「室内で飼っているから大丈夫」
そう考えて、フィラリア予防をしてない猫ちゃんも多いのではないでしょうか。
室内飼いの猫ちゃんでも、フィラリアに感染する可能性はあります。
猫はフィラリアに感染していても気づきにくく、重症化すると死亡する場合もあるため、油断はできません。
この記事では、猫のフィラリア予防の必要性や、予防にかかる費用について詳しくご紹介していきます。
愛猫にフィラリア予防をしたことがない方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
フィラリア症とはどんな病気?
フィラリア症とは、蚊を媒介にしてミクロフィラリア(フィラリアの幼虫)が体内に侵入し、さまざまな健康被害を引き起こす病気です。
主に犬が感染することで知られていますが、猫も感染することがあります。
猫もフィラリアに感染します
猫の体内はフィラリアの成長には不向きな環境であるため、フィラリアに感染しても重症化することはまれです。
しかし、まれと言っても予防しなくていい病気ではありません。
室内で飼っている猫でも、家の中に入り込んだ蚊によってフィラリアに感染する可能性があり、感染リスクを回避するためには予防する必要があります。
参考
猫における犬糸状感染症の1例(外部リンク)
フィラリアに感染した猫の症状
猫がフィラリアに感染した場合、主に以下の症状が挙げられます。
・咳
・呼吸が苦しそう
・吐き気
・食欲不振
・体重減少
猫がフィラリアに感染すると、心臓や肺に大きなダメージを受け、ショックを引き起こして、最悪の場合、死に至ることもあります。
また、症状が現れにくいため、気づいたときには重症化している可能性があります。
感染率は低いですが、かかると怖い病気であり明確な治療法もありません。
外科手術で成虫を取り除いたり、緩和治療をしたりして治った場合でも障害が残る可能性が高いです。
フィラリアに感染した際の症状について、更に詳しく知りたい方はこちらを参考にどうぞ。
猫がフィラリアに感染する確率
猫がフィラリアに感染する確率は、20%未満で犬と比べて低く、フィラリアに感染しにくいことがわかります。
そのため、飼い主さんがフィラリア予防していないことが多いです。
猫は室内で飼っている方が多く、「室内だから大丈夫」と考えていると思いますが、蚊は網戸の隙間や扉の開閉で容易に侵入するため、家猫でも油断はできません。
フィラリアに感染した猫の内、約3割ほどが室内飼いの猫だったともいわれているからです。
ある調査では、10頭の猫のうち1頭がフィラリアに感染していたというデータもあります。
そのため、完全室内飼いであってもフィラリア症の感染リスクはゼロではありません。
フィラリアに感染する確率が低くても命にかかわるため、予防をしておくことが大切です。
猫の場合、フィラリアが迷入することが多い
猫はフィラリアの本来の宿主ではありません。
そのため、フィラリアが迷入することが多くなります。
迷入とは、フィラリアが通常寄生する部位とは異なる場所に侵入することを指します。
犬の場合、フィラリアは主に心臓や肺に寄生します。
猫の場合は、フィラリアが脳や側脳室などに迷入することがあるのです。
実際に、海外ではフィラリアが猫の脳や側脳室に寄生した例が多く報告されています。
参考
犬糸状虫の脳内迷入が認められた猫の1例(外部リンク)
フィラリア予防の必要性とその理由
猫にフィラリアが寄生すると、突然苦しみだしたり、何の前触れもなく突然死したりすることもあります。
また、猫は本来の宿主ではないため、フィラリアが感染しても寄生数が少なく、フィラリア抗原検査をしても正しい結果が出ないことがあります。
そのため、猫がフィラリアに感染しても診断が難しく、治療も難しくなります。
これらのリスクを避けるためには、定期的なフィラリア予防が必要です。
フィラリア予防薬を月に1回投与することで、フィラリアの感染を防ぐことができます。
猫のフィラリア予防薬と費用について
フィラリアを予防する場合は、ノミ・マダニも同時に予防できるオールインワンタイプのお薬がおすすめです。
フィラリア予防薬は、1回の投与で1ヶ月間効果を持続します。
予防薬の価格は3,200~7,200円ほどで、1月当たり約1,000~2,400円、年間にかかる費用は約12,000~28,800円です。
予防費用は高いですが愛猫の健康を守るためには、必要な費用と言えます。
予防が必要な時期はいつからいつまで?
フィラリア予防が必要な時期は、5~12月と言われています。
ただし、居住地によっては蚊の活動期間が異なる可能性があったり、気候で変動したりすることもあるため、動物病院で確認しましょう。
投与を開始するタイミングは蚊が活動を始めた1ヶ月後、投与終了は蚊が出なくなってから1ヶ月後です。
通年投与も可能なため、確実にフィラリア予防をしたい方は毎月1回投与することをおすすめします。
お住いの地域ごとの、フィラリア予防が必要な期間を知りたい方はこちらを参考にどうぞ。
予防することで感染リスクを防げる
猫がフィラリアに感染する確率は低いですが、犬と同様に感染することがあります。
猫の場合、フィラリア感染は発見するのが難しい病気であり、症状が現れた時には重症化していることがあるため注意が必要です。
そのため、感染率が低くてもしっかりと予防することが大切と言えます。
予防することで感染するリスクを回避でき、愛猫の健康を守ることができます。
フィラリア予防をしたことがない方は、ぜひ予防を検討してはいかがでしょうか。
猫用の人気フィラリア薬について知りたい方は、こちらを参考にどうぞ。
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