愛犬といつも一緒にいたくても、ひとり暮らしや共働きなどの事情で長時間留守番させなければならないこともあるかと思います。
留守番が必要な場合は、できるだけ負担がかからないような配慮をしてあげることが大切です。
この記事では、長時間の留守番でのストレスサインや、ストレスを軽減するための対策を解説します。
愛犬が元気で楽しい毎日を送れるように、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
犬が長時間留守番する際のストレス症状と原因
犬によって、長時間留守番する際に現れるストレス症状や原因は異なります。
すべてに当てはまっていないからと、必ずしもストレスを受けていないとは言えません。
ここから、長時間の留守番によるストレス症状と原因を解説しますので、飼い主さんとして知識を備えて、愛犬のストレスを見逃さないようにしましょう。
吠えや遠吠え、無駄吠えが増える理由と対策
犬は長時間の留守番で、吠えや遠吠え、無駄吠えなどが増える場合があります。
これは分離不安症に見られる症状のひとつで、原因には飼い主さんがいない不安やさみしさ、ストレスなどが挙げられます。
【対策方法】
留守番の前に十分運動させて愛犬を満足させる、テレビや音楽をつけて普段と同じ環境にしてあげるなどが効果的です。
分離不安症の無駄吠えなどは怒るのではなく、長時間の留守番で感じている不安やストレスを解消させてあげましょう。
家具や物の破壊行動、誤飲のリスク
犬は、長時間留守番させた際のストレスや退屈などが原因で、家具や物を破壊したり、誤飲したりする場合があります。
これらの問題行動は、エネルギーを発散させるために現れている可能性があるため、対策を取り入れてあげることが重要です。
【対策方法】
留守番のストレスや退屈は、事前に運動や遊びで愛犬を十分に満足させておく、安全に噛んで遊べるおもちゃを用意してあげることなどでも軽減できます。
長時間ではなくても、留守番のときは危ない物を片づけて愛犬の誤飲も防いであげましょう。
下痢や吐くなどの体調不良
犬は、長時間の留守番で、体調不良になる場合があります。
過度なストレスや不安が原因で消化器系に影響するため、下痢や吐くなどの症状を引き起こします。
- 下痢
- 嘔吐
- 食欲低下
- 震え
- けいれん
- 脱毛
【対策方法】
愛犬が安心して留守番できる環境を整える、事前にリラックスさせる時間を作ってあげるなどが効果的です。
飼い主さんだけでの対策が難しい場合は、必要に応じてかかりつけの獣医師さんに相談してみましょう。
犬の留守番中のストレスを解消する方法
ここからは、留守番中に感じる犬のストレスを解消する方法を紹介します。
愛犬にかかる負担を軽減するためにも、長時間の留守番はストレス解消に役立つアイテムなどを活用しながら対策してあげましょう。
分離不安症になりやすい犬種とその対策
分離不安症は、どの犬種もリスクがある一方で、好発犬種も存在しています。
注意すべき犬種は、ペットとして人気のトイ・プードル、チワワ、ミニチュアダックスフンド、ヨークシャーテリアなどの小型犬です。
とくに、甘えん坊で飼い主さんへの依存が強い子や、過去に飼い主さんと離れた経験がある保護犬なども分離不安症になりやすいと言われています。
【対策方法】
留守番に少しずつ慣れさせるトレーニングや、事前にたくさんの運動をさせるなどが有効です。
愛犬が留守番を特別だと思わないように、外出前は短く声をかける程度にして、家にいるときのような普段通りの行動を心がけましょう。
参考
犬猫幼齢個体を親兄弟から引き離す理想的な時期に関する動物行動学的調査(外部リンク)
おもちゃやケージを活用
愛犬に長時間の留守番をさせるときは、ストレスを軽減させるためにおもちゃやケージを活用しましょう。
留守番中は、噛んでも安全な素材のおもちゃや知育玩具を用意して犬の興味を引けば、退屈な時間を減らすことができます。
また、ケージは個室のような役割をするため、縄張り意識がある犬にとって留守番時に安心感を与えられる対策として効果的です。
愛犬は、広い範囲を守らなければいけないというストレスを軽減できるため、事前に慣れさせておけば落ち着いて過ごせる環境になるでしょう。
自動給餌器やペットカメラの導入
