寒い冬の季節は特にそうですが、猫といえばこたつ。
こたつといえばみかんですよね(え、無理やりすぎますか)。
この組み合わせは、日本の風物詩のひとつとなっています(断言)。
猫様的にもきっと、こたつに乗っているみかんが気になる季節ですが、猫はみかんを食べても大丈夫なのでしょうか?
目次
猫はそもそもみかんなどの柑橘系が苦手
好奇心が旺盛な猫ちゃんは、なんでも匂いを嗅ぎたがります。
もちろん、みかんの匂いもくんくん嗅いで、匂いの確認に余念がないことでしょう。
しかし、人間がみかんの皮を剥くと突然逃げ出しませんか?
猫は、そもそも柑橘系の匂いが苦手です。
それは、酸っぱい匂いがするからです。「酸っぱい匂い」は、肉が腐った時に放つ腐敗臭に近いのです。
そのため、猫は酸っぱい匂いに敏感に反応します。
「酸っぱい匂いがするものを食べたらおなかを壊す」ということを本能で知っているからです。
猫にみかんの果肉は与えても大丈夫!ただし注意が必要
そんな猫が苦手な柑橘系ですが、もし万が一、愛猫がみかんに興味を示したら、みかんの果肉や果汁は与えても大丈夫です。
みかんは人間が食べても、ビタミンやミネラルによって免疫力を向上させたり、健康の維持に役立ちますが、猫にも同じ効果が期待できます。
みかんに含まれる主な成分
成長や生殖、視覚、感染予防などの幅広い生理機能に関与する栄養素です。
抗酸化作用があり、老化防止や動脈硬化に効果があります。
水溶性の栄養素で、免疫力の向上に効果があります。
また、体内でタンパク質からコラーゲンが生成されるのを助ける働きもあります。
脳や神経の情報伝達に重要な役割を果たす栄養素です。
腎臓のナトリウムの再吸収を抑制し、血圧を下げる効果もあります。
これらの効果により、みかんは猫の健康維持に役立ちます。
ですが、皮には注意が必要です。
みかんの皮に含まれる「リモネン」は、猫にとって有害だからです。
みかんの皮に含まれる「リモネン」は猫にとって危険な成分
柑橘系の皮に含まれる代表的な成分で、単環式モノテルペンに分類される揮発性の植物精油の構成成分です。
炭化水素系の物質(ゴムやプラスチック)に対して溶解する作用があるため、溶剤として利用されることが多くあります。
洗剤などに含まれることが多いのも、この作用があるからです。
人間は、肝臓でこのリモネンを代謝して、尿と一緒に排出することができますが、猫はリモネンを分解することができません。
猫はそもそも肉食動物のため、体内でリモネンの代謝に必要な酵素を作り出すことができないからです。そのため、猫は植物性の油分の分解が苦手です。
リモネン中毒の症状は以下のようなものが現れます。
・元気がなくなる
・手足が震える
・皮膚にかぶれができる
・嘔吐する
最悪の場合は、意識が混濁し死に至ることもあります。
身近にあるリモネン含有製品にも注意が必要
注意が必要なのはみかんの皮だけではありません。
リモネンの成分を含む家庭用の洗剤や、アロマオイルなども対象になります。
人間の身近には、意外にも数多くのリモネンが存在しています。
・猫の食器を洗っている洗剤は?
・部屋を掃除するときに使う洗剤は?
・猫のいる部屋でアロマオイルを焚いてないか?
・芳香剤には含まれていないか?
上記の事柄には、特に注意が必要です。
ご存じのとおり、猫は舌で舐めることで自らの体をきれいにする動物です。
そのため、上述したようなことに気を配らないと、図らずもリモネンを摂取させてしまうことになります。
日用品を購入する際は、成分表示も確認する習慣をつけましょう。
まとめ
柑橘系の匂いが苦手ということは、こたつの上にみかんを置きっぱなしにしていても猫が自発的に食べる可能性は低そうです。
ですが、万が一にも、愛猫が欲しがったら果肉の部分を少量あげても差し支えはなさそうです。
その際、みかんの皮を剥いた手でナデナデすることはやめましょうね。
猫が大好き!な、ぽちたま薬局ライターです。
我が家の2匹を含んだ地上にいるすべての猫たちのために!猫のための情報をおとどけします!現在は猫の食事について日々勉強中(*‘ω‘)