トマトは、人間にとって非常に栄養価が高く、健康に良いとされる野菜のひとつですよね。
果たして、犬も人間と同じようにトマトの恩恵を受けることができるのでしょうか?
そもそも犬にとってトマトは必要なの?
必ず食べさせなければいけないかというと、そういうわけでもなさそうです。
しかし、人間に対しての効果と同じように、犬にとっても様々な面で健康をサポートしてくれる野菜だということは、間違いなさそうですよ。
トマトがもたらす効果とは
トマトに豊富に含まれている『リコピン』は、抗酸化作用があります。
人間の場合はがんの予防や肌のツヤを良くしたり、ダイエットにも効果的です。
では、犬にとってはどのような効果があるのでしょうか?
【トマトに含まれる栄養素】
・ビタミンC
・ビタミンE
・βカロチン
・リコピン
・シュウ酸
・アルカロイド
・食物繊維
・酵素(生食の場合)
ビタミンC
水溶性の栄養素で、免疫力の向上に効果があります。
また、体内でタンパク質からコラーゲンが生成されるのを助ける働きもあります。
ビタミンE
トコフェロールとも呼ばれていて、抗酸化作用があります。
アンチエイジング、動脈硬化の予防に効果があります。
βカロチン
βカロテンとも呼ばれます。
植物に存在する赤い色の色素のひとつです。
ビタミンAの前駆体となる栄養素で、脂溶性が高く、油と一緒に摂ることで吸収性が高まります。
リコピン
βカロチン同様、植物に存在する赤い色の色素のひとつで、トマトの深い赤い色は、リコピンによるものです。
近年は高い抗酸化作用があることが解明され、ダイエットや美肌に効果が高いといわれています。
そのため、さまざまなサプリメントや化粧品に利用されている栄養素のひとつです。
ビタミンとの相乗効果で、がんや生活習慣病の予防が期待できます。
シュウ酸
カルシウムと結合することで結石の原因となる栄養素です。
生の状態のときに多く含まれるので、加熱することで減少させることができます。
食物繊維
トマトには、水溶性の食物繊維「ペクチン」が含まれています。
水溶性食物繊維には、お通じや腸内環境を改善する効果があります。
酵素
生野菜には酵素が含まれていることから、生野菜の摂取は美容によいと言われていますね。
生のトマトにも酵素が含まれています。
酵素には、食品の消化吸収を助け、腸内環境を整える効果があります。
しかし、加熱すると失われてしまうというデメリットもあります。
トマトを加熱することのメリット
トマトに含まれる酵素は、加熱することによって失われてしまいますが、犬にとっては、加熱調理することでトマトの栄養分をより多く吸収することができます。
また、トマトに含まれるうまみ成分のグアニル酸は、加熱調理することで増えるということがわかっています。
調味料を加えなくてもうまみを多く感じることができるので、トマトを使った料理は愛犬も満足するものになるかもしれません。
トマトを与える際の注意点
・青いトマトや葉っぱは与えちゃダメ
・与えすぎには注意
これだけ栄養素が豊富なトマトも、犬に与える際には注意点がいくつかあります。
トマトに含まれる微量の『トマチン』という物質は、アルカロイドの一種で、ソラニン(ジャガイモの芽に含まれる物質)と同様の成分があり、毒性を持っているため、与えてはいけません。
トマチンは、トマトが害虫から身を守るための成分で、主に未熟なトマトやトマトの花、茎や葉に多く含まれています。
そのため、完熟してない青いままのトマトを与えるのは危険ですので、与えないようにしましょう。
また、トマトは全体の94%が水分で構成されています。
完熟したトマトも、与えすぎは水分の摂りすぎによる軟便になる可能性があるので、注意した方がよいです。
鶏のもも肉と野菜のスープ
材料
分量:体重6kgのミニチュアダックスフンド 1食分
・鶏もも肉:40g
・ブロッコリー:100g
・キャベツ:100g
・ゴーヤ:100g
・トマト:120g
・納豆:1パックの1/4
・オリーブオイル:2~3滴
※肉の分量参考サイト『ペットタイムズ』
作り方
- ブロッコリー、キャベツ、ゴーヤ、トマトを3~4㎝四方に切ります。
- ブロッコリーとキャベツを沸騰した鍋に入れ、5分間茹でます。
- フライパンにオリーブオイルを2~3滴垂らしてトマトとゴーヤを焦げない程度に炒めます。
- 茹でた野菜と炒めた野菜が人肌よりもちょっと温かいくらいまで冷めたら完成です。
- 器に野菜と茹で汁(器の半分程度)を移し、フライパンで炒めた野菜をオリーブオイルごと入れます。
- 納豆を20回~30回(十分糸を引くくらい)までかき混ぜたら、納豆を添えて完成です。
このレシピについて
トマトのリコピンは脂溶性のため、油と一緒に炒めることで吸収率が高まります。
生のトマトをトッピングとして与えるのも良いですが、皮は消化に良くないため、スープにして与えることで、お腹にも優しくなり、栄養も摂れるのでおススメです。
まとめ
いかがでしたか。
もともと犬の体のつくりはオオカミのDNAを受け継いでるため、生の食べ物を消化するのに適しています。
そのため、加工された食品を消化することは、体内の酵素を多く消費してしまい、知らず知らずのうちに臓器に負担がかかってしまうのです。
総合栄養食であるドッグフードを与えることで、様々な栄養をバランスよく摂ることができますが、天然の食材を使う手作りフードもたまには良いかもしれません。
また、生の野菜や生の肉を食べさせることで、酵素を摂ることができます。
何より、手作りしたものを愛犬が食べてくれると飼い主としては嬉しくなりますよね。
愛犬とのコミュニケーションを深める意味でも、手作りのフードを与えることはおすすめです。
次回もワンチャンたちのために記事を書いていこうと思いますので、是非見に来ていただければと思います。
ぽちたま薬局のメルマガ担当。
手術しても再発する愛犬の腫瘍に悩まされていましたが、ご飯を手作りに変えてから病気の改善を目の当たりに。
それから5年、手作りご飯のチカラを信じて毎日レシピとメルマガ企画を考える日々を過ごしています。