート。
腎臓病の猫に長生きしてもらうために有効とされるものには、以下のような方法があります。

腎臓病の猫を
長生きさせるためのケア方法

  • 継続的にお薬を投与する
  • 食事療法をおこなう
  • サプリメントで
    腎機能をサポートする

ぽちたま薬局では、セミントラやフォルテコールなど、腎臓病の治療薬を多数取り扱っています!
お薬の補充などにぜひお役立てください。

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慢性腎臓病の猫に長生きしてもらうためのケア方法を、以下のコラムでも詳しく解説しています。

また、腎臓病の治療費が高く「お金がない…」とお悩みの方、以下のコラムで薬を安く購入する方法を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

慢性腎不全の猫の治療を
しないという選択

慢性腎不全の猫は、悪化するにつれて症状も重くなり、治療することがつらいと感じることもあるでしょう。
嫌がる猫に無理やりご飯を食べさせたり、通院で余計なストレスをためてしまったり……。

愛猫のためのサポートとはいえ、飼い主さんにとって負担に感じることもあるかもしれません。
症状が進みお別れが近づいてしまったときは、愛猫のために治療をやめることも選択肢のひとつです。

治療を続けるか、看取るか。どちらを選んだとしても愛猫のためなら不正解はありません。
選択をした自分を責めすぎないようにしてください。

まとめ

現在、猫の慢性腎不全を治すため、腎臓移植や再生医療といった治療法も確立されています。
しかし今すぐにできる現実的な治療法といったら、まだ難しいのが実情です。

腎臓は一度でも悪くなると回復することはなく、何もしなければ病状も悪化をたどる一方。
そのため病気の進行を少しでも緩やかにするためには、飼い主さんのサポートが欠かせません。

愛猫が腎臓病になったとき、飼い主さんがしてあげられることはたくさんあります。
投薬や食事療法、サプリメントの活用など、獣医師さんと相談しながらできることをおこないましょう。

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