中高年以降の方に発症しやすい酒さは、顔に症状が出ることから日常生活に支障を来たすこともある病気です。
治療には時間がかかり根気が必要になる酒さですが、近年では新しい治療薬としてイベルメクチンクリームが注目を集めています。
この記事では酒さの治療薬イベルメクチンクリームについて、酒さに対する効果や副作用、購入方法などを解説していきます。
目次
酒さとは
酒さとは「赤ら顔」とも呼ばれる、原因不明の慢性炎症性疾患です。
発赤や吹き出物などの症状が顔に現れるという特徴があります。
30~50歳の方に発症しやすく、また男性よりも女性に多く見られる症状です。
また、酒さには4つのタイプがあります。
・紅斑毛細血管拡張型
鼻や両頬など顔の中心部分から赤くなり、ほてりやヒリヒリ感を伴う毛細血管の拡張が見られる。
・丘疹膿疱型
膿の溜まったニキビのようなぶつぶつや、赤い盛り上がりが見られる。
・鼻瘤
鼻の皮膚が厚くなり、鼻を中心にこぶのようなもの(腫瘤)ができる。
・眼型
目の充血やかゆみ、まぶしさなどを感じる稀なタイプの酒さ。
参考
日本皮膚科学会ガイドライン|尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023(外部リンク)(外部リンク)
酒さの原因
酒さの原因は明らかにされていません。
以下に挙げる複数の要因が酒さの発症、悪化に関わっていると考えられています。
- アルコール
- 熱い食べ物
- 香辛料
- 化粧品
- 花粉
- 日光
- 気温や季節の変化
- ストレス
- 激しい運動
- ニキビダニ
- 免疫異常
- 遺伝的要素
- ホルモンバランスの乱れ
酒さの治療や予防は、自分にとっての要因を知ることが大切です。
どのようなときに発症、悪化したのかを考えることが、酒さの治療につながります。
参考
酒さ – 巣鴨千石皮ふ科(外部リンク)
酒さの治療方法
酒さにはさまざまな治療方法が登場しており、大きく分けると治療方法は3種類です。
- 内服薬
- 外用薬
- 病院での施術
内服薬として用いるのは、抗生物質や漢方薬です。
酒さは感染症ではないものの、抗炎症作用により、抗生物質や漢方薬が効果を発揮すると考えられています。
外用薬には、ロゼックスゲル(メトロニダゾール)という治療薬が用いられます。
世界的に使用されている酒さの治療薬であり、日本でも2022年5月に承認されました。
また保険外診療となりますが、病院での施術により酒さを治療することもあります。
レーザー治療やフォト治療など、さまざまな施術がおこなわれています。
参考
公益社団法人日本皮膚科学会(外部リンク)
はなふさ皮膚科(外部リンク)
イベルメクチンは酒さに効果がある?
近年では、酒さの治療に外用薬のイベルメクチンクリームが用いられる場合もあります。
中等度~重症の酒さの患者さんを対象とした臨床試験では、イベルメクチンクリームは酒さの治療薬として承認されているロゼックスゲルより、高い効果があることが報告されています。
以下は、臨床試験におけるイベルメクチンクリームとロゼックスゲルの効果の比較です。
イベルメクチンクリーム | ロゼックスゲル | |
---|---|---|
病変の数減少率 | 83% | 73.7% |
再発までの期間 | 115日 | 85日 |
患者さん満足度 | 85.5% | 74.8% |
参考
うらた皮膚科(外部リンク)
イベルメクチンクリームについて
イベルメクチンクリームは酒さの治療薬として、2014年にアメリカで承認されている外用薬です。
日本では未承認のため保険適用外となりますが、一部の皮膚科などで酒さの治療薬として処方されています。
イベルメクチンクリームは酒さに対して優れた効果があり、また安全性も高いことが報告されています。
効果や副作用、購入方法など、イベルメクチンクリームの詳細は下記で解説していくので、参考にしてみてください。
参考
あやこ長久手皮ふ科(外部リンク)
イベルメクチンクリームの酒さに対する効果
イベルメクチンは、もともと抗寄生虫薬として開発された医薬品です。
酒さを発症すると肌の状態が悪くなり、常在菌の一種のニキビダニが増えてしまいます。
イベルメクチンクリームはニキビダニに対する殺菌作用や抗炎症作用により、酒さに対する治療効果を発揮します。
丘疹膿疱型の酒さに対しては2週間ほどで効果が現れ、12週間の使用により病変部位の75%が減少したことが報告されています。
参考
肌のクリニック(外部リンク)
イベルメクチンクリームの副作用
イベルメクチンクリームは、安全性に優れ副作用が少ない治療薬です。
しかし、人によっては使用中に次のような副作用が現れることがあります。
- 刺激感
- 赤み
- かぶれ
- 湿疹
- 腫れ
- かゆみ
- 乾燥など
副作用が気になる場合は、イベルメクチンクリームの使用頻度を減らします。
なお、妊娠中・授乳中の女性は安全性が確立されていないため、イベルメクチンクリームの使用はできません。
参考
のだ皮膚科(外部リンク)
イベルメクチンクリームの使用方法
イベルメクチンクリームの使用方法は、1日1回、適量を患部に塗布します。
通常、洗顔後にスキンケアをして、乾いた後にイベルメクチンクリームを塗布します。
なお、イベルメクチンクリームは安全性が高いため、長期的な使用にも向いています。
臨床試験では1年間イベルメクチンクリームを継続的に使用しても、安全であることが確認されています。
参考
ロゼックスゲル・イベルメクチンクリーム – 渋谷駅前おおしま皮膚科(外部リンク)
イベルメクチンクリームの購入方法
イベルメクチンクリームには、2通りの購入方法があります。
- 病院処方
- 海外通販(個人輸入)
一部の皮膚科や美容クリニックでは、酒さの治療薬としてイベルメクチンクリームが処方されています。
しかし未承認薬であるため、比較的高額な薬代が必要になります。
海外通販では、処方箋や通院の手間なしでイベルメクチンクリームの購入が可能です。
到着まで日数がかかるデメリットはありますが、病院処方よりも値段が安い点が海外通販の大きな魅力となっています。
まとめ
酒さは明確な原因が分かっていないものの、多くの要因が発症や悪化に関わると考えられている病気です。
治療薬や病院による施術などさまざまな治療法が登場していますが、新しく注目を集めているのがイベルメクチンクリームです。
イベルメクチンクリームは日本では未承認ですが、従来の外用薬よりも治療効果・安全性ともに高いことが報告されています。
最近ではイベルメクチンクリームを用いた酒さの治療も、広くおこなわれるようになっています。
ペットのお薬通販『ぽちたま薬局』スタッフのブログです。
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