うさぎが耳をしきりにかいたり、頭を振ったりしていたら、「耳ダニ症」の可能性があります。
小さな体で一生懸命かゆみに耐えている姿を見ると、飼い主さんとしてはとても不安になりますよね。
耳ダニ症は放置すると、耳の炎症が悪化したり、重症化して神経に影響を及ぼしたりすることもあります。
この記事では、耳ダニ症の症状から治療法、予防のポイントまでを、うさぎを飼い始めた方にもわかりやすく解説します。
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目次
うさぎの耳ダニ症とは?

うさぎの耳ダニ症は、「耳疥癬(みみかいせん)」とも呼ばれる、耳に寄生虫が感染する病気です。
「耳ダニ」と呼ばれる小さなダニが耳の内側にすみつき、卵を産みながら増殖していきます。
フケのような白いかさぶた、強いかゆみ、頭を頻繁に振るしぐさなどが、よく見られる症状です。
これらのサインがある場合は、早めの対処が必要になります。
耳ダニ症に感染する主な原因は、すでに感染している動物との接触です。
ブリーダーやペットショップにいた時点で感染しているケースもあり、新しくお迎えしたばかりのうさぎや、多頭飼育の環境ではとくに注意が必要です。
耳ダニの種類と特徴
うさぎの耳ダニ症の原因として最も一般的なのは、「ウサギキュウセンヒゼンダニ(Psoroptes cuniculi)」という種類のダニです。
このダニが耳の内側に寄生し、かゆみやフケ、かさぶたなどの症状を引き起こします。
ただし、獣医学的な報告では以下のような別の種類のヒゼンダニが寄生するケースもあることがわかっています。
・ウサギショウセンコウヒゼンダニ(Notoedres cuniculi)
まれにうさぎに寄生し、顔まわりを中心にかゆみや皮膚炎を起こすことがあります。
・ウサギショクヒヒゼンダニ(Chorioptes cuniculi)
症状は比較的軽めですが、耳のかゆみや炎症が長く続き、慢性化することもあります。
これらのダニによる感染は一般的ではないものの、ダニの種類によって症状の現れ方や治療の進め方が変わる可能性もあります。
耳に異常を感じたら、自己判断せずに早めに動物病院で診察・検査を受けることが大切です。
うさぎの耳ダニ症の初期症状

うさぎの耳ダニ症は、できるだけ早い段階で気づいて治療を始めることがとても大切です。
放っておくと症状が進行し、うさぎの体に大きな負担をかけてしまいます。
以下のような初期症状が確認できたら、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
- 頭を振ったりする行動が増える
- 耳をしきりにかく(脱毛を伴う場合も)
- 耳を触れることを嫌がる
- 黒っぽく乾いた耳垢が増加する
初期段階では、耳ダニによるかゆみから行動に変化が現れます。
「いつもより頭を振る回数が増えた気がする」こういった変化に気付いたら、うさぎの様子をよく観察し、獣医師の診察を受けましょう。
症状が進行するとどうなる?
うさぎの耳ダニ症は放置しても改善することはありません。
初期症状のサインを見逃し重症化してしまうと、取り返しのつかない事態になることもあります。
- 耳の穴を塞ぐほどの大きなかさぶた
- 耳が垂れる(かさぶたの重さで)
- 激しい痛みと痒み
- 眼振(眼球のけいれん)
- ダニによる傷から二次感染
重症化すると、治療に数ヶ月を要することもあり、完全に回復せず後遺症が残るケースもあります。
そのため、初期症状のサインを見逃さず、早期に治療を開始することが重要です。
うさぎの耳ダニ症の治療法

