アビガンはもともと抗インフルエンザ薬ですが、インフルエンザの治療に使う際にも、制約のある薬です。
「他の抗インフルエンザウイルス薬が無効または効果不十分な新型または再興型インフルエンザウイルス感染症が発生し、本剤を当該インフルエンザウイルスへの対策に使用すると国が判断した場合に、患者への投与が検討される医薬品」という扱いになっています。
ここでは、アビガン(ファビピラビル)の飲み方について解説します。
アビガンの飲み方
成人:1日目は1回2錠(800mg2錠+200mg1錠=1800mg)を1日2回服用
2日目以降800㎎1錠を1日2回服用
最長14日間
アビガン(ファビピラビル)は、新型または再興型インフルエンザウイルス感染症に感染している場合、治療薬として投与されるお薬です。
自己判断で安易に服用することは避けていただき、必ずかかりつけの医師の指示に従ってください。
服用できない人
・妊婦、産婦、妊娠している可能性のある女性
・過去にアビガンで過敏症のあった人
妊娠している女性、妊娠する可能性のある女性
妊娠している女性、妊娠する可能性のある女性には投与することができません。
それは、動物実験において催奇形性が認められているためです。
妊娠する可能性のある女性は、アビガンを使用する前に妊娠検査を行い、妊娠していないことを確認するよう求められています。
また、アビガンは精液中にも移行します。
そのため、男性がこの薬を使用している間、および、使用を終了してから10日間以内に性交渉を行う場合は、必ず避妊するよう呼びかけられています。
避妊方法としては、男性は必ずコンドームを着用し、有効な方法を取るようにしてください。
また、この期間中は、胎児への影響が考えられることから、妊婦との性交渉は行ってはいけません。
注意が必要な人
・高齢者
・他の薬を併用している場合、新たに使用する場合
・自宅で服用する際は、発熱から二日間は転落等の事故防止策を講じること
高齢者は生理機能が低下していることが多いため、状態を注視しながら服用する必要があります。
また、他の薬を併用している場合や、新たに使用する場合は、必ず医師や薬剤師にご相談ください。
アビガン服用によって異常行動が現れたという報告
インフルエンザ罹患時の服用によって、異常行動が現れたという報告があります。
なお、因果関係は不明だということです。
転落等、事故に至るおそれのある重度の異常行動は、
・就学以降の小児
・未成年者の男性
で、多く報告されています。
異常行動の内容は主に、
・急に走り出す
・徘徊する
というもので、発現は発熱から2日間以内に多いとのことです。
そのため、自宅で服用する場合は、少なくとも発熱から2日間は、高い場所からの転落等の事故防止対策を講じるよう呼びかけられています。
アビガンの併用注意薬
・ピラジナミド
・レパグリニド
・テオフィリン
・ファムシクロビル、スリンダク
アビガンの併用注意薬として、上記のお薬が挙げられています。
日常的に服用しているお薬があれば成分を見てみて、これらが含まれていないかどうか確認しておきましょう。
アビガンによる副作用については、こちらの記事をごらんください。
【参考】
KEGG「医療用医薬品:アビガン」
アビガンの飲み方まとめ
- インフルエンザ薬として用いるのは他の抗インフルエンザ薬が効かなかったとき
- 妊婦や小児は飲むことができない
- アビガンによる異常行動が現れる可能性があるため、服用後も注意する
アビガンは使用するタイミングが難しいお薬です。
そのため、安易な服用は避け、かかりつけの医師の指示に従って服用されますようお願いいたします。
猫が大好き!な、ぽちたま薬局ライターです。
我が家の2匹を含んだ地上にいるすべての猫たちのために!猫のための情報をおとどけします!現在は猫の食事について日々勉強中(*‘ω‘)