飼い主の独断で、猫に人間用目薬を使用することは、大変危険です。
たしかに一部、猫にも使える人間用目薬が存在していて、動物病院で処方されることもあります。
しかし、人間用のお薬のなかには、猫にとって危険な成分を含むものもあるのです。
目薬が必要な場合には、必ず獣医師に相談してお薬の使用を検討しなければなりません。
この記事では、飼い主の判断で人間用目薬を使ってはいけない理由などを、説明していきます。
目次
人間用の目薬を使用できるケース
人間用の目薬は、獣医師が認めたケースのみ、猫への使用が可能です。
猫用目薬を人間用と比べてみると、有効成分が同じものもあります。
しかし、含まれる「成分量」や「その他成分」は、目薬によって異なります。
その違いが、猫にどのような影響があるのか、素人にはわかりません。
そのため、飼い主の独断による人間用目薬の使用は危険とされているのです。
獣医師が処方した場合を除いて、人間用のお薬は使わないようにしましょう。
自己判断で人間用の目薬を使ってはいけない理由
ここからは、以下の「自己判断で人間用の目薬を使ってはいけない」といわれる理由を、詳しく説明します。
- 猫にとって有害な成分が入っている
- 適切な成分量や使用回数が異なる
猫にとって有害な成分が入っている
人間用の目薬には、猫にとって有害な成分が含まれている可能性があります。
以下の例は、猫に有害とされる成分です。
- メントール
- ベンジルアルコール
メントールは、ミントから抽出されるスーッとした清涼感がある成分です。
ベンジルアルコールは、品質を維持するために防腐剤として使用される添加物になります。
これらの成分は、人間用の目薬に使用されていることが多くあります。
猫には、中毒症状をひきおこす可能性がある成分なので大変危険です。
参考
猫にミントやキシリトールをあげないで! | はごろも動物病院(外部リンク)
適切な成分量や使用回数が異なる
猫と人間とでは、同じ有効成分であっても、適切な使用量が異なります。
体の働きが違うため、体重を比較して使用量を計算したからと、人間用のお薬は使えません。
猫は人間に比べて、お薬に対しての代謝能力が低いとされています。
動物病院でも、人間用の目薬を処方するケースがありますが、それは獣医師の指示があった場合のみです。
適切な使用回数や量などは、獣医師でなければわかりません。
ウェットティッシュなども要注意
猫の固まった目やにを取る場合に、ウェットティッシュを使うこともあるでしょう。
しかし、人間用ウェットティッシュには、アルコールが含まれることがあるため要注意です。
猫の粘膜にアルコールが触れてしまうと、刺激や痛みを感じる場合があります。
さらに、猫はアルコールの分解ができないため、グルーミングして舐めてしまうと危険です。
お手入れの際は、ペット用のウェットティッシュや、湿らせたカット綿を使用しましょう。
犬用の目薬も自己判断で使用しない
人間用はだめでも、犬用の目薬なら大丈夫だろうと、自己判断をしてはいけません。
犬と猫も体の働きに違いがあるため、使用できるお薬の種類や量に違いがあります。
フードやサプリメントが、犬用と猫用それぞれに販売されているように、お薬も使い分ける必要があります。
犬用に開発されたお薬の安全が認められているのは、犬が使用した場合のみです。
目薬にはいろいろな種類があるため、絶対に自己判断での使用はやめましょう。
間違って人間用の目薬をさしてしまったら?
人間用目薬を間違ってさしてしまった場合には、獣医師による診断が必要です。
同じ動物であっても、人間に有効とされる成分は、猫にとって毒になる場合もあります。
炎症をおこしたり、重大な副作用をおこす可能性があったりと、大変危険なのです。
最悪の場合には、失明につながる可能性もあります。
誤って使用してしまった場合は、経過を観察せずに、ただちに動物病院を受診してください。
愛猫の目の健康のために
症状が軽度であれば、わざわざ動物病院へ行くのが面倒…猫用のお薬は人間用よりもお金がかかるし…という気持ちもわかります。
しかし、適切ではない目薬を使うと、重篤な副作用がおこる可能性もあるため大変危険です。
症状が悪化すれば、さらに治療費が増えることもあります。
費用を抑えたいのであれば、通販の利用がおすすめです。
比較的安価で、猫用目薬が購入できます。
動物病院で処方されるものと同じお薬があれば、通販を利用することもひとつの手段です。
ペットのお薬通販『ぽちたま薬局』スタッフのブログです。
このブログではペットのご飯を中心にペットの健康について考えたいと思います。