うさぎに耳ダニの疑いがあるときは、まず動物病院での診察が必須です。
見た目だけでは確定できないため、耳垢を少し採取し、顕微鏡で耳ダニの有無を確認する検査が行われます。
感染が確認された場合には、以下のような治療を行います。
- 耳の洗浄
- ダニの駆除:注射、皮膚に垂らすスポットタイプのお薬、内服薬などを使用
治療に使われる代表的な薬剤としては、「セラメクチン(製品名:レボリューション)」がよく使用されます。
また、多頭飼育の場合は症状がない子にもダニが寄生していることが多いため、全頭一斉に治療するのが基本です。
感染を広げないためにも、見た目に異常がなくても治療を受けさせるようにしましょう。
治療にかかる費用は、診察料・検査料・薬代を合わせて5,000〜10,000円程度が目安。
ただし、動物病院によって費用設定が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
また、うさぎには使用できない薬剤もあるため要注意。
たとえば、犬猫用ノミ・ダニ薬として有名な「フロントライン(フィプロニール)」は、うさぎにとっては毒性が強く、使用が禁忌とされています。
自己判断での投薬はリスクが高いため、必ず獣医師さんの指示に従って安全に治療を進めてください。
レボリューション

レボリューションは、耳ダニの治療によく使用されるお薬で、有効成分はセラメクチンです。
もともとは犬や猫用に開発されたものですが、うさぎにも安全に使えることがわかっており、動物病院でもよく処方されています。
使い方はとても簡単で、うさぎの背中の皮膚に直接垂らすだけ。
ただし、セラメクチンは耳ダニの成虫や幼虫には効果があるものの、卵には効かないため、1ヶ月に1回の投与を2〜3回繰り返すことで、すべての耳ダニを確実に駆除していきます。
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うさぎの耳ダニ症は自然治癒する?
結論から言うと、うさぎの耳ダニ症が自然に治ることはありません。
耳ダニは放っておくとどんどん増殖し、かゆみや炎症が悪化して外耳炎へ進行する恐れがあります。
「そのうち治るかも」と様子を見るのは適切ではありません。
耳をかゆがる、耳垢が増える、かさぶたができるなどの症状が見られたら、できるだけ早く動物病院を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
また、治療によって一時的に症状が落ち着いても、途中で投薬をやめるとダニが残って再発するリスクが高まります。
完治までには一定の期間と継続したケアが必要なので、獣医師さんの指示に従い、最後までしっかり治療を続けることが大切です。
うさぎの耳ダニ症を予防する方法

うさぎの耳ダニ症は、日ごろのちょっとした心がけで予防が可能です。
感染や再発を防ぐために、次のような対策を取り入れましょう。
・耳を清潔に保つ
耳垢や汚れは耳ダニのエサになるため、放置すると症状の進行を招きます。
定期的に耳の様子をチェックし、清潔な状態を保ちましょう。
・定期的な健康チェック
動物病院での定期健診は、耳ダニ症や外耳炎の早期発見につながります。
特にかゆみや、かさぶたなどの異変に気づいたら、すぐに相談しましょう。
・新しくお迎えしたうさぎは要注意
ブリーダーやショップからお迎えしたばかりのうさぎは、すでに耳ダニに感染しているケースもあります。
念のため、動物病院で耳の状態を診てもらうと安心です。
・ケージやグッズを清潔に保つ
寝床やブラシ、ケージなどはこまめに掃除し、ダニが住みつきにくい環境をつくりましょう。
清潔な飼育環境は、うさぎの健康全体にも良い影響を与えます。
普段から耳の中の様子や耳垢の量・においをチェックする習慣をつけることで、耳ダニ症の予防や早期対処がしやすくなります。
まとめ
うさぎの耳ダニ症は、かゆみや炎症、かさぶたなどの症状が特徴の感染症です。
悪化すると外耳炎や神経への影響が出ることもあるため、早期の発見と治療がとても大切です。
少しでも異変に気づいたら、すぐに動物病院で診察を受けましょう。
治療には「セラメクチン(製品名:レボリューション)」などのダニ駆除薬がよく使われます。
また、完治までには時間がかかることもあるため、獣医師さんの指示に従って継続的に投薬を行うことが再発防止のカギとなります。
普段から耳の状態や行動に気を配り、清潔な環境を保つことで、うさぎを耳ダニ症から守ることができます。
ぽちたま薬局では、うさぎに必要なノミダニ薬や抗生物質も取り扱っています。
参考サイト(外部リンク)
- ・ウサギ耳疥癬症原因ダニの同定および検査法(外部リンク)

ぽちたま薬局のライターです。
実家では猫を飼っています。
これまでに犬やインコ、ウーパールーパーなど、動物に囲まれて暮らした経験があります。