長時間の留守番には、自動給餌器やペットカメラの導入もおすすめです。
自動給餌器は、いつもと同じ時間に食事できるように設定できるため、愛犬が空腹で感じる不安を軽減できます。
また、ペットカメラは飼い主さんの不安も軽減できるアイテムです。
外出先でも、留守番している愛犬の姿をリアルタイムで確認できるため、異変があればすぐに対応してあげられます。
さらに、音声機能があるペットカメラは愛犬のイタズラも声をかけて止められるので、飼い主さんとしても安心です。
長時間の留守番時に注意すべきトイレとケージの問題
留守番を長時間させる際は、トイレとケージにも気をつけてあげることが大切です。
愛犬を病気やストレスから守るためにも、長時間の留守番時は環境を整えることも注意してあげましょう。
8時間以上の留守番時のトイレ
犬に8時間以上の留守番をさせるときは、トイレにも注意してあげましょう。
成犬でも、長時間トイレを我慢することはストレスで、健康に悪影響も与えます。
トイレトレーニングが済んだ犬に長時間の留守番をさせるときは、広めのスペースにトイレシートを準備して自由に排泄できるような環境を整えてあげましょう。
また、留守番時は家族やペットシッターに頼んで、短時間でも訪問してもらった方が安心です。
長時間の留守番中は、愛犬がトイレを我慢しなくて済むように、しっかり対策してあげましょう。
ケージ内での過ごし方とストレス軽減の工夫
長時間留守番しているときのケージ内での過ごし方は、犬のストレスに大きく影響します。
ケージは、狭すぎると圧迫感を与えてストレスにつながるため、愛犬に合ったサイズを選んで適度な広さを確保しましょう。
また、ケージ内には快適な時間を過ごせる寝床や、おもちゃを用意してあげると効果的です。
ケージトレーニングは短時間でも良いので、日常的に行って愛犬に慣れさせてあげましょう。
室内温度管理のポイント
留守番中は、室内の温度管理をすることも重要です。
犬は体温調節が苦手なので、特に危険な夏や冬などの極端な気温になる時期は、エアコンやヒーターを使って常に快適な室温を保ってあげてください。
また、温度以外にも湿度が低すぎる場合は、皮膚のかゆみや咳、くしゃみなどの症状を引き起こす可能性も。
犬種によっても異なりますが、室温は約22~25℃、湿度は約50%が犬にとって快適とされる目安です。
長時間の留守番時は、温度や湿度をしっかり管理して愛犬に負担がかからないようにしましょう。
一人暮らしや共働きの家庭の犬の留守番対策
愛犬に留守番をさせるときは、できるだけストレスを軽減してあげることが重要です。
ひとり暮らしや共働きなど、長時間の留守番が必要な家庭ではしっかり対策して、愛犬につらい思いをさせないようにしましょう。
犬を12時間以上留守番させるリスク
12時間以上の留守番は、犬の健康や精神面に大きなリスクを伴います。
犬は、長時間の孤独で分離不安症を引き起こす可能性や、トイレの我慢が続けば体調不良になるリスクも。
どうしても長時間留守番させなければならないときは、ペットホテルを利用することで愛犬を預けている間のトイレやごはん、散歩などのお世話をしてもらうことが可能です。
また、ペットシッターに依頼すれば、愛犬は慣れている家で過ごしながらお世話してもらえます。
ペットホテルやペットシッターに依頼できない場合は、家族や友人に短時間でも訪問してもらえるようにお願いしましょう。
まとめ
長時間の留守番は、孤独やストレスから分離不安症になり、無駄吠えや破壊行動が見られる場合があります。
また、下痢などの体調不良も、長時間の留守番で感じているストレスサインかもしれません。
共働きなどで愛犬を長時間留守番させなければならない場合は、できるだけ負担を減らしてあげることが大切です。
留守番の前は、運動や遊びでエネルギーを発散させてあげる、ケージトレーニングを行うなどの対策をして、安全に遊べるおもちゃや知育玩具を用意してあげましょう。
12時間以上の留守番は愛犬の健康や精神面に大きなリスクが伴うため、ペットホテルやペットシッターに依頼することも対策として有効です。
難しい場合は家族や友人に依頼して、短時間でも訪問してもらうようにしましょう。
ペットのお薬通販『ぽちたま薬局』スタッフのブログです。
このブログではペットのご飯を中心にペットの健康について考えたいと思います。