もし愛猫にこんな様子が見られるなら、あなたの愛猫は便秘である可能性が高いです。
・コロコロうんちばかり出る
・トイレ中に嘔吐してしまう
・お腹に触れると硬い感触がある
たかが便秘と感じる方も多いでしょうが、放置すると重大な病気に発展する可能性があり、大変危険です。
この記事では、愛猫が便秘かどうかを判断する方法や、便秘解消に効果的なマッサージのやり方について紹介していきます。
目次
便秘の猫に現れる症状は?
まずは、あなたの愛猫が便秘かどうかを判断する方法をお伝えしていきます。
猫は通常、1日に1~2回のウンチをします。
もちろん個体差はありますが、丸2日以上ウンチをしていない場合は便秘を疑いましょう。
その他にも、便秘の猫には様々な症状が現れます。
・踏ん張り過ぎて嘔吐
・長時間トイレにいる
・排便時に痛みで鳴く
・ウンチに血が混じる
・下腹部に硬い物がある
・小さく乾燥したウンチ
・食欲がなく、元気がない
あなたの愛猫に、当てはまる症状はありますか?
普段よりもウンチの回数が減っていて、当てはまる症状がいくつかあるのなら、既に便秘に苦しんでいる可能性が高いです。
猫が便秘になってしまう主な原因は?
猫が便秘になってしまう原因は、主に以下の6つです。
水分不足
・運動不足
・毛玉が詰まっている
・誤飲
・ストレス
・病気
猫はあまり水分を必要としないので、それが原因で便が硬く便秘になってしまうケースが非常に多いです。
これらに加えて、子猫や老猫、肥満の猫などは、そうでない猫よりも更に便秘になりやすいと言われています。
猫の便秘に効果的なマッサージのやり方
今回は、猫の便秘に効果的なマッサージとして、以下3種類を紹介します。
- 脇腹とお腹のマッサージ
- 背中と肉球のツボ押しマッサージ
- オリーブオイルと綿棒で肛門マッサージ
全てのマッサージに共通して大切なことは、愛猫をリラックスさせてから行うということです。
愛猫との信頼関係に関わるので、嫌がるところを無理にマッサージすることは絶対にやめましょう。
愛猫とスキンシップを取りながら、相性の良さそうなマッサージを選択することが理想的です。
脇腹とお腹のマッサージ
まず、愛猫がビックリしてマッサージを拒否しないように、事前に両手を温めておきましょう。
脇腹を優しくさする
手のひらで、猫の脇腹を優しくさすっていきます。
お腹は猫の急所ですので、いきなり触れるとビックリさせてしまうことがあります。
後頭部や背中など、猫の好む部分を撫でながら少しずつ手を脇腹へずらしていくのがポイントです。
お腹を時計回りに撫でる
愛猫が触れられることを嫌がらないのであれば、お腹を直接マッサージしてみましょう。これは、子猫の便秘にも効果的です。
猫を仰向けにして、おヘソを中心に手のひらで時計回りに撫でていきます。
私達もお腹の調子が悪い時に同じことをするように、腸の働きを促すつもりで優しく撫でるのがポイントです。
背中と肉球のツボ押しマッサージ
猫には人間同様、身体の様々なところにツボが存在します。
以下で解説する2ヶ所のツボを、愛猫が嫌がらない強さで刺激してあげましょう。
背中のツボ「百会(ひゃくえ)」
百会には、腸の働きを活発にする効果があります。
腰の最も広い部分と背骨が交差する周辺、少し窪んだところが百会です。
ゆっくりと力を加え、留め、徐々に力を抜いていく。
1回10~15秒ほど掛け、愛猫の様子を見ながら5~20回ほど繰り返しましょう。
手根球のツボ「神門(しんもん)」
神門には、百会と同じで腸の働きを整える効果があります。
猫の前足、ちょうど手首の部分に該当する肉球(手根球)の付近にある、少し押すと凹む部分が神門です。
こちらは百会と違い、30秒ほど掛けて優しく撫でるように刺激してあげるのがポイントです。
オリーブオイルと綿棒で肛門マッサージ
これは、母猫が子猫のお尻を舐めて排便を促す行為に由来したマッサージですので、子猫には特に有効です。
普段耳掃除をするのに使う綿棒、その先端にオリーブオイルを染み込ませて肛門付近をトントンと刺激しましょう。
この時、肛門内に綿棒を直接挿入する行為はとても危険です。
あくまで外側を刺激するのみに留めましょう。
その他:猫の便秘を自宅で治すには?
あなたの愛猫が、上記のマッサージを受けてくれない場合は、以下で紹介する方法を試してみるのもオススメです。
- 猫の便秘に効く食べ物を与える
- 水分の摂取量を増やす工夫をする
- トイレの環境を整える
これらは全て、上述した便秘の原因を取り除く方法です。
便秘の解消だけではなく、再発しやすい猫の便秘を予防する効果も期待できます。
猫の便秘に効く食べ物を与える
コロコロした小さなウンチが続いているなら、食事と一緒に水分を摂れるような工夫をしてみましょう。
ウェットフードやスープ、ドライフードにお湯をかけてふやかすなどの方法が効果的です。
腸の働きが弱まっているのなら、食物繊維を豊富に含むフードや猫草を与えるのも効果的です。
しかし、食物繊維を与えるのは便秘の原因によっては逆効果になる場合があるので、愛猫に合ったフードの選び方は獣医師に相談しましょう。
水分の摂取量を増やす工夫をする
ウンチ出しやすくさせるには、多くの水分が必要です。
しかし猫は元々水分補給をあまりしない動物ですので、飲んでもらう為の工夫をする必要があります。
水飲み場を増やしたり、容器を変えたり、小まめに水を入れ替えて清潔に保つなどの方法を試してみましょう。
また、水の好みも猫によって様々です。
流水や雨水、一度沸かして冷ましたお水、ぬるま湯など、色々なパターンを試してみましょう。
トイレの環境を整える
愛猫のトイレは常に清潔に保たれていますか?
猫はトイレの環境が気に入らないと、ウンチを我慢してしまうことがあります。
トイレが汚い、トイレの側をよく人が通る、容器が気に入らないなど、その理由の多くは人間にも当てはまることです。
もし自分が猫だったらと考えて、清潔なトイレで落ち着いてウンチができるように環境を整えてあげましょう。
浣腸や摘便は自己判断で実施しない
便秘の治療として、浣腸や摘便を行う場合があります。
しかしこれは、施設の整った病院で、経験のある獣医師が行うからこそ有効な施術です。
愛猫に対して自己判断でそれらを実施する方もいますが、これは非常に危険な行為です。
肛門が傷付いたり、腸が破れたりなどして、最悪のケースも充分に考えられます。
実践するのであれば、必ず動物病院で診察を受け、獣医師の指導を受けてからにしましょう。
便秘が長引く場合は、早めに動物病院へ
便秘は長引いたり、再発を繰り返すと「巨大結腸症」という命に関わる病気に発展する恐れがあります。
また「腸閉塞」や「会陰ヘルニア」などの病気が原因で便秘が引き起こされている可能性もあります。
今回紹介したマッサージは、軽症の便秘には効果的ですが、重症化した便秘にはあまり効果は期待できません。
もし、便秘以外の不調も同時に起きているなら、すぐにでも動物病院を受診しましょう。
たかが便秘と侮らず、早めに適切な治療を受けることが大切です。
ペットのお薬通販『ぽちたま薬局』スタッフのブログです。
このブログではペットのご飯を中心にペットの健康について考えたいと思います。