ネクスガードスペクトラは、フィラリア予防とノミ、マダニ、お腹の寄生虫をまとめて駆除するお薬です。
そのため、お薬を飲ませた後に「便と一緒に回虫が出てきた」と、不安に思っている飼い主さんもいるのではないでしょうか。
この記事では、ネクスガードスペクトラを飲ませた後に回虫が出てきたときの対処法や、回虫の予防法について解説していきます。
ネクスガードスペクトラの効果と駆除できる寄生虫
ネクスガードスペクトラは、有効成分にアフォキソラネルとミルベマイシンオキシムを含む駆虫薬です。
オールインワンタイプなので、フィラリア・ノミ・マダニ・回虫・鉤虫・鞭虫をまとめて対策できます。
また、ノミは6時間、マダニは12時間で駆除できる、即効性に優れていることも特徴のひとつです。
継続した投与で、フィラリア感染の予防率は100%、回虫は駆除率100%が確認されています。
また、鉤虫と鞭虫は99.9%以上ですが、お腹の寄生虫は2回以上の投与でより確実な駆除が可能です。
犬に寄生する回虫
犬に寄生する回虫は、4~18cmほどのそうめんのような長細い形状の虫です。
主な感染経路は経口感染(回虫の卵を摂取)や母子感染で、犬の消化器官に寄生して、炭水化物やたんぱく質を餌としています。
また、寄生された犬の症状には下痢や嘔吐、食欲不振などが挙げられますが、まれに肺の近くに寄生することで咳なども見られます。
しかし、ほとんどは無症状なので、愛犬が寄生されていることに気づかない可能性もあります。
回虫は犬に寄生しやすい代表的な寄生虫ですが、人間にも寄生リスクがあり、幼児への感染は報告数が多いのでとくに注意が必要です。
犬に寄生する回虫は、しっかり対策を行いましょう。
参考
回虫症│公益社団法人 千葉県獣医師会(外部リンク)
犬回虫幼虫移行症│静岡県公式ホームページ(外部リンク)
ネクスガードスペクトラで回虫が出てきた時の対処法
ネクスガードスペクトラを投与した後に便と一緒に排出された回虫は、お薬の効果によって駆除された証拠です。
寄生した回虫をすべて駆除できていれば良いですが、駆除薬は卵や体内を移動している子虫には効果を発揮できません。
そのため、犬の体内には駆除できていない回虫が潜んでいる可能性があるので、動物病院での検査が必要です。
動物病院では、便検査で回虫の卵を調べたり、排出された回虫や犬の症状などを確認したりして、診断を行います。
動物病院を受診する際は、便と一緒に出てきた回虫の画像を残しておくことで、診察時に役立ちます。
また、虫下しである腸内寄生虫駆除薬を飲ませることも、回虫への対処法のひとつです。
ネクスガードスペクトラを投与して回虫が出てきた場合は、早めに動物病院で検査を受けましょう。
回虫の予防法
先述したとおり、回虫は犬だけでなく人間にも感染します。
犬の場合は主に消化器官に寄生しますが、本来は寄生しない人間の場合では皮膚や脳、目、肝臓に回虫が迷い込みます。
その影響で炎症や障害が起こり、後遺症をもたらす恐れもあるため注意が必要です。
ここからは、回虫の予防法について詳しく解説します。
掃除を徹底する
掃除を徹底することは、回虫の予防法として重要です。
感染犬が排出した便はすぐに処理をして、トイレやケージなどは清潔な状態を保ちましょう。
回虫の卵は、排出後1~3週間ほどかけて感染できる状態に変化します。
また、すでに駆虫前の回虫が排出されている可能性もあるため、便の汚れが少しでも残っていた場合は危険です。
愛犬が使用するトイレやケージなどは、とくに綺麗にしてあげてください。
感染を避けるためにも、掃除は徹底して行いましょう。
参考
島根県:犬回虫症(外部リンク)
定期的に検便する
犬の回虫を予防するには、定期的に検便するのも有効です。
散歩やドッグランなどの犬が集まる場所は、回虫の卵を口にしてしまうリスクがあります。
さらに、子犬も母親から感染している可能性があるため、迎え入れたばかりの犬は検査しておくと安心です。
また、回虫は成犬の体内では卵を産まない可能性があります。
その場合、一度の検便で回虫の卵を検出できないため、1年に1〜2回以上検査を受けることが推奨されています。
定期的に駆除薬を使う
定期的に駆除薬を使うことも、回虫の予防法として有効です。
フィラリアの予防期間は、ネクスガードスペクトラを投与している方が多くです。
フィラリア予防期間が終わると投与をやめてしまいがちですが、回虫は1年中感染リスクがあるため、対策の期間は問いません。
フィラリア予防期間以外は、犬に寄生する犬回虫や犬鉤虫、犬鞭虫などのお腹の虫を駆除する「ドロンタールプラス錠」を使うのが一般的です。
ぽちたま薬局では、ドロンタールプラスよりも安価なジェネリック薬「キウォフプラス」の取り扱いもあります。
■キウォフプラス(ドロンタールプラスのジェネリック薬)
有効成分:プラジクアンテル・パモ酸ピランテル・フェバンテル
効果:犬回虫・犬鉤虫・犬鞭虫・瓜実条虫
まとめ
ネクスガードスペクトラを投与した後に回虫が出てきた場合は、駆除効果が正しく発揮されている証拠です。
しかし、体内の卵や移動している子虫は駆除できないため、便と一緒に回虫が出てきたら動物病院を受診して、寄生状況を調べてもらいましょう。
ネクスガードスペクトラは、回虫などのお腹の虫にも有効なフィラリア予防薬です。
投与している方の多くが、フィラリア予防の期間が終われば投薬を止めてしまいますが、回虫には1年中寄生されるリスクがあります。
そのため、フィラリア予防期間が終わった後は、虫下しのお薬への切り替えがおすすめです。
愛犬が回虫に寄生されないように、しっかり予防してあげましょう。
ペットのお薬通販『ぽちたま薬局』スタッフのブログです。
このブログではペットのご飯を中心にペットの健康について考えたいと思います。