2月22日は日本限定ですが猫の日ですね。
そういえば14日にバレンタインデーがあったり、2月は猫とチョコレートに関心が高まります。
猫にチョコレートを与えてはいけないというのはよく耳にしますが、なぜ与えてはいけないのでしょうか。
今回は猫とチョコレートについて、改めて深掘りしてみました。
目次
猫にチョコレートはダメ!!食べさせてはいけない理由
あげちゃダメな理由は、カカオに含まれる「テオブロミン」と「カフェイン」が、猫にとって毒だからです。
そのため、チョコレートはもちろんですが、カカオを主原料とするココアも同様です。
テオブロミン
チョコレートの原料となるカカオに含まれるアルカロイド(有機化合物)のひとつで、コーラやお茶にもごく微量が含まれています。
猫にとって、中毒を引き起こす成分のひとつです。
人間は、テオブロミンを摂取しても体内で分解することができますが、
猫の体はこれを分解する能力がとても低く、テオブロミンが体内に長く留まってしまいます。
その結果、猫の体にとって害となり、中毒症状として現れるのです。
カフェイン
カフェインは、眠気や疲労を取り除いたり、集中力を高めたり、呼吸機能や運動機能を高める作用や利尿作用などがあり、適量を摂取することは人間にとってさまざまな恩恵がありますが、猫にとっては危険な成分のひとつです。
カフェインにも、猫に中毒を起こさせる作用があります。
現れる主な症状は以下のようなものです。
猫のカフェイン中毒の症状
・異常な興奮
・ふらつき
・尿失禁
・嘔吐
・下痢
・発熱
・動悸
・呼吸困難
など
摂取後、およそ1~2時間で落ち着きが無くなったり、興奮状態になります。
更に時間が経過すると、尿失禁、嘔吐や下痢、呼吸困難、発熱などの症状を起こします。
重篤な症状になると、全身がけいれんを起こし、死に至る場合もあります。
チョコレートの他にも、与えないように気を付けるべきカフェインを含む食品を挙げておきます。
【カフェイン入りの飲料】
・日本茶(玉露、緑茶、抹茶)
・紅茶
・ウーロン茶
※以上3点は茶葉にも注意
・コーヒー
・ココア
※以上2点は粉にも注意
・コーラ
・栄養ドリンク
など
【カフェイン入りの食品】
・チョコレート
・ブラックガム
・コーヒー入りの食品
・ココア入りの食品
・紅茶入りの食品
・抹茶入りの食品
など
チョコレートやココアと同様にこれらのものを猫にあげてはいけません。
食品の管理に気を遣おう
猫と暮らす上での大前提として、食品は猫の手の届くところに置いてはいけません。
とはいえ、猫の跳躍力では至る所に手が届いてしまいますよね。
なので、食品を管理するときは蓋つきの容器に入れたり、扉の付いた戸棚や引き出しにしまうなどの対処を行いましょう。
賢い猫ちゃんは人間の動きをよく見ているので、引き出しを開けると中のものが取り出せるということを理解しているかもしれません。
そのような場合は、更にタッパーや缶や瓶に入れるなどの工夫をするといいかもしれません。
市販されているアルミ袋やポリ袋のままの状態で保管していると、袋をかじって中身を出してしまう可能性があります。
またココアの粉は、床やテーブルなどに飛び散ったままにしておくと、猫の被毛に付着し、毛づくろいの際に舐めてしまう危険性もあります。
最も気を付けたいのは、食べかけのものをテーブルなどに放置してしまうことです。
食べかけのチョコレートは再度容器にしまうなどして、食品の管理にはくれぐれも注意しましょう。
誤って食べてしまった!!そんなときの対処
「これだけの量を食べると中毒が生じる」といった量について、具体的にお伝えすることはできません。
中毒に至るチョコレートの摂取量は、猫の個体差で違ってきますし、チョコレートの種類でカカオの含有量も違うからです。
特に近年は、カカオの配合率の高いチョコレートがたくさん販売されていますね。
すこし口にしただけでも、中毒症状を起こしてしまう可能性は非常に高まっていると思われます。
一方、ホワイトチョコレートの場合は、製造の過程でカカオに含まれるテオブロミンが取り除かれるので、もしかしたらたくさん食べても中毒にならないかも知れません。
もしも猫ちゃんがチョコレートを食べてしまったら、どんなチョコレートを食べてしまったのか説明できるように、食べたチョコレートの残りやパッケージを持参して、一刻も早く動物病院に行って処置を受けましょう。
インターネット上では吐き出させることを推奨しているサイトも見受けられますが、素人が処置を行うことは危険を伴います。
素人が吐き出させる危険性について、こちらの記事で詳しく触れています。
猫は甘みを感じないらしい。それでも甘いものに惹かれる理由
突然ですが、お宅の猫ちゃんは甘いものお好きですか?
猫は舌で甘味を感じない動物だと言われています。
ですが、人間がチョコレートなどの甘いものを食べようとすると興味津々で寄ってきます。
本当に甘味を感じないのかと疑問に思うこともしばしばです。
猫は肉食動物であるため、進化の段階で味覚の中から「甘味」をそぎ落としていったと考えられています。
よく言われているのは、猫が生きていくのに必要な食糧である肉の味は「苦み」「酸味」「塩味」の3つで構成されているため、肉の味を感じる味覚さえあれば他は不要だったのだとする説です。
特に、自分の身体に危険を及ぼす腐った肉の中に発生する「酸味」と「苦み」に対する味覚は、とても敏感だと言われています。
また猫は、食べ物の味がおいしいかどうかを「味覚」よりは「匂い」で判断しているようです。
猫が食べ物に釣られてやってくるとき、それは「おいしそうな匂い」に反応したからかもしれません。
猫は食べものを匂いで判断する
猫が食べ物に反応するときは、主に嗅覚が刺激されたときです。
人間が甘いものを食べようとしたときに猫がおねだりに来るのは、飼い主が何を食べているのかを確認するためと、おいしそうな匂いに誘われているところが大きいと言われています。
確かに、香りのよいチョコレートは、猫にとっても魅力的なのかもしれません。
また、チョコレートの匂いに興味を示さなかったとしても、お菓子に含有しているバターや卵の匂いは、猫にとってとても魅力的な匂いです。
チョコレート入りのクッキーなどは、クッキー部分のバターなどの匂いに釣られて食べてしまう可能性が高まります。
かわいくおねだりしてくる猫ちゃんに、なんでも与えたくなってしまうところです。
ですが、心を鬼にして…猫にチョコレートは厳禁です。
猫にチョコレートまとめ
猫にチョコレートやチョコレートを含有する製品を与えてはいけない理由がわかりました。
この季節は大規模なチョコレートイベントも多く、チョコレート中毒になってしまう人間が増えますが、猫のチョコレート中毒はいけません。
命の危険が伴うこともありますから、チョコレートの保管はしっかりしておきましょう。
わたしも充分に気を付けつつ、美味しいチョコレートをいただこうと思います。
あげちゃダメな理由は、カカオに含まれる「テオブロミン」と「カフェイン」が、猫にとって毒だからです。
なので、チョコレートはもちろんですが、カカオを主原料とするココアも同様です。
猫が大好き!な、ぽちたま薬局ライターです。
我が家の2匹を含んだ地上にいるすべての猫たちのために!猫のための情報をおとどけします!現在は猫の食事について日々勉強中(*‘ω‘)